みんなの議会

江別市議会 令和3年第3回定例会 2021年9月10日

(1)持続可能な地域づくりについて/(2)コロナ禍における学校運営について

2021年9月10日、江別市議会の一般質問で、猪股美香議員が「持続可能な地域づくりについて」「コロナ禍における学校運営について」について質問し、市長 三好昇、教育長 黒川淳司が答弁しました。

質問者
猪股美香 議員
答弁者
市長 三好昇、教育長 黒川淳司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 猪股美香

議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従いまして、順次質問させていただきます。1件目、持続可能な地域づくりについてお伺いします。江別市では、現在、第6次江別市総合計画に基づき、各種政策を実施しているところでございます。総合計画は、地方自治体が策定する自治体の全ての計画の基本となる、行政運営の総合的な指針となる計画であり、江別市においては、第6次江別市総合計画の期間が令和5年度で終了し、令和6年度を初年度とする第7次江別市総合計画を策定していく予定です。江別市の考え方として、総合計画の方針に合わせて、個別計画として様々な分野ごとに具体的な施策や事業を定め、推進することで、目指すまちの姿に向けて取り組み、さらに、総合計画と個別計画に基づいた具体的な取組を定める施策展開方針を組織ごとに策定して推進するとともに、毎年度、PDCAサイクルにより見直していくこととしています。第7次江別市総合計画の策定に向けて、これから市民アンケートの調査の実施やミーティング等を重ねていく予定でありますが、今後ますます進むであろう少子高齢社会の中で、限られた資源を分かち合い、効率的で未来志向なまちづくりを計画するためには、積み上げ式でつくる計画とはまた別軸に、市としてのありたいビジョンを描き、そのためにはどうあるべきかというバックビジョン思考を用いて、両者をすり合わせていきながら、持続可能な地域づくりに向けて計画を立てていく必要があると考えます。そうしたことを踏まえて、持続可能な地域づくりという観点から、市長の見解をお聞きしたいと思います。1点目、人口ビジョンについてお伺いします。平成27年10月に策定し公表した江別市人口ビジョンは、2060年までを対象期間として、今後江別市が目指すべき方向を住民とともに考え、将来展開を提示したものです。この江別市人口ビジョンで示されている様々な結果をベースに、今後の江別市のビジョンを考えていきたいと思います。令和3年8月1日現在の江別市の人口総数は11万9,667人であり、子育て世代の転入者増の背景などから、江別市人口ビジョンで想定していた人口総数よりも上振れした結果であると捉えており、これは評価できる点だと思っています。子育て世代の転入者増の背景として、市長は、住宅取得支援事業等の支援策の成果が結実したとおっしゃる機会を拝見してきましたが、令和3年度は、住宅取得支援事業は終了し、今後は江別市に住み続けてもらう政策へ傾注していくとの市長の考えがあったものと捉えています。また、江別市人口ビジョンでは、これまでの江別市の人口の社会増には、大麻団地の造成や大規模区画整理事業等が大きく影響していることを示していますが、現在の江別市では宅地造成にも限界があり、転入者増の機運は近いうちに頭打ちになっていくことが想定され、人口の社会増を期待することが難しい環境となっていきます。2060年の江別市の人口ピラミッドは、最も人口の多くなるのが90歳以上の女性であると予想しており、推計人口全体が7万145人に対し、その数は4,293人と突出して多くなることが想定されています。さらに、江別市の合計特殊出生率と出生数の推移を見ていきますと、2008年から2012年において、比較対象自治体の中で最も合計特殊出生率が低いのが江別市であり、江別市のほか、札幌市、北広島市で他の比較対象自治体と比較して0.1以上低い数値となっていることが指摘されています。江別市、北広島市ともに札幌市の通勤通学圏であり、ベッドタウンとして大規模な住宅地を抱えている共通点があります。次に、15歳から49歳の有配偶者に対する出生数を見たところ、江別市の2010年の有配偶出生率は58.4であり、全国の81.5、北海道の74.7と比べて低いとされています。令和3年度は、住宅取得支援事業は終了し、今後は江別市に住み続けてもらう政策へ傾注していく中で、今後の人口減少対策として、いよいよ出生率と向き合っていくことが不可避であると考えますが、江別市の、特に年少人口の今後について、どのようなビジョンをお持ちであるか、市長の見解をお聞かせください。2点目は、市民の就業状況についてお伺いします。江別市人口ビジョンの(4)江別市での暮らしに関する状況と意識によると、勤め先の地域について男女別にみると、男性では札幌市が55%、江別市が26.4%と、半数以上が札幌市で働いています。一方、女性では、江別市で働いているとの回答が約6割となっています。勤め先を選んだ理由について、男性は自分の持っている資格や能力を生かせる仕事だから、やりがいのある仕事の内容だからが高くなっています。女性では自分に合った時間で働くことができるから、交通機関等の便がよく、通いやすいからが高くなっています。勤め先を選んだ理由について、子供がいる女性では、自分に合った時間で働くことができるからが最も高く、次いで交通機関の便がよく、通いやすいからが高くなっています。江別市に住み続けたい理由について、子供の有無別にみると、子供のいる回答者では、現在住んでいる住宅やまちなみが気に入っているが59.3%と最も高く、親類・家族が近くに住んでいるが次に高くなっています。仕事と子育てを両立できる職場環境であると答えた平均は7.9%にとどまっておりました。江別から転出する可能性があると回答した252人にその理由を聞いたところ、バス・鉄道などの交通の便が悪いが最も高く、次いで収入や勤務条件が、自分に合った仕事がないが高くなっています。こうしてアンケート結果を見ていくと、札幌市の通勤通学圏であり、ベッドタウンとして大規模な住宅地を抱えている自治体は、合計特殊出生率が低い傾向にあり、さらに、江別市の男女別就業状況を見てみると、江別市民のうち江別市内で働いているのは女性のほうが多く、共働き世帯の増加に伴い、仕事と子育てを両立できる職場環境としては不十分である点、収入や勤務条件を考えると転出する可能性があることが分かります。例えば、私の育ったまち、福島県の須賀川市を例に取りますと、鎌倉時代以降は須賀川城を抱え、二階堂氏の城下町として栄えた歴史があり、昔ながらの商店・商売を続ける家が多いまちでした。酒屋に生まれた私は、配達に向かう父のトラックの助手席や、店番する母の後ろで育った記憶があります。福島県須賀川市は、平成26年現在の調査結果によると、人口7万4,351人の市の中に、事業所数の総数が3,226を抱えています。江別市が人口11万9,667人に対して事業所数総数が3,351であることを考えますと、地域で就業している人口が福島県須賀川市は多いことが分かります。こうした就業状況の違いは、まちの雰囲気はもちろん、住みやすさ、子育てしやすさにも大きく影響すると思います。江別市がこれまでどおり、ベッドタウンとしての政策で行くのであれば、札幌市に働きに出る共働き世帯への支援を強化しなければなりませんし、ベッドタウンの出生率が低い傾向を踏まえ、今後のビジョンと照らし合わせていった結果、これまでとは違った政策を打ち出していくといった可能性もあるかと思います。江別市が、今後持続可能な地域として発展していくためには、市民の就業状況に対してどのように捉えているのか、どのようなビジョンをお持ちなのか、市長の御見解をお聞かせください。3点目、市内企業の活性化と創業支援についてお伺いします。これまで見てきたとおり、今後の人口ビジョンや、特に就業状況のビジョンについては、市内企業の活性化、創業の活性化が大きく影響してくるものと思います。江別市人口ビジョンのアンケート結果では、配偶者のいる女性について、今いる子供の数、予定子供数、理想子供数の平均値をみると、配偶者の年収が高くなるにつれて、平均値が高くなっていることが分かります。また、予定子供数が理想子供数より少ない女性について、その理由を集計したところ、子育てや教育にお金がかかりすぎるからが最も高く61.8%となっています。共働き世帯の増加に伴い、世帯年収は男性だけに依存しない傾向にありますので、女性の約6割が就労している江別市の企業の雇用状況が、雇用者数が増える、正社員雇用が増えるなど向上することで、出生率にも影響してくると考えることができるのではないかと私は考えています。また、就労だけではなく、最近では女性の起業も増えており、江別市の創業支援事業の相談件数においても、女性起業家の相談が増えていると伺っております。私も、過去に札幌市の男女共同参画センターで、女性起業家への支援を学んできましたが、女性の創業は、地域課題の解決型事業であるケースが多く、軌道に乗れば、事業性と社会貢献性の双方を期待できると伺っています。前回の定例会で、干場議員の一般質問に、労働者協同組合法に関する質問がありましたが、例えば女性の創業の場合、個人事業や法人よりも、協働組合形式の創業がマッチしているケースもあると思います。労働者協同組合法が成立したことによって、組合が組合員と労働契約を締結するよう義務づけ、労働者としても保護されるようになったことにより、地域活動としての協同組合活動に取り組みやすい環境が整ったと言えるでしょう。現在の江別市の創業支援メニューの中では、こうした女性の創業や、地域課題解決型の事業の創業についてはフォローできておらず、相談の結果、創業を諦めてしまうケースがあるかもしれません。こうした背景から、市内企業の雇用状況が向上するような取組について、どのような認識をお持ちであるかお考えをお聞かせください。また、創業支援について、より広範な創業ニーズに応えられるよう、支援メニューを広げる必要があると考えますが、いかがかお伺いいたします。2件目、コロナ禍における学校運営についてお伺いします。1点目、感染リスクを低減させるための取組についてお伺いします。9月2日開催の総務文教常任委員会において、新型コロナウイルス感染症の陽性者が発生した学校は、江別市内で、現在20校の学校から報告があったことが確認されました。私も、夏休みの期間に爆発的に拡大した感染状況を不安に思う保護者の方から、たくさんの声を頂いておりました。多くが、このまま通常どおりに子供を学校に通わせていいのか心配であるといった声でした。実際に陽性者が1名確認された学校では、1クラス30人全員が2週間ほど学級閉鎖となり、休みの間は学校から届いたプリントで自宅学習を行っておりました。学級閉鎖の期間は、PCR検査の対象者数や結果により、学校と教育委員会で協議の上、決定しているとのことですが、最悪の場合、PCR検査の対象者がクラス全員、クラスをまたいで学年単位で学習活動やクラブ活動を行っている場合には、学年全員が対象者となるなど、接触機会が多いほどリスクが高くなります。分散登校や電子黒板と空き教室を用いて、1クラスを分けて遠隔授業を行うなど、なるべく接触機会を減らし、感染リスクを低減するための創意工夫が必要であると考えますがいかがでしょうか、お伺いします。2点目、タブレット端末の活用についてお伺いします。これまでもGIGAスクール構想によるタブレット端末の活用については、何度も質問と要望を重ねてきましたが、緊急時の活用に向けて様々な準備をしてきてくださっていると認識しています。今年の6月から学校で本格運用が始まり、子供たちが自分のアカウントを取得し、先生が作った課題にアクセスして、キーボードを操作しながら課題に答えるなど、学校内においては活用が進んでいることを実感しています。しかしながら、緊急時にタブレット端末を活用できるように備えてきたとのことですが、夏休み明けの北海道内及び江別市内の感染状況は、まさに緊急時と呼ぶに値するものでありました。休校や学級閉鎖になっていなくても、子供を通わせるのが不安で登校を悩んでいる、もしくは休ませているという保護者の声も伺っておりました。文部科学省の公表している新型コロナウイルス感染症に対応した持続的な学校運営のためのガイドラインによると、やむを得ず学校に登校できない児童生徒への学習指導等として、例えば、同時双方向型のウェブ会議システムを活用するなどして、指導計画等を踏まえた教師による学習指導と学習把握を行うことが重要であるとしています。総務文教常任委員会の中で、個別の対応として、オンライン授業を行ったり、健康観察にオンラインを活用している事例があるとの報告がありましたが、学級閉鎖に該当する全ての学級を対象に行っているものではなく、オンライン活用の可、不可の基準が不明である点を指摘したいと思います。正直、先に述べた、子供を通わせるのが今は不安である保護者や児童生徒、やむを得ず休んでいる児童生徒と保護者にとっては、オンライン活用の有無は、判断基準に大きな影響を与えると思います。市として、やむを得ずに学校に登校できない児童生徒への学習指導等として、オンライン活用についてはどのような方向性を持って対応しているのか、保護者に明確に示していただく必要があると考えます。現在どういったケースでオンライン活用の事例があるのか、どういった児童生徒が活用できるのか、またそれはGIGAスクール構想で整備したタブレット端末を活用できているのか、現状について御説明をお願いします。3点目、学級閉鎖・休校等により学習に不安を抱える児童生徒へのフォローについてお伺いします。令和2年第3回定例会において、私の一般質問の中で、新型コロナウイルス感染症による休校時のこれまでの学びの保障の検証について質問しておりました。千葉県の調査では、教科書に沿ったプリントを課題として出していた家庭学習の結果、学力が定着しなかったため、授業で再度、学習し直す必要があると答えた学校は小学6年生と中学3年生で87%、それ以外の学年でも86%に上り、江別市の休校時の対応が果たして適切であったのかを検証する目的で、定着度等について調査し、今後の休校時の学びの保障に生かしていく必要があると考えるがいかがかという質問に対して、教育長の答弁では、学習の定着度は、授業の中の指導を通じて把握できているものと考えており、改めて調査する考えはないとのことでした。しかしここに来て、休校時の学習環境の格差が継続して児童生徒の学力に影響している可能性が明らかになってきています。8月30日の朝日新聞では、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社と公益財団法人日本財団が今夏発表した調査結果を紹介し、年収400万円未満や独り親の世帯で、勉強時間やテレビやスマホを見る時間への影響が出ており、勉強時間の増減に世帯差が出ているとの記事が掲載されました。実際、家庭で行うプリント学習では、どうしても過去の復習がメインとなり、家庭学習で指導要領のとおりに先のカリキュラムを消化していくものではありません。そうなると、学校再開後にカリキュラムを消化するため、授業スピードが速くなり、ついていけなくなってしまった児童の声も報道されていました。この問題は、学級閉鎖においても同様に生じてくるものであり、また、新型コロナウイルス感染症が不安でお休みしている児童生徒においても同様に生じてくるものであります。経済的に余裕がある世帯では、学習塾や通信教育によって補完することができますが、そうではない世帯や、共働き、独り親等家庭の事情により児童生徒の学習に対して十分にフォローできない世帯にとっては、こうした学習環境の格差が、児童生徒に直接ダメージを及ぼしてしまいます。新型コロナウイルス感染症が原因の学習の不安について、果たしてどこが一義的に責任を負うべきなのでしょうか。学校でしょうか、家庭でしょうか。ただでさえ通常業務が困難になっている学校において、また、家庭環境の格差が生じている現状において、学校と家庭だけで賄っていけるものなのでしょうか。子供は、自身の権利を守るのには脆弱な存在です。義務教育期間における子供の学びを保障することは、最低限の子供の権利水準を実現するために、学校設置者である江別市としてもしっかり取り組む必要があると思います。具体的には、例えば、生活困窮者自立支援法に基づく生活困窮世帯向けの学習支援事業を社会福祉法人が取り組んでいる事例が近隣自治体でございますので、そうした事例を参考に民間団体に学習ボランティア等の御協力を頂くことや、文部科学省で学習支援コンテンツポータルサイト、子供の学び応援サイトを開設していますが、これが大変分かりづらい作りになっていますので、紹介されている中から江別市のカリキュラムに合ったコンテンツを学年ごと、教科ごと、分野ごとに分け、家庭でも保護者がフォローしやすい環境を教育委員会が提供するなど、市としてできることはたくさんあると思います。学級閉鎖・休校等により、学習に不安を抱える児童生徒へのフォローについて、お考えをお聞かせください。以上で、私の1回目の質問を終了します。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

猪股議員の一般質問にお答え申し上げます。持続可能な地域づくりに関しまして、まず、人口ビジョンについてでありますが、少子高齢化による人口減少という状況の下でスタートしました、現行の第6次江別市総合計画は、以前から、子育て世代の転入が超過している当市の特色を踏まえまして、子育て環境をさらに充実させるための取組のほか、教育内容の充実や、住宅取得のための支援を行った結果もありまして、江別市は、現在も子育て世代に選ばれているものと認識をしております。また、平成27年に策定しました、江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略との整合性を図りまして、人口減少と地域経済縮小の克服などを目指し、各種施策に取り組んだ結果、市の人口は、計画2年目の平成28年から社会増に転じまして、計画の最終年次であります令和元年には、自然減を上回る社会増が実現し、15年ぶりに人口が増加したところであります。次期第7次江別市総合計画におきましても、当市を選んでいただくための子育て支援や、教育の充実に向けた事業を継続しながら、子供を産み育てる環境づくりを充実させるための取組を進めまして、年少人口の減少を抑制する必要があるものと考えております。さらに、まちづくりは、転入の促進のみならず、転出の人数を減少させる施策も重要でありますことから、今後におきましても、働きたい女性のための就職支援や、高齢の方に住み続けていただくための取組が必要であると考えております。いずれに致しましても、出生率のほか、各年齢層における将来人口の推移を見極めまして対策を講じていくことは、まちづくりを行う上で重要でありますことから、現在、策定中の第7次江別市総合計画におきましても、実態に合った人口推計を行った上で、持続可能なまちづくりの方向性を検討してまいりたいと考えております。次に、市民の就業状況についてでありますが、市では、人口減少下においても持続可能なまちづくりを目指すとともに、活力あふれる地域の構築に取り組むため、平成27年に江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定いたしました。江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、あらかじめ、実施したアンケートにおきまして、勤め先などの就業状況について、調査した結果を踏まえ、しごとをつくり、安心して働けるようにする、若い世代の結婚・出産・子育てを支援するなど4つの基本目標を掲げ、取り組んでいくこととしたところでございます。市では、これまで、人口減少を抑制するためには、子育て世代を中心に江別を選んでいただき、転入していただくことが重要であるとの考え方の下、江別まちなか仕事プラザを設置しまして、企業の雇用を確保するとともに、女性などの就労機会の増加を図ってきたほか、保育の定員拡大や、保育料の独自軽減、放課後児童クラブの拡充などによりまして、仕事と子育ての両立の支援を進めてきたところでございます。このような取組の結果、本年1月に公表されました総務省の住民基本台帳人口移動報告では、昨年1年間におけます年少人口の転入超過数が全国12位となりまして、年少、生産年齢、高齢の3区分全ての転入超過人数の合計が北海道内では、札幌市に次いで2位となりました。今後におきましても、当市の就業状況の特色である、札幌市への通勤者が多いという実態を踏まえ、企業誘致による雇用の創出や、市内での創業支援、女性の就業環境の整備、子育て支援のための施策などを継続していく必要があるものと考えております。さらに、元気な高齢者の就労や社会参加を促進していくことで、地域に住み続けていただけることも重要でありますことから、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。いずれに致しましても、市民の就業状況や、就業環境を意識しながら、引き続き、第7次江別市総合計画の策定作業を進めてまいりたいと考えております。次に、市内企業の活性化と創業支援についてでありますが、市では、子育て中の女性等の潜在的な労働力を掘り起こし、就職を支援するとともに、市内の雇用環境を活性化することを目的に、令和2年度から江別まちなか仕事プラザを設置し、求人情報の提供のほか、子育てと仕事の両立など個々の状況に合わせた相談や、復職を目指す女性向けパソコン講座、子育て中でこれから働きたい方へのセミナーなどを実施してきているところでございます。また、市内企業を対象に、人材確保に向けた雇用方法などの相談や、企業の認知度向上など、雇用環境の改善につながる支援にも取り組んでいるところでございます。昨年度、江別まちなか仕事プラザは、延べ2,692人の利用がございまして、157人の方が就職されました。そのうち女性は116人で、13人が正社員となっています。市における創業支援につきましては、女性に限らず、創業相談があったときには、平成14年度から中小企業診断士の資格を持つ創業支援相談員によります無料の相談対応を行っております。創業相談の人数は、令和2年度までに175人、うち女性が47人で約27%でありますが、平成30年度からの3年間では、44人のうち女性が15人で約34%となり、女性の創業相談は増える傾向にあります。このため、国や北海道の女性を対象とした創業支援機関との連携を図りまして、必要な情報の把握に努め、女性の創業を支援しているところでございます。このほか、市では、新規開業者向けの低金利での融資制度の提供、インキュベート施設であります元町アンビシャスプラザへの入居のあっせん、創業支援セミナーや実践創業塾などにより、幅広く創業支援を行っているところでございます。いずれに致しましても、市内企業の活性化や創業支援につきましては、重要と認識しておりますことから、市内企業や創業希望者の意向を踏まえまして、労働者協同組合法の施行など、国の動向を注視しつつ、江別商工会議所などの市内経済団体とも相談、連携しながら対応してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長からお答え申し上げます。

答弁 教育長 黒川淳司

私から、コロナ禍における学校運営について御答弁申し上げます。まず、感染リスクを低減させるための取組についてでありますが、市内の小・中学校においては、文部科学省が定めた学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づき、マスクの着用や手洗い、定期的な換気の実施、身体的距離の確保をはじめとする基本的な感染対策を徹底しているところであります。また、学校内に新型コロナウイルス感染症を持ち込まないことが重要と考え、児童生徒本人に加え、家族に風邪症状がある場合には、登校を控えるよう保護者に協力を依頼してきており、こうした対策により、学校内での大きな感染には至っていないところであります。さらに、教職員に市外の居住者が多いことを踏まえ、市内大学の協力の下、新型コロナワクチンの職域接種を進め、9月中旬には、希望する教職員の2回目の接種を終える予定となっております。このほか、部活動においては、全道大会等に出場した生徒が安心して学校生活を送れるよう、抗原検査を行っているところであります。教育委員会と致しましては、可能な限り感染リスクを低減させる努力を行いながら、学校教育活動を継続させることが重要と考えておりますことから、引き続き、感染防止につながる様々な工夫や対策を講じてまいりたいと考えております。次に、タブレット端末の活用についてでありますが、本年6月からのGIGAスクール構想の本格運用に当たり、タブレット端末の学校での活用を第一とし、GIGAスクールサポーターの配置や教職員研修の実施により、授業での活用充実に努めてきたところであります。また、学校外におけるタブレット端末の活用については、学校配備の端末の貸与を基本とし、学習以外には使用しないことや、紛失・破損時の取扱い、個人情報保護などの必要なルールについて、学校と児童生徒、保護者との間で確認をした上で、学校の準備体制のほか、通信環境や家族のサポートが整ってから行うこととしております。学校外での具体的な活用事例につきましては、コロナ禍の影響による不登校児童生徒への個別の支援のほか、先日の稲守議員への御答弁で申し上げたとおり、新型コロナウイルス感染症により出席停止となった児童生徒に対し、健康観察や学習支援の取組を進めているところであります。次に、学級閉鎖・休校等により学習に不安を抱える児童生徒へのフォローについてでありますが、学級閉鎖等により休業期間が長期となる場合には、プリント配付や電話による指導を行い、学級再開後には、児童生徒の理解度に応じて、担任教諭が個別に対応するほか、学習サポート教員や学習指導員の配置により、児童生徒の学習に対する不安を軽減させる体制を取っております。また、GIGAスクール構想の本格運用にあわせて、オンラインによる個別の健康観察や学習支援の取組を進めているところであります。さらに、文部科学省では、学習支援コンテンツポータルサイトの開設のほか、新たな自習型の学習支援ツールを開発していることから、これらの導入について、校長会と相談しながら、検討してまいりたいと考えております。いずれに致しましても、教育委員会と致しましては、新型コロナウイルス感染症による学級閉鎖等の影響があっても、学習の遅れによる不安が生じないよう、このような様々な方策を組み合わせて、児童生徒の学習支援を充実させてまいります。以上であります。

再質問 猪股美香

それでは、順次2回目の質問と要望に入らせていただきます。まず1件目の持続可能な地域づくりについての1点目、人口ビジョンについては、もう一度お伺いいたします。答弁の中で、子育て世代に選ばれた結果、自然減を上回る社会増が実現したこと、今後も江別市を選んでいただくためにこれまでの事業を継続し、年少人口の減少を抑制するお考えがあることがよく分かりました。転入・転出に対する考え方については、よく分かったのですが、今回テーマにしている出生数・出生率という観点からは、どのような見解とビジョンをお持ちなのか、再度お伺いします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

人口ビジョンに対します再質問にお答え申し上げます。当市の合計特殊出生率でございますが、平成20年から平成24年までの1.06に対しまして、昨年公表されました、平成25年から平成29年までの数値では、1.15と0.09上昇いたしました。しかしながら、出生率を高める要因とならない、市内に居住する大学生が多いという特徴もありまして、近隣自治体より低い状況が続いているものと認識をしております。今後におきましても、このような特徴や、子育て世代の転入が超過しているという状況を踏まえまして、それらの状況を踏まえたまちづくりを行っていく必要がありますことから、これまでの子育て支援や、教育の充実に向けた取組に加えまして、転入者を含めた子育て世代の方々に、安心して子供を産み育てられる環境を提供できるよう、取組を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

再質問 猪股美香

合計特殊出生率について、答弁のとおり大学生が多く、近隣自治体よりも低い状況が続いているということについて、江別市の有配偶出生率が低い点についても、令和3年度の当初予算の審査の中で当会派の岡議員からの指摘にもありましたけれども、転入者の多いベッドタウンでは、どうしても子供を産んだ上で転入をしていると出生率も低く出てしまうという点についても、指摘があったと思います。さらに、今は価値観も多様化する中で、産まない選択をする夫婦もいる中ではありますが、そんな中でも子供を持ち育てたいと望む夫婦が子供を産み育てやすい環境を整えていくことがさらに重要になっていくと考えております。本来は、子育て政策をしっかり評価するためにも、実態に即した江別市での有配偶出生率がしっかり評価できるといいと思っております。今後、第7次江別市総合計画策定に向けて、様々なアンケートの実施や、最新の人口推計を用いてビジョンを描いていくことと思いますので、こうした課題とビジョンをしっかり評価できるような指標と計画について、今後の委員会での報告なども見ながら、引き続き注視していきたいと思います。こちらは要望で終わります。次に、2点目の市民の就業状況について、こちらはもう一度お伺いしたいと思います。答弁では、転入超過人数の合計が北海道内で札幌市に次いで2位であったとのことで、子育て世代を中心に江別を選んでいただき、転入していただくことが重要であるとの考えの下に様々な政策を進めてきた結果であるというような趣旨の内容であったと理解しました。ただ、今後においても、継続していく必要があるというような答弁にとどまっているのではないかという印象がございました。1点目の質問でも確認したとおり、今後のテーマは出生数・出生率になってくると思います。ベッドタウンとして、安心して子供を産み育てるための施策としては、例えば、首都圏に通勤する保護者の多い千葉県流山市では、共働き世帯の移住に力を入れた送迎保育システムを実施しています。駅近くにステーションを設け、保護者は通勤と一緒に子供を駅ステーションに預け、そこからそれぞれの保育園に送迎するというシステムです。江別市では、男性の55%が札幌市へ通勤、女性の6割が江別市内で通勤、そういうことが調査結果で分かっていることも紹介しましたが、公共交通で通勤するパパに比べて、市内に就業して、車で通勤するママが保育園への送迎を担うケースが多いということも想定されますので、こうした送迎保育システムがあれば、パパが送迎を担うことはもちろん、ママが公共交通機関を使って自分の望むような仕事を選んで、働きに出やすい環境も整備するものになっているのではないかと感じております。兵庫県の明石市も神戸市のベッドタウンでありますが、こちらも病児保育施設が駅前にあって、出勤途中に子供を預けられるこの立地が、共働き世帯のニーズを捉えているのではないかと感じております。ベッドタウンとして子育てしやすいという環境は、ほかのまちと異なるニーズが隠れているように思います。答弁のような現状維持の政策で十分なのか疑問に思うところでございます。市民の就業状況をしっかりと捉え分析し、政策に反映させる必要があると思いますが、市長の考えをお聞かせください。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

市民の就業状況に関連しての再質問でございますけれども、市ではこれまで、先ほどお答え申し上げました江別まちなか仕事プラザを設置しまして、企業の雇用を確保するとともに、女性などの就労機会の増加を図ってきたほか、保育の定員拡大や、保育料の独自軽減、放課後児童クラブの拡充など、仕事と子育ての両立支援、お母さんたちの意見意向を踏まえた対策を進めてまいりました。また、今年度でございますけれども、子育てをする保護者への相談体制の充実や、子育ての魅力を高めるための取組、新たな少子化対策も現在検討しているところでございます。先ほど議員から指摘がありました子育てとさらには就労、さらには江別の特色であるそういった勤務しやすい、また子育てしやすい環境、これはぜひとも検討していかなければならないものと考えております。こうした取組をすることによりまして、市民が安心して子供を産み育てられる環境の充実に努めるとともに、転出することなく、住み続けてもらえる、そんな取組を進めていかなければならないと思っております。いずれにしましても、先ほども御答弁申し上げましたとおり、市民の就業状況や就業環境を意識しながら、引き続き、第7次江別市総合計画の策定作業を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

再質問 猪股美香

力強い前向きな答弁を頂きましたので、ぜひ、就業状況、就業環境を考慮した適切な計画をお願いしたいと思います。一言に子育て支援と言っても、その就業環境によって必要な支援は異なってくると思いますので、江別市の特性にあった子育て環境を実現していければと思っております。よろしくお願いいたします。3点目は、要望と致します。市内企業の活性化と創業支援について、昨年度の江別まちなか仕事プラザでの実績の中で、157人が就職し、そのうち女性が116人、正社員が13人であったとのことでした。1回目の質問でも話したとおり、江別市人口ビジョンのアンケート結果では、予定子供数が理想子供数より少ない女性について、その理由は子育てや教育にお金がかかりすぎるからがトップでした。また、現実として、配偶者の年収が高いほど、今いる子供数、予定子供数、理想子供数が高いというデータも出ています。平成30年に江別商工会議所の協力を頂き、江別市が行った、男女共同参画に関する企業意識アンケート調査の結果では、女性従業員が男性従業員と同じ職務を遂行する上での課題や障害についてというアンケート項目に対し、家事、子育て、介護など、家庭生活を考慮しなければならないと答えた企業が最も多くありました。これはまさに性別による役割意識、ジェンダー問題の代表格であって、これは非常に残念に思ったところでございます。また、内閣府男女共同参画白書によると、OECD加盟24か国において、1970年時点では、女性の労働力率の高い国ほど出生率が低いという傾向にあったのに対し、2000年時点では、女性の労働力率が高い国ほど、出生率が高いというような傾向が見られると報告しています。この背景として、30年の間に子供を産み育てることと仕事の両立が可能な社会環境を整えてきた国があって、それらの国においては、女性の労働力率を伸ばしながら、出生率も回復してきているということがあるということが分かっています。また、中小企業白書によると、2010年段階での都道府県別の共働き率と合計特殊出生率を見ると、共働き率、合計特殊出生率のいずれもが全国の平均を上回っているのが北陸3県、福井県、石川県、富山県で、企業は付加価値を高めた経営により家計に正社員雇用を提供し、家計は企業に質の高い労働を提供し、双方を高め合う好循環を構築しており、また、行政・自治体は、企業の研究開発、家計の子育てをサポートし、好循環を加速させているとの報告がありました。子育て支援の施策は、福祉の観点で語られることが多いのですが、実は経済活動と密接に関わる部分も多く、地域経済の観点からの検討も必要であると感じています。最初に申したとおり、江別市内の女性の6割が江別市内で勤務しています。こうした視点からも、市内企業への啓発を含めて、企業力の向上に取り組んでいただければと思います。また、創業支援についても、中小企業白書の中でも、個人向けサービスなどの暮らしを充実させる分野での事業展開が多いという特徴があることを示しておりました。ただ、女性起業特有の課題もございますので、ぜひ今後も調査研究を進めていただき、支援メニューの拡充を検討いただければと思います。スケールの大きい課題にはなってきますが、就業と出生数、出生率、市内の企業力と起こすほうの起業力、ここにしっかり向き合うことで、絶対に江別市の子育て環境はぐっと保護者に寄り添うものになると確信しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。引き続き、2件目については、全て要望を述べさせていただきたいと思います。1点目、感染リスクを低減させるための取組については、現状の取組としては理解いたしました。ただ、今後の状況によっては備えが必要と思いますので、様々なパターンを想定していただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。2点目のタブレット端末の活用については、補正予算の段階から最初は学校の中で使うというのがメインで整備しますという話の中から、何とか外でも使えるようなところということで、少しずつ課題を解決しながら前進してきてくださっているという印象を今持っております。現在オンラインを活用している事例としても、新型コロナウイルス感染症が不安で学校を休んでいるというような児童生徒も不登校児童生徒へのオンライン活用と同じ考え方に基づいて、健康観察や学習支援の取組を進めているということで、個別の対応については、かなりできる限り御対応いただけていると理解しております。ただ、こういうふうに活用事例が出てきているということは、これを全市的に活用していくためにはどうするかというところになってくると思うのですけれども、セキュリティーの部分、学校の課題もクリアできての個別対応ができていると考えれば、あとは課題は少なくなってきていると感じております。特にインターネット環境の整わない家庭への対応をどうするかという点が一番ネックになってきているのではないかと思いますが、ここはかなり予算の課題でもあるのではないかと感じておりますので、子供時代は後から取り戻すことはできないと考えると、こちらについては積極的な御検討をお願いしたいと思います。3点目、学級閉鎖、休校等により学習に不安を抱える児童生徒へのフォローについては、学習支援のコンテンツポータルサイトや新たな自習型の学習支援ツールの導入について、校長会と相談して検討していただけるということでしたので、ぜひ、できた暁にはよろしくお願いしたいと思います。できれば授業の様子に近いような動画が見られることが理想ですけれども、そうしたツールが導入されて、さらに2点目のタブレット端末の持ち帰りが全市的に可能になれば、学習格差の是正という点についてもかなり前進するものと期待しております。再三プリント配付で対応してくださっているという話は聞きましたが、やはりプリント配付になると過去のおさらいが主になってしまっていて、その先の学習についての課題というところが全くクリアできていないという印象がありました。それですら各家庭で見ることが困難なケースもあるという現状を踏まえて、ぜひ前向きに進めていっていただければと思います。以上要望を述べまして、私の一般質問を終了します。

出典:江別市議会 令和3年第3回定例会 2021年9月10日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる