みんなの議会

江別市議会 令和3年第2回定例会 2021年6月23日

(1)不登校対策について/(2)ヤングケアラーについて

2021年6月23日、江別市議会の一般質問で、齊藤佐知子議員が「不登校対策について」「ヤングケアラーについて」について質問し、市長 三好昇、教育長 黒川淳司、教育部長 西田昌平が答弁しました。

質問者
齊藤佐知子 議員
答弁者
市長 三好昇、教育長 黒川淳司、教育部長 西田昌平

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 齊藤佐知子

議長より発言の許可を頂きましたので、通告に従いまして順次質問いたします。最初に、不登校対策についてお伺いを致します。1点目に、すぽっとケア事業についてお伺いを致します。江別市議会公明党ではこれまで、一般質問や予算・決算審査など、様々な場において不登校対策について取り上げてまいりました。不登校は問題行動である、不登校対策のゴールは学校に戻ることなど、当初は基本的にこのような見解でありましたが、年月を経て不登校に対する認識も変わり、一つのゴールを設定しない、子供たちの状況に合わせた対応がなされるようになってまいりました。江別市における不登校対策の中で重要な役割を担っているのが、すぽっとケア事業であります。現在、火曜日から木曜日の週3回、青年センターを会場として実施されておりますが、この週3回という持ち方は、月曜日と金曜日は学校へ足を向ける曜日という前提の下で設定されております。すぽっとケア事業は適応指導教室である以上、その目的として、不登校児童生徒の集団生活への適応、情緒の安定、基礎学力の補充、基本的生活習慣の改善等のための相談・適応指導を行うことにより、その学校復帰を支援し、もって不登校児童生徒の社会的自立に資することを基本としており、それを踏まえた集団生活への適応や学校への復帰を目指した支援を行っております。しかし、実際のところは登校という結果のみを目標にせず、児童生徒が自らの進路を主体的に捉え、社会的に自立することを目的として、個々の状況に応じて必要な支援を行っているのが実情であるということが、令和元年第3回定例会の一般質問において答弁されたところであります。また、場所の問題について、青年センターでは地域的な偏りがあることについても、公明党会派としてこの間何度か議論させていただきました。こうした経緯を踏まえて、本年3月の予算審査の折には、当会派の徳田委員から今後のすぽっとケア事業、適応指導教室について改めて江別市教育委員会としての方向性について伺ったところ、子供たちにとって何が必要なのかを考えるとともに、課題は認識しており、回数や時間、場所をどこにするかを含めて、改善に向けて検討していくとの御答弁を頂いております。以上のことから、すぽっとケア事業の今後の持ち方について、その検討状況をお聞かせください。次に、タブレット端末を活用した不登校児童生徒への学習支援についてお伺いいたします。5月12日の総務文教常任委員会において、GIGAスクール構想におけるICT活用の一環として、不登校児童生徒の学習支援、タブレット端末を活用した授業配信実施に向けた、タブレット端末の家庭での利用規則等を整備する旨の報告がなされたところであります。委員会における質疑では、授業の配信は学校ごとに対応を検討することになることなどが答弁されたところであります。改めて、今後の取組について 教育委員会としてどのように実施しようとしているのか、実施に至るまでのスケジュールと学習支援の内容についてお伺いいたします。また、文部科学省は2005年に不登校児童生徒がインターネットなどを活用して自宅学習をしたり、学校外で指導を受けたりした場合について、一定の要件を満たせば学校長の判断で出席扱いにできる通知を発出しておりますが、その制度の活用に対する考え方についても、併せてお伺いいたします。次に、ヤングケアラーについてお伺いを致します。ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されるような家事や家族の世話などを日常的に行う18歳未満の子供のことを指します。厚生労働省、文部科学省の両省は4月12日、病気の家族の介護や世話を担う18歳未満の子供、ヤングケアラーに関する初の実態調査結果をまとめました。世話をする家族がいると答えた割合は、中学2年生の約17人に1人で5.7%、全日制高校2年生では約24人に1人で4.1%だったとのことであります。調査は、昨年12月から本年2月に全国の公立中学校に通う2年生や全日制高校の2年生、通信制高校の2年生の生徒らを対象にインターネットで実施し、中学2年生で5,558人、全日制高校の2年生で7,407人が回答しています。世話をする家族がいると答えた生徒のうち、頻度がほぼ毎日と答えたのは中学2年生の45.1%、全日制高校2年生の47.6%に上っています。平日1日に世話に費やす時間は、中学2年生が平均4.0時間、高校2年生が平均3.8時間、7時間以上の回答が、それぞれの約1割に上っています。世話をする家族の内訳は複数回答でありますが、祖父母の身体介護、兄弟の保育所への送迎、料理や掃除、洗濯などの家事全般を一人で担うといった、手伝いと呼べる範囲を超えたものが多く、中でも兄弟の世話が中学2年生で61.8%、高校2年生で44.3%と最も多かったとのことであります。今までは、家庭内のことで見えにくかったことから、実態が把握されていませんでした。今回の調査から、多くのヤングケアラーの子供たちが、孤独を感じる、勉強時間が十分に取れないなどの回答があり、生活への影響も確認されております。一般社団法人日本ケアラー連盟、ヤングケアラープロジェクト代表である立正大学の森田教授は、様々な人のサポートやケアに関わって携わるのは、自身の人間的成長につながるが、過剰なケア役割を担うことは、子供の将来や社会生活に影響を及ぼす。未発達な体で大人を持ち上げたり、精神的に不安定な家族の感情面のケア、家計を支えるほど働くことは、不適切なケアだと言わざるを得ない。学校生活や友達関係、健康に影響が出るほどの長時間のケアをさせてもいけない。ヤングケアラーは、学校からの情報提供がきっかけで発見されることが多いと言われております。また、大阪歯科大学医療保険学部福祉コースの濱島准教授のお話によりますと、ヤングケアラーの半数は周囲の大人に相談したことがなく、過度なケアが不登校や虐待、いじめにつながっている事例もある。学校の教師や介護・福祉の専門家、医療関係者など身近にいる大人も、深刻なヤングケアラーの状態に気づいていないとのことです。求められる支援策として、国や自治体による継続的な実態調査の実施をはじめ、地域の大人がこれはヤングケアラーかもしれないとの視点を持つこと、家族ケアの尊さとしんどさの両面を踏まえた理解の周知、関係機関が連携したヤングケアラー支援拠点の構築、相談体制の充実を訴えております。以上述べて質問いたします。1点目に、江別市としての実態把握についてお伺いいたします。2点目、先ほどの森田教授は、教員への啓発が非常に重要になるとも言われています。当市のヤングケアラーの認識と周知・啓発についてお伺いいたします。3点目、学校現場では、スクールソーシャルワーカーが関わることになると思われますが、実際にスクールソーシャルワーカーが関わってヤングケアラーに該当する児童生徒の支援事例がどのくらい確認されているのでしょうか。また、スクールソーシャルワーカーが福祉的な視点から関わることの必要性から、庁内横断的な連携体制での対応が必要と考えますが、これまでの状況と今後の関わりについてお伺いいたします。4点目、小中学校の情報は、学校である程度把握できると思いますが、市内高校生のヤングケアラーの実態について、どう把握していくのかお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終わります。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

齊藤議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、ヤングケアラーに関しまして、市内高校生のヤングケアラーの実態把握についてお答え申し上げます。ヤングケアラーとは、先ほど齊藤議員も発言されておりましたが、大人が担うような責任を引き受け、病気や障がいなどケアが必要な家族の世話や家事をする18歳未満の子供とされております。高齢化等でケアを必要とする人が増える一方、共働きや独り親世帯の増加、核家族化などによりまして、家族の中の人手が減ることで、ヤングケアラーが増える傾向にあると言われております。市では、家族ケアとお手伝いの明確な線引きは難しいものの、近年、子供がケアの担い手となることにより、学業等に支障が生じたり、子供らしい生活を送れなくなることが社会問題化していると認識しております。このような中、国におきましては、ヤングケアラーへの支援策の検討を目的に、今年3月、文部科学省と厚生労働省によるプロジェクトチームを発足し、ヤングケアラーの実態把握のため、地方自治体に調査を促すことを内容とした報告書を5月17日付で取りまとめたところでございます。政府は、この報告を受けまして、6月18日に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針2021、いわゆる骨太方針に、ヤングケアラーの早期発見や支援などに取り組むことを盛り込んだところでございます。市と致しましては、今後、市内高校生のヤングケアラーの実態把握につきまして、まずは、国の施策展開や、それを受けました北海道及び北海道教育委員会の具体的な動向を注視してまいりたいと考えております。私からは以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。

答弁 教育長 黒川淳司

私から、不登校対策について及びヤングケアラーについての御質問に、御答弁申し上げます。初めに、不登校対策に関しまして、今後のすぽっとケア事業についてでありますが、教育委員会では、不登校児童生徒の学校への復帰と社会的自立のため、平成16年4月に適応指導教室すぽっとケアを設置し、青年センターを会場として、コミュニケーション支援、学習支援、体験活動、教育相談などを開始いたしました。平成28年度には、教室に通う児童生徒の生活リズムの改善や学習支援の機会を充実させるため、実施回数を週2回から週3回に増やし、不登校児童生徒の支援に努めてきたところです。令和元年の文部科学省からの通知において、不登校支援については、学校に登校するということのみを目標とせず、児童生徒の社会的な自立を目指す必要があるとされたことから、全国的に不登校児童生徒の人数が増加し、当市においてもすぽっとケアへのニーズが高まっております。こうしたことから、教育委員会では、すぽっとケアの実施回数を、本年8月から週4回に拡大することとしております。また、会場については、青年センターに加え、これまで不定期に利用してきた情報図書館を週1回定期的に利用するなど、引き続き、不登校児童生徒の支援の充実を図ってまいります。次に、タブレット端末を活用した不登校児童生徒への学習支援についてでありますが、これまで不登校児童生徒の学習支援につきましては、各学校が、プリントによる課題配付、電話や家庭訪問による健康観察、別室登校による補習など、個別の状況に合わせて実施してきたところであります。本年6月からは、市内小中学校において、タブレット端末を使った授業の本格実施に合わせて、情報モラルや端末の持ち帰りルールを定めたところであり、不登校児童生徒に対する個別の支援として、授業のオンライン配信を、6月中には全校で実施できるよう準備を進めております。現在進めているタブレット端末を使用した支援内容につきましては、授業の配信のみとなっておりますが、今後、教員向けにICT研修を実施し、教材ソフトを活用した課題の配信を実施するなど、不登校児童生徒の学習環境のさらなる充実を図ってまいります。また、不登校児童生徒が自宅で学習活動を行った場合の指導要録上の取扱いにつきましては、家庭訪問等による対面指導が適切に行われるなど、一定の要件を満たした上で、学校長の判断により出席扱いとしてきたところであり、ICT等を活用して自宅で学習を行った場合につきましても、同様の扱いとすることとしております。次に、ヤングケアラーについての質問に関しまして、初めに、江別市におけるヤングケアラーの実態把握についてでありますが、教育委員会では、不登校児童生徒の支援のため、小中学校から毎月提出される長期欠席児童生徒報告書から、家事や家族の世話などにより学校を休みがちになるなど、家庭内の様々な課題を抱える児童生徒の把握を行ってきているところであります。また、各小中学校においては、教員やスクールソーシャルワーカーが児童生徒と接する中で、いわゆるヤングケアラーに相当すると思われるケースについても把握しているところであります。教育委員会と致しましては、全ての児童生徒の学びの場を確保し、安心して学校生活を送るため、ヤングケアラーなどの課題を抱える児童生徒の状況を把握することは重要であると考えていることから、引き続き、学校と連携し、児童生徒の生活実態の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、ヤングケアラーに対する認識と周知・啓発についてでありますが、令和3年5月に公表されたヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム報告では、国は、令和4年度から、ポスター、リーフレットの作成や全国フォーラムの開催など、ヤングケアラーの周知・啓発に集中的に取り組むこととしており、今年度中には、具体的な内容が示される見込みとなっております。教育委員会と致しましては、教員がヤングケアラーに対する理解を深め、関係機関と連携した支援を行うことは重要であると考えていることから、国や北海道教育委員会の動向を注視し、校長会と連携して教員や学校関係者に対する周知・啓発を行ってまいりたいと考えております。私からは以上であります。

答弁 教育部長 西田昌平(教育部長は2022年3月まで)

引き続き、私からヤングケアラーについての御質問のうち、スクールソーシャルワーカーのこれまでの状況と今後の関わりについて御答弁申し上げます。教育委員会では、児童生徒が安心して学校生活を送るため、社会福祉士等の資格を持つスクールソーシャルワーカーを平成23年度から配置し、不登校や虐待など、家庭や学校で困難を抱える児童生徒やその保護者から相談を受ける中で、必要に応じて、関係機関と連携し支援を行ってきているところであります。スクールソーシャルワーカーの支援の中で、児童生徒が家事を担うなど、ヤングケアラーに相当すると思われるケースを把握した場合は、庁内関係部局と連携し、福祉サービス事業所等の関係機関につなぐなど、家庭の状況に合わせ、適切な支援を行ってきたところであります。このようなヤングケアラーに相当すると思われるケースは、令和2年度にスクールソーシャルワーカーが支援した全181件のうち、3件となっております。教育委員会と致しましては、ヤングケアラーなど学校だけでは十分な支援を行うことが困難な場合には、その状況の改善を図るため、スクールソーシャルワーカーが、福祉的な視点から関わることが効果的であると考えていることから、引き続き、学校や庁内関係部局と連携し、様々な課題を抱える児童生徒の支援に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。

出典:江別市議会 令和3年第2回定例会 2021年6月23日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる