みんなの議会

江別市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月19日

(1)市立病院での院内感染対策について/(2)新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制について

2020年6月19日、江別市議会の一般質問で、芳賀理己議員が「市立病院での院内感染対策について」「新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制について」について質問し、市長 三好昇、病院事務長 白石陽一郎が答弁しました。

質問者
芳賀理己 議員
答弁者
市長 三好昇、病院事務長 白石陽一郎

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 芳賀理己

ただいま議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。1件目は、市立病院での院内感染対策についてです。新型コロナウイルス感染症、以下COVID-19による医療機関への影響は世界規模であり、先進国である日本においても大きな問題となっています。一般社団法人日本病院会や公益社団法人全日本病院協会などがまとめた病院経営状況の調査結果では、回答した全国1,049病院の4月の平均損益は、約3,600万円の赤字で全体の8割の経営が悪化したという見解を示しています。外来では、COVID-19を恐れて、通常の生活習慣病に係る受診が減っているとの指摘があり、本来入院が必要な患者がいても、COVID-19ではないことが明らかになるまで個室での対応等が必要になるため、患者数が減少しているという報告もあります。先日の生活福祉常任委員会での報告でもありましたように、市立病院でも少なからず影響が出ていると伺っております。ウイルスは、一般の細胞と比較して100分の1から1,000分の1という目視できないミクロの物体であり、どこに潜んでいて、いつ自分の体に入ってくるかわからない恐ろしいものと認識されやすい傾向にあります。COVID-19に限らず、医療関連感染予防は、感染症に罹患している患者を早く見つけて隔離予防策を講ずることです。しかし、COVID-19の潜伏期間は平均5日間であり、最小で1日間、最大で14日間と長く、発症早期は発熱、鼻汁、咽頭痛、がいそうといった非特異的な症状が1週間ほど続くため、発症後も気づかれにくいことがあります。また、無症候性病原体保有者、いわゆる症状のない感染者が感染を拡大させる可能性が指摘されているため、感染対策が極めて難しいとされています。このような中で、現在、日本の目標は、感染拡大を防止し、患者の増加スピードを抑えるとともに、1日当たりの発症数を減らし、重症化を防ぐこととされています。そのために、さまざまな感染予防対策が実施されているのが現状です。診療報酬においては、医療機関における医療の安全確保の観点から、入院基本料の算定に当たり、医療安全管理体制の整備が義務づけられています。医療安全管理体制では、感染対策が義務づけられていることから、各医療機関において、院内感染対策指針のもとに感染対策を講じています。市立病院でもこのような体制があり、感染対策を行っていることは言うまでもありません。しかし、院内感染対策指針は、医療者側の基本方針であることから、病院内で感染を起こさない、また、感染させないための対策を講じて実践しているか、なかなか伝わっていないのではないでしょうか。市のホームページを見ても、感染対策に関する市民向けの文言を見つけることができませんでした。多くの病院や施設では、来館時の検温や罹患に関する症状の問診を行うとともに、マスクの着用と手指衛生を徹底しています。さらに、受付から各診療科への移動の際や待合室の環境等には配慮が必要になります。しかし、受診される方は、どのような対策が施されているかわからないため、病院に行ったら感染してしまうのではないかという漠然とした不安に陥る可能性があります。さまざまな対策を実施しているのであれば、それをわかりやすく提示することは、安全安心な診療を遂行するための重要な要素ではないでしょうか。感染症対策を行って、それを広く市民に周知し、安心してかかることのできる病院を目指しているという実例は多くあります。また、安心して受診できる病院は、評判が高くなる傾向があります。よい評判は、受診患者の増につながる可能性も秘めています。したがって、感染予防に関する情報提供を行うことは重要です。そこで、1項目めの質問は、院内感染対策指針の市民周知についてどのようにお考えか、また、実際に行っていることがあれば、お聞かせください。次は、院内感染対策チームの活動状況について伺います。先ほども述べたように、医療安全管理体制の一環として、院内感染対策が義務づけられていることから、各医療機関において、院内感染対策チームが設置されています。これは、院内で起こるさまざまな感染症から、患者、家族、職員の安全を守るために活動を行う組織であり、多職種によるチーム編成で、あらゆる視点から感染対策を講じています。市立病院でも、多岐にわたる感染対策を行っていると思われますが、2項目めの質問として、今回のCOVID-19に対する院内感染対策チームの活動状況について、来院する患者、家族への働きかけや指導、入院されている方への対応、環境対策に分けて、できるだけ具体的に教えていただきたいです。次に、職員の働き方についてお伺いいたします。医療従事者の感染は、たびたび報道されていますが、中国とWHOの合同報告書によれば、中国の476病院において、検査で陽性が確定した医療従事者は、2月20日時点で2,055例であり、このうち88%が中国湖北省武漢市で発生しました。当時の中国湖北省武漢市では、4万人を超える医療従事者が活動していたことから、約4%が感染したことになります。ただし、その後の調査によると、このうちの多くは、COVID-19の発生早期、または経験が少ない時期に発症し、病院内ではなく家庭内で感染したことがわかっています。一方で、イタリアやフランスを初めとする欧州の流行国では、3月30日現在、全感染者の10%前後を医療従事者が占めていると報道されています。ただ、このうち、どの程度が病院内で感染したかについてはわかっておらず、市中で感染した医療従事者が病院内で感染源となった可能性も指摘されています。COVID-19は、既に述べたように潜伏期間が長く、症状も非特異的であることから、感染から診断までの期間が長くなりやすく、感染場所の特定がしづらいことも特徴です。日本においても、各都市の医療現場でクラスターが発生していますが、発生が確認されたときには、既に相当な人数に拡散されている可能性があり、やはり医療従事者の感染防止対策は必須であると言えます。また、少し専門的になりますが、エアロゾルの産生量が多い処置には、気道分泌物の開放式吸引、気管挿管・抜管、非侵襲的陽圧換気療法NPPVや高流量鼻カニュラ酸素療法HFNCなどがあり、これらの処置をする際、知らずに医療従事者が暴露するリスクがあります。COVID-19の感染を強く疑う患者や検査で感染が確定した患者には、COVID-19の感染経路となる飛沫及び接触を遮断する隔離予防策を講ずることで、医療関連感染リスクを低減することが可能ですが、気づかれずに入り込んだCOVID-19が感染源となるリスクが医療機関には常にあるということです。このリスクは、あらゆる医療機関に存在し、患者だけではなく、職員も感染源となり得ることを認識することがCOVID-19の医療関連感染対策の第一歩であると言われています。市立病院でも、このようなリスクにさらされる場面は否定できない環境であり、感染管理者を初めとして、実際に現場で勤務されている医療従事者の皆様は、危機感・緊張感が高まり、はかり知れない労力の上、精神的な負担も募り、本当に命がけで闘ってくださっていることとお察しいたします。その労力を全ての方への安心につなげるため、やはり、COVID-19に対する危機管理体制は重要であり、安心して働ける環境が望まれます。具体的には、出勤時などにおける感染対策のルール化、勤務中における行動パターンの作成、知識の習得や心の健康維持など、職員を守る新しい働き方への取り組みが必要ではないでしょうか。公益社団法人日本看護協会は、COVID-19の拡大・蔓延による日本の医療崩壊を懸念しています。また、現場の医療従事者は疲弊しており、この状況を打開するためには、国民一人一人に自身が感染しないという意識を高めていただくとともに、最前線で働く看護師へのエールが必要です。また、医療・介護現場で、日々のケアを提供する看護職にとっての最大のエールは、皆さんが感染しないことですと唱えて、応援の声を集めています。また、市立病院の経営再建に向けたロードマップでは、看護師の3交代勤務から2交代勤務への移行が示されております。人と人との接触機会を減らすという観点では、夜間の交代がなくなり、接触する絶対数が減少します。国が推奨する在宅ワークなど、ビジネススタイルのチェンジが難しい職種ですので、勤務体制の改革も感染防止の一助となり得ることから、早い段階での改善が望まれます。以上のことを踏まえて、3項目めの質問は、感染対策を講じた安全安心な職員の働き方についての御見解をお伺いいたします。次に、この先、COVID-19の再燃、または、COVID-19以上に感染力が強いウイルスの出現を視野に入れた長期戦を予測した中で、受診される方へ安全安心を提供し、COVID-19に負けずとして、外来患者数、入院患者数を従来の目標値まで回復させるための対策が喫緊の課題であると思われます。外来患者の待機場所や過ごし方、診察室の環境、入院患者と家族の面会に関することなど、これまでとは異なる新たなシステムの構築、または改革が望まれます。さらに、オンラインを利用した遠隔診療、薬・処方箋の配達などを行っているケースもあります。特に小児科においては、市内2カ所の診療所で、待ち時間を確認することができるウエブシステムを導入しており、待合室での二次感染を予防できます。安全安心な診療をするためには、このウエブシステムの需要は大きいと思われます。以上のことから、4項目めとして、感染管理における今後の展望についてお聞かせください。次に、2件目の質問は、新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制についてです。超高齢社会における地域医療を総合的に支える手段として、地域包括ケアシステムが各自治体で構築されています。地域包括ケアシステムとは、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住みなれた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制の構築を推進すると示されています。その中心には住まいがあり、医療、介護、地域が周りを囲んでいます。このシステムの中における行政の役割は、地域で安心して暮らすために、医療機関ごとの役割を分担し、医療、介護を継続して提供できる仕組みづくりを、その地域の特性に合わせて実施していくこととされています。このたび、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークが発足しました。ここでは、施設同士が運営主体などの枠を超えて、連携して感染対策をするため、活動を開始したところであります。近隣市町村の介護施設でCOVID-19のクラスターが発生する中、この取り組みは、備品の不足に対する解消だけではなく、何かが起こる前に対策することで安心感を与え、働く方たちの心の支えとして、元気や勇気をもたらす集団としての発展が期待できます。また、まだ発足したばかりですが、COVID-19の終息が見通せない現状の中で、既にSNSでの活発な意見交換や勉強会資料等の情報共有など、連携が図られております。運営主体により、医師が常駐する施設と医師等の医療者が常駐していない施設がありますが、これらの連携は、とても心強いことでもありますし、形だけではなく、真の意味での顔の見える関係の構築として、とても喜ばしいことと思っております。今回の連携は12施設が参加していますが、これをきっかけとした江別市介護保険施設感染症対応ネットワークのさらなる拡大により、連携の強化に取り組んでいけるのではないでしょうか。これは、まさしく、江別市の地域医療連携システムとして発展する取り組みであると思われます。そこで、これらを支えていく確かな組織として発展していくためには、庁内の関連部署で一体的に取り組んでいく体制をつくっていくことが必要です。体制の構築に当たっては、やはり専門家が不可欠であり、常駐することは難しいと思いますが、保健師、介護支援専門員、管理栄養士等の専門職を配置することが、医療・介護関係者と取り組みを進めるためには重要になります。おのおのの施設だけでは解決できないことも、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの支援を先駆けに、自治体としての役割をしっかりと行うことは、これからの市民生活において、さらに有意義なものとなる可能性が高いと言えます。また、江別市には市立病院のほか、五つの中規模病院と四つの有床診療所、56の診療所があり、江別市介護保険施設感染症対応ネットワーク以外のサービスつき高齢者向け住宅などの施設や有料老人ホーム、グループホーム等を合わせると120施設ほど存在します。現在、COVID-19の影響により、病院、介護施設などでは、感染者の発生や蔓延防止のために、行動制限などの対策を行っているほか、地域では、デイサービスの中止や減少により、自立している高齢者は、運動や外出の機会が減り、場合によって、ひきこもりになるケースもあると思われます。問題は、高齢者にとって最も大切とされているコミュニティーの場が奪われていることです。全ての市民が何らかの不安を抱えていると想定され、このままでは、健康寿命の延伸、自立期間の延長は期待できません。そして、各施設で働く方たちは、万が一の事態に陥ったときに、どこに相談したらよいかわからなかったり、組織や事業者によって考え方が違ったり、特に休日や夜間に不安を感じ、ストレスフルな時間を過ごすことになりかねません。COVID-19をきっかけに、江別市の医療、介護について、安全で安心なシステムを構築するよい機会であると思われます。まず、本年発足した江別市介護保険施設感染症対応ネットワークを支える窓口の役割を明確にし、そこで想定される問題の抽出や、病院などとの連携に関する実情を把握していただきたいと思います。また、その他の福祉施設等でも、かかりつけ医に対して、いつ、どのように患者、利用者に関する相談を持ち込めばよいのかわかりません。異常と正常の判断がつかないときに相談できる窓口のほか、COVID-19に感染した際に起こり得る漠然とした不安や体調不良時に、安心をもたらすことのできる場所が求められています。そこで、1項目めの質問は、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの活動を踏まえた地域医療連携のあり方についてのお考えをお聞きいたします。次に、市立病院には、患者支援センターが設置されております。この組織体制の中に、患者相談窓口が設けられております。ここの機能については、患者さんや御家族の皆様から医療、診療等に関する相談、御意見をお受けしておりますとなっていますが、受診歴がない市民に対する相談対応はされているのでしょうか。例えば、このたびのCOVID-19に関して、不安を抱えながら生活されている市民が、コミュニティーの場が不足しているため、相談できる場所がないなどの事態が生じた際には、どのように対応しているのでしょうか。公益社団法人全国自治体病院協議会の中で、自治体病院の役割は、都市部から僻地に至るさまざまな地域において、行政機関、医療機関、介護施設等と連携し、地域に必要な医療を公平・公正に提供し、住民の生命と健康を守り、地域の健全な発展に貢献することとうたわれております。高齢化が加速する中で、これからもさまざまな問題が浮上してくるでしょう。そして、今、これまでに経験のない生活を送らざるを得ない苦しみがあり、命を守るために頑張っている市民のため、自治体病院としての役割を最大限に発揮し、活躍していただきたいと思っております。1項目めの江別市介護保険施設感染症対応ネットワークとの関係の構築も必要であると思われますが、これらを踏まえて、2項目めの質問は、市立病院患者支援センターの役割と機能について、自治体病院として地域に貢献する意味で、このコロナ禍を乗り越えるためのお考えについてお伺いいたします。以上で、1回目の質問を終了いたします。

答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)

芳賀議員の一般質問にお答え申し上げます。新型コロナウイルスの感染拡大に対応する地域医療連携体制に関しまして、まず、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークの活動を踏まえた地域医療連携のあり方についてでありますが、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークは、近隣自治体の介護施設等において、本年4月以降、新型コロナウイルス感染症の集団感染が相次いで発生したことから、本市における集団感染への備えとして、市と介護事業者との連携、介護事業者間における情報共有と協力体制の強化、感染症対策研修による対応スキルの習得、感染発生時の防護体制の強化などを目的として、本年5月14日に発足したものであります。当ネットワークには、現在、介護老人福祉施設等の12施設が参加し、SNSを活用して、施設内の消毒方法や食事、家族との面会など、各施設における新型コロナウイルス感染症の対応について、意見交換を行っているところであります。また、当市においては、地域包括ケアシステムの推進に向けて、平成28年に、一般社団法人江別医師会や一般社団法人札幌薬剤師会江別支部、リハビリテーション職、介護職、社会福祉法人江別市社会福祉協議会など、地域の医療、介護及び福祉関係者により、江別市医療介護連携推進協議会を設置し、当市における医療と介護の連携や、そのための課題解決に向けた協議を行ってきたところであります。このたびの新型コロナウイルス感染症への対応については、医療と介護分野の連携が極めて重要であると認識しておりますことから、今後におきましては、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークから出された介護現場でのさまざまな意見や課題について、江別市医療介護連携推進協議会に情報提供し、課題解決に向け、議論を深められるよう必要な支援を行ってまいりたいと考えております。次に、市立病院患者支援センターの役割と機能についてでありますが、市立病院患者支援センターは、入院前から退院後まで、切れ目のない患者支援を行うことを目的に、平成30年5月に開設され、入院予定の患者が安心して治療を受けられるよう、入院中の生活や治療計画を説明し、あわせて退院後の生活や在宅療養等の相談対応を行っているところであります。また、市立病院患者支援センターには患者相談窓口を設置しており、市立病院の患者や家族に限らず、受診歴のない一般市民からも、診療等に関する御質問や困り事など、さまざまな御相談を受け付け、内容に応じて看護師、社会福祉士等、それぞれの専門職が対応しております。さらに、市立病院では、市立病院患者支援センター内の地域医療連携室を窓口として、日ごろから他の医療機関や介護施設等と患者の入退院の調整を行っているほか、地域における医療、介護及び福祉に関する関係機関相互間の連携等を目的に設置されている江別市医療介護連携推進協議会にも参加し、情報交換を行うなど、一般社団法人江別医師会や介護関係団体などとの連携強化に取り組んでいるところであります。新型コロナウイルス感染症対策につきましては、法令に基づき保健所が対応することとなっておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大や長期化に伴い、今後、市民からの相談がふえることが予想され、医療機関としての相談窓口の重要性が高まるものと考えております。市といたしましては、相談対応を含めた感染症対策においては、医療、介護及び福祉の連携が重要であると認識しておりますことから、市立病院を初め、健康福祉部のほか、北海道や北海道江別保健所、一般社団法人江別医師会などと連携を図りながら、江別市介護保険施設感染症対応ネットワークに、どのような形で協力できるのか、十分検討してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、病院事務長からお答え申し上げます。

答弁 病院事務長 白石陽一郎(病院事務長は2025年2月まで)

私からは、市立病院での院内感染対策について御答弁申し上げます。初めに、院内感染対策指針の市民周知についてでありますが、市立病院では、医療法等の施行通知に基づき、平成19年に、院内の医療従事者が遵守すべき、全ての感染対策の基本方針を定めた感染管理指針を策定したところであります。国内において、新型インフルエンザや中東呼吸器症候群、いわゆるMERSの感染が流行した際には、この指針や国の指導等に基づき、外来における患者動線を分けて診療を行うなど、これまで、患者や職員等を院内感染から防御し、安全で質の高い適正な医療サービスを提供することを目的として、院内の感染対策を進めてまいりました。また、感染管理指針に基づく院内の感染防止対策の市民周知については、来院者に対する注意喚起を目的として、感染対策の基本となる手洗いについてのコツなどをわかりやすく院内に掲示しているほか、地域の医療機関として、広く市民に対して周知するため、昨年10月には、世界手洗いの日に合わせて、感染防止の大切さを実際に体験していただくイベントを開催いたしました。さらに、本年2月のインフルエンザの感染流行期には、江別市立病院広報誌いたわりPlusにおいて、手洗いから始めるインフルエンザ予防と題し、手洗いのコツのほか、マスクのつけ方等を掲載し、自治会回覧を行うなど、市立病院の感染対策について、わかりやすい市民周知に努めているところであります。御質問の感染管理指針の市民周知についてでありますが、新型コロナウイルス感染症が拡大している現状においても、安心して市立病院を受診していただけるよう、指針の内容とともに、院内で実際に行っている感染防止対策等の取り組みについて、市立病院のホームページを活用するなど、市民へのわかりやすい周知を検討してまいります。次に、院内感染対策チームの活動状況についてでありますが、市立病院では、感染管理指針に基づき、院内における感染防止対策に関して、組織横断的に活動するため、医療安全管理室に医師や感染管理認定看護師、薬剤師など多職種による院内感染対策チームを設置し、院内での感染防止対策に取り組んでいるところであります。院内感染対策チームの主な活動といたしましては、まず、来院される患者や家族への働きかけと指導につきましては、来院者向けの手洗いやマスクの着用を促すポスター等の掲示や外来の待合室などの椅子に、ソーシャルディスタンシングを促す表示をするなど、感染防止の啓発を行っております。次に、入院患者への対応といたしましては、患者同士の接触による感染を防止することを目的として、御家族の面会制限や入院病棟のデイルームの使用制限、病室の入退室時の手指消毒などについて、医療従事者から助言や指導を行っているところであります。また、院内の環境対策といたしましては、特に、新型コロナウイルス感染症の発生以降につきまして、院内における患者の動線などの専門的な対応策の検討を行うとともに、院内感染対策チームのメンバーで週1回程度、院内の感染防止対策の状況を確認するために、入院病棟や外来部門などを巡回して現場確認を行い、その結果について、その場で職員への指導・助言を行っております。さらには、多職種からなる感染対策リンクパーソンチームを設置し、院内感染対策チームの指導のもと、病棟のほか、各臨床現場への感染防止対策の実践的な指導・助言等も行いながら、院内の感染防止環境の維持に努めているところであります。市立病院といたしましては、今後におきましても、院内感染対策チームの活動のもと、感染防止の観点からさまざまな取り組みを行ってまいりたいと考えております。次に、職員の働き方についてでありますが、市立病院では、従前より医療従事者の感染防止対策として、外部講師を招いて、職員向けの感染管理に関する研修会を開催しているほか、感染防護具の装着方法の講習開催や電子カルテシステムによる各種感染症に関する情報を提供するなど、みずからを感染から守るための取り組みを行ってきたところであります。また、患者及び職員へのさらなる院内感染防止対策としましては、4月中旬から、入院患者に対する面会を原則禁止とし、来院者の出入り口を原則正面玄関のみとして検温チェックを開始いたしました。さらに、職員と患者との動線を分けて感染防止を図るため、来院者用の出入り口の制限にあわせて、職員は救急玄関を使用することとしたほか、出勤前の検温を推奨し、37度5分以上の発熱があった場合の自宅待機や、解熱後の出勤の取り扱いの運用を定めたところであります。いわゆる3密を避ける観点では、職員に昼食時の会議室利用を推奨し、院内会議の開催に当たり、開催場所を広い会議室に変更したほか、オンラインによる開催手法などについても検討しているところであります。今後におきましては、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申を踏まえて作成した市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、感染防止の観点からも、効率的な診療体制の確立に向けた職員体制の見直しを進めるとともに、業務手法の検討も進めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、感染から職員を守ることが患者への感染防止にもつながり、地域における医療提供体制の維持にもつながるものと考えておりますことから、引き続き職員が安心して働けるよう、感染防止対策を検討してまいります。次に、感染管理における今後の展望についてでありますが、市立病院では、新型コロナウイルスの札幌圏での感染拡大に対応するため、先ほど御答弁申し上げました入院患者への原則面会禁止や来院者への検温チェックのほか、海外渡航歴や発熱症状等がある場合の事前の電話連絡のお願い、医療関係事業者の来院制限など、段階的に感染防止対策を実施してまいりました。また、検温チェックの際には、来院患者から症状の聞き取りを行い、発熱症状のある患者を一般外来とは別のスペースへ案内することで、他の患者や職員との接触をできる限り減らす取り組みも行っております。さらには、2月に厚生労働省が発出した通知に基づき、定期通院患者に対する電話での診療や院外処方箋の発行にも対応したところであり、可能な限りの感染防止対策を講ずることにより、安心安全な医療提供体制の構築に努めております。市立病院といたしましては、今後におきましても、北海道における新型コロナウイルス感染症の第3波に備えた長期的な対応が必要と考えますことから、インターネットを利用したオンライン診療などの新たな診療方法の導入や、外来及び総合受付等の待合スペースにおけるソーシャルディスタンシングの確保、さらには、それらを含めた病院全体の感染防止対策について、引き続き検討してまいりたいと考えております。以上であります。

再質問 芳賀理己

2回目の質問をさせていただきます。1件目の市立病院での院内感染対策について、四つの項目に対して御答弁をいただきました。市民への周知や院内全体の感染対策は、第3波が来ると想定した取り組みを継続して行っていると理解いたしました。3項目めの職員の働き方について再質問させていただきます。ただいまの御答弁の中で、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申を踏まえて作成した市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、感染防止の観点からも、効率的な診療体制の確立に向けた職員体制の見直しを進めるとありました。江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会からの答申では、看護体制の抜本的な見直しとして、病棟運営の効率化と深夜シフトの支障解消のため、2交代制を全面実施することとなっております。また、それを踏まえた市立病院の経営再建に向けたロードマップでは、令和2年度に実施することとなっております。やはり、勤務時における感染リスクを低減するためにも、早急に取り組む必要性を示唆するところでありますが、この件に関しての進捗状況についてお聞きいたします。2件目の新型コロナウイルス感染拡大に対応する地域医療連携体制については再質問いたしませんが、既存のシステムを生かし、さらなる連携の強化により、市民が望む安心安全な地域包括ケアシステムの確立を要望いたします。以上で、2回目の質問を終了いたします。

答弁 病院事務長 白石陽一郎(病院事務長は2025年2月まで)

芳賀議員の再質問に御答弁申し上げます。職員の働き方について、2交代制の実施に係る進捗状況についてでありますが、看護体制を含む職員体制の見直し等につきましては、江別市立病院の役割とあり方を検討する委員会の答申を踏まえた市立病院の経営再建に向けたロードマップに基づき、令和2年度での実施に向け、現在、調整しているところであります。いずれにいたしましても、先ほども御答弁申し上げましたとおり、感染から職員を守ることが患者への感染防止につながり、地域における医療提供体制の維持にもつながるものと考えておりますことから、引き続き、感染防止の観点からも、効率的な診療体制の確立に向け、検討を進めてまいりたいと考えております。以上であります。

出典:江別市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月19日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる