江別市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月9日
(1)加齢性難聴者への支援について/(2)水道料金の滞納に関する課題について
2019年12月9日、江別市議会の一般質問で、佐藤美佐子議員が「加齢性難聴者への支援について」「水道料金の滞納に関する課題について」について質問し、市長 三好昇、水道部長 菊谷英俊が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤美佐子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、水道部長 菊谷英俊
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 佐藤美佐子
通告に従い順次質問してまいります。件名1の加齢性難聴者への支援についてお伺いします。1点目に、加齢性難聴者の補聴器の必要性についてお伺いいたします。70歳を超えると約半数の方が難聴になると言われ、全国では、難聴を自覚している人が2,000万人以上いると言われています。難聴になると相手の言葉が聞き取れず会話が難しくなり、人とかかわることを避け、家族や社会から孤立して、生活の質や生きる意欲まで低下すると言われています。さらに、認知症の約8割は難聴の放置が背景にあるとも言われています。加齢性難聴は、動脈硬化による血流の障がいが原因にあると考えられています。耳の精密な構造から血管がとても細いため、加齢による動脈硬化などで血流が悪くなると、たちまち耳の働きに影響してしまいます。このため、動脈硬化を初めとする生活習慣病を防ぐことが、加齢性難聴の予防につながるとも言われています。また、2017年の医学雑誌ランセットに、認知症のリスクに関する報告が掲載されました。その中で、十分な証拠が確認された九つの認知症発症のリスク要因のうち、一番大きな要因として難聴が挙げられました。中年期以降の難聴は認知症の原因の9%を占め、これは、難聴を予防すれば認知症のリスクを9%減らせることにつながると言われています。加齢性難聴者のうち、補聴器を使っている方は一、二割程度と言われています。ほとんどの方は聞こえないまま放置しており、そのため、難聴が悪化し日常生活に支障が出るだけではなく、認知症のリスクも高まります。現在のところ、加齢性難聴の治療法はないと言われています。しかし、補聴器を適切に使用することで聴力を補うことができると言われ、そうすることで、より積極的にコミュニケーションがとれるようになり、社会への参加意欲が高まり、結果として認知症の予防にもつながることは明らかです。このことから、加齢性難聴者が早期に補聴器を使用することが必要と考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。2点目に、加齢性難聴者に対する補聴器購入の補助制度についてお伺いします。高齢化に伴い、耳が聞こえにくくなって仕事や社会生活に困る高齢者の方がふえてきています。高齢者の方から、集まりに行くとよく聞き取れず、不便さを感じる、名前や場所を聞き違える、約束をした時間におくれるなど難聴に関するさまざまな声が聞かれています。ある高齢者の方からは、耳の聞こえが悪くなり、医療機関を受診したところ難聴のため補聴器の使用を勧められたが、金額が高くて諦めたという話をお聞きしました。世界保健機関では、中等度難聴の平均41デシベル以上の音しか聞き取れない方に補聴器の使用を勧めています。41デシベルとは、時々人の言うことが聞き取れない、人の声によっては聞き取れないというレベルです。一般社団法人日本補聴器工業会の調べによると、自己申告による難聴者の補聴器所有率は14.4%にとどまっているという結果が出ています。補聴器に対する公的補助は、障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度がありますが、両耳の聴力レベルが70デシベル以上の身体障害者手帳が交付されている高度・重度の難聴者に限られ、全体の1割ぐらいにしかなりません。この70デシベルとは40センチ以上の距離があると会話が理解できないというレベルです。補聴器は高額なものが多く、片耳でもおおむね1台3万円から20万円、両耳で平均15万円、高いもので四、五十万円かかるとされ、必要だと思っている方も高過ぎて買えないという実態があります。補聴器は公的医療保険の対象ではなく、購入は基本的に自己負担のため、現状では難しい状況です。補聴器助成制度について見ていきますと、身体障害者手帳の対象とならない軽度・中等度の難聴者に補聴器を助成する自治体が全国的にもふえてきています。北海道内では、既に北見市や赤井川村が加齢性難聴に対する補聴器の購入に関する補助を実施しているとのことです。北見市では、高齢者福祉サービスとして70歳以上であり、世帯全員が住民税非課税世帯の方で、両耳の聴力喪失が40デシベル以上の場合、3万6,000円程度の高度難聴用のポケット型補聴器を支給しています。赤井川村では、補聴器購入費補助制度として身体障害者手帳の交付対象とならない軽度・中等度の難聴高齢者に対して、補聴器の購入に要する費用の一部を助成しています。難聴になっても補聴器の使用によって、その人らしく生活するための支援になることや認知症の予防につながることから、市としても補聴器購入の補助制度をつくるべきではないかと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。次に、件名2の水道料金の滞納に関する課題についてお伺いいたします。1点目に、水道料金の滞納に対する給水停止措置の中止についてお伺いいたします。江別市では、平成26年の大規模断水や平成30年の北海道胆振東部地震において、大規模停電の影響で上江別浄水場の運転が停止したことによる断水があり、市民生活に大きな支障を来しました。このことを経験して、上下水道は暮らしに不可欠で、水は生きるためになくてはならないライフラインであるということを再認識しました。過去には、福岡県北九州市や札幌市などで、料金の滞納によりライフラインがとめられたことで痛ましい事件が発生しました。このようなことから、厚生労働省では平成13年、平成24年の2回にわたり、要援護者の把握のための連絡・連携体制の強化について、連携強化の徹底についての通知を出しています。また、水道事業者に対しても、平成31年3月に生活困窮者自立支援制度担当部局との連絡・連携体制の構築等についての通知が出され、その中で、料金未払いによる機械的な給水停止を回避するなどの柔軟な対応を行うということが示されています。水道、電気、ガスなどはライフラインと呼ばれ、人が最低限度の生活を営む保障の一つです。しかし、経済的事情から、料金を滞納してライフラインをとめられる人がおり、深刻な問題になっています。このことは、住民の命と健康を守る自治体の役割が果たされているとは言えず、行政のあり方が問われていると考えます。本来、水は最低限度の生活を保障するライフラインであることから、料金の滞納によって給水停止が行われること自体、重大な問題だと言えます。平成30年度決算に係る決算特別委員会資料によりますと、平成30年度の滞納件数は3,282件で、この3年間では3,300件前後で推移しています。一時的な給水停止延べ件数は75件で、実世帯数は69世帯、この3年間、年々減少しているとはいえ、依然として給水停止が続いている状態です。このうち、長期給水停止中の件数は7件ですが、いずれも生活の実態がないことを確認して給水停止を行っているとのことです。滞納の背景には、さまざまな事情があると言え、経済的に苦しい世帯であることは明らかです。ことし10月からの消費税増税により、市民の生活はますます厳しくなっていることを考えると、さらに滞納世帯がふえることも懸念されます。水は市民の命と暮らしを守るライフラインであることから、料金の滞納によって給水を停止すべきではないと考えますが、改めて給水停止に対してのお考えについてお伺いいたします。2点目に、水道料金の減免制度の検討についてお伺いいたします。水道料金を支払えない世帯は、さまざまな事情があると思いますが、経済的な理由で支払いが困難な場合もあると考えます。御相談があった中で、ぎりぎりの生活をしているとおっしゃる方から、水道料金がかかるため、お風呂の回数を減らしたり、炊事のときの水道使用量を節約している。生活が本当に苦しいと切実な声をお聞きします。貧困や格差が広がる中、経済的な理由で生活が苦しく、ぎりぎりの生活を強いられる方はさらにふえることが推測されます。一定の所得以下の方には、水道料金の減免制度を設けるべきではないかと考えます。全国的には、埼玉県さいたま市や広島県広島市など水道料金の減免制度を行っている自治体も幾つかあり、北海道内では旭川市や小樽市などで実施しています。小樽市では、小樽市水道事業給水条例にある料金等の減免を活用し、審査は市民税課税台帳等から適合状況を確認して行っているとのことです。対象者はひとり親世帯、高齢者等世帯、障がい者世帯などで、一定の所得以下の世帯を対象としています。旭川市の減免制度対象者の独居高齢者世帯の減免は、高齢化社会における配慮から独居高齢者世帯は、基本料金の基本水量8立方メートルに満たない使用量の世帯が多いことから導入されたとのことです。このように、それぞれの自治体で違いはありますが、努力されて維持されているものと推察されます。江別市水道事業給水条例第33条に書かれている料金、手数料等の減免では、管理者は、公益上その他特別の理由があると認めたときは、この条例によって納入しなければならない料金、手数料その他の費用を減免することができるとなっています。この条例におけるその他特別の理由について、一定の所得以下で水道料金の支払いが困難なことを理由の一つとして考えるべきではないかと思います。ライフラインである水道について、料金の滞納によって給水停止するということをなくすため、この条例をもとに水道料金の減免制度を検討することが必要ではないかと考えますがいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。以上で、1回目の質問といたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
佐藤議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、加齢性難聴者への支援についてお答え申し上げます。まず、加齢性難聴者の補聴器の必要性についてでありますが、加齢性難聴とは、加齢に伴う身体機能の全体的な衰えの一つとして、聴力機能が低下して発生するものであります。聴力の低下が進行いたしますと、家族や友人との会話が困難になるほか、日常生活におけるコミュニケーションに支障が生じるものと認識しております。そこで、加齢性難聴者が早期に補聴器を使用することについてでありますが、市といたしましては、医師の診断のもと、適切に使用される場合には聴力が補われ、コミュニケーションが円滑に図られることから、有効なものであると認識しております。次に、加齢性難聴者に対する補聴器購入の補助制度についてでありますが、現在、18歳以上の補聴器購入費の補助につきましては、障害者総合支援法に定める補装具として、聴覚障がいの身体障害者手帳の交付を受けている方及び難病患者の方を対象とした国の補助制度があり、申請には医師の意見書の提出等を要件としております。江別市における当制度の平成30年度の補助実績は30人で、そのうち29人が65歳以上の高齢者となっており、過去3カ年において、補助の対象となった高齢者は、毎年度30人前後で推移しているところであります。御質問の、国の制度以外に加齢性難聴者の方に対し、市独自で補聴器購入の補助制度を設けることにつきましては、市では、国の公的補助として制度化されることが望ましいと考えており、これまで、全国市長会を通じ、軽度・中等度難聴者の補聴器購入について、障害者総合支援法に定める補装具費の支給制度で対応するよう要請してきているところであり、今後も、引き続き要請してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、水道部長からお答え申し上げます。
答弁 水道部長 菊谷英俊(水道部長は2023年2月まで)
私からは、水道料金の滞納に関する課題について御答弁申し上げます。初めに、水道料金の滞納に対する給水停止措置の中止についてでありますが、給水停止は、水道使用者間の公平負担の原則に基づき、水道料金を長期間滞納している方で、水道部からの納付の働きかけにも御連絡をいただけない場合に、水道部と接触を持っていただく手段として実施しているものであります。具体的な流れについて御説明申し上げますと、水道料金の納期を経過しても納入されない場合、20日以内に督促状により通知を行い、その後、おおむね3カ月後に文書や電話による催告を行います。さらに、4カ月以上未納が続き、納付の相談がない場合は、水道法第15条第3項及び江別市水道事業給水条例第36条の規定に基づき、給水停止の手続に入ることとしております。給水停止の執行に当たっては、約1週間の期限を設定して給水停止予告通知を行い、支払いや連絡がない方に対して、さらに約1週間の期限を設定して給水停止通知を行っております。その後、世帯を訪問し、在宅であれば納付相談を行い、不在の場合でも郵便受けや電気、ガスの使用状況などで生活状態を確認しており、給水停止の当日も生活状態を確認した上で執行しております。このように、全体では半年を超える時間をかけ、何度も未納の方と接触を図っておりますが、それでもなお相談に応じてもらえない場合に、やむを得ず給水を停止しているものであります。なお、平成30年度における給水停止の件数は75件で、その大半が直ちに水道料金を納付いただいているか、相談をいただいており、給水停止は滞納整理に一定の効果があると認識しております。また、これまでも支払いが困難な事情がある場合には、世帯の状況を把握し、分割納付などの納付相談に応じているほか、生活支援に関する御相談がある場合は、くらしサポートセンターえべつを御紹介するなど、丁寧に対応してきたところであります。今後におきましても、未納の方と接触を図るための最終的な手段として、給水停止を行うことはやむを得ない場合があると考えておりますが、ライフラインとしての水道の重要性は十分認識しているところでありますことから、給水停止の執行に当たりましては、対象世帯の生活状態の確認を丁寧に行った上で、今後も慎重に対応してまいりたいと考えております。次に、水道料金の減免制度の検討についてでありますが、生活困窮世帯に対する減免制度は、現在、北海道内35市のうち14市が実施しており、その対象は生活保護世帯のほか、母子世帯や身体障がい者、高齢者世帯など、市によって異なりますが、ほとんどの市が減免による減収分を一般会計の繰出金により補塡しております。また、御質問の江別市水道事業給水条例第33条は、公益上その他特別の理由があると認められる場合の料金等の減免について規定しておりますが、その対象は、災害や漏水事故による被害を想定しているところであります。水道事業につきましては、受益者負担の原則にのっとった独立採算による経営が基本であり、主な財源は水道料金となっております。水道事業が減免を行うとすれば、減収分をどのように補塡するかが問題となり、仮に減収分をほかの使用者が負担することとなった場合は、不公平が生じることとなります。このことから、現時点では、水道料金を減免する措置は困難であると考えておりますが、今後も他市の動向を注視してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 佐藤美佐子
それでは、2回目の質問をさせていただきたいと思います。件名1の加齢性難聴者への支援について、項目2の加齢性難聴者に対する補聴器購入の補助制度について、再質問させていただきます。補聴器購入は国の公的補助として制度化されることが望ましく、全国市長会を通じて国に要請しているということは理解いたしました。しかしながら、加齢性難聴者が早期に補聴器を使用することで会話がスムーズになり社会参加がしやすく、認知症の予防にもつながるなどの効果があると言われています。このことは、江別市高齢者総合計画の住みなれた地域で暮らしていける、社会参加や自己実現を通しての健康づくりなどの目標を達成できる手法の一つと言えるのではないでしょうか。このことから、国に求めるのはもちろんですが、制度ができるのを待つのではなく、早急に江別市独自の補聴器購入の補助制度の検討ができないか、再度お考えをお伺いいたします。次に、件名2の水道料金の滞納の課題について、項目2の水道料金の減免制度の検討について、再質問させていただきます。江別市水道事業給水条例第33条の対象は、災害や漏水事故による被害を想定しており、また、他市の動向を注視していくとのお考えをお伺いいたしました。小樽市のホームページでは、小樽市水道事業給水条例第40条に料金、加入金、手数料その他の費用の額は、管理者が公益上その他特別な理由があると認める場合は、これを減額し、または免除することができるとあります。さらに、小樽市水道事業給水条例施行規程第34条に料金等の減免申請について、小樽市水道事業給水条例第40条の規定による減免を受けようとする者は、水道料金減免申請書を管理者に提出しなければならない。ただし、管理者がその必要がないと認めるときは、この限りでないとなっており、条例に基づいて料金の減免を行っているとのことです。このことから、江別市水道事業給水条例第33条と同じ条例の内容で行っていることを考えると、江別市でも水道料金の減免制度について、再度検討できないのか、この点について改めてお考えをお伺いいたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
佐藤議員の再質問にお答え申し上げます。私からは、加齢性難聴者に対して、市独自に補聴器購入の補助制度を設けることについてお答え申し上げます。先ほどもお答え申し上げましたとおり、市といたしましては、国の公的補助として制度化されることが望ましいと考えております。国が現制度である障害者総合支援法で定める支援制度の中で対応できるよう、今後も、全国市長会を通じて、国に要請してまいりたいと考えております。以上でございます。
答弁 水道部長 菊谷英俊(水道部長は2023年2月まで)
私からは、水道料金の減免制度の検討についての再質問に御答弁申し上げます。江別市水道事業給水条例第33条の規定に基づく水道料金の減免についてでありますが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、その対象は、災害や漏水事故による被害を想定しているところであり、生活困窮者等に対する水道料金の減免は困難であると考えております。なお、御質問の小樽市を含め、水道料金の減免を行っている北海道内のほとんどの市は、減免による減収分を一般会計からの繰出金により補塡しております。また、毎年、北海道内各市の減免の状況把握に努めており、近年は、対象を縮小したり、減免そのものを取りやめるなど、減少傾向が見受けられます。いずれにいたしましても、今後も他市の動向を引き続き注視してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 佐藤美佐子
3回目となりますので、質問はいたしませんが、私の意見を述べさせていただきます。件名1の項目2、加齢性難聴者に対する補聴器購入の補助制度についてですが、御答弁は同じように国の公的補助として、全国市長会を通じて要請していきたいとのことでした。しかし、医学的にも、加齢性難聴はできるだけ早く対応することで認知症や鬱病の進行を防ぐと言われています。今では、補聴器は社会参加への必需品となっています。ですから、必要な方が補聴器を購入できるように、市独自の補聴器購入の補助制度についてお考えいただきたいということを申し上げておきます。次に、件名2の項目2、水道料金の減免制度の検討についてですが、貧困と格差が広がる中、消費税増税など市民生活がますます厳しくなっています。このような現状から見ても、一定の所得以下の方への支援が必要ではないかということを申し上げて、私の一般質問を終わります。