江別市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月17日
江別市で現在取り組んでいる就労支援事業について
2019年6月17日、江別市議会の一般質問で、猪股美香議員が「江別市で現在取り組んでいる就労支援事業について」質問し、市長 三好昇、経済部長 渡部丈司が答弁しました。
- 質問者
- 猪股美香 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、経済部長 渡部丈司
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 猪股美香
議長から発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして質問させていただきます。初めて当選させていただき、初めての一般質問となります。どうぞよろしくお願いします。江別市で現在取り組んでいる就労支援事業について質問させていただきます。江別市では、江別市自治基本条例の基本理念に基づき、2014年度に策定された、第6次江別市総合計画えべつ未来づくりビジョンの中で、市政運営の課題である少子高齢化、人口減少対策や経済活性化に関する政策を展開してまいりました。さらに、2015年度には第6次江別市総合計画の個別計画として、江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、人口減少と地域経済縮小の克服、まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立を目指し、さまざまな対策を推進してきました。計画策定に際しては、平成31年第1回定例会の一般質問におきまして市長から答弁がありましたとおり、人口減少対策には雇用の創出が重要であり、そのためには市内経済を活性化し、活力あるまちを形成していく必要があるという考えのもと策定されたことと認識しております。繰り返しになりますが、江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略の取り組みとして、人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小が人口減少を加速させるという悪循環を断ち切るために、江別市は、仕事が人を呼び、人が仕事を呼び込む好循環を確立し、まちを活性化するために地方への新たな流れを生み出す必要があるとの認識のもとに策定した江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略を効果的に進めていくために努めているのが今現在の姿かと思います。一方で、近年では1990年代後半から2000年代前半の就職氷河期に社会に出た世代の呼び名として、ロストジェネレーションという言葉が聞かれるようになりました。バブル崩壊後の景気低迷期、失われた10年に卒業が重なり、希望の職業につけないまま、非正規職員あるいは無職となる。そんな若者たちは氷河期世代や不遇の世代とも呼ばれました。個人の責任だけではなく、社会的背景から希望する雇用形態に就労できなかった人々への救済策が必要だとして、ことし4月、第四次安倍政権の経済財政諮問会議は、ロストジェネレーションを人生再設計第一世代と名づけ、集中的に再チャレンジを支援する仕組みをつくっていくとしています。このような背景の中、江別市では現在、有給インターンシップ等地域就職支援事業、働きたい女性のための就職支援事業、高校生就職支援事業といった就労支援事業に取り組んでいます。そこで、一つ目の質問です。市内大学に通学する大学生や市内在住の大学生に向けた有給インターンシップ等地域就職支援事業、市内高校の生徒に向けた高校生就職支援事業といった学生向けの就職支援事業のほかに、現在、江別市が取り組んでいる就労支援事業である働きたい女性のための就職支援事業について、現在取り組んでいる事業内容と目的、かかる経費、予算、想定している対象者の属性や、これまでの実績についてお聞かせください。また、現在、働きたい女性のための就職支援事業のほかに、ハローワーク江別と共同で行っている研修制度についても概要と目的をお聞かせいただきたく、お伺いいたします。次に、江別市は平成27年4月から幼児期の学校教育・保育、地域の子供・子育て支援を総合的に推進する子ども・子育て支援新制度に基づく事業計画として、さらには、第6次江別市総合計画えべつ未来づくりビジョンとして、江別市の子供が健やかに育ち、親が安心して子供を産み、育て、就業と子育ての両立ができる社会を実現するために、えべつ・安心子育てプランを策定し、今年度は最終年度を迎えています。平成31年3月調べの江別市子ども・子育て支援に関するニーズ調査報告書によりますと、家庭で気になっていること、生活全般という質問に対して、生活する上での経済的・金銭的なことが就学前調査で57.1%、小学生調査で53.1%と、ともにトップとなっています。保護者の就労状況についての調査では、就学前調査の母親の就労状況の問いに対し、フルタイムで就労しており、産休・育休・介護休業中ではないと答えた人が23.2%、フルタイムで就労しており、産休・育休・介護休業中であると答えた人が8.6%で、フルタイムで就労していると答えた人が3割を超える結果となりました。パート・アルバイトで就労しており、産休・育休・介護休業中ではないと答えた人は26.2%でした。同じく、母親の就労状況の問いに対する小学生調査の結果では、フルタイムで就労しており、産休・育休・介護休業中ではないと答えた人が26.4%、パート・アルバイトで就労しており、産休・育休・介護休業中ではないと答えた人が45.4%でした。全ての回答において、現在就労中の母親の割合は、平成25年の調査時より増加していました。就学前調査と小学生調査の結果を比較すると、就学前のお子さんを持つ母親のほうがフルタイムで就労している割合が高いことがわかります。母親のフルタイムへの就労希望という問いに対しては、就学前調査では、フルタイムへの就労希望があり実現できる見込みがある、またはフルタイムへの就労希望はあるが、実現できる見込みはないと答えた割合が平成25年の28%に対し、平成30年の回答では36.7%、小学生調査では平成25年は31.9%、平成30年の回答では33%となっており、母親のフルタイムへの就労希望が年々高くなっていることがわかります。ここで改めてフルタイム就労とパート・アルバイト就労の違いを確認させていただきます。フルタイムとは、職場で定められている正規の勤務時間帯をフルに全時間帯勤務する人またはその働き方のことを指します。1日8時間、週40時間が所定労働時間となっている職場では、1日8時間、週40時間、週5日間働く労働者のことを労働法では、通常の労働者と呼びます。一方、パートはパートタイマーやパートタイムの略称であり、労働法的には、短時間労働者、パートタイム労働者と呼ばれ、1週間の所定労働時間が、通常の労働者に比べて短い労働者を意味します。このことからも、フルタイムとパートの違いは労働時間の長さだと言えるでしょう。フルタイムで働いている人が正社員かといえば、必ずしもそうとは限りません。正社員かどうかは、労働時間ではなく、雇用形態で決まります。そのため、たとえ労働時間が正社員と同じ長さであったとしても、正規雇用でなければ正社員とはなりません。このようなとき、フルタイムパートという呼称が使われることもあります。正規雇用された労働者は法律上の保護が強く、雇用保険、社会保険の加入義務がある、有給休暇、産休・育休などが認められる、退職金の支給があるなど、比較的安定した立場で働くことができます。一方、パートの場合、時給や日給で支払われることが多く、各種手当やボーナス、退職金がないケースが多く、フルタイムで働いたとしても正社員との収入差は大きいのが一般的です。2019年の大和総研レポートによりますと、30歳から34歳の4人世帯において、2011年から2018年にかけて、妻が専業主婦の世帯比率が11%低下した一方で、妻がパートの世帯比率が3%、妻が正社員の世帯比率が7%上昇したとあります。構成比の差分を求めると、1割ほどの世帯において、専業主婦だった妻がパートや正社員として働き始めた結果になります。また、2011年から2018年にかけて、実質可処分所得の水準が低い傾向にある、妻が専業主婦の世帯が減り、より実質可処分所得の水準が高い傾向にある、妻が正社員または妻がパートの世帯がふえたことが、全体の実質可処分所得を押し上げている一方で、9割ほどの世帯においては、妻が正社員、パート、専業主婦のいずれかのまま変化しておらず、これらの世帯では平均として実質可処分所得は若干減少しているとの記載がありました。これまでのアンケート結果や統計調査結果からわかるように、共働き世帯がふえ、世帯の可処分所得の中で妻が占める割合が高くなっており、これまで叫ばれてきた女性活躍としての妻の社会進出という側面として、生活のために働く妻がふえていることがわかると思います。また、2011年から2018年にかけて妻の雇用形態が変化していない世帯における実質可処分所得は減少している傾向にあります。そこで二つ目の質問です。これまで見てきたように、近年、母親のフルタイム就労への希望が高まっており、また、家計を支えるために希望する給料も高くなっています。育児休業を取得しても、希望する保育園に入るためや経済的な理由から、育児休業期間を希望する期間よりも早く切り上げ、職場復帰する母親が多いこともアンケート結果からわかっています。子育てのために会社を退職し、子供の成長とともにフルタイムで職場復帰を希望しても、そのころには母親の年齢も30歳代後半から40歳代に差しかかっており、正社員での雇用が難しい年齢になっています。これは冒頭に申し上げましたロストジェネレーション問題と課題が重なる部分が多いと思います。しばしば紹介される子供の貧困率、相対的貧困率は、2015年の厚生労働省調べによると子供の貧困率は13.9%で、7人に1人が貧困であることがわかります。しかし、同じ調査のひとり親世帯の貧困率は50.8%で、2人に1人に及び、先進諸国において、日本はひとり親世帯の貧困率が突出して高いことがわかります。人を貧困に陥らせる代表的リスクには、失業や老齢、疾病などがありますが、その中に離死別があります。離婚や死別、未婚の出産により、子育て、ケアと就労、稼得とを養育者1人で担うひとり親世帯は、二人親世帯よりも貧困に陥りやすいという現状があります。その上、シングルマザーは、就労収入の男女差、性別役割分業という家族規範・ジェンダーの問題も含み、より貧困が深化しやすいのです。OECD、経済協力開発機構が2018年10月に発行したワーキングペーパーChild poverty in the OECDは、まさにどのような社会政策が子供の貧困を軽減できるかについて、国ごとに分析しており、そこではひとり親家庭の貧困解消のための社会政策として、二つのシナリオを想定しています。一つは、失業をなくすという就業率の向上に特化した政策、もう一つは、子育てによる社会的不利、チャイルド・ペナルティーを除去する政策です。チャイルド・ペナルティーとは、社会学・労働経済学の用語で、子育てをするワーキングマザーと子供のいない女性の賃金格差を説明する母親ペナルティーと同種の概念です。出産による離職・転職などのキャリアの中断、再就職後の非正規雇用化、昇進面における不平等な取り扱いなどにより、子供を持つ親と子供のいない成人には、賃金格差が存在し、それはそのまま貧困率の違いにあらわれます。このように子供を育てることによって背負う、特に賃金上の社会的不利をチャイルド・ペナルティーと呼びます。もちろんペナルティーは労働市場における男女の賃金格差や雇用慣行、育児支援制度によって国ごとにその度合いが異なります。日本の場合、ひとり親世帯の親が皆就業するというシナリオでは、貧困率が54.7%から56%に悪化するというデータが出ています。親が安心して子供を産み、育て、就業と子育ての両立ができる社会を実現することを掲げる、また、人材育成事業とうたい、働きたい女性のための就職支援事業に取り組む江別市として、子育て中の女性を正社員として雇用するための支援についてどのような取り組みができるとお考えか、お伺いいたします。最後に、平成31年3月調べの江別市子ども・子育て支援に関するニーズ調査報告書の中で、周囲からあればよいと思うサポートという質問に対して、仕事と子育ての両立支援として、小さな子がいても働ける場を提供してほしい、その他の意見として、子育てに対する男性の意識を改革してほしいという自由記入の御意見をいただいています。小さな子がいても働ける場の提供例として、岡山県奈義町で取り組む、まちの人事部が運営している事業の一つに、しごとコンビニがあります。町民の、ちょっと働きたいと、地元企業の、ちょっと手伝ってほしいをつなげるワークシェアリング事業です。岡山県奈義町の地域再生推進法人に指定されている一般社団法人ナギカラを中心に、人材育成・採用支援のプロである株式会社はたらこらぼと町民スタッフなどと、休業中のガソリンスタンドをリノベーションした、しごとスタンドを拠点に活動を行っています。子育て世代のお母さん方から、好きな時間や都合のいい時間、あいた時間に働きたいといった声を聞いたことが、しごとコンビニ発案のきっかけだったそうですが、一方で、サービス開始に先立って企業に聞き取り調査を実施したところ、企業は町に働き手がいないと思い込んでいて、必要な人に必要な情報が届いていないことがわかったそうです。企業は人手が足りていない一方で、町民はあいた時間を有効に使いたいと思っている。そこで、企業に属さずにあいた時間、都合のいい時間で働く新たな選択肢を提供し、同時に地元企業の人手不足も解消するシステムとして、しごとコンビニの仕組みが生まれました。2018年12月時点で、しごとコンビニの登録者数は145人。仕事の実施案件数は855件で、稼働者数は延べ5,340人、報酬額は2,000万円を超え、岡山県奈義町内や岡山県内はもちろん、東京都など遠方からの案件もふえつつあるそうです。また、茨城県つくば市にある有限会社モーハウスは、子連れで出勤できる授乳服メーカーであり、前身は個人で手づくりの授乳服を製造、販売したことからスタートしました。授乳中のお母さんでも、気兼ねなく子供を連れて出かけられるような授乳服を販売し、2002年より法人化し、国内でさまざまな賞を受賞し評価されています。さらに、千葉県流山市にあるシェアサテライトオフィスTristでは、千葉県流山市近辺でサテライトオフィスでのテレワークを希望する人材をマイクロソフトなどの協力を得た独自教育プログラムで育成します。その方々に企業説明会を実施し、採用が決まったらシェアサテライトオフィスTristに入居していただき、子育て中の母親を中心に、東京都内まで通わずとも自宅の近くで東京都内にある企業の仕事ができれば、企業による優秀な人材の確保に貢献し、また、働くお母さんも通勤時間を子供や家事の時間に充てることができるという新しい働き方を提唱し成果を出しています。これらの事業は、全て経営者の主体が女性であり、子育て中の女性の課題を緩和するための事業内容が評価されています。そこで三つ目の質問です。現在、江別市で取り組んでいる起業支援の内容は、起業化促進支援相談員の派遣、起業化促進支援セミナーや実践創業塾の開催、インキュベーション施設元町アンビシャスプラザの運営支援という内容ですが、個人事業主ではなく会社を興す方に主眼を置いているような事業内容であり、小さな開業から始められるような女性のための起業支援の必要性を感じています。子育て中の女性が起業するのはとても大変なことですが、実現した暁には、さきに例を挙げさせていただいたように、子育て中の女性の課題を緩和できるような社会環境の創造や、子育て中の女性への理解を求める啓発活動といった多様な社会型問題を解決できるメリットが予想されます。江別市として女性のための起業支援について、どのようなお考えがおありかをお伺いさせていただき、私の1回目の質問とさせていただきます。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
猪股議員の一般質問にお答え申し上げます。江別市で現在取り組んでいる就労支援事業に関しまして、まず、子育て中の女性のための就労支援事業についてでございますが、国では、平成28年4月に施行されました女性活躍推進法に基づき、女性に対する採用、昇進等の機会の積極的な提供及び仕事と家庭の両立に向けた女性が働きやすい環境づくりの取り組みが、現在進められております。市では、このような国の動向に先立ち、平成26年度から、子育てにより仕事へのブランクがある女性の再就職や潜在労働力の掘り起こしを目的に、働きたい女性のための就職支援事業を実施し、仕事に必要なスキルの取得や女性と企業とのマッチング支援などを行ってまいりました。この事業は、子育て中の女性などを対象に、応募書類の書き方や面接力の向上、メンタルヘルスなどの座学研修や企業実習を行うもので、今年度の事業予算は、国や北海道の補助制度を活用し、総額で約1,600万円となっております。また、昨年度の事業実績といたしましては、参加した47名のうち44名が、コールセンター業務のほか、事務職やサービス業などの就職に結びついているところでございます。そのほか、ハローワーク江別との共催で、就職や就職後の定着支援を目的としたビジネスマナーセミナーやメイクアップセミナーを年4回実施し、参加した40名のうち13名が事務職を初めとするさまざまな就職に結びついているところでございます。次に、子育て中の女性を正職員として雇用するための支援についてでありますが、厚生労働省の平成29年度版働く女性の実情調査によりますと、女性は出産・育児等による離職後の再就職に当たって、非正規労働者となる場合が多く、女性雇用者の半数以上は正職員以外の身分で働いているとされております。そのため、国ではパートタイム労働法の改正により、非正規労働者の均等・均衡待遇の推進や短時間正職員制度などの多様な雇用形態の普及・拡大を目指し、企業等に取り組み事例の情報提供を行うなど、制度の周知・啓発に努めているところでございます。市では、雇用関連法に基づく制度についてホームページ等により周知しているほか、働きたい女性のための就職支援事業として、職業カウンセリングや企業説明会を実施するなど、企業とのマッチングを支援しているところでございます。また、これまでも待機児童の解消を目的とした認定こども園の普及や企業主導型の保育施設、放課後児童クラブなどの設置を支援しており、子育て中の女性が働きやすい環境の整備にも努めているところであります。いずれにいたしましても、近年、我が国の雇用情勢は慢性的な人材不足の傾向にあり、市内企業においても、正社員化を含めた雇用形態の見直しなどが検討されている状況にあることから、企業と働きたい女性をどのように結びつけていくのか、引き続き、検討してまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、経済部長からお答え申し上げます。
答弁 経済部長 渡部丈司(経済部長は2020年3月まで)
私からは、女性のための起業支援について御答弁申し上げます。市では、起業希望者の発掘と育成を通して地域経済の活性化を図るため、平成14年度から起業化促進支援事業において起業化相談や創業支援セミナーなどを実施し、起業希望者の支援を行ってまいりました。これまでに起業化相談を受けた142名のうち、3割近くを占める38名が女性であり、そのうち13名の相談者が、飲食サービス業や小売業などを起業されました。近年では、子育て世代の女性の就業率が増加しており、その就業形態も多岐にわたりますが、子育てをしながら起業をして時間を有効活用することも一つのライフスタイルと考えております。こうした女性の起業におけるさまざまなニーズに応えるため、国では、北海道を含む全国10カ所に女性起業家等支援ネットワークを設置し、起業セミナーやビジネスコンテストなどを開催しているところであります。また、北海道では、女性の活躍支援センターを設置し、専門家が起業や子育てなどの相談対応を行っています。市では、これらの支援機関との連携を図り、起業を希望する女性に対する支援体制を広げたほか、これからの情報化社会における新たなビジネスモデルの構築を目指す起業家のため、支援策を検討しているところであります。いずれにいたしましても、女性が起業することによって、新たなサービスや商品が生まれ、女性の社会進出につながることから、さらなる起業化への支援を充実してまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 猪股美香
順次、再質問及び要望を述べさせていただきます。項目1に関連して、働きたい女性のための就職支援事業について、仕事に必要なスキルの取得や女性と企業とのマッチング支援などを行っているとの答弁をいただきましたが、再就職や潜在労働力の掘り起こしを目的として習得するスキルということですと、マイクロソフトオフィスプロフェッショナル等の技能習得や、保育士、医療事務等の資格習得をイメージするかと思うのですが、仕事に必要なスキルとは、具体的にどのようなスキルを指すのでしょうか。また、参加した47名のうち44名が就職に結びついているとの答弁につきまして、その多くがパートタイム雇用であることを確認しています。女性と企業のマッチング支援について、働きたい女性のニーズと人材を受け入れたい企業側のニーズを把握してマッチング支援を行っているのでしょうか。行っているとしたらどのようにしてニーズを把握しているのでしょうか。さらに、今年度の事業予算約1,600万円は、国や北海道の補助制度を活用しているとの答弁でしたが、どのような補助制度でしょうか。3点を再質問としてお伺いいたします。次に、項目2につきましては、女性雇用者の待遇改善への問題意識は共有できていると理解いたしました。これまで見てきたとおり、子育て中の女性は、働くに当たり家事・育児との両立が不可欠である一方、平成30年に江別市で行った江別市まちづくり市民アンケートの中で、家庭での男女の平等感についての質問項目で、平等であると答えた比率は、男性が60.4%、女性が43.3%と男女で大きく乖離しておりました。平成30年第2回定例会の一般質問において、諏訪部議員からの御指摘にもありましたとおり、男女共同参画において、家事・育児における家庭での男女の不平等感が大きいことがわかります。これは、家計のために働きたいと思う女性の社会進出に対して大きな負担となっているでしょう。しかしながら、女性が社会に進出したからといって男性が社会における労働力を減らしていいことにはつながらず、子育て中の男性はこれまでと同様の仕事量を全うしながら、これまで以上に家事・育児にも参画することが求められており、第二次安倍政権のもと、政府主導で働き方改革が進められてきた背景は皆さん御存じのことと思います。2011年から2018年にかけて、妻の雇用形態が変化していない世帯における実質可処分所得は減少していることからも、単なる就労支援にとどまらず、雇用の待遇改善をすることで世帯における可処分所得をふやしていけるよう働きかけることができるのではないでしょうか。現在、江別市で積極的に取り組んでおります、えべつ・安心子育てプランによる保育環境等の整備などの外的環境整備に加えて、江別市まち・ひと・しごと創生総合戦略による地域経済の活性化に積極的に取り組むことで、子育て中の女性の正社員雇用に向けた支援にも前向きに取り組んでいただけるよう要望いたします。次に、項目3の女性のための起業支援について、起業を希望する女性に対する支援体制を広げたとの答弁をいただきましたが、それはどのような支援体制でしょうか、お伺いいたします。
答弁 経済部長 渡部丈司(経済部長は2020年3月まで)
猪股議員の再質問に御答弁申し上げます。初めに、子育て中の女性のための就労支援事業に関連しまして、仕事に必要なスキルとはどのようなものかとの御質問でありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、働きたい女性のための就職支援事業は、子育てにより仕事へのブランクがある女性の再就職や潜在労働力の掘り起こしを目的としていることから、就業する上で必要とされる接遇・応対能力やビジネスマナー、ワードやエクセルなどのパソコンスキル、そして、コミュニケーション能力などが挙げられます。次に、働きたい女性と企業側のニーズをどう把握しているのかとの御質問でありますが、働きたい女性に対しましては、希望する職種や勤務形態を確認し、本人の意向を事前に把握しているところであります。参加企業に対しましては、募集する職種や人数、勤務形態を確認した上で、就職希望者と企業がうまくマッチングできるよう進めております。次に、どのような補助制度を活用しているかとの御質問でありますが、働きたい女性のための就職支援事業では、平成26年度からの3年間は、国の緊急雇用対策交付金及び地方創生交付金を活用し、平成29年度からの3年間は、北海道の地域づくり総合交付金を活用しているところであり、市町村が実施する事業が交付対象となっております。次に、女性のための起業支援に関連しまして、起業を希望する女性に対する支援体制の内容に関する御質問でありますが、市では、平成14年度から起業化促進支援事業により、相談員の配置や創業セミナー開催などの支援を始めたところであります。平成27年度には北海道が女性の活躍支援センターを、平成28年度には国が女性起業家等支援ネットワークを設置しており、起業に関する情報提供や起業を希望する女性の相談窓口などの支援体制が広がったところであります。以上でございます。
再質問 猪股美香
最後に、御答弁いただいた内容につきまして、要望を述べさせていただきます。項目1の再質問につきまして、働きたい女性のための就職支援事業における仕事に必要なスキルは、就業する上で必要とされる接遇・応対能力やビジネスマナー、ワードやエクセルなどのパソコンスキル、そして、コミュニケーション能力であるとの答弁でしたが、子育てにより、仕事へのブランクがある女性の再就職や潜在労働力の掘り起こしを目的とした就労支援事業として、現在、ほかにもハローワーク江別との共催で、就職や就職後の定着支援を目的としたビジネスマナーセミナーやメイクアップセミナーを年4回実施している旨の答弁も先ほどいただいております。厚生労働省が主導で進めるハローワークで行う就労支援のほかに、江別市が北海道の交付金等を活用し、独自で就労支援を行っていることは、大変意義のあることだと感じております。ぜひ、ハローワークで行うセミナーでは拾い上げることができない対象の方をすくい上げられるように、働きたい女性の希望と企業側のニーズがマッチするような事業として、特にセミナーの内容につきまして、目の前の就労に対応するためのスキル習得にとどまらず、5年先、10年先にライフスタイルが変化し、仕事に邁進できる時期にも有効に生かせるような発展的人材育成に取り組む姿勢を見せていただけるよう、要望いたします。項目3の再質問につきまして、私自身も女性起業家等支援ネットワークの方々とつながりながら、新しい価値の創造に邁進する女性たちに力をもらい、今この場に立たせていただいております。昨年の12月まで商店街にて飲食店を経営しておりましたが、可処分所得の減少と少子化による生産年齢人口の減少は、地域で小さな商いを行う商店にとって大きな打撃となることを実感いたしました。答弁の中で、起業化相談を受けた142人のうち、3割近くが女性であったということですが、江別市議会議員の女性比率を見ても、人口構成比で言えば、まだまだ伸び代があると感じます。女性の起業は、負債を抱えてスタートするにはまだまだハードルが高い現状がございます。しかしながら、さきに申し上げましたとおり、女性の起業には、女性の課題を緩和できるような社会環境の創造や女性への理解を求める啓発など、多様な社会型問題を解決し得る可能性がございます。子育て中の女性たちが江別市を選び、移り住む。人がふえ、地域の経済が発展していくためにも、江別市の特性に合った独自の女性のための起業支援について、前向きに取り組んでいただけるよう要望し、私の質問を終えさせていただきます。