江別市議会 令和元年第2回定例会 2019年6月17日
(1)市立病院の現状と再建に向けた取り組みについて/(2)地域包括ケアシステムの推進について
2019年6月17日、江別市議会の一般質問で、佐々木聖子議員が「市立病院の現状と再建に向けた取り組みについて」「地域包括ケアシステムの推進について」について質問し、市長 三好昇、病院事務長 白石陽一郎、健康福祉部長 佐藤貴史が答弁しました。
- 質問者
- 佐々木聖子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、病院事務長 白石陽一郎、健康福祉部長 佐藤貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 佐々木聖子
議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い順次質問をさせていただきます。私は61歳の新人でございます。多様性を受け入れ、市民の皆様の小さな声もしっかりと市政へ届ける草の根運動で取り組んでまいります。私は、前身の市立江別国民健康保険病院が市立江別総合病院に改称した1957年、昭和32年に江別市で生まれました。江別に生まれ江別に育ち、市内の小・中学校で学び、看護師を目指して美唄市、札幌市に通学した後、20歳のときに江別市立病院に入職いたしました。この間、江別市夜間急病センターへの異動もありましたが、昨年、無事、定年退職を迎え、引き続き再任用で働かせていただき、ことしの1月25日に退職するまで、看護師として約41年間、江別の医療を提供する現場で働いておりました。約41年の間には、昭和56年の赤字による準用再建に対して全職員と住民が一体となって取り組み、全国的にも珍しいと言われるほどの復活を遂げ、後に自治体病院の仲間からよく頑張って再建できたと褒められた記憶がございます。次に、平成18年の内科医の撤退により、内科病棟の閉鎖と市立病院内に併設していた夜間急病診療所を江別市に移管し、現在の江別市夜間急病センターが設置されたとき、私も一緒に異動しました。このときは、市立病院の再建に向けて三好市長が誕生し、総合内科の新設により病棟を再開して、2度目の再建がなされました。そして、昨年の10月に再度、医師の撤退による1病棟の閉鎖など、私の人生は常に市立病院とともにありました。その歴史に思いは強く、現在の市立病院の問題には大変心を痛めております。これからは市民の皆様の声を聞きながら、江別に必要な、求められる医療体制と信頼される病院づくりにしっかりと取り組む決意でございます。それでは、件名1の市立病院の現状と再建に向けた取り組みについてです。市立病院は、これまでも診療体制の充実と病院事業の収支改善に向けて、職員一丸となり努力されていることに敬意を表します。しかし、医療を取り巻く状況は大変厳しく、その時代の政策により大きく変化してきました。国の財政難、聖域なき改革、少子高齢化、診療報酬の改定、研修医制度の変更など、その矛先は地域医療を担ってきた自治体病院に対しても、地方交付税の繰入金があるため大変厳しいものになっています。さらに拍車をかけているのが医師不足、特に内科医の確保です。残念なことに医師の存在により、その運営、経営は大きく変わってしまうのが現実です。なお一層、医師確保と定着については、市長、病院長の御尽力をお願い申し上げます。平成29年第2回定例会において、厳しい経営状況に対して江別市立病院新公立病院改革プランの進捗状況を検討、調査するために市立病院・地域医療検討特別委員会が設置され、ことし3月に所管事務調査報告として、より一層、大学医局や民間医療機関に対する医師の派遣要請、優秀な指導医の確保と研修医の受け入れ態勢の整備、果たすべき役割を明確にし、民間医療機関との適切な分担のもとでの病診連携の強化による医療提供体制の構築、平成29年3月策定の江別市立病院新公立病院改革プランの見直しと確実な進行管理、経営形態の変更による十分な分析と検証、病院経営の専門業務に特化した病院職員のプロパー化の検討、公費負担を含めた病院事業会計のあり方についての検証、専門的な知識や豊富な経験を有する者に助言などを求める場の設置、市民に対する経営状況などの情報発信や丁寧な説明などが、採算性の確保が困難とされる救急、小児、周産期、精神科医療の急性期を担いながら、地域における基幹的な医療機関としての機能を十分発揮するために取り組むべき課題として報告されました。参考としまして、伊関友伸城西大学経営学部教授の著書、自治体病院の歴史から、自治体病院の役割として、自治体が直接病院を運営する最大の利点は、医療・福祉・健康づくり政策との連動のしやすさにあります。超高齢社会を迎える中、医療・福祉・健康づくり部門でそれぞれが自己の利益の最適化を目指し、高齢者を抱え込んでいては施設が幾らあっても足りず、費用もかかり、地域の高齢者の生活は支えられません。保健・医療・福祉の連携、地域包括ケアシステムの強化を図る中心となり、地域医療と住民の生活を守ることができるのです。また、新型インフルエンザや災害などの突発的な事件、外国籍住民やお金のない住民の医療、診療報酬制度による採算性の合わない患者の救済、介護者のいない高齢者の対応などが役割として挙げられております。また、ことし1月に市立病院において江別市立病院シンポジウムが開催され、市民の皆様と意見交換がなされたところです。市長は、地域医療や市立病院の診療体制のあり方などを検討するため、市民、医療関係者、各種団体等による検討の場を設置することを表明されました。今までは、抜本的な改革というよりは対症療法的な対応でしか乗り越えざるを得なかった状況だと思います。現状において、いつ、その機能が失われるかもしれない状況ではありますが、検討の場が設置された場合には、逆にこの機会を最善の機会と捉え、市民の皆様とともに情報を共有し合い、本来あるべき市立病院の姿を市民とともにつくり上げていくことが求められています。現在の江別市立病院新公立病院改革プランは、平成28年度から5カ年が対象期間です。また、昨年10月に1病棟の休止とそれに伴う看護師の市長事務部局等への異動が行われました。そこで、市立病院の現状と再建に向けた取り組みについての1点目の質問ですが、1病棟の休止による経費節減の効果についてお伺いします。次に、2点目として、医師の動向により大きく影響されることから大変難しい問題と承知しておりますが、その病床数のあり方にも影響されることから、医師だけでなくどれだけの患者数がいれば可能かなど、休止病棟の再開のめどについてお伺いします。3点目は、各計画やプランなどの現状と新しいものとの優位性や整合性などをどのように整理されるのか、今後新しい再建策が策定された場合における現在の江別市立病院新公立病院改革プランとの関係についてお伺いします。次に、件名2の地域包括ケアシステムの推進についてです。我が国では、今までに誰も経験したことのない少子高齢社会を迎えています。その中で高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止・地域共生社会の実現を図るとともに、制度の持続性を確保することに配慮し、サービスを必要とする方に必要なサービスが提供されるようにすることを目的として、平成29年6月に地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律が成立しました。当市においても、要介護状態になっても住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みが進められています。在宅医療と介護の連携、認知症施策、生活支援と介護予防サービスの基盤整備、自立支援に向けた地域ケア会議、高齢者の住環境整備がありますが、今後、医療と介護の両面からの支援が必要な高齢者の増加が見込まれることから、高齢者の状態に合わせて医療と介護サービスが切れ目なく一体的に提供できるよう、在宅生活における医療と介護の連携時の課題について協議する江別市医療介護連携推進協議会が一般社団法人江別医師会の協力のもと設置されたところです。そこで1点目の質問ですが、江別市医療介護連携推進協議会において、これまで検討、協議されてきた内容や取り組み状況、成果など、江別市医療介護連携推進協議会の進捗状況についてお伺いします。次に、2点目として、介護事業所などと医療機関が連携することは重要と考えますが、江別市医療介護連携推進協議会で取り組んでいる介護事業所等と医療機関の連携を促進する情報共有ツールとはどのようなものか、お伺いします。最後に、在宅医療と介護の連携に向けた具体的な計画として、今後の江別市医療介護連携推進協議会の方向性について、市長の考えをお伺いして1回目の質問を終わります。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
佐々木議員の一般質問にお答え申し上げます。まず、市立病院の現状と再建に向けた取り組みに関しまして、再建策と江別市立病院新公立病院改革プランの関係についてでございますが、市立病院では、本年1月21日に開催しました江別市立病院シンポジウムでの御意見を受けまして、市立病院の地域医療における役割や経営安定化に向けた検討を行うため、市民、医療関係者、市内団体など、幅広い意見をもとに検討する外部委員会を設ける予定としております。運営に当たっては、市立病院に求められる役割や診療体制などの諮問事項について御審議いただき、最終的に提言等をいただきたいと考えております。いただいた提言につきましては、その内容を踏まえ、市立病院の経営改善に可能なものは直ちに取り入れ、また、江別市立病院新公立病院改革プランの見直しにも、必要なものは反映させてまいりたいと考えております。次に、地域包括ケアシステムの推進に関しまして、初めに、江別市医療介護連携推進協議会の進捗状況についてでございますが、高齢化が進む中、市では住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援等が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築に取り組むことが重要であると考えております。中でも、疾病や老化等により身体機能が低下した高齢者にとっては、医療と介護が切れ目なく適切に提供される環境が必要であることから、市は、介護保険法に基づき、医療と介護が連携する上での課題の解決に向けた協議を行うため、一般社団法人江別医師会と連携し、平成28年に江別市医療介護連携推進協議会を設置いたしました。江別市医療介護連携推進協議会では、これまでさまざまな課題に対する検討を重ね、介護事業所から医療機関への連絡先を一覧にした医療機関連携窓口一覧や入院時における情報提供様式を共通化する入院時情報提供シートを作成したところでございます。また、医療と介護の連携を進めるためには、顔の見える関係づくりが大切なことから、医師や看護職、介護職、リハビリ職などが一堂に会する多職種連携研修会を開催し、平成29年には医師や看護職・介護職等の多職種連携の課題について、平成30年は高齢者等の服薬に関する課題をテーマに、延べ306名の参加があったところであります。こうした取り組みにより、職種間の理解が進むなど、医療と介護の連携効果があらわれているものと認識しているところであります。次に、在宅医療と介護連携の具体的な計画についてでございますが、市は、江別市高齢者総合計画に基づき、江別市医療介護連携推進協議会と連携して、これまで情報共有ツールの作成や多職種連携研修会等の取り組みを進めてまいりました。高齢者が切れ目のないサービスを受けられ、安心して生活を送るためには、今後一層、江別市医療介護連携推進協議会を構成している専門職団体間の連携を強化する必要があると考えております。こうしたことから、市といたしましては、現在、各団体との意見交換を実施しまして、それぞれの団体が抱える課題や他の団体に対する要望などを把握しているところでございます。そのため、今後、団体間の協議の場を設定するほか、市全体の協議が必要な項目につきましては、江別市医療介護連携推進協議会において、医療と介護における相互の連携を強化することにより、さまざまな課題解決に取り組んでまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、病院事務長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 病院事務長 白石陽一郎(病院事務長は2025年2月まで)
私からは、市立病院の現状と再建に向けた取り組みについての御質問のうち、病棟の休止による経費節減の効果についてほか1件について御答弁申し上げます。まず、病棟の休止による経費節減の効果についてでありますが、市立病院では、総合内科医の退職などに伴い、患者数が減少している状況を踏まえ、また、国の平成30年度診療報酬改定の影響を考慮して、平成30年10月1日より1病棟休止を含む病棟再編を実施したところであります。病棟再編により休止した病棟に配置していた看護職員24名の人件費につきましては、退職者不補充等により人員調整が進む場合には、定年退職者の合計が24名になる12年後に約1億2,500万円の削減になるものと見込んでいたところであります。一方で、市では、江別市健康都市宣言に基づく市民の健康推進に係る業務や医療的ケア児受け入れを見据えた特別支援教育の体制強化、保育園の健康管理や感染予防など、高度な専門性を必要とする新たな行政課題に対応するため、病棟休止に合わせて看護職員10名を市立病院以外の部局へ配置転換したところであり、この結果、市立病院では10月から3月までの職員人件費、約3,200万円が削減となったところです。なお、10月から3月までの看護職員の普通退職者が、当初の見込みを超えて計19名となったことから、具体的な削減額を算定することは難しいものの、退職者に対する採用抑制により、病棟再編による人員調整は、今年度中におおむね当初の見込みに達するものと考えております。このほか、1病棟休止に伴う光熱水費について、上下水道料金が10月から3月までの前年比で約150万円減少したものの、電気代や重油等の購入単価が、原油価格の高騰などの影響を受けて上昇したため、光熱水費全体では、前年度を上回る結果となっております。次に、休止病棟の再開めどについてでありますが、市立病院では、総合内科医の退職などに伴う患者数の減少に対応するため、平成30年10月1日より、一般病床278床のうち1病棟50床を休止し、228床とする病棟再編を行いました。再編後は、稼働病床228床の効率化・高度化を進めることで、収支均衡を図ることを目的に、病床利用率85%を目標としておりますが、現状はこれを大きく下回っております。御質問の休止病棟再開のめどとなる患者数につきましては、これまでの病床利用の状況から、一般病床でおおむね1日平均200名が一定のめどと考えておりますが、現状ではこうした見通しは立っておりません。このため、市立病院では、引き続き医師招聘を初めとする患者数の回復に向けたさまざまな対応を進め、病棟の再開につなげてまいりたいと考えております。以上であります。
答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)
私から、地域包括ケアシステムの推進についての御質問に関しまして、事業所等と医療機関の連携を促進する情報共有ツールについて御答弁申し上げます。高齢者の在宅生活を支えるためには、介護事業所等と医療機関の情報共有が重要なことから、市では江別市医療介護連携推進協議会と連携し、高齢者が医療機関に入院する際に、これまで介護事業所等がそれぞれの様式で作成していた情報提供書について、医療機関が介護や生活の状況を容易に把握することができるよう、記載様式を共通化した入院時情報提供シートを作成いたしました。また、高齢者に係る情報を、薬局等を含めた関係機関が把握できるよう、お薬手帳に担当ケアマネジャーの氏名や介護サービスの利用状況等を記載する、お薬手帳を活用した連携シートを作成したところでございます。市といたしましては、今後におきましても、江別市医療介護連携推進協議会と連携し、介護事業所等と医療機関の情報共有を支援するツールについて、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
質問 佐々木聖子
件名1の市立病院の現状と再建に向けた取り組みについてと、件名2の地域包括ケアシステムの推進についての項目3在宅医療と介護連携の具体的な計画について、要望させていただきます。地域を守るためには、市立病院と介護事業の安定した経営と運営が必要です。一自治体だけでなく、必要な財政支援を国に求めることも重要で、特に介護職場の劣悪な働く環境整備が急がれるところでございます。それでは、件名1の市立病院の再建に向けた取り組みについては、今後、地域医療や市立病院のあり方などを検討するため、市民、医療関係者、各種団体等による検討の場が設置された際には、決して財政だけの側面で議論するのではなく、財政及び政策医療の両面から、人口動態、少子高齢化率、江別市だけでなく二次医療圏域内における役割、民間医療機関との連携、地域包括ケアシステムにおける位置づけ、役割など多方面からのアプローチによる未来を見据えた江別市における切れ目のない安心で安全な地域医療体制をつくり上げていくための真摯な検討と、一方では日々の運営もあります。医師の退職など不安定な要素もたくさんありますが、今はできることをしっかりと取り組んでいかなければなりません。先ほど、岡議員の一般質問に対する答弁にもありましたが、再度、検討の節々に取り組み可能な事項があればすぐ取り入れるなど、スピード感を持った対応を要望いたします。次に、件名2の地域包括ケアシステムの推進について、項目3の在宅医療と介護連携の具体的な計画については、医療と介護を必要とする高齢者が適切な支援を受けるには医療機関と介護事業所の連携が不可欠です。その連携強化のための取り組みも当然のことながら、その相談窓口のあり方もとても重要であります。窓口では、医療機関や地域包括支援センター、ケアマネジャー、介護事業所などからの相談対応のほか、医療機関や介護事業所の紹介などがあります。市役所、市内に4カ所ある地域包括支援センター、各病院に設置されている地域医療連携室などの活用や、窓口を一元化した医療介護連携支援センターの設置などさまざまですが、ここに行けば解決する窓口のあり方の検討と、ハード面でのICT、情報通信技術ツールの整備等も今後検討いただきますよう要望を申し上げ、以上で一般質問を終わらせていただきます。