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江別市議会 平成17年第2回定例会 2005年6月16日

(1)福祉について/(2)医療について

2005年6月16日、江別市議会の一般質問で、鈴木真由美議員が「福祉について」「医療について」について質問し、市長 小川公人、病院長 宮本宏が答弁しました。

質問者
鈴木真由美 議員
答弁者
市長 小川公人、病院長 宮本宏

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 鈴木真由美

議長から発言の許可をいただきましたので、通告に従い質問をいたします。まず、障害者自立支援法案と市の対策についてお伺いをします。江別市の障がい者の状況についてですが、本年3月に発行されました江別市障がい者福祉計画によりますと、身体障がい者4,954人、知的障がい者674人、精神障がい者、患者数で1,145人となっており、身体・知的障がい者は10年間で1.8倍の増加となり、高齢化が進んでおります。また、2005年版の障害者白書でも、人口の5%に障がいがあるとしております。このことは、江別市においても20人に1人は何らかの障がいを有するものと考えられます。このような状況を踏まえて地域福祉計画策定に取り組まれたのは、江別市として地域福祉、障がい者福祉に対して前向きに行おうという意味の表れと受け止めてよろしいでしょうか。20人に1人が何らかの障がいを持つということは、だれしもがその可能性を持つことであり、いつでも安心して相談できる体制、地域づくりが求められていると思いますが、どう受け止めておられますか。次に、障害者自立支援法案提案に至るまでの流れについて述べたいと思います。障がい者の福祉を法的に位置付けたのは、昭和24年に身体障害者福祉法、昭和35年に知的障害者福祉法、昭和25年に精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、昭和22年に児童福祉法でありました。精神障がい者が障がい者に含まれたのは平成5年の障害者基本法によってであり、精神保健法が福祉に関する法律として福祉施策に位置付けがなされたのは、10年前の平成7年でした。今回の定例会にも精神障がい者の交通費助成の陳情が上がっておりますが、正にこれは法律のはざまに置かれたものと言えます。福祉各法による支援は、措置、つまり行政の決定に基づくものでしたが、平成15年、利用者の立場に立った制度の構築を目指して、支援費制度に移行されました。支援費制度導入に際しては、従来と方法が変わるということで、何をどういうふうに手続していってよいのか、何がどうなるのかが分からないといった戸惑いや、従来の福祉行政に対する不信感などが利用者から噴出したように思えます。しかし、そのねらいとしている障がい者の自己決定の尊重、利用者の立場に立ったサービス提供の観点と、障がい者と事業者が対等な関係に立ち、障がい者自らの選択と契約に基づく仕組みにするということでありました。そして、平成15年から実施された支援費制度は予想以上に利用が伸び、国の財源不足という問題が生じましたが、制度を主体的に利用しようとする潜在者が多数存在することの証明であるとも言われています。また、身体障がいの認定を受けた方の半数以上が65歳以上ということもあり、介護保険の対象者拡大の議論もあり、普遍的な制度確立のために障がい者支援の一元化が求められる背景から、平成16年10月、今後の障害保健福祉施策についてという改革のグランドデザイン案が提出されました。グランドデザイン案での今後の社会福祉施策の基本的な視点として、障害保健福祉施策の統合化。市町村を中心に、年齢、障害種別(身体・知的・精神)、そして疾病を超えた一元的な体制を整備する中で、創意と工夫により制度全体が効果的・効率的に運営される体系へと見直し、地域福祉を実現する必要の視点。また、自立支援型システムへの転換として、障害者のニーズと適性に応じた自立支援を通じて地域での生活を促進する仕組みへと転換し、自己実現・社会貢献を図ることが重要であるとすること。また、制度の持続可能性の確保。支援費制度や精神保健福祉制度が公的な保険制度と比較して制度の維持管理システムがぜい弱であり、必要なサービスを確保し、障害者の地域生活を支えるシステムとして定着させるために、国民全体の信頼を得られるような給付の重点化・公平化や制度の効率化・透明化等の抜本的な見直しが必要であるとの三つの視点を具体化するものとして、障害者自立支援法案が提案されております。障がい者を取り巻く法的背景や、地域で主体的に生きる方々の増加、社会の変化に伴う必然性など、身体障害者福祉法ができて以来、歴史を踏まえた法案であることを認識していただき、江別市としての考え方、姿勢について質問をしていきたいと思います。障害者自立支援法案については、利用者負担の問題、障がい程度区分決定にかかわる審査会等への当事者の参加、地域間格差へのきぐ等、様々な問題が指摘されていることは承知しております。しかし、私はこの法案では、一つに、障がいの種別(精神障がい・知的障がい・身体障がい)にかかわらず、障がい者の自立支援を目的とした共通の福祉サービスは共通の制度により提供しようとすること。二つには、サービス提供主体を市町村に一元化しようとしていること。三つには、財源不足が問題になったことから、国の財政責任の明確化、つまり従来は福祉サービスの費用については国が補助する仕組みでしたが、国の義務的経費に変更することについては大いに評価をしたいと思います。現在、国会審議中の案件であり、審議経過を見守らなければならないと認識はしております。そこで、法案の根幹とも言える市町村による支援に対する基本的な考え方に絞りまして質問をさせていただきたいと思います。障害者自立支援法案では、市町村の裁量範囲の拡大と責務の明確性をうたっております。私は、法案についての厚生労働省、北海道、札幌市、北広島市の担当官を招いての研修会に参加いたしましたが、今後は国・道それぞれの責務で福祉サービスを行うことになるので、市町村にあっても主体性を持ってサービス提供に取り組まなければならない。あえて申しますと、国や道の意向を見てといったことはできなくなるということでした。説明に立った自治体では、既に予算も含めて主体的に取り組んでいる事業についての説明もなされておりました。法案の第2条に、市町村等の責務の規定として、障害者が自ら選択した場所に居住し、その能力及び適性に応じ自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、関係機関との緊密な連携を図りつつ、必要な自立支援給付及び地域生活支援事業を総合的かつ計画的に行うこととしておりますが、江別市はどのような考え方と姿勢で臨まれるのか、お伺いをいたします。市町村の義務事業としては、権利擁護のために必要な事業、手話通訳等を派遣する事業、日常生活用具給付等事業、移動支援事業、地域活動支援センターとなっております。まず、現在実施されている手話通訳等派遣事業や日常生活用具給付事業については、継続実施されるものと思いますが、そのように受け止めてよろしいでしょうか。次に、従来実施されている事業について、現在の水準を下回ることのない事業継続がなされると受け止めてよろしいでしょうか。次に、移動支援事業については、新たな事業設計が必要と考えられますが、事業実施に向けての取り組みはなされていますか、お答えください。権利擁護のために必要な事業には、相談支援も入っております。相談事業は、あちこちに相談員を配置するなどして現在も行われておりますが、うまくリンクしていないように思われます。それは、どこに相談に行ったら良いのか、だれに何を聞いてもらったら良いのかなど、相談に至るまでの間を受ける、あるいはつなぐという役割が相談業務に含まれていないからではないかと思います。トータルな相談機能と、それをコーディネートする役割の人が必要になると思います。近隣市の障がい者支援関係の方からも、私のところにも江別市の人が通ってきているけれども、自分のところだけで定数を上回る状況であり、江別市で相談支援できるようにしてほしいと言われることが1回や2回ではなく、残念に思っております。相談窓口の方を非難しているわけではありませんが、現状の体制ではそこだけで終わってしまい、どんなに懸命に取り組んでも空回りをしているのではないかと思われます。障がい者がサービスを利用するために、サービスの利用に結び付ける支援が必要です。つまり、的確な情報提供と相談支援が必要と考えますが、江別市としてはどのように考えますか、お答え願います。市町村の裁量権の増大は市町村間の格差を生むとの心配もありますが、反面、江別市らしい、江別市ならではのサービス事業の創出も可能であると思いますが、工夫してみるお考えはありませんか。本法案の成否におきましても、江別市は障がい者がこの江別市で自立支援を受けながら生きていけるまちであってほしいと願いながら、障がい者自立支援についての質問といたします。次に、医療についてお尋ねをいたします。3月の予算特別委員会におきましても、病院経営診断等業務報告を基にしての今後の病院の方針などについて熱心な審議が行われたところであり、地域の中核病院として、また公立病院として不採算部門の診療科目を有して市民医療を支えていると理解して予算の承認をしてきたところですが、今後の考え方についてお尋ねをいたします。一つは、せき髄損傷等の重度障がい者、重度の意識障がい者、あるいは筋ジストロフィー症患者などの特定疾患患者を受け入れる療養病床を開設するお考えはないのかどうか、お尋ねをいたします。現行においては急性期病院として位置付けており、長期入院療養には対応しないと聞いておりますが、特定疾患患者のいる市民からは、なぜできないのだろうか、今後も全く考えないのだろうかとの強い疑問の声があります。特定疾患患者の方も、在宅生活をしながら、必要なときだけ特定疾患入院医療病院に通院、入院、リハビリ訓練を受けるといった事例もございますが、在宅生活の困難な方の比率が高い現状です。当市内でも、家族とボランティアとヘルパー派遣により24時間介助体制で生活なさっている方はおりますが、多くの方は市外の病院、施設での生活を余儀なくされております。市民の医療を支える公立病院として特定疾患入院医療について取り組まれる可能性はないのでしょうか、ご答弁を願います。次に、精神科病棟の再編についての方向性と対応についてお尋ねいたします。精神科医療の方向性について、精神保健医療福祉の改革ビジョンが厚生労働省精神保健福祉対策本部で示されており、当市におきましても、その動向に準じて病床数を減らす方向で取り組むと聞いておりますが、どうでしょうか。長期入院患者を減らす方向で考えているというふうに聞きますが、具体的にはどのような段階を経るのか、お答えください。また、空いた病床については、どのようになさろうとしているのかも、お答えいただきたいと思います。市立病院でも通院のデイケアに取り組まれ、効果を上げていると承知しておりますが、長期入院患者が社会生活を営むためには、かなりの生活訓練を要すると聞きます。国の方向ですからということで、いきなり退院、受皿はないといった乱暴なことのないように取り組まなければならないと思います。さきの質問にありましたが、障害者自立支援法案には精神障がい者の方も含まれるわけですから、関係部局担当者が十分に連携し、地域生活を営むための退院前・退院後のプログラム作成はもとより、具体的な訓練の実施、アフターケアの実施についても示されておりますが、このように取り組まれる姿勢にあると受け止めてよろしいでしょうか。以上で質問を終わります。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 総務課〒067-8674北海道江別市高砂町6番地江別市役所本庁舎3階Tel:011-381-1051Fax:011-381-1075お問い合わせはこちらから6 議事次第の続き一般質問の続き

答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

鈴木議員の一般質問にご答弁を申し上げます。まず、障害者自立支援法と対策についてのご質問でありますが、江別市における障がいを持つ方は年々増加をしており、障がいを持つことは決して特別なことではなく、だれにでも起こり得る可能性があるものと思っております。障がい者、高齢者といった区分ではなく、すべての市民が住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、地域社会のみんなが支え合う理念の下、地域福祉計画を策定いたしましたし、また支え合う地域社会をいかに創造するかが大きな課題であることは、ご指摘のとおりであります。措置から支援費制度の流れの中で、潜在していたニーズが顕在化し、利用者の不安や期待が一気に表面化する一方、大きな財源不足が報じられたのも、支援費制度に移行した初年度からのことであります。様々な問題が表れた支援費制度でありますが、しかし、障がい者の自己決定の尊重、利用者の立場に立った事業者との対等な関係と契約といった理念を否定するものではありません。ご指摘いただいたグランドデザイン案の基本的な三つの視点、つまり障害保健福祉施策の統合化、二つ目に自立支援型システムへの転換、そして三つ目として制度の持続可能性の確保、この3点につきましては、今後の障がい者施策の展開に不可欠なものと理解をいたしております。この視点を基に、現在、国で審議されております障害者自立支援法でありますが、市町村が支援の主体という位置付けのため、その責務が課せられることは重大なことと認識をいたしております。ご質問の市町村の義務的な事業についてでありますが、手話通訳等を派遣する事業、日常生活用具給付等の事業については、現在も実施しております。聴覚障がい者にとって、コミュニケーションを保障することは、一番基本的な支援と考えております。また、日常生活用具給付事業におきましても、重度の障がいを持つ方の日常生活を支えるために必要なもので、他の給付制度との整合性を図りながら事業継続を図りたいと考えております。次にお尋ねの移動支援事業につきましては、支援費の移動介護が行動援護と移動支援事業に移行するものと認識しており、移動支援事業の設計においては、対象者の把握等を行い、事業実施にどのような方法が適当であるか検証したいというふうに考えております。次に、相談支援事業についてでありますが、福祉サービスには様々なメニューがあり、必要とする方々に対し、これらメニューの利用に結び付けるための支援が、障がい者支援の基本であると考えております。的確な情報提供と相談支援のためにどのような方法があるか、近郊の先進例を研究しながら、江別市らしい方法、江別市に合った方法を研究してまいりたいと思っております。相談窓口と事業所、地域の社会資源を有機的に利用者に結び付け、展開することのできるネットワークの構築は、障がい者福祉計画にも取り上げ、課題としたところであります。今後の障がい者福祉施策の展開にとって重要な課題と受け止め、市としてどのような関与が可能か、十分検討していきたいと考えております。いずれにいたしましても、障害者自立支援法が現在、国会審議中のことでもあり、その推移を注視してまいりたいと思いますし、法が可決された場合には、法の趣旨に沿った形で障がい者の方々の支援に努めてまいりたいと考えております。このほかにつきましては、病院長からお答えを申し上げます。

答弁 病院長 宮本宏(病院長は2006年3月まで)

次に、全身性障がい者の療養についてのご質問にご答弁いたします。全身性障がい者の療養につきましては、当院では病状等により小児科、神経内科で一次的に診療しているところでありますが、急性期の病状が安定するなど、医師が他の医療機関などでの診療が適当であると判断した場合には、転院などの措置を講じているところであります。入院病床につきましては、医療機関の機能分化の観点から、平成15年9月1日より、すべての病院、診療所について病床区分の届出が必要となり、病床は、主として長期にわたり療養を必要とする患者が入院する療養病床のほか、精神病床、感染症病床、結核病床、それ以外の病床である一般病床の五つに分類され、当院は一般病床278床と精神病床130床の計408床の届出をし、一般病床では急性期患者の診療に当たっているところであります。また、平成16年度の診療報酬改定に伴い、高齢者や合併症を有する患者など、急性期治療を終了しても、直ちに在宅や慢性期の療養を行う施設へ移行するには不安のある患者さんに対する急性期と慢性期の中間的性格を有する病室として亜急性期入院医療管理料が新設されましたので、当院は本年4月より2病室の女性4床、男性4床の計8床の届出を行い、主に骨折など整形外科の患者さんを対象に運用しておりますが、今後とも利用増が期待されるところであります。議員ご指摘のせき髄損傷などの重度障がい者、重度の意識障がい者、筋ジストロフィー症患者など、長期間、継続的な介護及び医療行為が必要な患者さんの入院先としましては、特殊疾患療養病棟施設が該当するものと考えられますが、施設基準に該当する患者数の確保や、専任医師、看護師などの医療スタッフの問題もあり、当院ではこのような病棟施設を設けることは現状では困難な状況にございます。いずれにいたしましても、現在、医療はますます多様な分野に広がりつつあり、患者さんもまたこれらの多様なニーズを求めてくるものと考えられます。医療機関は、患者さんが満足する安全な医療を提供していく必要があり、今後とも市立病院が現在の経営状況の中で何を積極的に提供し得るかを時代の変化の中で研究してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。次に、精神科病床の今後についてのご質問でありますが、現在、厚生労働省では、精神疾患・障がい者への対応としましては、これまでの入院中心から在宅重視、地域生活中心に転換する必要があるとし、平成18年度から10年間で7万床程度の精神病床を削減する方針を打ち出しております。こうした国の政策動向を踏まえますと、当院のように一般病床を有する総合病院としての精神科病床の役割としては、基本的には急性期医療や身体合併症を担当する機能に特化する方向にあるものと考えております。そこで、当院の精神科病床の効率的な運営及び空床の利用などにつきましては、昨年度実施しました経営診断でも指摘されておりますことから、先月、精神科主任部長を中心に、精神科病棟や精神リハビリテーション室に勤務する看護職員などからなるプロジェクト・チームを院内に立ち上げたところであります。いずれにしましても、国の医療政策の動向を注視しながら、長期入院や社会的入院を解消するためには、議員ご指摘のように、精神療養型病床との連携、さらに保健領域や福祉サイドが提供するサービスとの総合的かつ機能的な連携・調整を図る必要があり、こうした視点を含め、今後の精神科病棟の在り方について検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

出典:江別市議会 平成17年第2回定例会 2005年6月16日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる