美唄市議会 令和5年第1回定例会 2023年3月13日
(1)保健福祉行政について/(2)高齢者福祉行政について/(3)教育行政について
2023年3月13日、美唄市議会の一般質問で、本郷幸治議員が「保健福祉行政について」「高齢者福祉行政について」「教育行政について」について質問し、市長 板東知文、教育長 石塚信彦が答弁しました。
- 質問者
- 本郷幸治 議員
- 答弁者
- 市長 板東知文、教育長 石塚信彦
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 本郷幸治
令和5年第1回市議会定例会に当たり大綱3点について、市長並びに教育長に質問します。大綱の1点目、保健福祉行政について、安全で安心な子育て環境の整備についてであります。少子化はコロナ禍において、想定を大きく上回るスピードで進み、本市においては、令和3年の住民基本台帳では出生数が59人とコロナ前の100人前後を下回る実態です。児童虐待やいじめ、不登校、自殺も増え、子どもをめぐる状況は深刻です。また、子どもを持つこと自体をリスクと考える若者も増えております。こうした現状を重く受けとめ、公明党は誰もが子どもを安心して産み、育てられ、十分な教育が受けられる社会づくりを国家戦略と位置付けて進めなければならないとの認識に立ち、昨年11月に「子育て応援プラン」を発表しました。今年4月からは「こども基本法」が施行され、こども家庭庁も設置されます。いよいよ、私たちの地域でも子どもや若者、男女共同参画の視点から、子どもも親も希望を持って幸せを実感できる社会への構造改革を本気で進める時代に入りました。そこで以下、何点か質問します。一つ目として、0歳児の見守り訪問事業の展開について。この度、妊娠期から出産・子育てまで一貫した「伴走型相談支援」で、妊娠・出産時に計10万円相当を支給する財源が、国の補正予算により確保され、これを受け、本市においては臨時議会で可決されました。先進地の明石市では、市の研修を受けた配達員が毎月おむつや子育て用品をご自宅にお届け、その際、育児の不安や悩みを聴いたり、役立つ情報を伝える、0歳児の見守り訪問を2020年10月にスタートしております。そこで本市においても、0歳児の見守り訪問事業の展開についての市長のご見解について伺います。また、現場に寄り添う伴走型支援については、人材の育成や確保のための体制整備が必要と考えますが、これについても見解を伺います。二つ目として、家事支援員(産後ドゥーラ)の確保について。見守り訪問事業等を実施した際に、各家庭の事情や親の健康状態などから、子どもと親の日常を守るために家事支援等が必要なケースも予想されます。産後のお母さんのご自宅に伺い、家事からお子様のお世話、お母さんの情緒面を含め、産後のお母さんに寄り添ったサービスを提供する家事支援員(産後ドゥーラ)の育成や確保も必要です。そこで、家事支援員等の資格を取るための支援制度の創設なども有意義かと考えますが、市長の見解を伺います。大綱の2点目は、高齢者福祉行政について、支え合い助け合う地域社会の構築についてであります。高齢者人口は2025年には、全国3,677万人に達し、その後も高齢者人口は増加が続き、2042年には3,935万人でピークを迎えます。本市につきましても、全国平均よりも遥かに速いスピードで増加しており、社会は高齢化と核家族化により、高齢者の1人暮らしや高齢者のみ世帯が増加しており、電球交換やごみ出しなど、高齢者の日常を支える取り組みがますます重要になります。そこで、高齢者をはじめ、自立が難しい人々が安全に安心して暮らせる、支え合い助け合う地域社会の構築について、以下、何点か質問します。その質問は、私は、昨年の第4回定例会で取り上げました、「間口除雪制度の対象世帯を介護認定を受けた高齢者や障がいのある方に拡充し、除雪の範囲も間口も含め玄関先や窓周りの除雪を支援する考えはないのか」などを取り上げましたが、その後、具体的にどのように検討されたのか伺います。二つ目は、認知症の人も家族も安心な地域づくりについて。認知症高齢者は、2025年には約700万人に増加すると推計されております。認知症の対策は、医療・介護をはじめ、まちづくり、教育、生活支援、権利擁護など総合的な施策が求められます。家族や友人知人の認知症の当事者への適切な対応とともに、地域住民が認知症への理解を深めながら、認知症の人や家族の視点に立って、社会の仕組みや環境を整えることも重要です。そこで、認知症の人や家族が安心して暮らせる共生社会の実現に向けて、認知症に対する理解の促進や認知症サポーターの養成、認知症に関する相談体制の整備など、総合的な対策が必要と考えますが、ご見解を伺います。三つ目として、心のサポート養成制度の充実について。ここ数年、社会問題としてメディアでも多数取り上げられているのが、8050問題です。80代の親が自宅に引きこもる50代の子どもの生活を支え、経済的にも精神的にも行き詰まってしまうことも少なくありません。引きこもりやうつ病などの精神疾患への正しい知識と理解を持って、PTSDを抱えてしまっている人も含めて、メンタルヘルスの不調を抱える人を地域や職場で支える「心のサポーター」の養成について、講習会などを積極的に展開し、適切な支援が届けられる体制を整備すべきと考えますが、ご見解を伺います。大綱の3点目は、教育行政について、家族のケアや世話を行う18歳未満の子ども達、いわゆる「ヤングケアラー」の問題について、私は、昨年の第3回定例会で取り上げましたが、そのときの答弁についてのその後の現状と対応について伺います。政府は、令和4年度から3年間を集中取り組み期間と定め、政府の取り組みやその背景を解説しております。また、ヤングケアラーについて政府は、令和3年の4月に中学生と高校生、令和4年には小学生を対象に初めて実施したインターネットでの実態調査の結果では、「世話する家族がいる」と答えた割合は約17人に1人という結果も出ております。しかしながら、昨年の定例会での当時の教育長の答弁では、「令和3年度に市長部局が実施したアンケート調査では、国の定義にあてはまる児童生徒はいないとの結果である」とのお答えでした。また、答弁要旨では、以下の4点についても述べております。一つ目として、相談しやすい体制の環境を整える必要がある。二つ目として、教職員の理解、啓発に努めている。三つ目として、早期発見・早期介入の考え方も重要である。四つ目として、学校現場において具体的事例があった場合は、関係部局や機関と連携して支援を行っていく。そこで、4点について答弁されたその後、どのように対応されたのか、具体的に伺います。学校現場で具体的にどのように推進しているのか。また、ヤングケアラーの問題で1番大事なのは早期発見・早期介入の現実をどのように把握されようとしたのか。また、ヤングケアラーの対象になる児童生徒をどのように特定されるのか。これが分からなければ、具体的な支援ができないと思いますが、お答えください。最後に、ヤングケアラーが担う具体的なケアの内容は家事だけではなく、家族の介助や通院の付き添い、薬や金銭の管理、兄弟、姉妹の世話や見守りなど、生活のあらゆる場面にわたります。そのため、日常的に自分の時間が持てずに友人関係や学校生活、進路や就職等に支障を来すなど、ケアを担う子どもたち自身の人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。少子化の中で本市にありましても、将来のある大事な子ども達のためにも積極的に取り組んでいかなければならないと思いますが、教育長のご見解を伺います。
答弁 市長 板東知文(市長は2023年3月まで)
保健福祉行政について、安全で安心な子育て環境の整備についてでありますが、本市の子育て世帯への支援につきましては、昨年から、学校給食を地域の特色ある「食農教育」の生きた教材として位置付けるとともに、子育て世代の経済的な負担軽減を図るため、給食費を無償としていることに加え、子ども医療費助成の対象を18歳までに拡大する予算を令和5年度において提案するなど、子育て施策の充実を図っているところでございます。次に、0歳児の見守り訪問につきましては、保健師が生後28日以内に新生児訪問を実施し、4か月、7か月児検診で育児不安などの相談を受けるとともに、子育て支援センター職員と主任児童委員が生後4か月から7か月の間に訪問し、悩みを聞いたり、情報提供するなどの相談支援を行ってきたところであります。また、令和3年10月には、保健センターに子育て世代包括支援センターを設置し、これまで以上に妊娠期から出産・子育てまで切れ目のない伴走型相談支援を行っているところであります。さらに、これらの業務に従事する職員につきましては、妊娠期から切れ目のない相談支援を継続するため、母子保健や児童福祉に関する専門性の高い研修を受けるなど、人材育成に努めているところであります。今後におきましても、必要な人材の確保・育成に努めてまいります。次に、家事支援員(産後ドゥーラ)につきましては、相談支援の中では、家事支援についての相談は受けていないところでありますが、今後につきましては、家事支援の必要性についての調査・検討を行ってまいります。いずれにいたしましても、地域社会は新しい命の誕生と健やかな成長があってこそ成り立つものであり、子どもは地域の宝であり、このまちの未来、希望そのものと言えます。このため、今後とも子育て支援につきましては、しっかりと取り組んでまいります。次に、高齢者福祉行政について、支え合い助け合う地域社会の構築についてでありますが、高齢者等への除排雪につきましては、現在、美唄市社会福祉協議会とボランティア除雪の拡充について協議しているほか、集落支援員においては、高齢者宅における除雪の実態を把握するため、アンケート調査を実施していることとしております。今後は集落支援員によるアンケート調査の実態把握などを踏まえ、美唄建設業協会や民間事業者と協議を行うなど、全市的な視点から除雪に関する課題解決に向けて取り組んでまいります。次に、安心な地域づくりにつきましては、認知症の人やその家族が気兼ねなく相談できるよう、認知症カフェを開設しているほか、地域包括支援センターでも相談を受けているところであります。また、市民の皆様が認知症に関する正しい知識と理解を持つことができるよう、認知症サポーター養成講座を実施するとともに、家族が認知症と疑われる症状が発生した場合に、どのような医療や介護サービスを受ければいいのかを知ることができる認知症ケアパスを作成し、公共機関や市内外の医療機関に配布しているほか、市とボランティア団体による「家族介護者交流事業」「やすらぎ支援訪問員派遣事業」を実施し、認知症の人とその家族が安心して自宅で生活ができるよう取り組んでいるところであります。今後の課題としましては、さらに進む超高齢社会の中で、相談数の増加や認知症の人の増加が予測されることから、専門職やボランティア等支援を行う人材、担い手の確保・育成に努めてまいります。次に、心のサポーター養成制度の充実につきましては、本市においては、平成26年度から自殺対策として、悩みを抱えている人に気づき、話を聴き、必要な相談や支援につなげる「ゲートキーパー」について、民生委員や保健推進員をはじめ、医療、介護関係者、市職員などを対象に研修会を開催しており、これまで延べ283人の養成を行ってきているところであります。一方、国では「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築に向けた施策の一つとして、令和3年度から、心のサポーターの養成研修を一部自治体でモデル事業として実施しており、住民に対する初期対応法を広く普及させるための養成研修を行い、令和15年度末までに100万人の養成を目指しているところであります。本市としましては、引き続き「ゲートキーパー」の養成に努めるとともに、「心のサポーター」につきましても、国の方針が示された段階で養成について検討してまいります。精神疾患の方への正しい知識を普及させ、地域で安心して暮らせる環境づくりを目指してまいります。いずれにいたしましても、どんなに高齢化や人口減少が進んでも、誰1人置き去りにすることなく、ともに支え合い、分かち合う地域づくりにより一層、努めてまいります。
答弁 教育長 石塚信彦
ヤングケアラーについてでありますが、はじめに、学校現場における状況につきましては、令和3年度及び令和4年度に北海道保健福祉部が実施した「北海道ヤングケアラーに関する実態調査」の結果によりますと、ヤングケアラーの認知度は、小学校5年生・6年生が21.1%、中学2年生が9.6%となっており、また、教員においても、「ヤングケアラーを知っている」と回答した割合は、小学校が61.5%、中学校では44.6%であり、まだまだ十分とは言えない状況であります。このため、本市においては、北海道教育委員会が作成した「参考事例集」などを活用した校内研修を実施するほか、北海道教育委員会主催の「ヤングケアラー支援に係るオンデマンド研修」を自校の研修計画に基づき、全教員が受講したところであり、ケアラーが置かれている状況やケアラー支援の必要性について理解を深めたところであります。また、ヤングケアラーが生まれる背景には、「家庭の経済状況の変化」「共働き世帯の増加」「介護等を担う人手の不足」など、様々な要因があげられるところではありますが、ヤングケアラーとなったその多くの子どもは、家族の世話をすることにやりがいを持ち、悩みや不安を自覚していないなど、自分自身でその現状に気付かず、相談経験に乏しいことなどから、表面化しにくい状況でもあります。ヤングケアラーを早期に発見するためには、日頃から子ども達との関わりの深い教職員が、ヤングケアラーについて確実に理解するとともに、子ども達の言動などの小さな変化に気付き、気になる子どもには頻繁に声掛けを行うなど、的確な状況把握に努めることが重要であり、家族に関する不安や悩みなど、気兼ねなく相談できるような寄り添った対応が必要であると考えているところであります。ヤングケアラーが担う具体的なケアの内容は、実に多種多様なものであり、そのことから、日常的に自分の時間が持てず、学業への影響や友人関係が希薄になりがちで孤立するなど、あらゆることに支障を来し、自身の将来に大きな影響を与え、社会的な孤立につながることも想定されるところであります。私といたしましては、地域の宝である本市の全ての子ども達の権利と健やかな成長を保障するためにも、福祉・医療等の関係機関と連携を図り、きめ細かな支援体制の構築に努めてまいります。
質問 5番 本郷幸治
ただいまの答弁では、令和4年度に北海道保健福祉部が実施した「北海道ヤングケアラーに関する実態調査」を実施したということですが、調査方法として私も調べました。どういうような調査方法で、調査を実施したのかということで調べたところ、ここには具体的な地域名はありません。それから無記名です。いわゆるITを利用した形の質問、それに対する回答ということで、特に地域名が特定されておりませんでした。それでは本市の実態把握が現実どのようになっているのか分かりません。まずは児童生徒と身近に接触している教職員に対しての研修などで、ケアラーが置かれている状況やケアラー支援の必要性について理解を深める、このことが大変重要でありますが、この問題解決の入り口である早期発見の視点で考えれば、例えば、市内4小中学校でアンケート調査をまず実施し、全体の実態がどのようになっているのか。それから、どのように該当する児童生徒を特定していくのか。教職員の見守りも含めて、慎重にかつスピード感を持って進めるべきと考えますが、教育長の答弁を求めます。ちなみに、この問題の先進地は大阪府豊中市で、庁舎には既に相談窓口を設けて対応されております。
答弁 教育長 石塚信彦
ヤングケアラーについてでありますが、ヤングケアラーを早期に発見するためには、日常的に子ども達と接している教職員が正しい認識のもと、アンテナを広げ、子どもの小さな変化に気付くことが大切であると考えております。また、本市の子ども達の現状を把握し、個に応じた適切な支援につなげるためには、ヤングケアラーが疑われる児童生徒の実態把握は大変重要であると考えており、その方法の一つとして、アンケート調査等の活用も想定されるところであります。ヤングケアラーについては、家庭内のデリケートな問題でもあることから、今後、国や北海道、他市の取り組みについて十分調査・研究を行い、実態把握の内容や方法について検討してまいりたいと考えております。