美唄市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月9日
行財政改革について
2026年3月9日、美唄市議会の一般質問で、本郷幸治議員が「行財政改革について」質問し、市長 桜井恒が答弁しました。
- 質問者
- 本郷幸治 議員
- 答弁者
- 市長 桜井恒
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 本郷幸治
令和 8 年第 1 回市議会定例会に当たり、大綱 1 点、行財政改革について市長に伺います。かつては炭鉱全盛期で、本市の人口はピーク時の 9 万人超から、現在は 1 万 8,000 人を割り込むまで急速に減少、また、少子高齢化が同時進行し、生産年齢人口も減少し、あらゆる産業にも深刻な影響が懸念されます。こうした様々な課題が山積している状況下で、今後のまちづくりを進める中で、行政の政策形成をする手法として、「フューチャーデザイン」の積極的な活用について、これは令和 2年第 2 回定例会で初めて取上げましたが、その後、どのように検討されたのか、また改めてその見解を伺います。フューチャーデザインは、2012 年に経済学者の西條辰義教授によって提唱されました。その概要は、将来世代の利益や可能性を考慮して、意思決定を行うことで、現世代の行動が未来に与える影響を意識し、持続可能な社会を設計することにあります。特にまだ生まれていない将来世代を仮想将来世代として想定し、その立場になりきって考える手法が特徴であります。この新しい仕組みを導入することで、より長期的視点から、潜在的課題やリスク、未来の価値やニーズを捉え、現世代と将来世代をふかんした観点から政策評価や、持続可能性を高めるための対策も見えてくると思います。そこで 2 点について市長の見解を伺います。その一つ目として、「フューチャーデザイン手法」と「バックキャスト」を活用した持続可能なまちづくりについて、少子高齢化や人口減少が進む私たちの地域において、フューチャーデザイン手法を取り入れ、行政サービス、産業や農業、子育てや介護など、持続可能な未来への多様な課題に対応するために、現在の延長ではなく、抜本的かつ独創的な施策の展開が必要と考えます。このフューチャーデザイン手法を活用することにより、近視眼的な判断や意思決定ではなく、現世代と将来世代の双方の利益を考慮した意思決定を促し、具体的かつ創造的な将来像を示すことができます。一方、バックキャストは、その将来像から逆算して、現時点からの必要な行動や戦略を考える手法であり、この手法を活用することで、現時点から将来に向けての具体的な行動計画を立てることができます。そこで、このフューチャーデザイン手法のように、将来の目標やビジョンへの関係者間の合意を形成した上で、その将来像から逆算して、現時点からの必要な行動、また戦略を考えるバックキャストで持続可能なまちづくりに向けて、具体的な効果的な行動計画を策定することは大変有意義であると考えますが、見解を伺います。次に、フューチャーデザイン手法を政策立案に取り入れるための組織の整備についてであります。まちの将来ビジョンづくりに住民参加の仕組みを取り入れている先進地の岩手県矢巾町では、自治体として、初めてフューチャーデザインの手法を取り入れ、行政課題について約 6 か月にわたり協議を行いました。町民が現世代と仮想町内世代グループに分かれ、課題を検討した結果、仮想町内世代グループからは地域の様々な資源や町の長所を有効に活用することで、新たな地域の創造につながる様々な提案が出されました。最終的に合意セッションにおいては、現世代のグループが仮想将来世代グループが提案した施策が半数以上取り入れられる結果になったとのことです。このフューチャーデザイン手法を導入することで、参加者の将来のリスクへの認知や将来の地域の目標に対する意識の共有が図られると同時に、現行計画の評価や改善への視点も磨かれます。この結果を受けて、矢巾町がフューチャーデザイン手法を行政課題や政策立案に取り入れるための機構として、役場に未来戦略室を設置し、2023 年には未来戦略課へと格上げをしました。そこで、このように、まちぐるみで、フューチャーデザイン手法を政策立案に取り入れるための組織を整備し、様々な行政課題の行き詰まりの打開を目指すことも大変重要と考えますが、市長の見解を伺います。
答弁 市長 桜井恒
本郷議員の質問にお答えします。フューチャーデザインの活用についてでありますが、将来世代の視点に立った政策形成は、急速な人口減少や少子高齢化が進行する本市において、極めて重要な考え方であると認識しております。議員からは 2 年前にも同様のご質問をいただいたところでありますが、本市におきましても、その後、先進事例の研究を進めるとともに、今年度新たに委嘱した地域活性化起業人からの専門的なアドバイスもいただきながら、検討を進めてまいりました。その結果、今年度策定いたしました第 7 期美唄市総合計画後期基本計画において、将来の理想像から逆算して、現在の施策を構築する、いわゆるバックキャストの考え方を新たに取り入れたところであります。具体的には、従来の現状積み上げ方式ではなく、目指す姿を起点として施策を整理する構成とし、将来像と現状とのギャップを明確にした上で、その解消に向けた施策の展開方針と主な事業を位置付けております。これは将来世代に負担を先送りしないための選択を促すフューチャーデザインの視点とも合致するものであり、将来から現在を見つめ直す手法を計画の根幹に据えております。また、地域活性化起業人の知見を活用し、客観的データに基づく政策立案、いわゆるEBPMの支援強化にも努めてまいりました。あわせて、職員研修等を通じて、論理的な施策構築の手法について理解を深め、組織全体で将来志向の思考を共有できるよう取り組んでいるところであります。次に、組織整備についてでありますが、特定の専門部署を設けることのみによって実現するものではなく、全庁的に、将来世代の視点を共有し、各部局がそれぞれの分野において、主体的に政策立案を行う体制を整えることが重要であると考えております。そのため、今後におきましても、継続的な人材育成と体制の充実を図りながら、将来世代に責任を果たす行政運営に努めてまいります。以上でございます。