美唄市議会 平成29年第1回定例会 2017年3月8日
(1)農業行政について/(2)福祉行政について/(3)アイヌ文化について/(4)教育行政について
2017年3月8日、美唄市議会の一般質問で、森川明議員が「農業行政について」「福祉行政について」「アイヌ文化について」「教育行政について」について質問し、市長 髙橋幹夫、経済部長 市川厚記、教育長 星野恒徳が答弁しました。
- 質問者
- 森川明 議員
- 答弁者
- 市長 髙橋幹夫、経済部長 市川厚記、教育長 星野恒徳
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 森川明
平成 29 年第1回定例会にあたり、大綱4点について、市長、教育長に質問をいたします。定例会から3カ月間、多くの大ニュースがありました。文科省の違法天下りによる国家公務員法の違反が 27 件もあり、物証なしで処分もできずに、全容解明は難航必至とされております。また、大阪豊中市の私立小学校に関する用地疑惑、幼稚園における教育勅語等の教育方針、森友学園の問題、南スーダン自衛隊の日報の件、駆けつけ警護、危ないの一言です。さらに、トランプ氏の言動は、アメリカ第1主義で、入国制限で大統領令は世界各地で批判を受けております。北朝鮮の金正男氏の殺害事件、弾道ミサイル発射、それも日本海に向けて4発、北朝鮮の脅威が新たな段階に入り、包囲網の構築が必要です。このような今日、世界、国内外の情勢からは、目が離せません。質問に入ります。大綱1点目は、農業行政についてです。(1)米の収穫量と作付面積について、農水省のまとめによりますと、2016 年産の空知管内の水稲の収穫量は、25 万 6,000 トンで、前年産 27 万 2,100 トンから 5.1%も減り、最近 10 年間の最小となりました。また、作付面積も4万 6,000 ヘクタールで、前年に比べ4.2%減りました。原因は、農水省は、小麦や大豆等の転作、後継者がいないがための離農であると分析しています。収穫量は、隣の岩見沢市が3万 6,800 トンで連続トップ、面積も同様、10 年連続1位と伺いました。そこで気になるのは、市の実態です。収穫量と作付面積も相当数の減少が予測されますが、次の点を伺います。①全道と空知の状況、前年産の比率、②市の実態、③減少の場合、その要因についてです。(2)は米の生産数量目標についてです。農水省は、2017 年生産主食用米の全国生産数量目標を、前年比8万トン減の 735 万トンにすると発表しました。生産数量目標は、人口減少や少子高齢化、食生活の多様化等、毎年消費は減少し、8年連続の減少となるわけです。これを作付面積に換算しますと、全国1万ヘクタール減の1,393 ヘクタール、北海道は 1,449 ヘクタール減の9万 9,015 ヘクタールになります。生産調整は、2017 年産米が最後です。2018年産から廃止され、生産者の自主的な取り組みに移行しますので、現行制度の面積配分は最後で、1970 年から始まった減反の面積は、2004 年から需要をもとに、生産調整政策は大きく転換され、全国一律で、北海道も約 1.1%減らし、53 万 5,660 トンとなりました。空知管内は全道水稲作付面積の約半分を占めています。道が決定した市の状況等について、次の点を伺います。①空知と市の状況、②配分基礎、③生産調整廃止後の問題点です。大綱2点目は、福祉行政についてです。(1)引きこもりについてです。内閣府は、仕事や学校に行かず、6カ月以上にわたって家族以外とほとんど交流せずに自宅にいる 15歳から 39 歳の引きこもりの人が、全国で推定54 万 1,000 人に上ると調査結果を公表しました。この調査は、2015 年 12 月の実施で、2010年に続いて2度目で、前回調査に比べ、約 15万人減ったものの、依然として 50 万人を超える高水準で、35 歳以上で引きこもりとなった人が倍増しています。「長期化、高年齢化」が進み、深刻な事態となり、40 歳以上を含めた全体像が見えないために、社会から孤立しないよう詳細な実態調査が必要となっています。自治体の窓口においても、年々相談数が増加している実態があります。伺いたい点は、①市の引きこもりの推定数、②市に対しての相談数と主な相談内容、③今後の対策についてです。大綱3点目は、アイヌ文化についてです。(1)アイヌ文化について、美しい唄と書いて我が美唄、かつて黒ダイヤのまちとして、全国にその名を知られましたが、語源は言うまでもなく、アイヌ語で、原形はピパオイ「沼にカラス貝がたくさんいるところ」に由来しています。途中の母音が省略された形がビバイとなったと、市開基 100 周年記念要覧に掲載されておりました。アイヌ文化に対する質問に対し、創立 70 周年の道アイヌ協会の歴史を調べてみました。アイヌ文化振興法の制定や先住民として認めたことに結実させた取り組み等、成果が多く残されています。現在、政府も法的措置の本格検討に入っています。アイヌ民族が差別を受けた歴史や貧困について国民の理解が不可欠で、厳しい生活の実態が影を落としており、新法や道が白老町に整備する復興拠点、民族共生象徴空間の設置、2020 年にオープンしますが、国内外から多民族共生社会実現に向けた拠点として期待が寄せられております。道議会も昨年の7月、市議会も 12 月議会で、新法早期制定を意見書として全会一致で可決しました。道は5年前に道内 66 市町村で、生活実態の各種調査を実施しています。アイヌの人々は、全都道府県に住んでおります。鹿児島県の奄美大島にもいるということでした。伺いたい点は、①市長は共生社会実現のために、どのような感じを持っているのか、②教育長には、教科書にアイヌ文化の記述はあるのか、学習の内容や各校の対応はどうなっているかの2点です。大綱4点目は、教育行政についてです。(1)として、日の丸、君が代についてです。1999 年に制定された「国旗・国歌法」は、第1条で「日の丸」を国旗と、第2条で「君が代」を国歌と定めただけで、尊重義務規定を盛り込むことができませんでした。そのことは、学校行事などで、掲揚・斉唱すべき義務を課したり、掲揚に反対したり、歌わなかった人に対して不利益を課すなどの規定は置いておりません。市も過去に、この件について学校現場で混乱するという不幸なことが起こっております。基本的人権の尊重は、憲法の大原則になっており、憲法第 19 条では、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」とうたっています。教職員が憲法で保障している内心の自由により、秩序や服従を余儀なくされる事態、伸び伸びとした学びが保障されるとは思いません。伺いたい点は、①道教育委員会から新たな通達がなかったのか、②教育委員会の職員による各学校の監視、起立斉唱、いわゆる口パク点検等は必要ないと思っております。中止をすべきです。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
森川議員の質問にお答えいたします。農業行政について、米の生産数量目標についてでありますが、初めに、空知と本市の状況につきましては、生産数量目標と、その目標から作付面積に置きかえた面積換算地の順に申し上げますと、空知は 24 万 8,588.531 トン、4万 5,228.3 ヘクタール、本市は、2万364.097 トン、3,606.4 ヘクタールとなっております。次に、配分基礎につきましては、北海道が市町村別生産数量目標等の設定方針を毎年策定し配分されており、具体的には、前年産の主食用水稲作付実績に基づき算定した基礎生産数量と、産地の売れる米づくりに向けた取り組み実績を評価し算定する加算数量を合算したものが、市町村別の生産数量目標となっております。なお、生産調整廃止後の問題点でありますが、国は全国の需給見通しやきめ細かな情報提供を行い、生産者や集荷業者等が中心となって円滑に需要に応じた生産を行う仕組みへ移行するとされておりますが、一方では、主食用米の過剰生産による米価の下落や農業経営への影響を懸念する声もあるところであります。このため、各地域で需要に応じた生産推進体制を築いていく必要があることから、北海道では昨年 12 月に、北海道における平成 30年産以降の米政策改革への対応に係る基本的な考え方を示したところであり、オール北海道体制で米価の安定と稲作経営の振興などを目的に、生産の目安を設定し取り組んでいく予定となっております。次に、福祉行政について、引きこもりについてでありますが、国の引きこもり評価支援ガイドラインでは、さまざまな要因の結果として社会参加を回避し、原則的に6カ月以上にわたって概ね家庭にとどまっている状態と定義づけられており、これに基づき、各分野が協力し連携した包括的、多職種支援による本人及び家族支援を推進してきているところであります。なお、本市の引きこもりの推定数につきましては、誰にも相談せず、また、相談できずに本人や家庭内にとどめている場合が多いため、実態把握が難しい状況にあり、その数は把握していないところであります。次に、市に対しての相談件数と主な内容についてでありますが、平成 27・28 年度とも相談件数は3件あり、いずれも家族からの相談で、主な相談内容といたしましては、引きこもりによる将来への不安となっております。次に、今後の対応についてでありますが、市といたしましては、地域の民生児童委員や町内会、関係機関と連携をしながら、支援を必要としている方の早期発見に努め、自立の促進が図られるよう専門機関であるこころのリカバリー総合支援センターなどにつなげてまいりたいと考えております。次に、アイヌ文化についてでありますが、アイヌの人達は、我が国の先住民族として、その多くの方々が北海道に住んでおり、明治期以降、さまざまな苦難の歴史の中にもありながらも、アイヌ民族として、文化や伝統、自然観などを大切にし暮らしてこられたところであります。北海道におきましては、2013 年度からアイヌ語のあいさつである「イランカラプテ」を北海道のおもてなし、キーワードとして普及させるキャンペーンを行っており、先月行われた冬季アジア札幌大会の開会式では、国際スポーツ大会で初となるアイヌ舞踊が披露され、私もその神秘的な雰囲気に共鳴を受けたところであります。さらには現在、北海道は、2020 年に開催される東京オリンピック・パラリンピックにおいても、アイヌ舞踊や伝統文化が紹介されるよう要請を行っているところであり、このことが実現した場合、アイヌの人々の自然を敬い、共生するという世界に誇れる独自の文化が広く世界に発信されるものと考えております。私といたしましても、今後とも自然を敬い、共生するという文化を大切に継承し守ってきたアイヌの人達の精神を尊重するとともに、国際社会が目指す、異なる民族が共に生活し、それら民族の育んできた文化が尊重される共生社会が実現されることを期待しているところであります。なお、米の収穫量と作付面積につきましては、経済部長から答弁させます。
答弁 経済部長 市川厚記(経済部長は2017年3月まで)
米の収穫量と作付面積につきましては、私から答弁をさせていただきます。初めに、全道の状況を申し上げますと、平成 27 年産米は、収穫量が 60 万 2,600 トン、作付面積が 10 万 7,800 ヘクタール、平成 28年産米は、収穫量が 57 万 8,600 トン、作付面積が 10 万 5,000 ヘクタールで、前年比較で収穫量が約4%、作付面積が約2%減少しております。また、空知の状況は、平成 27 年産米は収穫量が 27 万 2,100 トン、作付面積が4万 8,000ヘクタール、平成 28 年産米は収穫量が 25 万6,900 トン、作付面積が4万 6,000 ヘクタールで、前年比較で収穫量が約5%、作付面積が約4%の減少となっております。次に、本市の実態といたしましては、平成27 年産米は、収穫量が2万 3,000 トン、作付面積が 3,930 ヘクタール、平成 28 年産米は、収穫量が1万 9,900 トン、作付面積が 3,570ヘクタールとなっており、前年比較で収穫量が約 13%、作付面積が約9%の減少となっております。なお、作付面積減少の要因につきましては、水稲生産数量目標の配分が前年よりも減少したことのほか、基盤整備事業の推進や飼料用米の取り組み増加により、転作扱いとなる面積が増加したことなどが考えられるところでございます。
答弁 教育長 星野恒徳(教育長は2019年3月まで)
森川議員の質問にお答えします。アイヌ文化等の教科書への記載についてでありますが、市内小中学校において使用している教科書で申し上げますと、現在、小学校5年生から中学校3年生までの社会科の教科書において、また、小学校3年生と4年生につきましては、社会科の授業において使用する副読本「びばい」において記載されているところであります。内容について申し上げますと、小学校3年・4年生では、アイヌの人たちの暮らしの様子について触れ、さらに調べ学習等を通じて、アイヌの文化や歴史などへの理解を深めることとしております。小学校5年生では、自然に生きるアイヌの人たちの暮らしという単元で、伝統的な暮らしの様子や文化を伝えていくことの大切さについて触れております。小学校6年生では、江戸時代の鎖国を学ぶ中で、アイヌの人たちとの交易を紹介したり、明治政府の時代に、アイヌ民族の伝統的な文化や習慣が禁止されていったことなどが記載されております。また、憲法と私たちの暮らしの中で、先住民族の人々の人権として、アイヌ民族を含む世界の先住民族の権利を目指す宣言が、国際連合で採択されたことなどに触れております。中学校では、地理、歴史、公民のすべての教科書に記載があり、アイヌの文化や歴史、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議が国会において採択されたことなどについて学習しているところです。また、総合的な学習の時間において、アイヌの人々をテーマにした学習に取り組んでいる学校や、公益財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構による研修会等に参加して、アイヌ民族に関する授業の工夫改善に取り組んでいる教員もおります。教育委員会といたしましても、児童生徒が、アイヌ民族の文化や歴史について、正しい理解をもつことができるよう、今後とも学校へ働きかけてまいります。次に、国旗・国歌についてでありますが、北海道教育委員会においては、従前どおり学習指導要領の趣旨を踏まえた適切な実施及び儀式的行事の意義を踏まえた内容とするよう通知がなされているところであり、新たな内容の通知はありません。次に、小中学校の卒業式等についてでありますが、市教育委員会の告辞を述べる各教育委員とともに、児童生徒の卒業や入学を祝う立場で市教育委員会職員も参列しており、各学校の創意工夫のもとに、整然と式が行われているところを見させていただいているものでありまして、これにつきましては続けてまいりたいと考えております。
再質問 1番 森川明
それでは自席から、意見を含めまして再質問をいたします。大綱1点目の農業行政の(1)米の収穫量と作付面積についてです。市の収穫量は1万 9,900 トンと、作付面積も 3,570 ヘクタール、収穫量で約 13%、作付面積で約9%も前年産より減少したという答弁でした。全道市町村の順位も、昨年は確か美唄は4位と記憶しています。昨日、高橋農政課長に順位で確認をいたしますと、平成 27 年産は6位で、新十津川町、名寄市にも抜かれ、ちょっと驚きました。全道、空知、市の減少率は高くなっております。農水省も分析していましたように、市の離農率も高いと予想され、農業ビジョンにもありました、安全な米づくりと消費者に信頼される産地作りのために、課題も多くありますが、取り組まなければならないと思っております。(2)の米の生産数量目標についてです。配分基礎等について、市の状況がわかりました。米の消費も年々減少していますが、予想以上の早さです。農水省の実施した食生活の調査で、20 代の男性の約2割が1カ月間米を食べないというデータがありました。インターネットで実施したそうです。若い男性の米離れが特に顕著で、20 代 18%、30 代 11%でした。米の消費も年々減少され、一人当たり昭和 37 年頃は118 キロあったのが、平成 25 年には 56.9 キロ、半分になってしまい、食生活の多様化が大きな要因ですけれども、これもびっくりしました。答弁によりますと、目標配分は、前年実績の基礎生産数量と産地の売れる米と合算したものが生産数量目標になっているとわかりました。ただ、実績と面積との減少率が高くなっています。生産収量減は、生産者個々の営農意欲を減少させます。農業に対するやる気を起こさせるためにも、米価の安定と、需要に応じた生産体制等が構築されなければならないと思っております。次に、大綱2の福祉行政についてです。(1)引きこもりについて、内閣府が全国推定 54 万 1,000 人と公表しましたが、国から道、道から各自治体あてに調査があり、その積み上げであると思っておりました。どのようにした実態調査なのか、市は人員を把握していないとの答弁ですが、国の調査に対する疑問も感じたわけです。実は、その内容ですが、2015 年 12 月の調査で、引きこもった年齢は、35 歳から 39 歳で 10.2%、前回調査の倍増で、20 歳から 24歳も 34.7%、約 13%も上がっております。不登校、職場になじめない、これは理由として最も多いわけです。就職や職場での人間関係で悩んでいる実態が浮かんでいます。それも長期化しているとの分析の結果です。解決する特効薬はなかなか難しいとされ、高年齢化が進む中で、親を頼っていた子どもが、親なき後の生活の困窮化、公的支援が必要で、きめ細かな対応が求められているのです。札幌市は、こども未来局に教育委員会が応援し、すべての子ども、若者が社会の中で育つ機会を保障したいと、松田若者支援総合センター館長が申しておりました。引きこもりについて、資料の中では、秋田県藤里町では、訪問調査の結果、39 歳までに限らず、18 歳以上 54 歳以下の調査で、引きこもりが約 8.7%にも上がっているとし、さらに 40 歳以上を含めると、全体数量は相当数になります。引きこもり相談を受けた自治体窓口も年々増加しています。全国引きこもり家族会という組織があるようですけれども、その中で、全国 1,300 カ所のうち、150 カ所を調査した結果、40 代が最も多く、対応した経験があるとの回答が 62%、50 代が 45%となっています。市も年3件相談があったという回答ですが、長期化し、高齢化が進み、社会から孤立しないよう対策が必要です。ちょうどタイミングよく3月4日の北海道新聞に、引きこもり支援担い手というタイトルで記事が掲載されていました。支援する人材養成が急務であると、公的支援の担い手になる引きこもりサポーター養成をスタートするということで、道内は、このサポーターはゼロということですが、養成研修を受講すればサポーターとして認定され、支援の入り口を広げるために非常に今注目をしているわけです。このような現況下で再質問といたしましては、①市の推定数は把握していないという答弁でしたけれども、今後、関係機関等と連携し、実態把握を図るべきであるという点、②厚労省の定義づけが対象を 15 歳から 39 歳までとしていますが、高齢者の実態が必要であるという点、③引きこもりについて、何度も特効薬は難しいという記事が載せられていますが、先ほど言いましたように、北海道精神保健推進協会のネット研修、これについては市もサポーター実現に取り組むべきと思っております。その点について伺いたいと思います。大綱3点目は、アイヌ文化についてです。来年は北海道の名付け親松浦武四郎氏の生誕200 年となります。6回にわたり蝦夷地に訪れて、アイヌの人々と心を通じたそうで、武四郎は、アイヌ民族の良き理解者、異なる文化を認め、アイヌ人を尊敬し、その生き方に偏見をもたず、真実を見抜く目とやり抜く力があったと、アイヌ人と共生社会の実現に多くの功績がありました。また、答弁にありましたように、2月 19 日の冬季アジア大会開会式で、10 地域のアイヌ文化伝承団体が所属する 60 人が伝統舞踊を披露し、会場は神秘的な雰囲気に包まれました。そのことが国外に発信する役目を担い、東京オリンピック・パラリンピックでも披露等が期待されているところですと市長の答弁にもありました。実は昨年、峰延長寿会で、白老のアイヌ記念館を訪ねました。アイヌの舞、ムックリの演奏等には、独特の文化があり、アイヌ文化を理解することができ、共鳴いたしました。道は 2013 年に道内 66 の市町村で調査を実施したそうです。アイヌ民族の中で大学進学率は 25.8%で、66 市町村の平均で 17.2%も低く、生活保護率も 44.8%、これも 66 市町村全体に比べ、4割も高かったという実態が浮き彫りになっております。アイヌの人々が民族として名誉と尊厳を保持し、次世代へ継承して活力ある社会を形成する共生社会の実現に資するため、施策を具体化する必要があります。アイヌの人たちの精神を尊重し、国際社会が目指す、民族共存文化の多様化が尊重される社会の実現に期待をするという市長の答弁、これには心強さを感じております。アイヌ文化は北海道の宝だと思っております。次に、教育長から、教科書に関するアイヌ文化等の記述を詳しく答弁をいただきました。質問は、副読本の「びばい」について、小学校3年・4年生のみに使われているのか。2つ目は、答弁にあった「調べ学習」とは、教科書、副読本以外にテーマを定め、学習をする意味のことなのか、その点について質問をいたしたいと思います。4点目、教育行政の日の丸、君が代についてですが、賢明な教育長ですから、おそらく過去の定例会のこの種の質問については、議事録を精査したことと思っております。先ほど、市も過去に不幸な出来事があったと申しました。実は 2010 年、平成 22 年、当時は板東教育長、前田教育部長の時です。内容は、道議会で、市内教師の指導に対して、道教育委員会教育長は、「事実関係を把握し厳正に対処したい」と、市の教育長に調査依頼があった件です。市議の質問に対して、教育部長はそのことを認めた上で、現段階ではそういった事実について確認されていない旨、道教育委員会に報告したとの答弁でした。教育長は、異例な調査であった点を認め、道教育委員会の調査に対する報告義務が法令上付されていることに触れ、教育行政の執行権者として、私の判断で対応したとそれぞれ答えています。不適切な指導の事実は認められていません。この調査の裏には、市選出道議と道教育委員会の関係が明らかであるとも言われ、職場に混乱を持ち込む状況となったものです。歴史と向かい合い、客観的事実を伝え、アジア侵略の道具として使った事実はあったわけで、それを伝えようとした先生の苦悩ははかり知れないものがあると、当時のことを知るにつけ、そのような思いも持っております。サミット諸国の中で、国旗・国歌問題を教育の場で強制している国はありません。2011年6月の最高裁の判決は、起立斉唱等の職務命令が、個人の思想、良心の自由に間接的に制約する面は否定しがたいと認めており、あの戦争という歴史の経緯から、日の丸、君が代に反対している国民・市民も多いわけで、私もその一人です。また、第 14 条思想・良心の自由は、子どもたちにも保障されており、強制することは日本国憲法や子どもの権利条約の精神になじまないものです。答弁では、これまでどおり、話し合いの中で取り進めることとあり、強制での起立斉唱等いかなる処分も行うべきではありません。先ほど言いましたように、基本的人権の尊重は憲法の大原則で、憲法第 19 条を尊重すべきです。市教育委員会職員の随行の件ですけれども、児童生徒の創意工夫した卒業や入学式を祝う立場での参列、これは否定するものはありません。ただ、確認は必要ないと思っています。全体の様子を見せていただくと、昨年の質問の答弁でした。口パク、不起立等の確認は、職務でないと理解しています。昨年の3月議会、教育長答弁は、極めて歯切れが悪く、確認業務は業務命令ではないと解釈しているものの、あえて今回は質問の項目に監視という表現を使いました。任務として、確認はないと理解していいのか、その点について伺います。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
森川議員の質問にお答えいたします。引きこもりについてでありますが、国では、40 歳以上の方の引きこもりに関する具体的な調査は実施されておらず、今後、調査項目を集約し調査を進めるとしているところでありますことから、本市とをいたしましては、国の動向を注視し、関係機関等と連携を図りながら、実態把握などについて、検討してまいりたいと考えております。なお、高齢者につきましては、国の介護予防、日常生活支援総合事業の適切かつ有効な実施を図るための指針に基づき、閉じこもり等の何らかの支援を要する者を把握し、介護予防につなげることとなっておりますことから、現在実施している介護予防把握事業の中で、引き続き、その推進に努めてまいります。次に、今後の取り組みにつきましては、引きこもりの評価支援に関するガイドラインによりますと、統合失調症等の陽成とは一線を画した非精神症性の現象とされておりますものの、引きこもりの発症にかかわって、その多様性や高齢化が問題となっており、支援にあたっては、各分野が協力連携した包括的支援、多職種による連携が求められております。このため、本人及び家族支援のあり方につきましては、国や道から情報を収集し、サポーター養成のネットワーク研修事業も含めて、有効的な施策の推進に向け、調査研究に努めてまいりたいと考えております。
答弁 教育長 星野恒徳(教育長は2019年3月まで)
森川議員の質問にお答えします。副読本「びばい」についてでありますが、初めに、使用している学年につきましては、小学校3・4年生であり、社会科の授業において、本市の歴史や文化、産業などを学ぶための資料として活用しております。次に、調べ学習について申し上げますと、アイヌの人たちの暮らしの様子について全体で学習した後で、個人や小グループに分かれてアイヌの言葉や地名、衣食住等について、図書やインターネット、郷土史料館などでさらに詳しく調べていくという活動であり、副読本に沿って学習内容を深めていくためのものであります。次に、市教育委員会職員についてでありますが、先ほどご答弁しましたとおり、各学校に出席する教育委員に随行し、ともに児童生徒の卒業や入学を祝う立場で参列して、各学校が厳粛な中にも創意工夫を凝らして行う卒業式等の様子を見させていただいているところであります。