美唄市議会 平成28年第3回定例会 2016年9月9日
(1)8月下旬の前線の停滞による大雨及び台風9号にかかわる被害状況と対応について/(2)TPPについて/(3)炭鉱遺産について
2016年9月9日、美唄市議会の一般質問で、吉岡建二郎議員が「8月下旬の前線の停滞による大雨及び台風9号にかかわる被害状況と対応について」「TPPについて」「炭鉱遺産について」について質問し、市長 髙橋幹夫が答弁しました。
- 質問者
- 吉岡建二郎 議員
- 答弁者
- 市長 髙橋幹夫
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 吉岡建二郎
質問に入る前に、先月の台風9号と大雨の被害によってお亡くなりになられた方々にお悔やみ申し上げます。そして、被害に遭われた地域の1日も早い復興を心から願います。では、2016 年第3回定例会にあたり、大綱3点について市長へ質問をいたします。1つ目の質問です。8月下旬の前線の停滞による大雨及び台風9号に関わる被害状況と対応について伺います。この件に関しましては、本定例会開会にあたり、市長から市政報告がありましたが、詳しい状況などにはあまり触れられておりませんでしたので、改めてこの一般質問で質問をさせていただきます。1つ目に、現状、把握していらっしゃる具体的な被害状況について伺います。まだ日も浅く、調査中とは思いますが、市民の関心も高いことですし、できるだけ詳細な情報を待ち望んでいる方が多くいらっしゃいます。特に、浸水や冠水など、具体的に市内のどの地域で発生したのか、そして農作物の被害状況について、人的被害についてなど、具体的な被害状況を伺います。2つ目に、調査のめどについて伺います。現在も調査をされているかと思います。被害状況の調査は、いつごろまでをめどにお考えでしょうか。3つ目に、災害に対しての備えについて伺います。この度の大雨により、市内各所で被害が発生したと思いますが、対応時に土のうなどが不足して、対応ができなかったということはありませんでしたでしょうか。災害対応時の物品の備えについて伺います。また、市政報告でお伝えいただいた内容ですと、このたびの災害対応のため、8月 20 日、午後1時に美唄市災害対策本部を設置し、災害に備えた体制が整っていたにも関わらず、上美唄地区に避難勧告が発令されたのが同日午後 10 時 15 分、夜中となっています。日中から激しい雨が降って、河川の水位が上昇することはわかっていたことと思いますが、なぜ避難行動をとりやすい明るい時間帯ではなく、深夜に発令することとなったのでしょうか。もっと早い段階で避難準備情報を出すなど、対応できなかったのかを伺います。2つ目の質問です。TPPについて伺います。まずTPPについて、1つ目に、TPPの影響と対策について伺います。以前、一般質問で伺った際には、本市の農作物への影響額をお答えいただきました。その際に、米の影響額はゼロとしているといった、にわかに信じがたいような内容もありました。国会でも継続審議されているところであります。農業への影響のみならず、経済全体へ多大な影響があると考えられているTPPです。本市への影響、そして対策、さまざまな分野についてお答えいただきたいと思います。前回の質問から6カ月経過しておりますので、現状がどのようになっているか、その点について伺います。あわせて、市長がTPPの影響と対策に関して、本市にどのようなメリット、そしてデメリットがあるか、どのようにお考えか伺います。TPPについて2つ目、TPPの公共事業への影響について伺います。TPPは自由化を進め、市場開放を求めているものです。市場を開放し、海外企業の参入を認めることとなると、基準額以上の公共事業を入札にかける際には、TPP参加国に不利がないように公開をすることが義務付けられるということです。その際には、事業書類の英語化、インターネット上での公開も求められることとなるという話もあります。その点を含め、公共事業への影響と、その対応をどのように考えていらっしゃるか伺います。3つ目の質問です。炭鉱遺産について伺います。先月 19 日に、赤平市で行われた北海道市議会議長会道央支部協議会議員研修会に参加してまいりました。その際に、研修会で札幌国際大学観光学部教授であり、NPO法人炭鉱の記憶推進事業団理事長の吉岡宏高氏の講演「つながってこそ価値がある-北海道のオリジン・空知炭鉱の記憶-」を聞いてきました。その中で炭鉱の歴史とその価値、炭鉱と切っても切れない関係にある空知の人口の推移に触れられ、旧産炭地である近隣自治体と連携することの必要性を学んできました。市では、「黒いダイヤから白いダイヤへ」といったように、利雪など新しい産業を展開していますが、黒いダイヤを振り返り、負の遺産としないように活用していくということも大変重要ではないかと考えます。そこで、炭鉱遺産の現状についてですが、現在、市が管理している炭鉱遺産の内容、施設ごとの観光客入込数や現在の管理の状況、炭鉱遺産を活用した取り組みについて伺います。あわせて、道道美唄富良野線が 2020 年に開通予定となっている中、炭鉱遺産の今後の展望について、そして、近隣の旧産炭地域や各地域団体等との連携についても伺います。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
吉岡議員の質問にお答えいたします。はじめに、8月下旬の前線の停滞による大雨及び台風9号にかかる被害状況と対応について、現状、把握している具体的な被害状況についてでありますが、市内の浸水、冠水状況につきましては、集中的な豪雨であったことから、市街地では、一時的な冠水が各地で発生し、住宅の浸水被害が床上浸水1軒、床下浸水が5軒あったところであります。また、茶志内町協和や茶志内町3区、西美唄町山形3区、光珠内町拓北、進徳町西、峰延町本町などでは、市道が冠水し、通行止めは 12 路線、さらに法面崩壊や砂利道の洗掘などが 12 路線あったほか、林道の路盤洗掘による通行止めが1路線あり、河川につきましては、法面の洗掘などが 15 カ所あったところであります。次に、農業用施設につきましては、排水路への麦ワラなどの堆積が7路線、排水路の一部法面崩壊が1カ所、農道の洗掘が3路線あり、農作物被害につきましては、主に畑の冠水・滞水が広い範囲にわたりあり、減収被害が見込まれる農作物は、水稲が 0.3 ヘクタール、大豆が 10 ヘクタール、アスパラガスが1.9 ヘクタール、ブロッコリーが 1.8 ヘクタールとなっております。そのほか、市営野球場のフェンス防護クッションラバーの一部損壊などの被害を受けたところであります。なお、人的被害はなかったところであります。次に、調査のめどについてでありますが、災害が発生した場合、災害対策基本法第 53 条の規定に基づき、「災害情報等報告取扱要項」により、空知総合振興局へ報告することとなっており、被害状況報告の最終報告につきましては、応急措置が完了した後、15 日以内と定められております。このことから、8月 25 日に応急措置が完了しましたので、それ以降、15 日以内をめどと考えているところであります。次に、災害に対する備えについてでありますが、このたびの大雨による被害対応では、道路の冠水による浸水被害防止のため、水防資機材の中でも土のうが多く必要となったところであります。当初、市では 260 袋を保有しておりましたので、災害発生現場で即時対応したところでありますが、その後も市民からの通報が絶えず、災害対応が続いたことから、在庫数が減少したため、2回に分けて市内業者に作成を依頼し、計 3,000 袋を追加して災害対応にあたりましたが、対応後は、約 1,000 袋の余剰が生じましたので、市で保管し、災害対応に備えることとしたところであります。次に、上美唄地区への避難勧告についてでありますが、当該地域の旧美唄川は、北海道が管理する洪水予報指定河川及び水位周知河川となっていないことから、避難情報発表の目安となる水位が示されておりませんので、上美唄排水機場におきまして、水位上昇の予測を行っていたところであります。その後、午後8時時点におきまして、1時間に 10 センチ程度の水位の上昇が確認されましたことから、このまま水位が上昇しますと、午前0時ごろには避難勧告を発令する水位になり、上美唄排水機場の排水ポンプが停止することが予測されたところであります。このため、避難勧告を発令した午後 10 時15 分におきましては、避難勧告を発令する水位には達しておりませんでしたが、避難情報発表の目安となる水位が示されていない河川であることから、地域住民の安全を考慮し、早めに避難勧告を発令したところであります。計画高水位である「氾濫危険水位」の到達を待って避難勧告等を発令した場合、さらに遅い時間帯となり、避難中に水害に巻き込まれてしまう危険性もあったことから、遅い時間帯ではありましたが、午後 10 時過ぎに発令をしたところであります。なお、避難準備情報や避難勧告等の発令にあたりましては、発生する災害の種類や時間帯にもよりますが、避難される方々が安全に避難できるよう、国や道など、あらゆる防災機関から情報収集し、今後も早めの情報発信に努めてまいりたいと考えております。次に、TPPについて、TPPの影響と対策についてでありますが、昨年 10 月の大筋合意、さらに本年2月のTPP協定の署名式を経て、現在は参加国が各国の議会承認を得る国内手続きの段階にあり、日本では、TPP承認法案が本年3月の通常国会から審議が始まったものの、継続審議となっているところでございます。また、本年2月に道が公表した農畜産物の影響額につきましては、米は国の試算同様にゼロとの試算であったことから、5月に開催された空知総合振興局主催の農政推進会議におきまして、本市は、道の独自試算を求めたところでありますが、その時点では、再計算は行わないとの振興局の回答があったところであります。なお、その他の動きとしましては、8月 24日に閣議決定した国の平成 28 年度第2次補正予算案の農林水産関係補正予算に、「TPP関連政策大綱の着実な実施」に関わるものとして、昨年度の国の補正予算で本市が事業採択を受けた「担い手確保・経営強化支援事業」などが盛り込まれたことから、今後、本市でも事業要望の調査などを行う予定となっているところでございます。また、農業以外の分野につきましては、昨年 11 月に北海道が公表した「TPP協定交渉大筋合意に伴う北海道への影響・中間とりまとめ」におきまして、商工業関係では、「関税の撤廃などにより、TPP参加国への道産加工食品の輸出拡大の可能性が高まる」とする一方、「加工食品に対して関税が撤廃される場合、輸入製品との競合により、道内食品製造業の競争力低下が懸念される」などとされております。また、ルール分野では、衛生植物検疫及び食品の安全基準などの懸念がありましたが、日本の制度変更が必要となる合意内容は設けられていないことから、「特段の影響はないものと考えられる」としているほか、知的財産や著作物の保護、野生生物の保護などにつきましても、「特段の影響はないものと考えられる」などとされております。次に、市へのメリット・デメリットについてでありますが、国や道の新たな試算やTPPが発効した場合の新たなシミュレーションが示されていないことから、本市の農業分野におきましては、小麦やタマネギなどで減収の影響が見込まれるという状況に変わりはないところであり、農業以外の分野につきましては、昨年 11 月に北海道が公表した「TPP協定交渉大筋合意に伴う北海道への影響・中間とりまとめ」以降、新たな情報が示されていないことから、さらに国や道、関係機関と連携を図り、情報収集に努めてまいりたいと考えております。次に、公共事業への影響についてでありますが、国や北海道の公表では、「建設工事等において、日本の調達基準は、政府調達協定と同水準とされていることから、海外企業の参入による建設企業への特段の影響はないものと考えられる」と報告されていることから、本市におきましても、公共事業への影響はないものと考えているところであります。また、公共事業の工事発注等の情報発信につきましては、現時点では、指名競争入札や一般競争入札(地域限定型)の入札・契約制度を実施していることから、海外企業への工事発注はないものと考えております。次に、炭鉱遺産について、炭鉱遺産の現状についてでありますが、初めに、本市が管理をしている炭鉱遺産としましては、炭鉱メモリアル森林公園内にある旧三菱美唄炭鉱関連施設や三菱美唄記念館、美唄鉄道旧東明駅舎、旧栄小学校を活用した安田侃彫刻美術館アルテピアッツァ美唄など、12 件の炭鉱遺産を管理しており、このほか、個人や民間企業が管理をしている炭鉱遺産が市内に点在しているところであります。管理の状況といたしましては、旧三菱美唄炭鉱関連施設や旧東明駅舎などには管理人を設置していないことから、正確な入込数は把握しておりませんが、見学会や視察会、バスツアーなどの受け入れに対応するため、草刈などの環境保全に努めているところであります。また、炭鉱遺産を活用した市内での主な取り組みといたしましては、旧東明駅舎では、「東明駅保存会」による「東明駅なつまつりがらくた市」、アルテピアッツァ美唄では、「NPO法人アルテピアッツァびばい」による「思い出の炭鉱写真展」や「盆踊り」などが開催されてきたほか、郷土史料館では、炭鉱関連資料の「展示企画展」を実施してきたところであります。次に、今後の展望についてでありますが、平成 32 年度に予定されております「道道美唄富良野線」の開通を見据え、周辺の市町との広域的な連携を模索しながら、炭鉱遺産を含めた新たな観光ルートの開発を進めるなど、具体的な取り組みに関して、本年6月に設置いたしました「美唄市経済戦略会議」の中で、引き続き検討してまいりたいと考えております。次に、近隣の旧産炭地域間での連携についてでありますが、炭鉱遺産の利活用は、本市の地方創生の実現に向けた重要な取り組みの1つであることから、これまで、空知総合振興局が設置をした「そらち炭鉱の記憶で地域づくり推進会議」や「NPO法人炭鉱の記憶推進事業団」が設置した「炭鉱の記憶マネジメントセンター」に参画し、炭鉱遺産情報のデータベース化と発信、ガイドマップやガイドマニュアルの作成、フットパスの設定など、連携事業の実施を通じて、旧産炭地域のネットワーク化が進められてきたところであります。今後は、両団体への参画を継続するとともに、旧産炭地域や各地域団体との情報の共有や連携をさらに図りながら、炭鉱遺産の利活用の推進に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
再質問 2番 吉岡建二郎
自席より再質問いたします。大雨及び台風9号の被害についてですが、被害状況と調査のめどについて、先ほどお答えいただきました。調査は近々終えられるようですが、今後の復旧の見通しについて、どのようにお考えでしょうか。あわせて、災害に対しての備えについてですが、今回、土のうが足りないといったことが起こったように、近年、異常気象により、全国各地で想定をはるかに超える豪雨が発生しています。想定を超える自然災害に対応するために、避難情報を出す基準や災害への備え、物品等について見直す必要があるのではないかと感じますが、この点については、どのようにお考えでしょうか。質問はこの2点なのですが、あわせてTPPについて、それと、炭鉱遺産について一言述べさせていただきます。TPPに関しましては、ほとんどが前回、質問したときから変わらない答え、そして、国や北海道の公表、それが特段、影響はないものと考えられるということも、そのままコピーアンドペーストしている状態です。本当に影響はないのでしょうか。その点をもう一度、しっかりと今後確かめていただきたいと考えています。炭鉱遺産については、重要な取り組みの1つとおっしゃられているように、これから先、次の世代へと受け継いでいかなくてはならない重要な遺産です。ぜひとも、この取り組みを続けていっていただくことをお願いしたいと思います。お答えいただくのは、台風及び大雨の被害についての部分、その2点のみで結構です。どうぞよろしくお願いします。
答弁 市長 髙橋幹夫(市長は2019年3月まで)
吉岡議員の質問にお答えいたします。初めに、今後の復旧の見通しについてでありますが、現在、復旧工事等に伴う費用額につきましては、各課で算出中でありますので、すべてがそろいましたら予算措置を行い、できるだけ早い時期に復旧が図られるよう努めてまいりたいと考えております。次に、想定を超える豪雨対応についてでありますが、近年、気候変動の影響により、全国各地で想定を超える豪雨が発生しており、河川の能力を上回る洪水の発生頻度が高まることが懸念されております。このことから、国では、氾濫が発生することを前提として、社会全体で常に洪水に備える「水防災意識社会」を再構築するため、新たに「水防災意識社会再構築ビジョン」を策定し、その施策として、減災のための目標を共有し、ハード対策とソフト対策を一体的、計画的に推進するため、国、道、市町村等からなる「石狩川下流減災対策特別委員会」を設立したところであります。今後、この委員会では、石狩川下流域の各構成員が連携して、平成 32 年度までに達成すべき減災目標が設定され、具体的に取り組んでいくこととなっております。