みんなの議会

足寄町議会 平成31年第4回定例会 2019年12月15日

日米貿易協定に伴う足寄町の農業への影響について

2019年12月15日、足寄町議会の一般質問で、川上修一議員が「日米貿易協定に伴う足寄町の農業への影響について」質問し、町長 渡辺俊一、農業委員会会長 齋藤陽敬、経済課長 村田善映が答弁しました。

質問者
川上修一 議員
答弁者
町長 渡辺俊一、農業委員会会長 齋藤陽敬、経済課長 村田善映

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 8番 川上修一

議長のお許しをいただきましたので、通告書に従いまして質問をさせていただきます。件名は、日米貿易協定に伴う足寄町の農業への影響についてです。先日、日米貿易協定に伴う道内農産物影響額の試算が発表されました。農畜産物合計で生産減少額は約235億円から約371億円、そのうちの大半を牛肉・牛乳乳製品が占めています。酪農畜産のウエートが高い足寄町も大打撃を受け、農家経済を含め、農村地帯が成り立っていくのか不安を感じます。そこで、以下の点について伺います。1、足寄町における影響額(試算)はどのくらいか。2、町としても大変大きな影響を受けるため、何らかの対応が必要になると思うが、現時点でどのような対策を考えているのか。

答弁 町長 渡辺俊一

川上議員の日米貿易協定に伴う足寄町の農業への影響額についての一般質問にお答えいたします。1点目の足寄町における影響額(試算)はどのくらいかについてですが、令和元年10月8日に署名された日米貿易協定について、国においては、10月18日に日米貿易協定による農林水産物の生産額への影響について(試算)暫定版を公表をしました。また、北海道も11月19日に、農林水産物の生産額への影響を取りまとめた日米貿易協定による北海道への影響についてを公表しました。その影響試算データ諸元を参考に、足寄町における影響額を品目別に置きかえてみますと、小麦約1,850万円、牛乳・乳製品で約1億3,800万円から1億8,700万円、牛肉で約6,700万円から1億3,470万円の影響額、試算でありますが、となり、全体の農畜産物の年間生産額の減少は2億2,350万円から3億4,020万円となります。2点目の足寄町においても大きな影響を受けるため、現時点においてどのような対策を考えているかについてですが、日米貿易協定が12月4日国会に承認され、令和2年1月1日の発効に向けた手続に入ったこと等が報道されています。国は日米貿易協定の国内農業対策を追加した政策大綱の改正案を提出し、農林水産分野の関連予算を盛り込んだ補正予算を計上することから、国・北海道からの情報収集をすると同時に関係団体と連携し、必要な対策の予算措置を検討してまいりますので、御理解を賜りますようお願いを申し上げ、川上議員の一般質問に対する答弁とさせていただきます。

質問 8番 川上修一

まず1点目の質問なのですけれども、十勝の損失、影響額が大きいということが新聞で報道されまして、私実は足寄町はどのぐらい影響あるのかなと思っていました。またほかの町村もどうなのかなといって、新聞注視といいますか、気をつけていたのですけれども、どうも私が目にしたのは更別村さんが1億円ちょっとという数字が出ただけで、ほかの町村はございませんでした。今足寄町が2億2,000万円から3億4,000万円と。これはやっぱりすごい数字なのだなと、ちょっとびっくりといいますか、これは大変なことだなと思っております。そしてなおかつ、被害の額なのですけれども、この前提条件がたしか国の試算では、必要な対策を講ずることによって、生産量は維持されるという前提で出された試算だと記憶しております。この生産量の影響というのは、今の時点ではどなたにも、何というか、導き出すことはできないと思いますので、仕方がないことなのですけれども、ざっと考えただけでも、このように状況が悪化していったときに、今の生産量が果たして本当に足寄町維持できるかと考えたら、難しいのではないのかなと私は思っております。それでまず1点目のお答えに関して、まず最初に議長がお許しいただければ、私40年農家をやっております。過去に雑豆の関係でやっぱり輸入自由化というものを経験しております。実際に、何というか、自由化になる前と、それから25年ぐらい実は経過しているのですけれども、現在。どのような影響があったかをちょっとかいつまんでお話をさせていただいて、それから再質問させていただきたいと思うのですけれども、よろしいでしょうか。(議長「はい」と呼ぶ)今お話ししました豆の輸入自由化、実は豆だけでなくて、広く農産物の輸入自由化、GATTウルグアイラウンドと呼ばれていたものなのですね。それでこれは、実は今から26年前の平成5年に締結をされております。この締結される前はやはりとんでもないことが日本農業に、何というか、影響があるぞということで、各市町村こぞって反対運動されまして、足寄町も多くの町民の理解をいただいて、町民センターの駐車場、今舗装されてますけれども、あそこまだ更地でしたので、そこで大きな町民集まって、農業者だけでなくて、反対集会やったのです。それが足寄だけでなくて、もう十勝、北海道、全市町村でやった。それだけ反対しても、やっぱり流れには逆らえなくて発効されてしまったのですね。そのとき平成5年の段階で、足寄町の主力の小豆の値段をちょっと御紹介させていただきますけれども、当時小豆というのは1俵平均3万円ぐらい、我々農家は考えておりました。そして、豊作、冷害とあるのですけれども、冷害年でとれなかったときはその1俵が5万円になったりして、減収した分を値段で所得をカバーするというような状況だったのですけれども、自由化になりますと国内の作況にかかわらず輸入されますので、何と3年後の平成8年には小豆が1万7,500円になりました。3万円からといったらもう約半分ですよね。発効してたった3年です。その後、2万円になったり、1万5,000円になったり、でこぼこしながら、たまたま平成16年と17年は豊作が続いたのです。そのときには1俵1万2,000円まで下がりました。値段はそんな感じなのですね。農家戸数はどうかといいますと、平成8年で約400戸ございました。畜産、畑作全部入れてですね。それが現在は220戸まで減少しております。約半数です。このように、国策というか、国の決めたことで大きく影響が出るときには、国も予算措置といいますか、補助金といいますか、対策を講じて、発効して何年かは手厚く支援してくれているのですよ。今現在もそうなのですけれどもね。ところがやっぱり何年かたつと、補助金の額が少しずつ少しずつ下がっていく。そして、その農産物本体の値段は、御承知のように下がっていく。じわじわと経営が苦しくなっていると。そして何か知らないうちに、隣もやめてしまったのです。その隣もやめてしまった。その土地を近所の人が吸収して、今現在は過去に5町もつくっていた小豆を、5町ぐらいといったな、5町つくっいた小豆を倍の10町つくって、倍の面積つくって薄利多売で経営を続けていると。これが私の経験した関税撤廃の実態でございます。今回のケースがそうならなければいいなと思うのですけれども、余りにも、何というのですか、問題が、例えばTPPをやりたいと国で提案されて、それに対して農業団体や市町村の皆さんが反対する。だけれども、何かなし崩しのうちに発効になっていくと。そんな状況が余りにも似ているものですから、これからどうなっていくのかなという不安を感じているところでございます。長々と申しわけないのですけれども、ここからは質問になるのですけれども、農業委員会の会長さんに申しわけありません、ちょっと質問させていただきたいのです。それで、26年前のGATTウルグアイラウンドのときと現在と、状況が1点違うことがございまして、それは何かといいますと、先ほど話した農家戸数が半分になってしまったと。今後貿易協定の影響を受けて農家が離農した場合に、残った農家で農地を吸収し切れるか考えたときに、非常に難しい。この農地、あいた農地をどうしていくのかということが、これから大きな問題になっていくのかなと、ちょっと自分思っているものですから、会長さんに農地の関係ですので、会長さんの思いといいますか、そういったことがございましたらお聞かせ願いたいと思います。

答弁 農業委員会会長 齋藤陽敬(農業委員会会長は2021年6月まで)

川上議員の質問にお答えしたいと思います。いずれにしましても、今回こういった形の中で農業が自由化、グローバル化の中で自由化されるということでは、非常に足寄においても非常に心配されるし、今後において農地もだんだん耕作放棄地も含めて、余る状態になってくるのではないかというふうに思っています。ただ、私たち委員会としては、農地法に基づいて、担い手に面的集積を図りながら、地域において農業という、農地をどう利活用していくか。そういうことを十分話し合いのもとで、農地利用を十分進めていきたいというふうに感じております。ということで、御理解願いたいと思います。

質問 8番 川上修一

どうもありがとうございます。本当にこの問題は、今ちょっと会長さんにお聞きしたのですけれども、農地のことは農業委員会さんに任せておけばいいとか、そういうことではなくて、行政も、それから経済団体である農協も本当に今まで以上に一丸となって、いろいろと情報を共有しながら、問題に当たっていかないと乗り越えていけないのかなと思っております。2点目の町長の、町長にお聞きするのですけれども、2点目のお答えいただきました、国・北海道からの情報を収集すると同時に関係団体と連携し、必要な対策の予算措置を検討してまいりたいと。ありがたいなと思うのですけれども、この予算措置というのは、町単独でも、もし必要なことだなという認識があれば、予算措置を講じていきたいというふうに捉えてもよろしいでしょうか。この辺ちょっと聞きたいと思います。

答弁 町長 渡辺俊一

先ほど答弁の中でもございますけれども、今回の日米貿易協定の中での対策も含めて、国では経済対策ということで、補正予算を1月に組むということで、26兆円でしたかね、ぐらいの規模になるというようなことが言われておりまして、その中に今回の農業の関係の予算も入ってくるだろうというように考えているところであります。町といたしましては、やはり国、道、そういったところの、やはり国で行っていく政策に対しての補助金でありますから、そういったものをまずは活用してということになるのかなというように思っています。そういった意味で、まずどういった内容で、足寄町で活用ができるのか、そういったところを情報収集しながら、検討しながら、そして農協ですとかと協議をしながら進めていかなければならないというように考えているところであります。そういう中で、例えば国、それから道、そういったところの予算のほかに、どうしても町だとかも必要な予算が出てくるよということになれば、その段階でまた当然農協さんだとかから、そういう要望が出てくるのだろうというふうに思いますけれども、十分検討しながら進めていかなければならないなと考えているところであります。以上でございます。

質問 8番 川上修一

大変力強いお言葉いただいたので感激をしているところなのですけれども、状況のわからない中での質問で、町長も答弁に苦労されたと思うのですけれども、やっと12月の12、13になって、国のこんなふうに予算措置していくという具体的なものが出てきました。これを読んで、ちょっとね、気になったのが1点あるのでちょっと御紹介させていただくのですけれども、実は牛乳の集送乳調整金の関係なのですね。結論から申し上げますと、5,000円上げにトータルでなったのですけれども、実は財政当局からは引き下げに圧力があったのだが、相次ぐ大型貿易協定の締結に鑑み、踏まえて据え置いたと。据え置いたというのは、どこの部分だろうな、加工原料乳生産者補給金のところですね。5,000円上げたのは集送乳調整金というところで、実際には据え置きは政治決着で据え置きしたと。ということは、発効が1月、年明けてからの1月なのに、もう財務省は引き下げ圧力をかけているということなのですよ。ということはもう、先ほどちょっと私の経験の中でお話しさせていただいたのですけれども、2年後、3年後になって、もし乳量が伸びてくるですとか、そういったことが起きたときには、牛乳の、加工原料乳なのですけれども、そこの部分は引き下げられるおそれが十分にございます。そこで、私一番心配しているのは、酪農の中で後継者が決まってらっしゃらなくて、年代でいうと40代後半から50代、今中核を担われている酪農家の方、こういった方が将来に向けて、果たして増頭、そっちのほうの判断をされるのかなということが、非常に疑問視しております。それで、これだけ悪い状況が先に見えていれば、これ無理して息子に継がせなくてもいいよななんて、私だったら思ってしまう。そして、こういった今中核なされている方は、実は規模はそんなに大きくないのですけれども、非常に健全な堅実な経営をされている。生活には全然困ってないわけです。子供さんの教育費かからなくなったら、べつに牛いっぱい搾らせなくても生活できる。体は年とってこわくなる。そういうふうになるおそれがあるのでないかなと。これ、生産者個人の問題ですから、ここで心配しても始まらないのですけれども、そういったことも私たち農業を考える上で想定しながら、では足寄町の農業はどうしていったらいいのかなということを、ここからがちょっと私がお願いといいますか、大切にしたいところなのですけれども、行政、町とそれから農業委員会と農協と、これが合同で生産者の意見を聞く懇談会、あるいは懇談会だけでは聞きっぱなしになってしまうので、こちらもいろいろと勉強というか、こうしていったらいいのではないかというような考えを持ちながらの意見交換会、そういったものをぜひ開催をしていただけないかなと思うのです。それをもとに、では足寄町としてはこれをやりましょう。今町長おっしゃったように、生産者からいろいろな意見が出ると思うのですけれども、その部分は国のこの資金使って対応してくださいですとか、そしてそこから漏れた部分を、ではここは町ができるかなとかという判断するためにも、ぜひそういった会を開催していただきたいなと思うのですけれども、町長いかがなものでしょうか。

答弁 経済課長 村田善映(経済課長は2021年3月まで)

経済課長です。川上議員の質問にお答えいたします。まずもって町長答弁する前に、経済課のほうの農業振興の関係含めて、ちょっとお話しさせていただきたいと思いますけれども。今農業者からの意見を交換する場ということを設けてほしいと。農業委員会、農協含めてということでおっしゃっていると思うのですけれども、まずもってちょっと最初行政というふうな形で考えた場合、農業者との意見を聞く場というのは、農協が1月から2月かな、各地域に行って地区懇談会を開くと。まずはそこが一番ちょっと望ましいのではないかというふうな形を考えております。その一方では、今言われたように、これからの農業を進めていく将来に対して、やはり若者、今のいわゆる農業生産者の意見を直接意見を聞きたいということになれば、先ほど川上議員が仰せのとおり、いろいろな意見がもう一方的にと言ったら失礼ですけれども、出てくるのではないかと。といった場合、一つテーマを絞っていくのか、そういう形の中で進めるべきなのか含めて、先ほど言われたような関係機関と連携をとりながら、まずその必要性が本当にどういう形であるべきなのかということを打ち合わせしながら、各関係機関の事務担当者も含めながら、今後進めていきたいなというふうな形で検討してまいりたいと思いますので、御理解のほどよろしくお願いしたいなというふうに、所管のほうの意見として答弁させていただきます。以上です。

質問 8番 川上修一

確かに正式な手順といいますのは、今経済課長がおっしゃったとおり、農協が農家の意見を集約して、それから行政に上げるというのが、正当なスタイルだとは私も思うのですけれども、事この状況におきましては、そんなまどろっこしいことしないで、みんなで話を聞いて、それが一番の連携になるのではないのかと。同じ場所で同じ人の話を聞く。紙に書いた文字を読むのではなくて、その人がどんな思いで言っているか。もう表情からも受け取れるだろうし、やりとりの中でまた出てくるだろうし。そういったことが大切にしていかなければいけないかなと、実は私は思うわけであります。実際にそれをセッティングする方は大変苦労されるかなとは思うのですけれども、本当に私先ほどから何回も言っているのですけれども、危機的な状況でないかなと、足寄町の農業にとりまして。ですから、もう関係機関みんなで一丸となって、情報共有して問題に当たっていったらいいのかなと思うので、こういったお話をさせていただきました。経済課長から検討していくというお言葉をいただいたのですけれども、町長からも最後この件、一言いただいて一般質問を終了したいと思いますので、お願いいたします。

答弁 町長 渡辺俊一

いろいろな方々からいろいろな御意見を直接聞いたほうが、もっと中身が理解ができるのではないかというようなことで、直接いろいろな場で農家の方たちと関係機関が集まって、みんなで話す場が必要なのではないかというお話をいただきました。今回は日米貿易協定でありますけれども、もともとTPPですとか、それからヨーロッパ等のEPAですとか、そういったものも既にございまして、もともとTPPが始まるときに、安久津前町長が言っていたのは、本当にこういう農村部の小さな町でいけば、TPPが発効したら本当に町が吹っ飛ぶのではないかというぐらいの非常に危機的な問題だよというようなこともお話がされていたのを、今思い出しております。やはり基幹産業は農業でありますから、農業がやっぱり元気でなければ足寄町もやっぱり元気にならないという部分では、確かにそのとおりなのかなというように思っておりますし、そういった意味で、農家の人たちが今どんな思いでいるのかといった部分も、本来からいけば、やはりきちんと直接聞くのがやっぱり一番なのかなというように思うところであります。ただ、やはり関係機関団体もありますので、この場で、ではということにはなかなかなりませんので、いろいろと先ほど村田課長のほうからもお話ししましたけれども、関係機関と協議をしながら、そういう場がやっぱり必要だよというような御意見になれば、またそういう場をセッティングする、そういうことも必要になってくるのかなとも思います。関係機関とよく話をしながら、今後進めさせていただければというように思っておりますので、御理解いただければというように思います。以上でございます。

質問 8番 川上修一

御理解をしましたので、一般質問を終了したいと思います。

出典:足寄町議会 平成31年第4回定例会 2019年12月15日 議事録 PDF(35ページ) 間違いを知らせる