みんなの議会

厚岸町議会 令和元年第2回定例会 2019年6月20日

アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律の施行について

2019年6月20日、厚岸町議会の一般質問で、音喜多政東議員が「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律の施行について」質問し、町長 若狹、教育長 酒井、保健福祉課長 阿部、総合政策課長 三浦、生涯学習課長 渡部が答弁しました。

質問者
音喜多政東 議員
答弁者
町長 若狹、教育長 酒井、保健福祉課長 阿部、総合政策課長 三浦、生涯学習課長 渡部

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 音喜多

第2回定例会に当たり、さきに通告してあります質問通告書に従い、質問させていただきます。このほど、アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律が制定されました。それによって、初めてアイヌ民族を先住民族と位置づけ、民族の誇りを尊重し、共生社会を目指し、差別を禁ずる基本理念が明記されております。そこで、次の質問をします。アとして、町はこの法律の施行について、今日までの経緯からどのような見解を持たれていますか。イとして、町も町民憲章前文で、「厚岸町は先住民族の遺跡が物語る云々」とありますが、国と同様に、アイヌ民族と位置づけてよいのでありますか。ウとして、現在までの町のアイヌ民族に対する各種取り組みにどのようなものがあったのですか。エとして、この法律施工後に、新たな取り組みの考えがあるのでしょうか。オとして、先住民族が残した遺跡を活用し、まちおこしや町のPR等に生かす施策は考えられないか。以上、お伺いし、初めの質問といたします。

答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)

4番、音喜多議員のご質問にお答えをいたします。「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律について」、初めてアイヌ民族を先住民族と位置づけた、いわゆるアイヌ施策推進法が5月24日施行され、アイヌ民族の誇りを尊重し、共生社会を目指し、差別を禁ずる基本理念が明記されています。「町はこの法律の施行について、今までの経緯からどのような見解を持たれていますか」についてでありますが、平成20年、衆参両院の本会議において、「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が行われ、その前年には国連において「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されるなど、国内外において先住民族への配慮を求める要請が高まっている中で、道東地域においてももっとも早く開け、アイヌの人たちとのさまざまな歴史がある当町として、この法律はアイヌの人々の社会的、経済的地位の向上が図られ、民族としての誇りが尊重される社会の実現に向けて大きな一歩となったものと考えております。次に、「町も町民憲章前文で、「厚岸町は先住民族の遺跡が物語る…」とありますが、国同様に、アイヌ民族と位置づけてよいのか」についてでありますが、町民憲章は、厚岸町民がすぐれた郷土をさらに明るく住みよいものにつくり上げていこうとするため、昭和47年6月1日に制定したものであります。制定に当たっては、町長が委嘱した20人の学識経験者からなる町民憲章等制定起草委員会が調査研究し、制定案が起草具申されております。この前文に「厚岸町は先住民族の遺跡が物語る道東文化発祥の歴史を誇る郷土であります。」と記し、先住民族という表現をしています。その遺跡の中には、アイヌ民族に関する遺跡も多く含まれております。また、町内には、アイヌ語をもととした地名や伝説も残されていることから、厚岸町民憲章の「先住民族」にはアイヌ民族も含まれるものと認識しているところであります。次に、「現在まで町のアイヌ民族に対する各種取り組みについて、どのようなものがあったのか」についてでありますが、まず、住宅施策として、住宅の新築・購入・改修や土地の取得に必要な資金を貸し付け、居住環境の整備改善を図ることを目的に、「厚岸町ウタリ住宅新築資金等貸付条例」を昭和62年に制定し、現在まで5世帯9件の貸し付けを行っております。生活の安定施策としては、アイヌ子孫及びその地域の住民に対し、生活上の各種相談事業や社会福祉等に関する事業を行うことにより地域住民の生活環境の改善を図ることを目的に、国・道の補助制度を活用して湾月生活館を昭和49年に建設し、現在も利用されております。就学の支援としては、北海道のアイヌ子弟を対象とした高等学校進学奨励費補助金等について、毎年周知や申請支援を行っておりますが、近年は申請者がいない状況にあります。また、北海道が道内におけるアイヌの人たちの生活実態を把握し、今後の総合施策の基礎資料を得ることを目的に、昭和47年度から行い8回目となる「平成29年度北海道アイヌ生活実態調査」への協力を行っております。次に、「この法律の施行後に、新たな取り組みの考えがあるのか」についてでありますが、法律の第10条第1項では、「市町村は、基本方針に基づき、「アイヌ施策推進地域計画」を作成し、内閣総理大臣の認定を申請することができる」とされ、第3項では、「この計画を策定しようとするときは、事業を実施する者の意見を聞かなければならない」とされております。現在、北海道アイヌ協会厚岸支部長からは、「会員がいないため活動していない」との話を聞いているところであり、特に要望も受けていないことから、現在のところ、新たな取り組みについては考えておりません。次の「先住民族が残した遺跡を活用し、まちおこしや町のPR等に生かす施策は考えられないか」については、教育長から答弁があります。私からは、以上でございます。

答弁 教育長 酒井(教育長は2022年9月まで)

私からは、オの「先住民族が残した遺跡を活用し、まちおこしや町のPR等に生かす施策は考えられないか」についてお答えいたします。現在、当町におけるアイヌ民族が残した遺跡については、アイヌ語で城や砦を意味する、いわゆるチャシ跡が27基、丸木舟が2艘が確認されております。チャシ跡については、そのうちの5基が北海道指定の文化財となっており、厚岸町指定の文化財5基と合わせ、教育委員会のホームページに掲載し、その史跡について情報発信をしております。また、丸木舟については、海事記念館と郷土館に1艘ずつ展示を行い、広く町内外の来館者に貴重な遺跡として拝観していただいているところです。来年4月には、アイヌ民族の歴史と文化等の伝承の拠点として、白老町に国立アイヌ民族博物館がオープンすることに伴い、全国的にアイヌ民族の生活様式を後世に伝える動きが高まっていることから、教育委員会といたしましても、町内外への情報発信について一層の工夫を行い、まちおこしや厚岸町のPRにもつながるよう、努力をしてまいります。

質問 音喜多

この問題、取り扱うには、相当神経を使わなくてはいけない部分もある。慎重に扱わなければならないと私は思います。私が申し上げたいのは、この新しい法律の枠の中で、過去を少しでも清算し、未来志向でこれからこの厚岸の町、先住民族がこの厚岸町を、過去にこの町を築いてきている、そして現代があるという考え方から進めていきたいなと思っています。しかし、翻ってみますと、今の時代、現在、この法律が堂々と今時代というか今、現生出てくるということは、残念ながら過去に、この法律の裏を見れば、そういうことがあったのだなと。また、その話も、先代から聞くと、そういう事実もあったのかなという反省に立つものもございます。そんな中で、過去は過去としてという思いでありますが、それらを大事にしながら、二、三、四、ご質問させていただきたいと思います。当町にこのアイヌ先住民族、アイヌ問題、あるいは途中ウタリ問題等、いろいろな言い方の中で弊はありますが、厚岸町がこのウタリ問題あるいは先住民族にかわっての大きな問題点はなかったのかどうなのか。その辺は、把握しているのかどうなのか、その辺、お伺いしたいと思います。

答弁 保健福祉課長 阿部(保健福祉課長は2020年3月まで)

厚岸町では、大きな問題としてありましたのは、厚岸町にアイヌの方々の共有地がございまして、その共有地を返還をしてほしいという訴えが、もともとは北海道に対して訴訟が起こされております。これにつきましては、平成10年に北海道知事を相手取って訴訟を起こしております。最終的には、平成12年に最高裁で上告棄却ということで、訴えを却下ということになっております。その内容でもって、その後、平成12年に、今度は厚岸町を相手に民事調停の申し立てを行っております。これにつきましては、厚岸町を相手にしておりますけれども、12年の9月に事件終了通知ということで釧路簡易裁判所から通知を受けておりまして、それも訴えた方々の要件ですとか、そういうことでの申し立てに対しては受け付けないという形でのことで終えて、それも終わっております。その後、改めてまた国を相手に訴訟を起こしておりまして、それについても、ちょっと最終的な、いつというのがわからないのですけれども、それもその件については、その訴えについては認められなかったという形になっております。平成12年の後は、そういうようなものは受けてはおりません。その後、アイヌ文化振興法ができまして、法律に基づいて補助金等が出るような状況にもなりまして、アイヌ協会の厚岸支部が国泰寺前の弔魂碑がありますけれども、そこでイチャルパという戦争供養祭というのをやっておりましたけれども、そういったものに対しての案内をいただいて出席をしたというようなことはやってきておりますが、それも現在は実施されていないというような状況になっております。

質問 音喜多

私が議員になってから、議会でのそういう議論はなかったと思いますが、私の先輩、既におかくれになった先輩議員たちからは、そういうことを抱えているのだぞと伺っておりましたので、全くなその辺のところは、厚岸町は今までに何事もなかったというわけでなかったと伺っております。考えてみますと、そういう問題も引きずりながら、今日の厚岸町があるのだということを覚えておかなければならないと私は思っております。その上で、そういった、そのことばかりではないのですが、そういう権利問題とか、そういう難しいというか、込み入った話以外のことも、私もこれからのこの地で生きていく者にとっては大事にして引き継いでいかなければならないだろうと私は思うのでありますが、その訴訟問題以外に、今言われているような協会、あるいは文化協会と、そういったものの動きというか、厚岸町には存在はしなかったのかどうなのか。それは、教育委員会のほうもかかわるかもしれませんが、そういった部分について、もし知っている部分があれば教えていただきたいと思います。

答弁 保健福祉課長 阿部(保健福祉課長は2020年3月まで)

協会の厚岸支部につきましては、先ほどもお話ししましたイチャルパの案内なんかをいただいていたということもありますけれども、町長から答弁がございました住宅新築資金の貸し付け、それから特に高校生になられた子供さんがいらっしゃる場合に補助金が出ております。それの制度というのは、今も北海道の制度ですけれども、ありまして、それについては、支部を通して、必ず案内をしております。それから、北海道の調査が何年かに一度ありますので、そういったことの対応は支部のほうと連絡をとらせていただいて実施をしております。ただ、今は、実質活動はされていないというような状況がある状況で、そういう案内を今はしている程度の状況ということになっております。

質問 音喜多

教育委員会のほうで押さえているものはありませんか。

答弁 教育長 酒井(教育長は2022年9月まで)

教育委員会のほうでは、直接このことにかかわることに関しては関しておりませんので、押さえているものはございません。

質問 音喜多

次に、厚岸の町民憲章の関係について。これは、簡単に今、この答弁書の中にもありますが、先住民族イコールアイヌ民族とは言ってはいないけれども、私どもの先輩であるアイヌの方々と理解してよろしいのかどうなのか。その辺、確認したいと思います。

答弁 総合政策課長 三浦(総合政策課長は2025年3月まで)

町民憲章ということで、当時の昭和47年、これは当時の記録を見ますと、企画係というところで、私、総合政策課のほう、今現在なっておりますので、私のほうからこれを答弁させていただきたいと思います。当時、この昭和47年、厚岸大橋の記念の一環としてこの町民憲章が策定されたというところでありますが、実際に当時の記録を見ますと、この制定時の全文は、記録には残っておりません。ただ言えることは、この前文でもあるように、「遺跡が物語る道東文化発祥の歴史」というところで、厚岸町、もちろんこのアイヌ民族の遺跡も多く含まれておりますが、他の遺跡も発見されていると、その前に。そうなりますと、こちらのほうは、これはあくまでも推測でありますが、この先住民族というのは、あくまでも遺跡を、アイヌ民族の遺跡も含めた中でのといろいろな先住民族という部分で認識してますので、アイヌ民族だけがこの先住民族の遺跡ということは捉えてはいないのではないのかと。これはあくまでも当時の記録がないもので、推測でちょっとこのことを話ししていただいておりますが、そういう経過であります。

質問 音喜多

そう言うだろうと思ってはいたのだけれども、いろいろな資料を見ても、やはりそれしかないと思うのです。今だからこれ、先住民族、うちは町民憲章の中に先住民族という、そして遺跡が物語るということは、過去にそういった先輩たちの何かがあって、それを裏づけにしているわけだから、私のような素人さえも、先住民族イコールアイヌの人々だったのだなと理解するのですが、町は、そうはいかないということでいるわけです。その辺のところ。ですから、必ずしもアイヌ民族の人方が、いわゆる先住民族とは言い難いと理解していいですか。

答弁 総合政策課長 三浦(総合政策課長は2025年3月まで)

お答えいたします。アイヌ民族の遺跡も含まれるということで、この辺あたりは、昔からの経緯経過もありますし、歴史的な研究という部分もありますので、それは先住民族の遺跡というのはアイヌだけかと、アイヌ民族だけの遺跡かというのは、その辺はもうちょっと研究を含めた中でお答えをさせていただければと思いますので、ご理解いただきたいと思います。

答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)

私からもちょっと追加答弁させていただきたいと思います。今、厚岸町には、遺跡というものが90カ所ございます。そのうち、アイヌ遺跡として確認されているものが31カ所。先ほど教育長がお話ありましたけれども、チャシ跡が今27、そのうちの27ということになっているわけであります。それと、厚岸町史、現在上巻、昭和50年に刊行されたものでありますが、その中には町内にある先住民族の遺跡、すなわちチャシとかいろいろお話しいたしましたけれども、そういうものが現在に現存してるというものが述べられておるわけでございまして、これには、特別アイヌという書名はございません。先住民族の遺跡ということでうたっておるわけであります。それと、第1期厚岸町総合計画、これは昭和47年から昭和55年の9年間でありますが、その冒頭に「アイヌの集落の遺跡」というものがございます。そこでうたっておりますのは、歴史的条件として、「本町は古来、東北海道におけるアイヌの集落として古くから発達し、各所に存在する遺跡がこれを認めているところであります」という、既にアイヌの時代を証言したものが残っておるわけでございまして、そういう意味においては、憲章においても、先住民族は当然、アイヌも含まれるということで理解をしているわけでございます。

質問 音喜多

まず、わかりました。今、町長、私どもの町民憲章の先住民族の意味合いというか、位置づけをそういうふうに思っていらっしゃるということ、わかりました。現在まで、町の取り組み、住宅の貸し付けとか、そういうのは重々、私もそのことはわかってきております。これからの部分、アイヌ施策の意義や目標、新しい法律に基づいて、これ、やっていこうとする気があるのか、あるいは現状のままで、波風立てないで、そのままいこうとするのか。その辺はどうですか。この新しい法律に基づいて、各自治体が先住民族に対する取り組みをするならばという国の後押しもあるのですが、厚岸町は改めてその先住民族、厚岸町の今日を開いてきた先輩たちにそういうこの法律に基づいて取り組む考え方はあるのかどうなのか、その辺、お尋ねしたいと思います。

答弁 保健福祉課長 阿部(保健福祉課長は2020年3月まで)

町長の答弁でありましたとおり、今現在、アイヌ協会の厚岸支部のほうでは、その活動がされていないという状況の中で、確かに町の計画をつくって、総理大臣の認定をいただけば、交付金が出るという形になっております。ただ、今現在、そういう協会の状況の中で、特別これが必要だ、こうしてほしいというような形のものが今は状況としては受けておりません。ここ何年間もそういったものというのは出ていないというような状況の中では、そういった計画の策定というのは考えていないという状況でございます。

質問 音喜多

確かに、当初から言われているとおり、厚岸町における協会の存在、あるいはそういった塊としての存在はないということは伺っておりましたが、昨年、一部いらっしゃるというか、厚岸アイヌ協会の会長さんということで意見書を提出していただきたいという陳情書が挙がっております。それは、議会でも確認して、意見書として挙げたと。そういう経緯はありますので、全く厚岸にはそういう存在はないというわけではないと思います。そこで、今、課長が言われたように、国もそういうように少しは手を差し伸べるといいうか、新たな道筋をつけようと考えているのですが、存在がないのであれば仕方がないのですが、その辺のところをもうちょっと現地の人方とコンタクトとる必要があるのではないのかと思いますが、その辺の考え方はあるのかないのか伺ってみたいと思います。

答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)

実は、アイヌ協会というのですか、厚岸支部が誕生いたしましたのは、ウタリ協会の依頼でございました。昭和58年7月21日に会員数8名をもって設立をされたところでございます。その後、今私が答弁いたしましたとおり、通知上の活動はしていないというようなお話を承っておるわけでございました。アイヌ施策推進地域計画、これにつきましては、答弁のとおりでございまして、そういう状態でありますので、今のところ必要はないのではないかという考えでいるところであります。それから、昨年アイヌ協会からの要請があったということでありますが、これは今見ましたところ、北海道アイヌ協会からの要請で伺いまして、支部という名前は使っておりません。ですから、本部のほうからそういう要請がされたものと理解をいたしているところでございます。

質問 音喜多

ちょっと今の話、これ、私、陳情書の写し、議会事務局で受けた用紙を持っているのですけれども、30年の8月24日に受付第1号で、地元の、厚岸町のある協会の会長と名乗る方からの陳情書は、きちんとこれ、事務方で受けておりまして、その存在はあると思います。

答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)

用紙につきましては、資料を見ましたところ、アイヌ協会事務局長の名前で来ているところでございます。それと、これは要請ということで、お願いという文書になっているので。

質問 音喜多

行政当局には、そういう要請があったのかもしれませんが、私どもの議会のほうにもきちんとした陳情が挙げられておりまして、これは議会として見る限りは存在するのだなと私は受けとめておりますので、これが精査するも何もないのですが、お互いの立場で違いますので、それはそれとして受けとめていただきたいと思います。次に、最後に移ります。教育委員会のほうで先ほどご答弁いただきましたが、厚岸町に残された遺跡のチャシやらそういったものを利用、利用というかその存在を町に生かすというのか、町の高揚のために使う道はないのかなと常々思うのでありますが、ほかの地域では、そういう文化協会があって、舞踏やらいろいろなことをしながら、町のPRあるいはその地域の協会の人方の交流含めて、いろいろな策に使っているわけですが、厚岸町に残された遺跡の中で、そういう町を売り出すような一級品といいますか、そういったものは存在すると思いますが、あるいは全くそれに値しないと。先ほどの答弁の中では、道の指定を受けたものがあると言っておりますが、それら含め、先住民族の方々の遺跡を町に生かす方法は、方法というかそういうものは存在するかしないか、その辺はいかがですか。

答弁 生涯学習課長 渡部(生涯学習課長は2019年6月まで)

私のほうから、厚岸に残されている遺跡の概要についてご説明させていただきます。まず、先ほど教育長のほうからもご答弁ありましたが、チャシのほかに丸木舟が2艇ございます。そのほかに、郷土館のほうには、寄贈品になりますが、アイヌ民族の衣装のアットゥシというものですとか、マキリというものなど6点ほど展示している状況にあります。そのうち、現在、海事記念館に展示してあります丸木舟なのですが、実は保存状態が道内の中でも非常に高いものということで評価を受けておりまして、先ほど教育長の答弁にもありましたとおり、白老にできます国立の博物館でございますが、そちらのほうで、ぜひ貸していただけないかというようなお話もいただいておりまして、非常に厚岸町にとってPRの場にもなりますし、非常に名誉なことであると考えております。この貸し出しにつきましては、まだちょっとお話の段階なものですから、今後、正式な手続を踏んだ上で、国立の博物館の展示していただけるようにということで、現在計画しているところであります。

質問 音喜多

今回のアイヌ振興の法律の中に、地域でそういう観光振興につなげる策だとか、そういうものを奨励はしているわけです。今、厚岸町に丸木舟とか、そういった使ったものがあると思うのですが、実は私、厚岸町にいて、いてというか厚岸町にいて本当に衝撃を受けたのは、観光協会が厚岸町の先住民族であるアイヌのイコトイがポスターになったのをご存じある方もいらっしゃると思います。あのポスター、大きいポスターですか、今は観光協会でポスター、毎年つくっているのかどうかわかりませんが、以前はつくっていました。厚岸町の出身のアイヌ民族であるイコトイが、ニシキニを着てあの大きなポスターになっていたというのをご存じな人がいっぱいいらっしゃると思います。今から四、五年前ですか、道立博物館でフランスのブザンソン美術博物館と松前が、蠣崎波響の出身というか、蠣崎波響が松前で先住民族ウタリを集めて絵を描かれた「夷酋列像」です。その中に、厚岸町のイコトイ、シモチ、イニンカリ、ニシコマケらの偉大なアイヌ先住民族の描かれたやつが、遠くフランスのほうに今、美術館として保存されて、何十年というか、うろ覚えなのですが、松前との交流の関係で、道の博物館で借りて大盛況を受けた。全国から「夷酋列像」のふるさと帰りというか、そういったものを見て、私も出かけてきまして、非常な講演を聞きながら感銘を受けてきて、厚岸町にこんな大先輩というか、こういう人方がいるのだなという大きな感銘を受けてきたのが今でも覚えておりますが、そういったものを生かすというか、この厚岸町出身者で、その本物は手に入らないと思うのですが、あのポスター、観光協会がつくったポスターはどういう過程であのようにつくることができたのかわかりませんが、それらを生かす方法というのは考えられないのかなと常々私は思うのでありますが、その辺は、海事記念館の学芸員とも相談をしなければというか、話を聞かなければいけない部分があると思うのですが、そういう生かす材料というかチャンスはあるのではないかと私は常に思うのですが、その辺について何かアドバイスもございませんか。お伺いしたいと思います。

答弁 生涯学習課長 渡部(生涯学習課長は2019年6月まで)

お答えいたします。ただいまのイコトイのお話ですが、ちょっとお話ずれてしまうのですが、本年度の冬期間になりますが、先ほど申し上げた国立民族博物館の主催によりまして、海事記念館において国立民族博物館のPR展を開催する予定でおります。内容については、これから文化庁の方と詰めてまいるのですが、そういった場を活用しまして、今議員おっしゃられたようなイコトイのさまざまなことでありますとか、そういったものが町内にPRできるような環境で展示会をやれるようにちょっと話を進めたいということと、あと先ほど丸木舟の貸し出しの件お話ししましたが、その際にもぜひ国のほうにも厚岸町のさまざまなアイヌの文化ですとか史実関係を一緒に展示していただけないかということで、今お願いをしている最中です。そういった部分で、後世にアイヌ文化を伝えていければなと考えております。

質問 音喜多

最後にします。厚岸町にそういう工夫の仕方によってというか使い方によって、宝の山があるような気がするのです。今。観光客は、テーマを絞って、もしその自分が好みであれば、お金がかかろうともそこへ行ってみたい、味わいたい、そういう探求心の旺盛なお金の持っている観光客もいっぱいいらっしゃる。それが、そういう隠れた地方の観光ブームになっているという状況にあるわけです。それで、そういう意味からすると、厚岸町もそういう宝の山が私はあるような気がする。ただ、眠らせておくだけではというか、活用するというか、そういう工夫次第で町のPRになるような気がしますし、今回の法律が生かされていくような気がします。そんなことで、大いに、そういう学識のある道の博物館あるいは学芸員の資料等を見れば、かなりレベルの高いものが私にも感じられますので、そういったことと勉強しながら、ぜひ厚岸町のPRに努めていただきたいなと思います。要請して、答弁終わります。以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。

答弁 町長 若狹(町長は2025年6月まで)

教育委員会に対する質問でありますが、これは厚岸町の観光のみならず地域振興に極めて重要なアイヌ問題になります。私から、まとめてお答えをさせていただきたいと思います。本当に厚岸町は、アイヌに関する貴重な資料たくさんあります。皆さん方もよくご承知と思いますが、海事記念館、または郷土館、行ってみれば、「ああ、こういうものが厚岸にあるのだな」という感心するものも、貴重な資料がたくさんあります。そういう面では、今後の厚岸振興に関する、中でも観光に関してみましても、アイヌの貴重なものを資料として展示したり、また広報のための移動いこうとしたりして、厚岸のいい方向に向かう振興策を考えたらどうかと。これは当然のことです。今でもやっております。しかしながら、まだまだ足りないのです。今、ちょうどアイヌに関する法律ができたわけであります。先住民族の、そういう面につきましては、しっかりとこれから取り組んでいかなければならない。特にイコトイさんですが、これはアイヌの中でも極めて偉大なアイヌであるわけで、高い評価を受けております。通称、厚岸アイヌと言われているすばらしい方でございます。姉妹都市である村山市との友好都市の徳内を、最上徳内。実は、イコトイさんが道案内をしながら択捉島まで行ったとか。過去、いろいろな歴史を持っている方でございました。非常に私は、それを生かしていくとともに、これからの歴史を語る中で大事なことでもなかろうかなと思っております。それから、観光協会がかつてイコトイさんを大きくアップをした観光ポスターを作成した。私も記憶があります。見ております。大変いいポスターだなという、当時は思ったわけでありますが、実は、アイヌのほうからクレームがつきまして、これを回収しなければならないという過去の問題もあったようであります。しかしながら、それだけに尊敬されるイコトイさんであるということで、改めて、厚岸町民にはご理解をいただきたいと思います。そういうふうに思っておりますので、きょうは貴重なご意見、誠にありがとうございました。

出典:厚岸町議会 令和元年第2回定例会 2019年6月20日 議事録 PDF(10ページ) 間違いを知らせる