網走市議会 令和2年第2回定例会 2020年6月24日
国民健康保険制度について
2020年6月24日、網走市議会の一般質問で、松浦敏司議員が「国民健康保険制度について」質問し、市民環境部長 酒井博明が答弁しました。
- 質問者
- 松浦敏司 議員
- 答弁者
- 市民環境部長 酒井博明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 松浦敏司
-登壇- 日本共産党議員団の松浦敏司でございます。質問に入ります前に、この間、新型コロナウイルス対策に対して、市の職員の皆さんをはじめ、大変な御努力に敬意を表し感謝したいと思います。また、医療関係、介護事業者など、大変な御苦労をかけていることに心からの敬意と感謝を申し上げたいと思います。それでは、通告に従って質問を行ってまいります。まず、国民健康保険制度についてであります。安倍政権は、2018年度から国保の都道府県化をスタートさせて、2019年度以降、全国の自治体で国保料の連続する大幅な引上げの仕掛けをし始めております。その仕掛けとは、標準保険料の水準に合わせて国保料を引き上げることを市区町村に強要していくということであります。都道府県化された国保は6年サイクルで運営されることになっており、政府は今後4年ないし5年かけて国保料を標準保険料の水準に統一していくことを自治体に要求していくことになります。昨年に続いて今年も、標準賦課限度額(医療分)を現行の61万円から63万円に2万円の引上げ、介護納付金賦課限度額が現行の16万円が17万円に1万円引き上げることになります。網走市はもともと保険料の引下げのための法定外繰入れは行っておりませんので、低所得者層への負担増はならないというふうに思います。今回の保険料の変更では、4人世帯で所得が850万円から900万円を超える世帯は3万円の引上げの対象となるというふうに考えておりますが、そこで何点か質問してまいります。まず、第1に、新型コロナ禍による休業等での賦課限度額の引上げについてであります。国保料の計算は、前年度の収入(所得)を基本となり算出されます。今回の新型コロナによって多くの国保加入者が休業を余儀なくされました。その結果、休業のため収入が1か月間以上ゼロという世帯や大幅な減収が発生しております。しかし、今回の保険料改定で賦課限度額が国保料の医療分、後期高齢者医療支援分、介護分を合わせると合計で99万円となります。国保の保険料は8回に分けて納入することになりますから、1回の支払いは実に12万円を超えることになります。高過ぎる国保料ということが叫び続けられてきましたけれども、例えば、賦課限度額の世帯の所得と協会けんぽや共済組合の保険料と比較した場合、どのような違いがあるのか、まず伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
新型コロナ禍による休業等での賦課限度額の引上げに係る協会けんぽ等との保険料の比較についてでありますが、事業主負担の有無など制度に違いがあるため、単純に比較することはできませんが、各保険者における平成29年度の1 人 当 た り の 平 均 保 険 料負 担 率 は 市 町 村 国 保 で10.2%、協会けんぽで7.5%、共済組合で5.9%となっており、網走市国保の負担率の場合は10.3%となっております。ただ、国保につきましては、低所得者に対する負担の軽減措置などがありますので、全ての加入者が高い負担率であるということは一概には言えないというふうに考えております。当市における賦課限度額を超える世帯につきましては、世帯の人数や資産割の有無により変わってまいりますが、単純に所得割だけで試算しますと、所得割率の合計が9.9%ですので、所得額としては1,000万円以上ということになります。保険料負担率から、同額の所得における保険料を推定いたしますと、国保料の賦課限度額99万円に対して、協会けんぽは75万円、共済組合は59万円という状況になっております。
質問 松浦敏司
いずれにしても国保が他の保険制度と比べて、やはり加入者の負担が多いというふうに思います。これはなぜかと言いますと、他の保険制度は事業主と折半ということが基本です。しかし、国保においては、折半するという制度ではありません。国の制度である国民健康保険というのであれば、それにふさわしい国の責任も必要だと、私は以前から申し上げております。だから、全国知事会をはじめ、全国市長会などもこの国の国保の投入というのを1兆円規模ですべきだというふうに国に求めているのは、そういうことからではないかというふうに思うのですが、その点での見解を伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
国費投入の拡充についてでございますが、国保以外の制度における事業主負担に代わって、国保では公費で医療給付費等に対し50%、保険料軽減等に対し約10%、の合計60%が公費で負担されております。医療給付費等に対する保険料の負担割合は残りの40%という状況でございます。軽減措置のない中間所得以上の階層の方につきましては、負担が高いと感じられる方もいらっしゃることと思いますが、国保につきましては、事業主負担の有無のほか、加入者の平均年齢が高いこと、それから平均所得が低いこと、また1人当たりの医療費が他の保険制度と比べて約2倍であるということなども保険料に影響しているものと考えております。加入者の負担軽減を図るため、財政支援の拡充につきましては、市長会を通じて引き続き要望してまいりたいと考えております。
質問 松浦敏司
この点については毎年同じような質問をし、同じような答弁になっております。いずれにしても、国保においては2割、5割の軽減というようなのがあるということでの低所得者への対応というのはしていると。しかし、やはり中間層の部分はかなり負担感が重いとの事実であります。次に移ります。賦課限度額を超える所得層には、所得に大きな違いがあるというふうに私は思っています。所得額で言えば850万円近く、あるいは収入で言えば1,000万円を超える世帯が賦課限度額になるというふうに思いますが、所得別ではどのようになっているのか。1,000万円を超える人たちはいろいろおります。1億円の人もいるかもしれませんけれども、相当あるのですけれども、その辺での状況について伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
賦課限度額を超える所得層の状況でありますけれども、具体的に幾ら以上の所得の方が何人というところまでは把握することは困難な状況でございますが、限度額を超える世帯数につきましては、世帯の人数や資産割の有無により異なりますけれども、医療分で310世帯、後期高齢者支援分で369世帯、介護分で194世帯と見込んでおります。令和2年度の当市の保険料率におきましては、所得階層別、世帯人員別、平均保険料額を試算すると、世帯人数により異なりますけれども、所得額は約900万円以上で賦課限度額は99万円となります。
質問 松浦敏司
わかりました。実はここにも問題といいますか、やはり収入で言えば1,000万円を超える、さらには超えるという人たちは5,000万円の人もいれば、ひょっとすると1億円の人もいるかもしれない。しかし、保険料は同じというのが、ここが実は一つの矛盾だというふうに私は以前から思っていまして、協会けんぽとか、他の保険でいうと、やはり相当金額が上まで所得に応じた保険料というふうになっているのですが、この国保においては、大体収入でいえば1,000万円を超えるというところで限度額というふうになってしまっていると。だから、この辺での問題もいろいろと出てくるのだろうと。ここがもう少し変化していけばいいのですけれども、ここはある意味矛盾でもあるのです。賦課限度額は上げれば上げるほどいいのかと言えば、そうともなかなか言えない部分もあるのですが、ただ少なくても今よりはもうちょっと改善をしていくべきだなというふうに私は思っているところです。国保ができた当初というのは、時代背景が今とは相当違っております。しかし、時代が今変わって、国民の暮らしに格差が大きく広がるという、こういう状況であります。国はここを変えようとしてこなかったと。時代が変わっているのに、それにふさわしい国の役割、国が果たす負担、こういったものを状況に応じて行ってこなかったというふうに私は感じています。その結果、収入や所得が10倍近い違いがあっても、保険料が同じという、この不公平が生まれているのだというふうに思います。国の負担を増やすことが一番必要であるというふうに私は思いますが、そして、収入や所得に応じた応能負担であるべきだというふうに私は思うのですが、その辺での見解を伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
収入や所得に応じた保険料負担についてでありますが、医療保険制度におきましては、保険料負担は負担能力に応じた公平なものである必要があると認識しております。一方で、受益との関連におきまして、被保険者の納付意欲に与える影響や円滑な事業運営を確保する観点から、保険料負担に一定の限度を設けることは必要であるというふうに考えております。今後も賦課限度額につきましては、一定程度まで引き上げが続くものと考えておりますが、応能負担と応益負担をうまく組合わせて保険料を決定してまいりたいと考えております。ただ、今後は令和10年度を目途に標準保険税率に統一化が図られていくこととなっておりますので、限度額についてもこの中に吸収されていくのではないかというふうに考えております。
質問 松浦敏司
今の答弁でもちらっと出たのですけれども、次の質問に移ります。賦課限度額について、国は今後も連続して引上げていく方向であるというふうに聞いております。今後も多分引上げをしていくのではないかというふうに思うのですが、どのような見通しを持っているのか伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
賦課限度額の見通しでございますが、当市の保険料率につきましては、毎年北海道への納付金、被保険者数、前年所得などを勘案し、網走市の国民健康保険事業に関する運営協議会へ諮問いたしまして、答申を得て決定されております。今後の見通しにつきましては、被保険者数の減少及び医療費の増加並びに中間所得層への影響などを考慮しますと、先ほども申し上げましたように、今後も一定程度まで引上げが続くのではないかというふうに考えております。
質問 松浦敏司
ということだと思います。そもそも、国がなぜ都道府県化を実施したかといえば、それが狙いといいますか、いわゆる一般会計からの保険料を引下げるための法定外繰入れをやめさせるということが大きな目的でもあるということで、いわゆる全道一律の保険料に結果として、していくと。しかし、ここで一番やっぱり大変なのは、網走は比較的もともと保険料が高いし、保険料引下げのために繰入れをしていないので、極端な影響は受けませんが、やはり町村などは特に相当力を入れて保険料を抑えているというような自治体にとっては、相当これから大変な状況になっていくというふうに思います。次に移ります。次に高過ぎる国保料について、先ほども前段で少し申し上げましたけれども、全国知事会、全国市長会、全国町村会などの地方団体が国に対して、今の国保制度には被保険者の所得水準が低く、先ほど部長も答弁ありました、保険料の負担率が高いという構造問題があることを強調し、その解決のために抜本的な公的投入増による保険料の引下げを求めております。国保に1兆円規模の国費を投入することで、保険料を協会けんぽ並みの負担率にすることができると、このように国に求めております。加入者の所得や生活の実態から、現在の国保料が高過ぎることが国民健康保険制度の構造的な問題であるという認識は、保守系の首長さんも含め、地方自治体関係者の一致した認識であるというふうに思います。この構造問題を解決するどころか、値上げで危機を深化させていけば、早晩国保制度が立ち行かなくなってしまうというふうに私は思いますが、見解を伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
国保料の公負担化についてでありますが、国民健康保険制度につきましては、全国市長会でも財政支援の継続、拡充、また国保負担割合の引上げや低所得者層に対する負担軽減などを要望しているところでございます。令和2年度からは、被保険者均等割額及び世帯別平等割額を軽減する所得判定基準につきまして引き上げられることとなっており、保険基盤安定負担金として財政支援を講じられております。当市といたしましても、国保制度の安定的かつ持続的運営ができるよう、市長会を通じて引続き要望してまいりたいと考えております。
質問 松浦敏司
わかりました。次に移ります。国保料、後期高齢者医療保険料、介護保険料の減免制度の創設についてであります。厚労省は新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少した世帯に対して、国保料、後期高齢者医療保険料、介護保険料の減免を創設しました。それに伴って、当市でも条例改正案が文教民生委員会で提案、そして審議され可決されております。今回の条例改正で減免することができる特例を規定するとしております。しかし、要件として30%以上の減収などを含めて3つの条件が上げられておりますが、今年7月からの保険料というのはどのようになるのか、まず伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
保険料減免による今年の保険料についてでありますが、本定例会におきまして、国民健康保険条例及び介護保険条例の一部を改正し、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した場合等による保険料減免制度を規定することとしております。また、北海道後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療に関する条例等を、広域連合において一部改正し、同様の減免制度を規定しております。この減免制度により減免された保険料につきましては、全額国庫補助金で措置されますので、保険運営や今年度の保険料等に影響することはございません。
質問 松浦敏司
わかりました。次に、収入の減少に関しては、第一に、収入の減少に関して新型コロナウイルス感染症の影響でないことが明らかな場合を除き、国の財政支援の対象から除外するものではない。第二に、事業収入等の減少については、被保険者に対する迅速な支援の観点から、見込みで判断することとして差し支えないとなっているようでありますが、具体的にはどのような申請が必要なのか伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
具体的な申請方法についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、収入が減少した世帯に係る国保料等に減免につきましては、その対象要件の一つに、主たる生計維持者の収入減少が、前年と比べて30%以上減少という要件がございます。全ての減免対象要件に該当する場合は、前年の合計所得金額に応じて減免割合は10分の2から10分の10となっております。減免申請の際には、収入減少の確認のため、減免申請書のほか、収入見込額の根拠書類となります給与明細書や売上げ帳簿等の写し、廃業または失業を証明する書類などを添付していただくこととなっております。また、事業収入等の減少につきましては、収入形態等により様々な確認方法が考えられますが、見込みで判断することとして差し支えないというふうにされておりますので、柔軟に対応してまいりたいと考えております。
質問 松浦敏司
そういうことだと思うのですよ。見込みで判断するということでも構わないということですから、これを柔軟にやるということが非常に大事だというふうに思います。間違いがあれば、次の段階で修正すればいいわけで、やはりその辺をしっかりやっていただきたいと思います。次に移ります。国保料の保険料の均等割の在り方についてであります。2020年度から保険者努力支援制度によって、一般会計からの法定外繰入れなどにペナルティーをかけるなど、自治体独自の保険料軽減策について圧力を加えようとしております。当市では保険料引下げのための法定外繰入れはしておりませんので、その影響はないと思います。前段でも質問してきましたけれども、国民健康保険料の在り方について、国の言いなりの姿勢では国保加入者は立ち行かなくなるというのは目に見えていると思います。私はこれまで資産割については廃止せよということを求めてきて3年かけて廃止にすることになり、来年度で完全になくなるということであります。このことは高く評価するものでありますが、均等割についても問題点を指摘してきたところであります。均等割の最大の問題は、収入の全くない子供に対して、大人と同じ金額の1人当たり2万7,500円の保険料が加算されるということです。言い換えれば、人頭割といえるものです。しかし、子供たちは収入が一切ありません。親の収入で日々暮らしているわけでありまして、支払い能力は全くないのに、1人当たり2万7,500円の加算というのはあまりにもひどいと、理不尽だというふうにしか思えません。全国でもこの均等割について、見直しをしているところも増えてきております。子供については5割軽減などを実施しております。道内でも旭川市で実施することになっています。当市でも実施に向けて検討を開始できないかどうか、見解を伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
保険料の子供への均等割の加算についてでありますが、子供の均等割の軽減につきましては、国が制度として整備するべきものであると、このように考えておりまして、全国市長会でも子育て世帯の負担軽減を図るため、子供に係る均等割保険料を軽減する支援制度を創設するとともに、新たな財源を確保することと要望しているところでございます。低所得者への保険料軽減に対する保険基盤安定負担制度のような国庫負担金がない中で、市独自の軽減を行うことは保険料に影響があると考えますので、やはり国が制度化して必要な額を補填していただくことが必要であると考えております。当市といたしましても、市長会を通じて制度創設に向けて働きかけてまいりたいと考えております。
質問 松浦敏司
なかなか難しいのかもしれませんが、ただ今部長が答弁したのは、保険料を徴収する側からするとそういうことになるのだというふうに思います。しかし、保険料を払う側からすると、この均等割の加算というのは所得がさほど高額といえないような所得のところでも、例えば前段で非公式に聞いたら、多い世帯は1世帯で10人とかというところもあるし、7人、8人というところもあるというふうに聞いておりますが、そうなると、家族が多ければ多いほど収入はそんなになくても、その家族の均等割だけで何十万というふうになってしまうと、こういう矛盾を持っているというふうに思うのです。そういう意味でも、収入の全くない子供をカウントするのはやはり腑に落ちないというふうに思うのです。原課として、収入の少ない子供を均等割から除外した場合の影響額について、試算して検討する考えはないか伺います。
答弁 市民環境部長 酒井博明(市民環境部長は2021年3月まで)
子供に係る均等割を除外した場合の影響額についてでありますが、令和2年4月1日現在の18歳以下の子供の被保険者数は830人で、医療分と後期高齢者医療支援分を合わせた均等割額は1人当たり3万7,000円、これは医療分2万7,500円と支援分の9,500円の合計ですが、3万7,000円であり、その影響額は約3,000万円になると試算しております。この影響額を除外した場合、中間所得層への影響を及ぼすこととなるため、子供の均等割については見直しをかけることは考えておりません。なお、低所得者の方に対しましては、人数を考慮した軽減措置を講じておりまして、平等割で約55%の2,700世帯、均等割で約47%の4,000人が2割から7割の軽減を受けることとなっております。先ほども答弁しましたが、市長会を通じて国に対し、子育て世帯の負担軽減を図るため、子供にかかる均等割保険料の軽減制度創設を行うよう、引き続き働きかけてまいりたいと考えております。
質問 松浦敏司
それでよしとは、私は思いません。先ほど言いましたように、世帯数の中で人数が多ければ多いほど、それだけで相当な金額になってしまうという点で、やはりここは、旭川市でも実際に取り組んで、5割軽減をしているわけですから、それこそ調査をし研究をして、そして検討していってほしいというふうに、これは強く要望していきたいと思います。