網走市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月18日
補聴器の助成について
2019年12月18日、網走市議会の一般質問で、松浦敏司議員が「補聴器の助成について」質問し、健康福祉部長 桶屋盛樹が答弁しました。
- 質問者
- 松浦敏司 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 桶屋盛樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 松浦敏司
2項目めに移ります。補聴器の助成についてです。補聴器を必要とする方は、聴力が低下して難聴になりコミュニケーションがとりづらくなり、社会活動にも影響するなど、近年では認知症との関連も指摘されております。聴力は20歳をピークに、年齢とともに衰えるものだというふうに言われております。つまり、年齢とともに聞こえが悪くなる可能性が、誰にでもあるということであります。これは加齢とともに、視力が低下することと同じように、長年耳を働かせたくさんの音を聞いてきた証拠でもあります。難聴とは、小さな音が聞き取りにくくなることだと言われがちでありますが、聞こえの状態には幾つかのパターンがあるそうです。例えば、高い音が聞こえにくい、低い音が聞こえにくい、右耳が、または左耳が聞こえにくいなど、難聴の種類、程度は人それぞれのようであります。補聴器はこのような聞こえに関する悩みを和らげてくれるものだというふうに思います。国の制度では、補聴器を含む補装具の支給は障害者総合支援法によることとなっています。補聴器でいうと単なる難聴ではなく、障害認定を受けるほどの高度、重度の難聴についてのみ支給されるものだと聞いています。手続は、障がい者、障がい児の場合は扶養義務者が市町村に申請して身体障害者更生相談所等の判定または意見に基づく市町村の決定により、補装具費の支給を受け入れるという流れだと聞いています。高齢化が進む中、高齢による難聴者への補聴器購入に対する公的補助に強く関心が寄せられています。補聴器が、高齢者の社会参加の必需品であるとの考えから質問をしてまいります。1点目に、市独自の取組についてです。網走市の状況を調べてみますと、条例にはございませんでした。担当者に伺うと、網走市軽度・中等度難聴児に対する補聴器購入費等支給事業実施要綱があるとわかりました。目的として、軽度・中等度難聴児に対する補聴器購入費事業は、身体障害者手帳の交付対象とならない軽度・中等度の難聴児に対し、補聴器または修理に要する費用を支給することにより、日常生活の便宜を図り、もって対象児童の福祉の増進に資することを目的とするとあります。そこで現在、軽度・中等度難聴児に対する支給状況はどのようになっているのか伺います。また、金額にするとどの程度になるのか伺います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
軽度・中等度難聴児に対する支給状況についてでありますが、当該事業につきましては、平成27年度から取り組んでおりますが、支給実績は平成28年度の1件のみとなっておりまして、内容につきましては高度難聴用耳かけ型補聴器の購入で、金額は6万9,310円となっております。
質問 松浦敏司
たった1件しかないというのはちょっと驚きですけれども、それほど結構対象となるめどは厳しいのかなというふうにも思います。次に伺いますが、第8条の費用の負担というところでは、支給を受けた者は補聴器の購入または修理に要する費用の一部を業者に直接支払わなければならない。2として、前項の規定により支払うべき額は、障がい者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく補装具費の支給の例によるというふうにありますが、この文章だけ読んでも私はよくわかりません。理解できるように、具体的にお答えいただきたいと思います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
費用負担についてでありますが、要綱第8条第2項につきましては、自己負担額を定める規定となってございます。原則、補装具の支給を受けた利用者は費用の1割を負担することとなりますが、障害者総合支援法の規定により対象者の所得区分に応じて月額負担上限額が設定されております。所得区分につきましては、生活保護、低所得1、低所得2、一般、一定所得以上の5段階ということでございます。
質問 松浦敏司
その辺については、なるほどわかりました。それで、軽度・中等度難聴児に対して補聴器または修理に要する費用を支給するということになっているのですが、つまりこの児童のことを指しているというふうに思うのですが、そうすると児童というのは一般的には小学生までというふうに私は捉えるのですが、中学生以降についてはどんなふうな対応になるのか伺います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
事業の対象者でございますけれども、要綱では18歳未満としているため中学生以降も対象といったことでございます。
質問 松浦敏司
わかりました。とりあえず児童というよりも18歳未満ということ、理解いたしました。次に2点目に、障がい者への補聴器助成の現状についてであります。市独自の取組として、軽度・中等度難聴児に対して補聴器または修理に要する費用を支給しているというふうになっています。国の制度としては、どのような範囲で補聴器の助成支援をしているのか伺います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
障がい者への補聴器助成の現状についてでありますが、補聴器の支給につきましては障害者総合支援法に基づく補装具給付費であり、対象者は聴覚による身体障害者手帳6級以上を所持し医師により補聴器が必要と認められ、かつ北海道心身障害者総合相談所の判定により支給が適当と認められた方が対象となります。支給につきましては、原則片耳となりますが、職業、教育上必要とされ、北海道心身障害者総合相談所が必要と判定した場合に両耳装用が認められることになります。
質問 松浦敏司
結構、これは厳しいのだなというふうに思います。次に3点目に行きますが、低所得者への助成の取組についてであります。個人の自己負担額は、原則として1割負担というふうになっております。住民税非課税、低所得者の負担というのはどのようになっているのか伺います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
低所得者への助成の取組についてでありますが、障害者総合支援法の規定により所得区分に応じて月額負担上限額が設定しているため、原則低所得者の自己負担はありませんが、基準額を超える補聴器を購入する場合につきましては基準額と購入費用の差額を負担していただくことになります。
質問 松浦敏司
それは理解しました。次に4点目に、高齢者への助成についてです。2017年に開かれた国際アルツハイマー病会議でランセット国際委員会が、認知症の約35%は予防可能な九つの原因により起こると考えられる。その中で難聴というのが、9%が最大危険因子であると発表しました。九つの予防可能なリスクは、糖尿病や高血圧、社会的孤立、鬱などです。中でも難聴は予防可能な最も大きいリスク因子として、されています。厚生労働省の新オレンジプラン、認知症施策推進総合戦略・15年でも、難聴は危険因子の一つとして上げられております。団塊の世代が後期高齢者となる2025年、認知症の人は予備軍と合わせて1,400万人になると言われております。補聴器が必要な難聴者も今後10年間で1,400万人から1,600万人になると言われております。そういう意味でも、認知症予防に難聴対策が注目されています。アメリカなど各国の大規模な調査研究を通じて、難聴が認知機能の低下や脳の萎縮を招くことが証明されていると報道がありました。国会でも、補聴器購入に公的補助をすべきとの議論がなされております。当市でも、認知症の予防という観点から、高齢者に対して補聴器購入に当たって公的補助を検討すべきと思いますが見解を伺います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
高齢者への補聴器購入助成についてでありますが、現状におきましては高齢を要件とする助成制度はなく、補聴器購入に伴う費用助成につきましては、身体障害者手帳6級以上、これは聴力レベル70デシベル以上となりますけれども、この手帳の交付を受けている方が対象となります。近年様々な議論がなされ、新オレンジプランや認知症施策推進大綱におきましても、難聴が認知症の起因因子の一つとして上げられておりますが、現在、日本医療研究開発機構による聴覚障がいの補正による認知機能低下の予防効果を検証するための研究が進められておりますので、今後の研究結果や全国の自治体の取組状況を注視していきたいというふうに考えてございます。
質問 松浦敏司
障害者手帳6級以上ということで、私なりに調べてみましたら、聴力レベル70デシベルと。どれぐらいのものかというふうに見ると、一つには40センチメートル以上の距離で発生された会話が理解し得ない者、これは結構あるなと思います。二つに、片側の耳の聴力レベルが90デシベル以上、ほかの耳の聴力レベルが50デシベル以上の者とのことです。これでもよくわからないのですけれども、しかしこういう人たちというのは結構いるのではないかと思うのですが、しかし、なかなかそういう人たちが補聴器をつけているというふうに思えないわけです。その点で、今のこの現状についてどのように認識しているか伺いたいと思います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
現在、聴覚障がいで身体障害者手帳の交付を受けている方につきましては130人おられます。一方で、聴力レベルが身体障害者手帳の交付要件に該当するものの交付を受けていない方もおられると思いますけれども、手帳交付の審査は日常生活における聞こえ方だけではなく、医学的な診断も必要となるため、人数の把握は難しいと考えております。
質問 松浦敏司
実はなかなか大変なことでして、実は欧米では、この難聴を医療のカテゴリーとして捉えて、そして補助制度というのがあるのです。しかし日本はどうかというと、障がい者のカテゴリーとして捉えているので、補助対象というのを絞り込んでしまうと。そのため、補聴器保有率が圧倒的に低いというのが、この日本の現実の問題だというふうに思います。厚生労働省の審議官は、さきの国会で日本共産党の大門実紀史議員の質問に対して、補聴器を用いた聴覚障がいの補正による認知機能低下予防効果を検証するための研究をすると答弁しました。麻生財務大臣はやらなければならない必要な問題だというふうに、前向きな方向の答弁かなというふうに思うのですが、この国の認識もこのように示してるわけです。市としても、ぜひ、この抜本的見直しをするように、国に対してぜひ、求める必要があるのではないかと、いわゆる障がいというものではなくて医療というカテゴリーで見る必要があるのではないかと、こういう要望を国にすべきと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
先ほども答弁を申し上げましたけれども、現在日本医療研究開発機構が様々研究を進めているところでございまして、そういった研究結果、また国の動向を注視していきたいというふうに考えてございます。
質問 松浦敏司
あと、私のこれはあくまでも個人的な印象としてですけれども、いわゆる対象となる難聴の人たちがいわゆる障害者手帳6級以上というものだとか、そういったものを十分知らないのではないかと。結構耳に口を当てないと聞こえない高齢者というのはいらっしゃいます。そういう意味でも、やはりこの補聴器、いわゆるきちんとお医者さんに診てもらって、それが6級以上というふうに認められれば補助の対象になるのですよという、この周知が足りないのではないかというふうに思うのですが、その辺での考えを伺います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
周知の関係でございます。身体障害者手帳の交付ですとか補装具の支給につきましては、市のホームページやパンフレットで周知しているところですけれども、その判定基準につきましては医学的所見が必要となるため、相談があった場合は、誤解を招かないように主治医へのお問い合わせをお願いしているような状況でございます。
質問 松浦敏司
高齢者でインターネットでホームページを見るという人はどの程度いるかちょっとわかりませんけれども、できるだけ丁寧に説明をする必要があるかなと思います。最後に、生活保護者への支給の取組についてです。現在、生活保護を受給している人の中にも、難聴で困っている人がいるというふうにも思います。現状では難聴者への補聴器の支給は行っていないというふうに私の認識していますが、補聴器を望む声というのは、把握していれば、その点どのようなものなのか伺いたいと思います。
答弁 健康福祉部長 桶屋盛樹(健康福祉部長は2023年3月まで)
生活保護者への支給の取組についてでありますが、生活保護法における助成制度がないことから、支給につきましては聴覚による身体障害者手帳6級以上の所持がやはり要件となってまいります。補聴器を望む声は把握はしておりませんが、生活保護者の難聴が疑われる場合につきましては、ケースワーカーが身体障害者手帳の交付や補聴器の支給制度を説明し、サービスにつなげているところでございます。
質問 松浦敏司
わかりました。これもなかなか難関だというふうに思いますが。実は私も相談を受けたことがあるのです。最近耳が聞こえないのだと。その人と話をしていると、だんだん声が大きくなって、ずっと怒られているような話し方で結局自分が耳が遠いために相手にうまく伝わってるかどうかということで、だんだん声が大きくなるというのが特徴なのですけれども、そういう人に聞いたら支給されることになっていないのだというような話も伺って、あえてこうやって今回の質問に入れたのですけれども、そういう意味では、ぜひ生活保護を受給している方で相当な人たちは高齢者の人たちだと思うので、その辺をぜひケースワーカーにも注意するように、把握するようにして、丁寧な説明をしながら対象となる人についてはしっかり知らせていく必要があるかなというふうに思います。最後に、やはりこの点で国がやはりしっかりとした対応といいますか、今のような障がい者というような位置づけではなく、医療という点から考え直すというふうにしなければ、世界とは余りにも距離があり過ぎるというふうに思いますので、あえて今回質問したわけです。そういうことを述べて、私の質問を終わります。