網走市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月11日
地区防災計画について
2019年9月11日、網走市議会の一般質問で、小田部照議員が「地区防災計画について」質問し、企画総務部長 岩永雅浩が答弁しました。
- 質問者
- 小田部照 議員
- 答弁者
- 企画総務部長 岩永雅浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 小田部照
-登壇- おはようございます。通告に従い、質問に入ります。まず地区防災計画について伺います。昨年北海道全域で起きたブラックアウトが記憶に新しいところですが、その原因となった胆振東部地震からちょうど1年が過ぎ、改めて亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災した全ての皆様にお見舞いを申し上げます。最近では、九州地方での大雨による被害も甚大であり、大規模な自然災害が相次いでいることから、防災に対する国民的関心がかつてないほど高まっていると思います。さらに、台風15号の影響で今なお千葉を初めとする関東地方で停電が続き、死者も出ている状況で、復旧の見通しも立たないというような状況であります。政府の地震調査委員会は北海道沖合の千島海溝で今後マグニチュード8.8程度以上の巨大地震が起こる可能性があるとする新たな評価を公表しており、こうした地震は過去350年前後の間隔で発生し、前回から400年程度経過しているとのことから、北海道東部に大津波をもたらす巨大地震の発生が切迫している可能性が高いとしております。網走は比較的自然災害の少ない地域であるとはいえ、そうした調査結果が出ていることに加え、世論の意識が防災に向いている今、当市においても防災への備えを万全にしなければならないと思います。昨年の9月議会でも質問させていただきました、避難所開設マニュアルの策定についてですが、潮見小学校の開校マニュアルを昨年8月に見直し策定し、大規模災害時のマニュアルについてはその標準版をもとに進めていきたいという返答をいただきました。1年たった今でも緊急時の避難所開設マニュアルの策定がなかなか進んでいない状況とのことですが、どのようなことが要因だと捉えているのか伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
地域における避難所運営の体制づくりを進めるため、市ではこれまで学校やコミュニティーセンターなどの避難施設を会場に、施設管理者や町会内など地域の方々を対象に、HUG研修会の開催を進め、昨年8月には地域主体で避難所運営を行うための手順や内容をまとめた標準となる避難所開設運営マニュアルを策定いたしました。地域版マニュアルの作成に当たりましては、地域の方々が標準マニュアルの内容をよく理解をし、地域特性や施設の事情など、マニュアルに反映すべき事柄を整理の上、完成させる作業が求められます。市では引き続き、地域版マニュアルの作成が進むよう、防災訓練や研修会等の機会を通じて標準マニュアルの理解促進を図るなど、今後も地域版の策定を支援し、高台にある学校などの避難施設での策定を優先的に進めてまいりたいと考えております。
質問 小田部照
あと一歩のところまで来ているのだと理解いたします。市内でも地域により災害の特性が異なるとは思いますが、市はこれをどのように捉え認識しているのか伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
台風や降雨、地震や津波などの防災対策を進めるに当たりましては、自然現象としてのハザードの特性の理解に加え、被害が想定されるエリアの人々の特性を含めた立地や地形などの自然環境、人口分布や施設立地などの社会環境から構成される地域特性を理解することが不可欠だと認識をしております。地域の災害特性や社会特性を理解する手段として、地域防災計画には地域の過去の災害状況を資料として掲載しているほか、市史などの歴史資料などを調べるなどの手段が考えられますが、地域に長年住まわれている方や地域事情に詳しい町内会長などから情報を得ることも有効と認識をしております。市では、洪水や土砂災害、地震や津波災害に関するハザードマップを作成し、市民への情報提供を行っているほか、土砂災害警戒区域などの指定に際しましては、住民説明会を開催し、理解促進等啓発に努めているところでございます。
質問 小田部照
災害が多く将来大規模災害も予測される我が国では、被害をできるだけ少なくするために、政府による公助の取り組みと連携し、自分の身は自分で助ける自助や、地域や身近にいる人たちが助け合って取り組む共助による取り組みを進めることが重要だと言われております。阪神淡路大震災では、地震によって倒壊した建物から救出され生き延びることができた人の約8割が家族や近所の住民などによって救出されており、消防、警察及び自衛隊によって救出された者は約2割であるという調査結果があります。また、東日本大震災では、市町村の幹部や職員自体が被災者となり、本来被災者を支援すべき行政自体が大きな被害を受けるケースもあり、公助がすぐには働かなかったことからも、自助、共助による活動に注目が集まっております。そうした中、平成26年4月から地区防災計画制度がスタートをされました。これは地域住民が自分たちの地域の人命、財産を守るための助け合い、共助について自発的な防災活動計画を策定するものであり、その活動を応援するものです。これにより、地域住民などが防災計画素案を作成し、市町村地区防災計画に定めるよう市町村防災会議に提案できるという仕組みのものです。平成30年4月時点において、地区防災計画の策定に向け、全国で約3,400カ所以上で取り組まれております。これはまさに緊急時の避難所開設マニュアル策定においても欠かせない要素であると思いますが、市のこれに対する考えと当市の現状、これからの取り組みについて伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
地区防災計画は地区コミュニティーにおける共助による防災活動推進の観点から、平成25年の災害対策基本法の改正により創設された制度であり、大規模災害で行政機能が行き渡らない場合でも地区の方々や自主防災組織、企業などが主体となって行う自発的な防災活動に関し、各地区の特性や想定される災害に応じた計画を地区住民が自ら作成することが期待をされております。災害対策基本法第42条の規定では、市町村の防災会議は市町村の地域防災計画の中に、この地区防災計画を盛り込むことができるとされており、当市ではそのような地区防災計画はございませんが、市内でも法の趣旨に合致をする取り組みもございますので、これをモデルとして地区防災計画の策定を働きかけていきたいというふうに考えております。
質問 小田部照
わかりました。先日、海岸町町内会と向陽ヶ丘地区連の連携で、地震による津波発生を想定した合同訓練が行われました。受け入れ側と避難側が双方の立場で合同で訓練を行うのは市内で初めてとのことでしたが、北地区避難階段の存在を知らなかった住民も多かったとのことで、大変実のある訓練であったと思います。こういった取り組みはお手本とすべきものであり、市内各地域で行ってもらいたい取組の一つだと考えますが、市の見解を伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
海岸町町内会、向陽ヶ丘連合町内会地区防災訓練実行委員会の主催によりまして、先月25日に市内で実施された防災訓練は、両地区の町内会組織を主体として市や消防署、消防団、警察などの防災関係機関に加え、避難施設となる学校などが協力する形で実施されたものでございます。今回の訓練は海岸町と向陽ヶ丘、両地区の方々が連携し合い、自発的に実施を進められた防災活動として、大変意義深いものであったと考えており、地区防災計画制度の趣旨に合致するものと評価をしているところでございますし、今回訓練に参加された町内会組織の皆様や御協力いただいた関係団体の皆様には防災思想普及の観点からも敬意を表します。市としましては、今回の自主的な取り組みを先進事例として位置づけ、これを参考に他の地区でも地区の実態に合った取り組みが行われるよう、引き続き防災思想の普及啓発に努めながら、地区防災計画の策定に結びつくような支援を行ってまいります。
質問 小田部照
わかりました。地区防災計画をつくるには、体制の構築、対応の練達、環境の改善、知恵の伝承、人材の育成といった地域コミュニティーならではの課題の具体化が求められます。地域の実情に即して考え、自発的に取り組み、みんなで力を合わせて展開していく日常のコミュニティー活動として行うことも要求され、いずれにしろ、地域の特性を反映しつつ地域の強みを生かした防災計画、自分のこととして感じられる手づくりの防災計画が必要になってきます。地区防災計画の策定や運用に当たっては、その内容が実用性、有効性があるものかどうかも評価されなければならず、早い段階から専門家のアドバイスを求めることが望ましいとされています。この地区防災計画を市内全地区に広めていくためにも、町内会や団体などへの地区防災計画の説明などを個別に行い、防災への理解を得ること、要請があればアドバイスができるよう行政関係者も用意が必要だと考えますが、市の見解を伺います。
答弁 企画総務部長 岩永雅浩(企画総務部長は2021年3月まで)
地区防災計画制度が制度化されてから5年が経過をし、計画の策定プロセス、作成主体と地元自治体との関係、取り組み課題などについては地域ごとに様々な手法があるということが、先進自治体の取組事例でわかってきておりますが、道内では策定が進んでいる自治体が少ないというのが現状でございます。当市としてどのように取り組んでいくべきかを、先ほど御紹介をした事例を基礎として、さらに調査研究を進め、取組方針を決定した段階において、町内会連合会など関係団体に説明し、理解、協力を得たいという考え方でございます。その上で、各地区などへの周知に際しましては、町内会や自主防災組織などを中心に説明会などで周知を図っていくとともに、ホームページや広報紙を通じ、市民を初め市内団体、企業などにも周知を図ってまいります。また、地区防災計画の策定は、地区の方々が主体的に取り組む必要がございます。したがって計画の策定、作成段階から地区の方々が参画することが必須でございまして、策定に向けたスケジュールも地区の意向を踏まえて考えることとなるため、実施の時期を市からは明言することはできませんが、市では平成27年3月に網走市津波避難計画を作成をいたしました。この計画の策定に当たりましては、地区ごとにワークショップを開催し、地区住民の意見を反映した上で、地区ごとの避難計画を作成しておりますので、この計画を踏まえて、津波避難対象区域の中から早期に地区防災計画の策定が望まれる地区を選定をし、各地区で行う防災行動、訓練などに取り組んでいただくことを基礎として、地区防災計画の策定につなげていきたいというふうに考えております。
質問 小田部照
引き続き、努めていっていただきたいと思います。