浦臼町議会 令和5年第3回定例会 2023年9月12日
ヤングケアラーの対応
2023年9月12日、浦臼町議会の一般質問で、砂場明議員が「ヤングケアラーの対応」について質問し、教育長 河本浩昭、町長 川畑智昭が答弁しました。
- 質問者
- 砂場明 議員
- 答弁者
- 教育長 河本浩昭、町長 川畑智昭
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 1番 砂場明
令和5年第3回定例会につきまして、一般質問をさせていただきます。私の方からは、ヤングケアラーの対応を町長、教育長にお尋ねいたします。数年前よりヤングケアラーの問題が表面化してきており、国会や道議会でも議論されるようになってきたと思います。令和2年、全国の調査では、中学生の21.6%、高校生の23.5%が何らかのお世話をしているとの回答があったそうです。また、道内では少なくとも1,000人以上いるとも言われています。ただ、アンケートは限定的で、数字は氷山の一角とも言われています。しかし、この数字から読み取れることは、浦臼町も例外ではない。悩んでいる子供もいると思います。7月には、厚生労働省が介護保険基本指針にヤングケアラーの文言を盛り込み、支援強化に乗り出し、各市町村は2024年から26年度を対象とした事業計画の見直しを促されるようです。この指針によって、少しは緩和されればよいのですが、高齢者支援のヤングケアラーは全体の数%とされており、大部分 は親の何らかの事情により兄弟の面倒を見ている、家事をしているということが占められているとの報告もございます。昔の大家族時代とは異なり、核家族化が進むにつれて、誰か一人が倒れると、それにかかる比重も上がって、結果、ケアラーも増えていくことも考えられます。この問題に取り組む中で、いろいろな方とお話ししましたが、本当に難しい問題だとも思いました。その理由としては、一言でヤングケアラーといっても、その状況が人の数だけ多岐にわたっている、またこれといった正解がないということです。しかし、共通の認識では 、何とかしなければいけないという危機感は伝わってきました。そこで、こういう場で議論を交わし、広く認知していただくことが大事と考え、一般質問をさせていただきます。まず、教育長にお尋ねいたします。これまで、子供たちからヤングケアラーの相談や、それと思わしき 子供はおられたでしょうか。これからのヤングケアラーの対応はございますか。また、教育長のご意見をお伺いいたします。続きまして、町長にお尋ねいたします。同じく、町にヤングケアラーの相談や通報はあったでしょうか。町の対応として、どういった支援策や施策が考えられますか。町長のご意見を伺います。本当に難しい問題ですが、何とぞご答弁をよろしくお願いいたします。
答弁 教育長 河本浩昭
砂場議員のご質問にお答えをいたします。現在まで、ヤングケアラーに関する相談はありませんし、思わしき児童・生徒につきましても、現状はいないと認識をしております。北海道では、令和3年度と令和 4年度にヤングケアラーに関する実態調査を行っており、「自分がお世話をしている家族の有無」で、いると答えた割合は、小学生で4.7%、中学生で7.2%となっており、「お世話が必要な家族」では、「きょうだい」が最も多くなっております。この実態調査の結果からも、家でのお手伝いとケアラーの境界線は 曖昧 なところもあり、その見極め・気づきは大変難しいのが現状でございます。児童生徒に一番身近な学校現場・教職員向けには、道教委と道保健福祉部により、「ヤングケアラー支援のためのガイドライン 」が作成され、アセスメントシートなどの活用により早期の発見につなげる手法が示されたり、本町の小中学校では、校内研修を積極的に行うなど、早期発見・対応に努めております。また、教育委員会としては、学校と情報 共有を密に行い、ヤングケアラーであると思われる児童生徒を把握したときは、関係機関との連携を図り、効果的な支援につなげたいと考えております。以上でございます。
答弁 町長 川畑智昭
続きまして、私の方からご質問にお答えいたします。議員のご質問にもあるように、国は第9期の介護保険事業計画の指針の一つ「地域包括ケアシステムの深化・推進に向けた取組」の中に、団塊の世代全員が75歳以上になる2025年問題を見据え、認知症高齢者の家族やヤングケアラーを含む家族介護者支援に取り組むことを明記し、公表いたしました。高齢者の介護に関する相談があった際には、主にどういった介護を 誰が行っているのか、手伝ってくれる方は誰なのかを聞き取りしており、介護支援計画を作成する介護支援専門員は、それらの項目を必ず把握しており、介護者が共倒れにならないよう計画 を作成しております。その過程の中で、18歳未満の 子供 が介護支援者の中にいると相談されたケースや通報は今までにございません。子供が家族をケアすることは、家族のきずなを深め、思いやりや責任感を育む ことにつながりますが、過度の負担が続くと、子供自身の健康にも影響が出てくることが考えられます。幼いきょうだいの世話やこども園等への送迎は、お手伝いの 範ちゅうと 捉えることもできることから、子供自身がそれをすることに負担を感じているか否かが、支援介入の境目と考えております。こちらに関しても、今までに相談されたケースや通報はございません。子育て包括支援センターでは、妊娠 届け出のあった全件に対して、今後予測される課題について、ヤングケアラー問題を含めて、妊娠期からの面接相談、家庭訪問、健診相談等をとおして判断しています。今後は、子供自身がつらいと感じたときに、学級担任や養護教諭などの身近な大人にSOSを出せるような啓蒙や相談窓口の周知、教育委員会、教諭との連携、医療、障がい福祉など他分野との連携が重要になってくると考えております。相談があった際には、広く情報を収集し たのちに訪問し、事実を確認した上で、ケースに応じた支援を既存の社会資源を活用しながら検討することになると考えております。以上です。
再質問 1番 砂場明
すいません、これは再質問の場合はどちらも先に言うのですか。
再質問 1番 砂場明
それでは、再質問ということで、教育長にまずは再質問させていただきます。今まで発見されたケースはないということでございました。道議会でもこの問題の質問が 見受けられましたので、議事録を幾つか読ませていただきました。その大部分は、やはり現場の先生の意識の問題で、子供の変化を見逃さない、また先ほど教育長も言っておられた講習会等を開くことと言っておりました。でも、子 供にしてみれば、ヤングケアラーとは何でしょうということになると思います。そこで、教えるということも大事なのではないかと私は考えます。いろいろ調べているうちに、埼玉県がこの問題に力を入れているということで、教育委員会にちょっと問い合わせをしてみました。やはり、教育が大事との認識から、小中高別にパンフレットを作成し、道徳や社会の授業で取り組んでいるようです。そのおかげで、それまでの県民の認識が20%程度から80%まで上がった。どういった調査かはわかりませんが、体感だとしてもすごい上がり方だと思っております。気をつけるのは、ヤングケアラーの言葉がひとり歩きすると、今度はいじめの温床に気をつけなければならないとも言っておりました。実際に、浦臼中学校の先生に聞いたのですが、授業といっても、コマ 数がぎりぎりでなかなか難しい。でも、大事なことなので、行うなら朝自習や委員会の時間を使ってでも行いたいとも言っていただけました。ただ、授業を行ったとしても、今でも報告はゼロですので、対象は少ないのではないかとの指摘があるかもしれません。私は、子供のうちに教育することで、大人になったときに、自分の 子供をケアラーにしないという二次的効果もあるのではないかと先生にお尋ねしたら、そういう効果もあるのではないかと言っていただきました。そこで、教育長は、教育を織り込むことはどうお考えでしょうか。もちろん、浦臼町だけでは難しいこともわかりますので、他方に呼 びかけるなどして、道の教育委員会に働きかけることはできるでしょうか。
再質問 1番 砂場明
あります。
再質問 1番 砂場明
それでは、町長に再質問いたします。そもそも、ヤングケアラーで表面化されている数字は通報が多いようです。例えば、車いすに乗ったお母さんを子供が押してスーパーに買い物に行くなど、こういったケースはわかりやすいのですが、先ほど述べたようにわかりづらいものが多いもの。何か対策は ない かと探 していましたが、栗山町でケアラー条例を 作られた と新聞で見かけましたので、知人を通して栗山町の議員を紹介してもらったところ、その条例の骨組みを作った とされるケアラーの専門家の方を紹介していただきましたので、会ってお話を聞いてきました。とても勉強になりましたし、いい話が聞けました。内容は、時間の都合上、割愛しますが、結論から言いますと、ケアラー問題はどこの 誰とか、どこの団体が頑張ってもなかなか解決は難しい。町全体で考え、行動することが大事ですとのことでした。そういう意味では、都市部より小さな町の方が、コミュニティーがしっかりしている分見えやすいとのことです。また、条例のメリットを尋ねますと、今まではケアラー問題は要支援者と支援者など当事者の対応しかできませんでしたが、条例化することにより多くの町民に流布できる。また、企業や各団体にも入って行き、情報を流したり受けたりすることができるようになったそうです。では、浦臼ではどうかと考えたときに、条例の制定は町長にお任せいたしますが、例えばビラやパンフレット、フライヤーなど、 子 供たちだけではなく、町民向けに配布したり、広報や防災無線を利用したり、講演会や ケアカフェなどを開催するといったことで、広く認知できる方法はあるのではないかと思いますが、町長、いかがでしょうか。これからのケアラー対策は、対症療法も必要ですけれども、原因療法、つまり予防策を考えることが大事だともお話を聞いて思いました。その中で、先ほど無自覚のケアラーと称しましたが、親自体も無自覚のまま 子供をケアラーにしているケースもあると思います。悲しいことに、確信的な親もいることは否めませんが、それは別の対応が必要として、周知する対応をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。以上です。
答弁 教育長 河本浩昭
ただいまの砂場議員のご質問にお答えをいたします。議員おっしゃるように、啓発というのはとても大切で、授業であるかどうかは別として、学校においても児童生徒に対する啓発、それから教職員の認知等の向上ということをやっていかなければいけないと考えております。北海道でも、4月に北海道ケアラー支援条例が施行されまして、それに伴いまして、本年3月に令和5年から3年間を計画期間としまして、北海道ケアラー支援推進計画なるものを道が策定しております。それで、その中で幾つかの目標数値があるのですけれども、例えばケアラーに関する道民の認知度、それから児童生徒のヤングケアラーに関する認知度、また児童生徒のヤングケアラーの相談窓口に関する認知度、これらを3年間で目標50%と道はしております。それから、学校のヤングケアラーに関する認知度、これは学校ということは、つまり教職員と理解しますけれども、それを100%にするということを掲げておりまして、先ほども申しましたけれども、道教委からも職員研修のための研修パッケージなるものが送られてきておりまして、それも小中学校に配付して、小中学校では先生方が研修を行っているという状況にあります。それらを通じて、また 子供 たちのヤングケアラーということに関する認知度を上げていきたいと考えております。以上でございます。
答弁 町長 川畑智昭
ご質問にお答えいたします。まず、条例の制定につきましてはお任せいただけるというお話でしたけれど、栗山町さんでかなり何年も前に制定されていたというのは、新聞等では承知したところですけれど、その後、なかなか続く町があらわれないというのも、何らかの理由があってのことかと思いますので、改めまして、ちょっと調査をさせていただきたいと思います。周知につきましては、これだけ突出してということにはなりませんけれど、他の問題、課題ともあわせまして、住民周知の方に努めてまいりたいと思います。
再質問 1番 砂場明
教育長にもう1点、お尋ねいたします。早期発見が大事ということは共通の認識だと思うのですが、コロナ前は家庭訪問という制度がございました。これは今は形を変えて、親御さんが学校に行って先生とお話するというシステムに変わったのですが、ちょっとベテラン先生とお話したときに、家庭訪問でわかりますかという話を聞いたら、前はケアラーという言葉もなかったので、ネグレクトですとか、家庭内暴力ですとか、そういう傾向は、どんなに先生が来るとき着飾っても、ある程度理解できたところがあるという先生の発言でした。今後、家庭訪問というのはなかなかもう制度は変わらないと思うのですけれども、そういったところを見る違ったものというのはあるのでしょうか。もし、ないとするならば、やはり教育長が言ったとおり、皆さんで認知していくことが大事だと思いますので、そちらに傾いていただければと思うのですが、その辺を1点、お聞きいたします。それと、町長に再々質問があります。今も認知という言葉があって、認知することが大事だと僕も思っています。その中で各種団体といろいろ協議を行っているということも先ほど答えていただきました。私のその中でのイメージなの ですが、PTAという団体は一番いい のかなという気がしまして、お母さんたちのネットワークというのはものすごいものがありますし、得てして、そういった環境に置かれている親は、なかなかそのネットワークに参戦していないという現状もあるので、いろいろな情報をこれから共有していく中で、PTAの団体というのは欠かせないのかなという気がいたします。また、そうやって、周りの団体からいろいろ情報を集めて、そういうのをやっていくと、もしかしたらあぶり出しとか、あとは監視されているだとか、そういう批判もあるかもしれません。この問題が根深い理由としては、やはりプライバシーだったり、家族観、倫理観の高い壁が存在することだと思います。しかし、悩んでいる子供を放っておく理由にはならないと思いますので、しっかりとした対策の構築をまた町長にはお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 教育長 河本浩昭
お答えをさせていただきます。議員おっしゃるとおりであると認識しておりますので、できるだけ 子供 の変化に気づくようにして、うちの町につきましては、子供たちが少ないという、逆にそれは子供の変化に気づきやすいというメリットにもなるかと思います。教職員の感覚も研ぎ澄ましながら、対応していきたいと考えております。以上でございます。
答弁 町長 川畑智昭
PTAの活用といいますか、PTAを通じてというご意見をいただきました。PTA自体、学校なり教育委員会所管の組織になりますけれど、町としてどう 関わっていけるかにつきましては、教育委員会の方とも協議をさせていただきまして、できることをやっていきたいと思います。