浦河町議会 令和7年第4回定例会 2025年9月17日
空き家対策の現状と課題について
2025年9月17日、浦河町議会の一般質問で、木下浩一議員が「空き家対策の現状と課題について」質問し、町民課長 伊藤圭悟、商工観光課参事 葛西生昇が答弁しました。
- 質問者
- 木下浩一 議員
- 答弁者
- 町民課長 伊藤圭悟、商工観光課参事 葛西生昇
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 木下浩一
おはようございます。発言通告書に基づきまして、1問の質問をいたします。今回は、空き家対策の現状と課題についてであります。空き家問題につきましては、これまでも多くの質問がされておりますが、私はまた違う角度から、改めて空き家対策について、提言を含めて質問させていただきます。一口に空き家と言っても、それぞれの事情や状況が違いますので、千差万別と言えるのではないかというふうに思います。例えば、居住されている方が入院や施設入所といった状況で一時的に空き家となっている場合や、残念ながら居住者の方が亡くなられて、その後、その家に住む方もなく放置されている場合や、その場合は管理されている方が分かると思いますが、一方、所有者や管理されている方も分からず長期間放置されている場合など、いろいろとあると考えられます。いずれの場合にしても、現在の法律では、特定空家に指定されない限り、地方公共団体が空き家対策に乗り出すことがなかなかできないような仕組みになっていると感じています。あくまで空き家の所有者または管理されている方が責任を持って対応していただくことが前提でありますけれども、現状なかなかそういうような状況ではないということを感じております。空き家内に雑草が生い茂り、今年の夏の暑さのため蜂の巣が壁に作られるなど、周辺の住民の生活に影響を及ぼす様子も見受けられるようになっております。町民の生活を守り、命を守るという観点から、町として何らかの対策が必要ではないかというふうに考えております。町では、対策の一つとして空き家バンクを設立し、登録、利用を呼びかけたり、移住体験住宅の確保を目的に空き家リフォーム補助といった施策を行っておりますが、一定の利用、活用はあるとは思っておりますが、現状はどうなっているのでしょうか。町の見解を伺いたいと思います。今後も人口減少に伴って、空き家の増加は予想されます。町として、さらなる施策、対策が必要であると思っております。では、町の条例の中で対応できるものはないかというふうに考えておりましたが、平成11年に制定されました「浦河町さわやかな環境を守り育む条例」というのがあります。この中で第10条に、空き地などの適正管理について、占有者は、占有する空き地等の草刈りを行うなど清潔を保つとともに、適正に管理し必要な措置を講じなければならないと規定されています。この占有者とは、第2条に町内に土地もしくは建物を占有し管理する者というふうに規定されています。また、第19条では、町長は、この条例に違反した場合、調査することができ、必要な指導及び勧告をし、従わない場合は、氏名等を公表し、もしくは3万円以下の罰金を処することができるというふうに規定されています。この条例を拡大解釈すれば、空き地や空き家の占有者は、適時に草刈りなどを行うことはもとより、清潔を保ちながら適正に管理することが求められています。ということは、蜂の巣もあれば取り除くことも、それも該当するのではないかというふうに思います。拡大解釈し過ぎであれば、条例を一部改正して、草刈り等のほかに、蜂の巣の撤去も加えれば済むように感じますが、町の見解を伺いたいと思います。また、さらなる施策があれば、併せて伺いたいと思います。以上の点から、四つの質問をさせていただきます。①10年ほど前に町内全域で空き家の調査が行われたが、改めてそのときの結果はどのようなものだったのか。また、その後、同様な調査は行ったのか。②人口減少に伴い、空き家の数は増えているように感じる。町は空き家対策として、「空き家バンク」の設立や「生活体験住宅確保事業空き家リフォーム補助」といった施策を展開しているが、現状と課題をどのように認識しているのか。③地域にとって空き家問題は深刻化している。所有者または管理者の情報がなく、管理されていない空き家もあり、近所の住民に影響を与えている状況も見受けられる。町条例の中で対応できないのか。④空き家問題は、町のみの対策では限界もあると思う。国の政策、法律の改正なども注視しながら、町民の生命、財産を守るという観点からさらなる施策を求めたいが、どうか。以上について、よろしくお願いいたします。
答弁 町民課長 伊藤圭悟
おはようございます。私からは、空き家対策の現状と課題についてのご質問の①と③と④について、ご答弁をさせていただきます。まず、①の調査の関連の部分について、ご答弁させていただきます。調査につきましては、まず平成27年度に、全自治会を対象に空き家等実態調査を実施しております。各自治会から提出いただいた報告を基に自治会の方と担当職員で現地を回り、そのときには約100件の空き家を確認しております。その後、平成30年度に、外部委託による浦河町空き家等実態調査を実施しております。内容につきましては、空き家の現地調査を行い、空き家の件数や分布状況を把握するとともに、その状況をデータベース化し、空き家に関連する諸施策の基礎資料とすることを目的としております。調査の結果につきましては、このときには空き家戸数357件となっており、これを地区別や戸建住宅や店舗などの用途別、木造、非木造の建物構造別など、それぞれの集計を行っております。その後、同様の調査は行っておりませんけれども、この調査結果を基に、追加、削除を行いながら、全体の把握に努めているところでございます。次に、一つ飛んで③の町の条例の中で対応できないのかというご質問ですけれども、先ほど木下議員も触れられておりましたけれども、当町では「浦河町さわやかな環境を守り育む条例」を制定しており、この条例は、浦河のさわやかな環境を守り育むことについて、町民が環境への負荷軽減に努めるとともに、生活環境の美化について必要な事項を定め、町民の健康で快適な生活の確保に寄与し、また、浦河の豊かな自然を後世に引き継ぐことを目的としております。町の役割といたしましては、建物、土地に関する情報、現場などの調査を実施することができ、必要に応じ指導、勧告することができる内容となっております。自治会などからの要望があれば、時間はかかってしまいますけれども、都度、通知等により適切に管理いただくよう依頼し、対応していることをご理解いただきたいと思います。最後に、④のさらなる施策を求めたいがについてのご質問ですけれども、議員ご指摘のとおり町単独での解決は非常に難しいものであり、担当課としても深刻な問題として捉えており、その対応に苦慮しているところであります。引き続き、国の法改正等を注視するとともに、他市町村の先進地事例や補助制度などの情報収集を行い、必要な施策の検討を進めていきたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
答弁 商工観光課参事 葛西生昇
おはようございます。木下議員ご質問の空き家対策の現状と課題についての2点目、空き家バンク等の施策の現状と課題に対する認識について、お答えいたします。浦河町では、空き家の利活用や廃屋化を防ぐ取組として、空き地バンク、空き家バンク活用促進事業補助、生活体験住宅確保事業空き家リフォーム補助を行っております。現状では、これらの取組について、町のホームページへの掲載のほか、固定資産税の納付書発送の際に案内を同封し、周知しているところであります。課題につきましては、周知はしているのですが空き家バンクの登録の申込件数が少ないこと、また、空き家バンクに掲載している物件と求められる物件とのミスマッチがあるということを認識しております。
再質問 6番 木下浩一
ありがとうございました。では、再質問をさせていただきます。1点目の調査等なのですが、10年ほど前、平成27年に全自治会を対象として調査を行って、約100戸の空き家が確認をされたと。さらに平成30年には、委託により調査をされて、そのときは357戸と。あれからもう7年たっていますよね。これまで、私はさらに増えているように感じているのですが、実態として、町としては、この7年間でどのぐらい増えているとか、そういう数は確認されておられますか。
答弁 町民課長 伊藤圭悟
357件につきましては、外観目視ということもあって、外部委託しております。 この間、年に1回程度、町のほうでも担当者が見回っております。この357件の中に実は町の職員住宅ですとか教職員住宅または事業者の職員住宅なども含まれていることもありましたので、その分を現地を回りながら所有者等を確認し精査したところ、令和6年度末の実績になりますけれども、225件ということで担当としては把握しているところであります。
再質問 6番 木下浩一
いろんな空き家の中身というか、あるのですね。だから、町で管理されているものもあれば、そういった団体で管理されているものも、でも今は住んでいないというところもある。やはりそれはもう管理者が一番分かっているわけですから、例えば何かあればそこに言うということは、それはそれでいいと思うのですけれども、問題は、一般の民間の住宅やらアパートやら店舗やら、そういうのが実際にちゃんとした管理をされているのかというのが心配というか、問題だというふうに感じています。これをやはり何とか利活用する、また、例えば周辺にまだ住んでいる方もいらっしゃいますので、その方々の安全や安心を守るという点では、きちっと225件なり民間の住宅が一体誰が管理されているのか、所有者は誰なのか、そこはちゃんとしっかり把握する必要があると思いますけれども、担当課としては、その辺ははっきり管理されているのか、改めて伺います。
答弁 町民課長 伊藤圭悟
225件のうち、所在等が不明なものにつきましては29件あります。それ以外の部分につきましては、現段階ではありますけれども、所有者、住所は確認が取れているところであります。
再質問 6番 木下浩一
9割方は所有者がしっかり分かっていて、そこに住んでいなくても、管理をされている方も分かっているということで理解をさせていただきました。続いて、②のほうですけれども、これは商工観光課の担当ということで、今、空き家対策の空き家バンク等のお話をされました。なかなかやはり進んでいませんよね。私もたまにホームページで空き家情報とか空き家バンクを見るのですけれども、思ったより出ていないなと。こんなにたくさんあるのに何で登録していないのだろう。やはりなかなか周知されていないのではないかというふうに思います。確かにホームページ等で募集はしていますけれども、今言うとおり管理されている方が9割ぐらい分かっておられるのですから、町民課と協力して、その方々がどういう意向を持っておられるのか、その辺もきちっと調査する必要があると思いますけれども、担当課としてはどうですか。
答弁 商工観光課参事 葛西生昇
今そういった話、町民課との連携というのは進めていければなと思うのですけれども、やはり個人の所有のものなので、所有者の意向というのが大切になってきます。持ってはいるけれども、知っている人になら譲ってもいいけれども不特定多数にはちょっと出したくないなという方もいらっしゃいますし、その辺はやはり所有者の方の意向が一番大きいということもご理解いただければと思います。
再質問 6番 木下浩一
それはいろんな事情があるので、一口に全部リフォーム、空き家バンクに登録して、または体験移住に使いませんかと言っても、なかなかそうはいかないことは十分分かっております。ただ、これは民間の、今、事業者が空き家の相談を受けながら改装してやっておられるというのを、いろんな広報紙等も拝見して、その相談もかなり多いというふうに伺っています。だから町も、そこと連携するかどうかは別としても、そういう情報はやはり持って、空き家があるけれどもどうしていいか分からないと、そういうところの方々がたくさんいらっしゃると思いますのでね。ですから、例えば225件のうちの9割方は誰が所有されているのか分かっているわけですから、例えばそこに、町でこういう事業をやっていますけれども一回ご相談されませんかみたいな、そういうことはされる予定はありませんか。
答弁 商工観光課参事 葛西生昇
今までは固定資産税の納付書と一緒にというところだったのですけれども、固定資産税、免税点以下でかかっていない方ももしかしたらいらっしゃるのかもしれないので、そういう情報を町民課で持っているのであれば、連携して進めるということも検討していければと思います。
再質問 6番 木下浩一
ぜひ課の枠を超えて連携できるところはしっかり連携をして、こういった空き家を少しでも減らして、利活用できる方向に進めていただきたいというふうに思います。そういう情報が民間のほうにあるのであれば、民間ともちゃんと協力しながら、民間はあくまでも企業ですので、ご商売ですから、そこに触れない範囲で、町もそれをやるのかと言われると、ちょっとまたそれは違うことになりますので、町で扱えるもし状況があるのであれば町でやっていただくと、民間がやれることは民間でやっていただく、そういうようなすみ分けというか、そこもしながら、しっかりとした対策を取りながら各課とも連携して、ぜひこの空き家リフォーム、それから体験移住、今、体験移住の住宅も大変少ないと、なかなかなくて来たくても来られないのだというような要望もあるというふうに伺っておりますので、その辺の協力をさらに深めて、各課で、町全体で空き家対策に取り組んでいただきたいというふうに思います。そして、3番目の、先ほど出ましたけれども、管理されていない空き家も29件あると。誰が管理されているか分からないところもある。昨日の議会の補正予算でも、有害蜂の駆除で、さらに増加、予算を増やして対応するということで、今年の夏は特別に、特別なのか分かりませんけれども、昨年よりもさらに有害蜂が増えて蜂の巣の撤去が増えているというふうに伺いました。私たちの地域でも、実は空き家に二つほどスズメバチの巣ができまして、それを撤去すると、周辺の住民の方から何とかしてほしいという意見があって撤去しました。1件につきましては、所有者と連絡が取れましたので、個人負担が生じますので、その方からその分を負担していただきましたが、もう一件は、近所の方も管理されている方が誰か分からないという状況で、でも自分が刺されるのも危ないということで撤去をお願いしたいと。役場を通してだと思いますけれども、撤去をお願いして、例えばその個人負担は誰がするのだということで役場のほうに相談したら、それはこちらのほうでは調べられますけれども、それには時間かかりますので、それでもよろしいですかというような返答だったそうです。その方は、いや、それを待っていたらいつになるか分からないので、自分の身も危ないし取ってほしいので、その分は私が負担しますから撤去をしてくださいということで、その方が自分の身を守るために個人負担をされたそうです。例えば、自治会だとか町内会で、地域の中に空き家があるとすれば、それに例えば草刈りまでできるかどうかは敷地に入ってやることですのでできませんけれども、例えば蜂の巣であれば業者を頼めばやってもらえる、でもその自己負担は誰がするのだと。空き家であればもちろん町内会費はいただいていませんし、管理者が分からないということであれば、これは誰がどう対応すればいいのかと。町では、個人負担分以外の部分は全額補助していただいていますので、それ以上補助しろということはなかなか言いにくい部分はありますけれども、その場合はやはり町内会がある程度を負担しなければならないのかなと。そうすると、自治会費をいただいている方が、何でもらっていないところの蜂の巣を取るのだと、それを自治会で負担するのだというような不平感も、不満感も出てくるのではないかというふうに思いますけれども、9割方分かっているわけですから、分かっている方については、例えばそういうような状況があれば、所有者なり固定資産税を払っている方に催促というか勧告というか、取りますのでその分個人負担をお願いしますというようなことは、町としてはできるのですか、できないのですか。
答弁 町民課長 伊藤圭悟
その部分については、先ほど木下議員もおっしゃっていましたけれども、少し時間を下さいということが出てきますので、そこはそういったことで、地域の方が困っているというお話はさせていただくのですけれども、電話番号まで押さえているわけではないので、郵送でのということになってしまうとどうしても時間がかかってしまうというところで、今回、窓口のほうの対応でもそういうご答弁をさせていただいたところであります。
再質問 6番 木下浩一
ですから、それは分かるのです、町でやることがある程度時間かかるし。でも、それはすぐ取らないと命に関わることもあるわけですから、その点については、例えばそのときには、申し訳ないのですけれども、連絡を取りますので、例えば自治会で一時負担していただけませんかみたいなことで相談があっても私はよかったのではないかなというふうに思いますが、それであれば、例えば後からちゃんと所有者が分かって負担分をもらっていただければそれで済むことですので、それが1か月遅れても2か月遅れても、きちっと分かるのであれば、そのぐらいの対応までやっぱり町民の命を守るためには私は必要だと思うのですけれども、その辺についてはやっていただけるような方向で進めていただけませんか。
答弁 町民課長 伊藤圭悟
そこの部分につきましては、各自治会によって対応がまちまちになろうかと思いますので、その辺は検討というか状況を見て判断させていただきたいと思います。
再質問 6番 木下浩一
いずれにしましても、町民の命を守るという、ここが前提ですので、そこをしっかりと考えた上で、ある程度対応ができるというか、統一的にやっていただける状況がつくれるのであれば、例えばそういう自治会長等が集まる会議もありますので、その辺でそういうような協力を各自治会にしていただくようなことも、ぜひお願いしたいというふうに思います。それで、4番の最後の質問。これはもちろん空き家問題は本当に難しい問題で、町でできることは本当に限られて、条例の改正等をもしやっていただけるのであれば、そこを改正しながら本当に町民の命を守るという、私はその1点で、この政策を進めていただきたいというふうに思います。特定空家になれば、ある程度、行政代執行で取り壊す、後からその所有者または管理されている方に請求できるということはありますけれども、それ以外のところにつきましては、なかなかそこまでできない、踏み込んでいけない。ましてや民間の土地や建物ですと、なかなか町でも限界があるというふうにも理解していますが、先ほど町民課長もおっしゃっていましたけれども、さわやか条例がありますので、そこをうまく、拡大解釈するのが難しいのであれば、条例改正をするなり、やはり町民に寄り添った対応、それから、これはできてからもう20年以上たつ条例ですので、その間かなり社会情勢も変化しておりますので、もし条例改正ができるということであれば、条例改正も含めて対応していただきたいというふうに思います。それと、やはり国の施策を待たざるを得ない部分ももちろんあります。今つかんでいる情報の中で、この空き家に関しての国の何か方針とか方策みたいなのをつかんでいることがあれば教えていただきたいと思いますが。
答弁 町民課長 伊藤圭悟
現状といたしましては、除去に関わる交付金の関係ですけれども、これが令和7年度で終了することになっています。議員ご心配のとおり深刻な問題ですので、この後、引き続きそういった部分の補助政策だとかが多分出てくると思いますので、そこら辺はしっかり注視していきたいと思っています。
再質問 6番 木下浩一
ぜひ国の施策、状況も注視していただいて、本当に何度も言いますけれども、町民の財産と命を守るというその観点で、ぜひいろんな対策を進めて、先ほども言いましたけれども、民間と協力できることは民間とも協力し、町でできる範囲内でやれることはしっかりやっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。以上で終わります。