浦幌町議会 平成20年第4回定例会 2008年12月7日
有害鳥獣による農作物被害の対策について
2008年12月7日、浦幌町議会の一般質問で、森秀幸議員が「有害鳥獣による農作物被害の対策について」質問し、町長 水澤、産業課長 前田が答弁しました。
- 質問者
- 森秀幸 議員
- 答弁者
- 町長 水澤、産業課長 前田
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 森秀幸
私は、本定例会において、有害鳥獣による農作物被害の対策について、町長の考えを伺います。野生鳥獣による農作物の被害が近年増加しています。町は、有害鳥獣被害の対策として、猟友会に駆除を委託しております。今年度も多頭の有害鳥獣を捕獲して成果を上げているところであります。しかし、繁殖数が多いこともありまして、一向に被害が減少しないのが現状であり、農業経営に大きな影響を与えているところでもあります。そこで次の点をお伺いいたします。1 点目として、浦幌町鳥獣被害防止対策協議会を設立されていますが、どのような組織なのでしょうか、伺います。2 点目として、近年、カラスの被害が増加しており、農作物はもとより乳牛にも被害を与えるようになっていますが、町は被害対策をどのように考えているのでしょうか。3 つ目といたしまして、ハンターの人数が高齢化等により減少していますが、町は、今後どのように考えているのか、お伺いいたします。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
森議員のご質問にお答えいたします。有害鳥獣による農作物被害の対策につきましては、農作物及び人畜の被害防止のため、北海道猟友会池田支部浦幌部会及び上浦幌猟友会のご協力をいただきながら、有害鳥獣の駆除を行っております。本町では、ここ数年対象鳥獣の生息数の増加により、捕獲頭数も増える傾向にあり、平成 19 年度には、ヒグマ 5 頭、エゾシカ 399 頭、カラス 160 羽、キツネ 299 頭、キジバト75 羽を捕獲いたしました。また、同年の鳥獣による農作物等の被害状況については、小麦、甜菜などの主要品目において、食害による被害面積が 86 ヘクタール、家畜については、キツネやカラスに襲われて 72 頭が出血するなどの被害が発生し、農業者の営農意欲の減退を招いている状況にあります。1 点目の浦幌町鳥獣被害防止対策協議会の設立及び組織の内容についてでありますが、全国的にも農作物の農林水産業等に係る被害が深刻な状況にあり、被害を及ぼす野生鳥獣の生息分布の拡大、また捕獲頭数の増加などから、鳥獣被害防止特別措置法が平成 20 年 2月に施行されたところであります。この法律は、農林水産大臣による基本指針の策定、市町村による被害防止計画の作成及びこれに基づく特別の措置等について定めることにより、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための施策を、総合的かつ効果的に推進し、もって農林水産業の発展及び農山漁村地域の振興に寄与することを目的としております。本町におきましてもこの法律に基づき、浦幌町農業協同組合、浦幌町森林組合、大津漁業協同組合、猟友会及びその他一次産業に携わる各団体のご協力を賜り、浦幌町鳥獣被害防止計画を策定する事を目的に、本年 9 月 24 日、浦幌町鳥獣被害防止対策協議会を設立したところであります。この鳥獣被害防止計画には、被害を防止するために駆除をする鳥獣、計画期間、捕獲目標、実施体制及び捕獲鳥獣の処理について定めることとなっており、現在のところ農林水産業の被害状況を取りまとめ、来年 1 月にはこの計画を策定する予定となっております。計画策定後においては、鳥獣被害防止計画に沿いながら、この協議会が中心となり鳥獣被害防止の施策を行っていく予定であります。2 点目のカラス被害対策についてでありますが、現在のところカラスの駆除にあたりましては、銃器による捕獲を行っております。本町では、平成 5 年までの約 5 年間に一般廃棄物処理センター敷地内において、箱わなを設置し、年間の捕獲数では最高 4,500 羽を捕獲した年もあり、カラスの生息数は一時期減少したものの、遠くは旭川市のプレートを付けたカラスが捕獲されるようになるなど、他市町村から集まってくる状況から、市町村が単独でカラス駆除を実施するには限界があり、箱わなによる捕獲を断念した経緯もあります。今後は、鳥獣被害防止計画の策定にあたり、カラスによる被害防止の実施体制と捕獲方法を検討して参りますが、現在の銃器による捕獲では、発砲できる区域が限られており、生息頭数の減少に至らない状況にあるため、広域的に捕獲するために近隣市町村と協議を進め、国の補助事業を活用しながら、安全で効果的な捕獲機材の導入を検討して参ります。3 点目のハンター人口の減少についてでありますが、猟友会池田支部浦幌部会と上浦幌猟友会の会員数は現在のところ 48 名となっており、ここ数年は、高齢化の影響、また新規会員の入会がないなどにより減少してきており、今後の有害鳥獣駆除事業の実施にあたり、大変大きな問題と考えているところであります。今後も、各猟友会のご協力を賜りながら、農作物等の被害防止に努め、有害鳥獣駆除従事者につきましては、わな免許等狩猟免許の取得促進を図り、また鳥獣被害防止計画に盛り込む実施体制づくりとして、捕獲等の取り組みを実施する、鳥獣被害防止対策実施隊を設けることにより、対象鳥獣捕獲員の要件を満たす隊員について、身分保証や狩猟税の軽減措置などが講じられることから、実施隊の設置に向けて検討して参ります。さらに、新たな被害対策の担い手育成については、町と協議会が連携しながら、人材の確保のために狩猟免許の取得促進を行って参ります。以上、森議員の答弁といたします。
質問 森秀幸
ただいま答弁をいただきました。要するに、この協議会というのは、国が鳥獣による農林水産業に係る被害防止のためにですね、施策を総合的かつ効果的に推進するということの内容だったと思います。我が町はですね、一次産業に係わる各団体が一体となって鳥獣被害を防止する内容と認識をしたところでございます。この協議会につきましてはですね、ぜひとも中心になって、鳥獣被害を防止するように講じてもらいたいものでございます。2 点目のカラス対策でございますけども、19 年度にはハンターの方々がですね、苦労なさいまして、160 羽捕獲をしてございます。しかしながら、カラスの数というのはですね、私も数えたことございませんけれども、相当な数が生息しているのかなというふうに思っておりますし、また、カラスに対する被害もですね、大変大きく増えていることなのかなというふうに思っております。今の答弁の中にですね、たぶん協議会が中心となってですね、公益的に捕獲するために近隣市町村との協議を進めて、国の補助事業を活用しながら効果的な捕獲機材の導入を検討するというような内容でございますけれども、この辺につきまして、もう少し詳しくご説明をいただきたいなというふうに思っております。また、3 点目のハンター人口の減少につきましては、私もこれにつきましてはですね、とても深刻に考えている状況でございます。これから 5 年も経てば、まだまだハンターの数が減少していくのかなというふうに思ってございます。新たな担い手の育成としてですね、町と協議会が連携をしながらですね、人材の確保に努めていただくことを強く希望するものでございます。また、シカの生息について少しお話しますと、平成 15 年度にですね、シカの防護柵が終了しております。また一部ではですね、川上栄穂地区につきましては、17 年度からシカ防護柵のかさ上げ工事が始まりまして、4 年間で今年度終了したのかなというふうに思っております。この防護柵が終了した時にはですね、シカの被害が少なくなりまして、農家の方もこんないいことはないと、本当に喜んでいましたが、年数が経つにつれましてですね、川伝いからの侵入、また国道伝いからの侵入、またはですね、JR の線路伝いにくるもの、また角の立派なシカになりますと、仮想もしないでですね、2 メートルもある防護柵を簡単に跳び越えるというように侵入して参ります。ハンターの方々はですね、年間 40 頭も駆除してございますが、ただ防護柵の張っていくところですね、たまたま内側にちょっとした森林だとか、山が入ってございます。そこにシカが住みついてですね、シカも繁殖をしているというような状況でございますので、この駆除と申しますか、シカがさっぱり少なくならないのかなというふうに思っております。また、ハンターが駆除をしてですね、回収に行く時なのですけれども、土地の使用者の方とトラブルを生じているというような話も聞いてございます。これにつきましては、駆除が速やかに行えるようなですね、体制を行政、または協議会が中に入って、お互いの理解を求めていただきたいなというふうに思っております。もう 1 点、クマにつきまして、少しお話をさせていただきたいと思いますが、クマの捕獲につきましては、平成 15 年から 19 年度までですね、31 頭のクマが捕獲されております。クマというのはですね、キツネだとか、シカと違いまして、野生のクマでございますし、凶暴性が十分にある動物でございます。この捕獲に関しては、クマのおりを設置して、箱わなによる捕獲を行っていますけども、この従事にかかわる危険性と申しますか、そこらにつきましてもですね、もう少し町の対応と申しますか、もう少し重く考えていただいてもいいのかなというふうに思ってございますけれども、その辺のこともご答弁をいただきたいなというふうに思います。
答弁 産業課長 前田(産業課長は2011年3月まで)
それでは、答弁をしたいと思います。何点かありまして、漏れましたらまたご指摘をお願いしたいというふうに思います。まず、カラスの駆除の関係でございますけれども、たしかに何年か前は 4 千何百万ということで駆除したという経緯もありますが、最近におきましては、そういう大量な駆除をしている実績ではございません。このカラスの特性と言いまして、たしかに、駆除した時には、一時的には減少はしますが、減少した後に他の区域から、また侵入してきて増えてくるというのが習性だというふうに聞いております。このカラスの今回の駆除の関係でございますけれども、広域的に連携をしていくということでございますが、十勝支庁と近隣支庁が足並みをそろえて駆除を行えるよう検討していくということでございます。また、カラスの箱わなもこの協議会の計画の中で、考えていくというふうにしておりまして、現在、上浦幌、下浦幌、これから協議会の計画書の中で盛り込むということになっておりますけれども、1 期から 3 期の間で考えていきたいというふうに思っております。これらが全部駆除できるかということは、申し上げられませんけれども、当面、そういう形でとっていきたいなというふうに考えております。また、クマの関係でございますけれども、今現在、ヒグマが出没した段階におきましては、駆除が必要ということで判断をいたしまして、駆除事業に委託をしておりますハンターに出動を要請しております。追跡調査等を行いまして、クマを発見した場合、射殺できる状態であれば銃器により駆除しております。また、農作物等によるクマの食害・被害等が発見された時には、箱わな設置をして有害鳥獣駆除を行っております。しかし、たしかにクマにおきましては、非常に危険な動物ということで、委嘱するハンターにおきましても、狩猟経験の豊富な方ということで、また賠償責任保険に加入しているということを要件にして、今現在お願いをしている状況でございます。このたびの鳥獣被害防止措置法の中で、この危険に対しての補償とかそういうものが何かなければということになろうかというふうに思います。それにつきましては、身分保障といたしまして、非常勤の公務員扱いとして保障できるという内容になっておりまして、またそのハンターにつきましては、狩猟税の免許等の軽減措置もやれるということで、協議会の設置をして参りたいというふうに思います。ただ、対象鳥獣の捕獲隊員の要件として、この隊員になる要件といたしましては、このハンターが積極的に鳥獣駆除に対しての参加が見込まれる方と、それからまた、3 年間連続して狩猟登録を行っている方ということとありまして、また適正かつ効果的に捕獲を実施できる方と、そういう要件がございますけれども、そういう要件が満たされている方について、鳥獣被害対策実施隊ということでお願いしていく形になろうかというふうに思います。また、ハンターの減少につきましては、今現在、先ほど、町長の答弁の中にありましたけども、たしかに高齢者等の関係がありまして、新しいハンターがなかなか増えないというのが現状でございます。これにつきましては、今、上浦幌とそれから下浦幌の猟友会に協力をしてもらっているわけでございますけれども、今後、ハンターの減少を食いとめる方法といたしましては、先ほども申し上げました中の鳥獣被害防止対策措置法の中の身分保障という形で何とか協力をできないかということで、協議会と町とお願いをしながら要請をしていきたいというふうに考えております。それから、駆除後の地元地先とのトラブルの関係でございますけれども、これにつきましては、たしかに地先に入った場合に、その農作物等の影響が出るのでということで、トラブルがあるというふうに、今現在聞いております。これにつきましても、今後、協議会とそれから農協が協議会の中に入っておりますので、農協と連携をとりながら組合さんの方へ理解を求めていきたいというふうに思っております。シカ柵の関係でございますけれども、15 年に終了していまして、15 年から急激にシカ柵被害が減少しております。このシカ柵につきましては、現在、シカ柵の協同組合というのが各地域で管理しているという状況でございまして、侵入等についての報告もある程度聞いておりますが、このシカ柵の川、道路等からの侵入等につきましては、今のところ対策ということができていないという状況でございます。これらにつきましても、何らかの方法ができればということで、この協議会等の中でも被害等について協議を重ねていきたいというふうに考えております。以上でございます。
質問 森秀幸
たしかに、この被害の対策というのはですね、人間がこうせば必ず相手は生き物でございます。相手も生きていくのに必死でございます。これは 1 年、2 年でですね、被害がなくなるということは思ってはございません。今、農業経営はですね、畑作で申しますと、水田、畑作経営所得安定対策の一貫でございまして、所得が減少してございますし、また酪農家にとりましても、配合飼料の高騰、さらには生産資材の高騰でですね、それぞれ厳しい状況に置かれていることと思います。これに追い打ちをかけられるようにですね、この鳥獣の被害があるということであれば、ますます深刻になっていくのかなというふうに思っております。町と設立しました協議会が密に連携をしっかりととっていただいて、対策を講じていただくように強く要望するものでございます。終わります。