浦幌町議会 平成18年第2回定例会 2006年6月16日
町の対応について
2006年6月16日、浦幌町議会の一般質問で、島田辰彦議員が「町の対応について」質問し、町長 八木、保健福祉課長 上村が答弁しました。
- 質問者
- 島田辰彦 議員
- 答弁者
- 町長 八木、保健福祉課長 上村
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 島田辰彦
私は、障害者自立支援について、町長にお尋ねいたします。障害者の福祉を大きく変える障害者自立支援法が昨年 10 月に自民、公明両党の賛成で成立し、今年 4 月より実施となりました。しかし、障害者とその家族からは、応益負担の導入により「自立支援どころか自立破壊だ」との声が上がっています。しかも、制度の説明が十分でないことに加え、負担は 4 月からの実施にもかかわらず支給の決定や事業所との契約は 10 月という変則的なスケジュールに困惑しています。また、制度の実施後、この 3 カ月足らずの中で先行きを見失い、我が子を殺害するという報道もあります。また、従来利用していた福祉施設への通所中止や在宅支援の利用制限など、必要なサービスが受けられない事態が全国の中で起きております。そこで町長に質問いたします。その 1 点目には、こうした事態をもたらす自立支援法についての認識でございますが、ここで問題は、応益負担ゆえにサービス利用を断念せざるを得ない状況を生じさせないための、そしてまた断念した後の支援をどうするのかが大きな問題となってきますが、町の対応について伺いたいと思います。2 点目は、負担軽減措置についてでありますが、法には減免について記述されております。けれども、新たに所得認定を必要とし、資産調査を行うこととなっておりますが、このことについて町の対応をお尋ねいたします。制度開始時点での調査連の全国調査では、都道府県と市町村 849 自治体中、128 自治体が独自の軽減策をとらなければならないほど、この法律はいかに問題点が多いかを示しているのではありませんか。町としても、障害者、家族にとって何が必要なのかをはっきりさせる、そのためには実態調査をすべきと考えますが、いかがですか。3 点目には、障害区分認定についての対応をお伺いします。これも法で新たに組み込まれたものでありますが、コンピューターによる各 106 項目の一次判定では、知的障害者、精神障害者が適切に判定できるかが疑問視されています。サービスに大きく影響することでもあり改善が必要と考えますが、いかがですか。次に、4 点目として、医療に関してでありますが、新法により従来、身体障害者が受けていた更生医療は、他の育成、精神通院医療と一元化し、1 割負担となりましたが、北海道が従来から実施しています重度心身障害児医療との関係で、今後、町としての対応を伺いたいと思います。最後に、10 月の新体系実施を前にして、障害者施設、事業所から撤退する事態が生まれる中で、国は基盤整備に対し、責任を放棄して自治体に今年度中に障害福祉計画を作りなさいというだけであります。自立支援法になって、基盤整備が後退をさせてはなりませんが、町の基盤整備について伺い、再質問を留保して終わります。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
島田議員のご質問にお答えします。障害者自立支援法につきましては、平成 17 年 10 月 31 日、国会において可決・成立し、同年 11 月 7 日公布され、本年 4 月 1 日より施行、段階的に一部の福祉サービスが 10 月以降実施されるところとなっております。この法律は、障害者及び障害児が、その有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な福祉サービスにかかる給付や支援を行い、福祉の増進を図り、すべての人々が人格と個性を尊重し、安心して暮らすことができる地域社会の実現をめざし、そのために必要なさまざまな施策を実施すべく制定されました。市町村は、障害者等の生活実態を把握した上で、関係諸機関と連携を取りながら必要な支援、事業を計画的に実施することとされております。また、障害者を含む全ての国民は、障害者等が自立した日常生活、社会生活を営めるような地域社会の実現に協力するよう努めなければならないこととされております。具体的には、市町村が実施主体となり、障害種別によらない福祉サービスを共通の制度により提供を行い、施設・事業体系は、障害者別に分かれていた 33 種類を六つの事業体系におおむね 5 年程度の期間を設け再編されるものです。また、各種福祉サービスの支給決定にあっては、共通のルールであります障害程度区分を導入し、手続から決定の透明化・明確化を定めております。そして、安定的な財源の確保として、サービス利用量と所得に応じた応益負担と、国の財政責任負担を明確化したところであります。1 点目のご質問の関係でありますが、本町におきましては、法の趣旨に沿った中でのサービスの提供、事業実施をすべく事務の遂行、準備等を進めてまいりますとともに、障害者自立支援法は、施行後 3 年をめどに結果を踏まえ必要な見直しを行うこととされているところから、内容を精査し見極めながら対応をしてまいりたいと考えているところであります。2 点目の負担軽減措置に関する所得認定における資産調査でありますが、原則本人申告を基本とし、各関係書類等を提出していただいているところであります。今後においても、個々の実情を十分に把握しながら、本制度に沿った中での対応を行うとともに、本町の独自の軽減策については、現在実施を考えておりませんが、今後の推移を見ながら、各種機会を通して障害者の負担増にならないよう、国・道に対し要請してまいります。3 点目の障害区分認定についてでありますが、福祉サービスを受けるにあたり、障害程度区分認定事務があります。ご指摘の知的障害者及び精神障害者に対しての判定に際しては、十分注意を払いながら調査するとともに、情報の収集を行いながら対応してまいりたいと考えております。また、第 1 回定例会において可決いただきました東部十勝障害程度区分認定審査会の設置でありますが、4 月 4 日付けで協定書を締結し、審査委員の研修が行われ、今後開催に向けた準備を進めているところであります。審査会開催の際には、詳細な情報の提供を図り、慎重な審査を要請してまいりたいと考えております。4 点目のご質問の関係でありますが、本法の自立支援医療につきましては、各障害者福祉法に基づく医療給付を統廃合一本化し、利用者負担を応能負担から原則 1 割負担とし、他の医療保険制度との整合性を図った形となりました。よって、ご質問の道の福祉医療制度との関係につきましては、従前のとおり医療適応順位としましても本法の自立支援医療が優先的に適応され、差が生じた分について福祉医療制度が適用されていくものと考えております。5 点目の障害福祉計画についてでありますが、厚生労働大臣が市町村障害福祉計画の作成に関する事項を含む基本方針を定め、市町村は、この基本方針に即した障害福祉サービス、相談支援及び地域生活支援事業の供給体制の確保に関し、3 年間を 1 期とした計画の策定が義務付けられております。この計画は、各種福祉サービスにおける必要見込量及び方策、障害者自立支援法で市町村が行わなければならないこととされている相談支援や地域生活支援事業における種類ごとの実施に関する事項及びその方策等を定めることとされております。これらのニーズ調査を行い、庁内検討委員会を経て、浦幌町障害福祉計画・障害者計画策定審議会の中で、検討協議を行ってまいりたいと考えております。以上、島田議員の答弁といたします。
質問 島田辰彦
私が本定例会において、障害者の自立支援についてお尋ねしたのは、先ほども言いましたように、従来の障害者への行政のサービスのあり方も含めて、これは措置制度の中で行われてきておりました。しかも所得の高い、低いはありますけれども、それなりの負担がありましたけれども、今度の新法は自治事務として各市町村にこの事業が委ねられて、しかも 1 割負担という応能から応益負担に転化されることによって、4 月の実施を前にしてですね、全国の調査機関が先ほど述べた八百数十自治体の中で、百数十自治体が独自の軽減策をとる、これはそれほどこの法律が問題を多くはらみながら準備のできないままに実施をしたところに、今、障害者と家族の間からも必要なサービスが受けられない、費用負担が大きい、いわば重度になるほど負担増が大きいことに変わりました。それで町長に改めて伺いたいのは、私も一障害者の点でお世話になっているわけですけれども、郵送でこのチラシと一緒に更生医療の手続をするようにという案内をいただきました。町長、これ私読みました。町長はどうですか。今度の自立支援法の中身、これを読んでも全然わかりません。書いてあるのは、こういうふうに変わるというのだけれども、何が一体どのように変わるのかということも含めてですね、当事者に説明がない。先ほど言いましたように、担当者もですね、この降って沸いたような法案、しかもごり押しして無理があるのにもかかわらず、障害者の実態も把握されていない中で、ごり押ししたものですから担当者の間からもですね、説明を受けてもよくわからない、こうした問題を抱えているから当事者には説明ができない、こういう状況なのです。ですから、浦幌においてはですね、今のところ施設から出るだとか、負担が大きいという声がそう聞こえないというのは、この法律の中身が知らされていないのですよ。それが一つ大きな問題だと思います。まだサービスの給付は、10 月からがほとんどですから、それに向けてですね、是非説明会、あるいは個々の対応をすると同時にですね、当事者の実態もきちっとつかんで 10月のスタートに向けて準備をしていただきたいなと思います。その点では、若干町長の法の中身についての認識は、これが触れている概要とほぼ同じ方向ですから、残念な点もあるのですが…。次は、資産調査についてなのですが、これも今回新たに導入された中身です。低所得者1、2、いわゆる 80 万以下の所得者については、これはいらないと思いました。減免が受けられると、これには書いておりますからいいのですが、ただそうした区分を設定したこと事態に私は問題あると思うのですが、例えばですよ、重度の障害者が今までそれなりのサービスを受けていた、ところが今度の制度の中でそれ相当の判定が出るかどうかというのは問題なのですけれども、一気にですね、負担増になって必要なサービスが受けられないという事態を招く恐れがあります。それとのかかわりで言えばですね、資産調査は、一つには基本的にはやるべき問題ではない。ただあるところでは、同意書なるものに判を押させて行政の方で資産、預貯金を調べると、こうしたところまでね、悪質に近いと思うのですが、そうしたことをやっているところもございますが、再度ですね、資産調査についての対応をもう少し具体的にお答え願いたいと思います。それから先ほども言いましたけれども、障害区分認定、コンピューターによる一次判定でいわゆるサービスの中身が判定されるわけですよね。障害者の程度を判定されるわけですよね。介護もそうだったのですが、90 何項目でしたか、これを一次判定でコンピューターにかける、その時に私もこれについて同じことを聞きました。やはりですね、コンピューターによる判定というのは、あくまでも機械的ですから、これに頼るというよりも、これをさらに審査会の方で十分一人一人について適切な審査をしていただく、そうした点では一次判定だけに頼らないということをすべきではないのかなというふうに思います。それからですね、私も基本的には障害者自立支援法で言うところの負担ですね、一律の応益負担に変わったわけですが、基本的にはこれは好ましくないというか、馴染まない、そのように思います。それでですね、是非、町長も障害者の問題については、やはりもう少し実態を認識する中で、国・道に向けてですね、法の中では見直しは 3 年に 1 回の 3 年後ということなのですが、今、問題が出てきているわけですから、それは 3 年待たずしてやはり改善を図っていく。このことはですね、小泉首相も国会の中で問題があれば見直しは図らなければならない、また法案を通す時に、附帯決議の中でそうしたことも触れられております。是非ですね、3 年後に見直すという立場ではなくて、現瞬間においてどういう問題が自治体として問われるのか、ということを真剣に受け止めて、この問題にあたってほしいと思います。若干、具体的な点も含めて質問したので、これは担当の方からご答弁いただきたいのですが、それともう一点付け加えます。法の中で、先ほど、町長は独自の減免制度はやらないということなのですが、法律では附帯決議にも書かれていますけれども、その必要性を認めて実施しなさい、非常に国会も国も無責任なのですけれどもね、事業を市町村に押しつけておいて、あとはやりなさい、このパンフもそうなのですが、詳しいことわからなかったら役場に聞きなさいという問題を自治体に押しつけている状況ですから、そういう附帯決議を生かしていくこともね、自治体の裁量ですから、是非ですね、その中で言っている障害者福祉法人、そこらでの減免が盛り込まれております。これは独自の減免と違いまして限界はあるのですが、ただこれはやはり早急にこの扱いを対応されたいと思うのですが、その中身も含めて担当課長の方でもし制度の中身について明確な部分があればご説明いただきたいと思います。
答弁 保健福祉課長 上村(保健福祉課長は2009年3月まで)
私の方から若干説明させていただきたいと思いますが、1 点目の準備すべき準備についてのパンフレットの対象者に対しての送付の仕方でございますが、国から示されましたパンフによりまして、対象者に通知をしまして手続等を役場の窓口でいたしていただくことになりますので、パンフ等を送付しながら個々の対応をさせていただいていることでございますので、ご理解を賜りたいと思います。全体を通じて、その対象者の説明会ということでございますが、それについては個々の個人情報、それぞれ個々が抱えている障害程度、いろいろなことがございますので一度にそれらの対象者を集めて説明会を開催するということについては、避けさせていただきたいというふうに思っています。個々の対応は十分させていただきたいと思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。また 2 点目の資産調査でございますが、法に基づいてはあくまでも本人の申し出により関係諸帳簿を提出していただくということになっておりますので、印鑑をもとにして実態調査を全金融機関において行うという考えはございませんので、その辺よろしくお願いいたしたいと思います。今回の法の改正の中で、預貯金が 350 万以上お持ちの方と持っていない方に対しての負担が相当違うわけでございますが、これは法の中の趣旨の中で預貯金を持っている方については、それなりの負担を支払っていただく制度になっておりますので、理解をしていただきたいというふうに思っています。また調査に対するコンピューターの 106 項目でございますが、当然、ソフト化されまして手続から決定、それらの透明化・明確化をもとに一次判定についてはコンピューター処理されるところでございますが、二次判定につきましては、先ほど町長の方からご答弁申し上げたとおり、東部十勝のそれぞれ認定区分の審査会におきまして、十分その個々の対応についての判定基準が決まってくるというふうに思っていますので、理解を求めたいと思います。また 4 番目の応益負担につきましては、原則 1 割負担でございますが、これについては国において 3 年後この推移をみながら見直すということになっておりますので、現段階では独自にこの応益負担について町独自で見直すという考え方にはなりませんので、その点もよろしくお願いしたいと思います。最後になりますが、減免の関係でございますが、町独自の減免制度については行う予定がございませんが、法の中で認められている減免につきましてございますので、若干私の方から説明させていただきたいというふうに思っています。障害者自立支援法の中において、社会福祉法人等による生計困難者に対する利用者の負担軽減措置並びに入所における食費等実費負担にかかる生活保護境界層対象者に対する減免措置を図ることとされております。社会福祉法人等による減免事業につきましては、低所得者、市町村民税非課税世帯に対し、当面 3 年でありますが軽減措置として、現行決まっております。利用者負担の上限額の 2 分の 1 を軽減することができるようになっております。また食費等の実費負担の軽減措置でありますが、施設入所者において低収入において利用者負担ができなく、なおかつ食費等の実費も標準的な軽減措置を用いても生活困窮な状態にある方を対象に、軽減措置を講ずることになっております。ただいま申し上げた内容のとおり、国の減免要綱に基づきまして、社会福祉法人が減免措置を行うことになっております。それらについては、本町も社会福祉法人等々協議をいたしまして、この減免制度については利用させていただきたいというふうに思っています。なお、この財源措置につきましては、国・道が 4 分の3、国が 2 分の 1、道が 2 分の 1、町村の持ち出しは 4 分の 1 の補助が受けられるような制度になっております。これにつきましては、私どもも法人等と協議をしまして、この制度については届出をしながら協議をし、進めてまいりたいというふうに考えておりますので、以上、5 点についてご説明させていただきます。以上でございます。
質問 島田辰彦
あまりにも悪法なので、質問したいことがいっぱいあるので、わからなくなって申し訳ありませんが、それほどですね、従来措置制度として積み上げてきたものが一気に崩された、そうした中で障害者の多くは負担増にやはり悲鳴を上げている、この辺はですね、今後浦幌においても個々の対応の中で出てくる問題だと思います。是非ですね、障害者を助けてやるという立場で考えられては困ります。やはり障害者ゆえに地域社会とのかかわり、就労含めてですね、そうした問題も抱えているわけです。ところが法律そのものは就労支援なんて言っているけれども、そうした方向にはなっていない。働いた工賃すらも出てこない、こういう状況なら共同作業所へ行く必要ないわけですよね。そうしたら社会とのかかわりだとか、本当の意味での自立を本人含めて願っているにもかかわらず、こうした仕打ちというのは、これは到底許されるものではない。そうした問題も町長、今後においてもひとつ受け止めた時にはですね、必要な対応は行政でしつつも、国に向かってはやはり根本問題を解決するためにですね、やはり政務活動の中で強く要請していってほしい、このように思いますが、最後に町長の決意も含めての答弁をいただきたいと思います。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
今、島田議員がおっしゃったように障害者が本当の意味での自立をできるようにしたいというお話でございました。私も本当に障害者がそういう形で自立していけるということが大事なことだろうと強く感じているところでございます。政務活動の中であらゆる機会をとらえて、またこれらについて要請してまいりたいと、このように考えています。