浦幌町議会 平成18年第1回定例会 2006年3月10日
本町の食育の体制づくりについて
2006年3月10日、浦幌町議会の一般質問で、福原仁子議員が「本町の食育の体制づくりについて」質問し、教育委員長 岡崎、産業課長 中川、教育次長 後藤が答弁しました。
- 質問者
- 福原仁子 議員
- 答弁者
- 教育委員長 岡崎、産業課長 中川、教育次長 後藤
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 福原仁子
通告に従いまして、一般質問をいたします。2 年前の平成 16 年 3 月議会でも、子供たちに安心安全な給食のパンを食べてほしいとの思いから、一般質問をさせていただきましたのが 2 年経ちまして、ようやく今年 4 月より十勝産小麦 100 パーセント使用のパンになります。ご尽力いただいた関係各位に感謝申し上げます。今議会では、本町の食育の体制づくりについて質問をさせていただきます。私たち人間が生きていくためには、食は欠かせません。食は生命の源であり、食がなければ、人間は生きることができません。子供たちが毎日食する給食も同じです。児童生徒が生涯に渡って、健康で生き生きとした生活を送ることができるよう、望ましい食習慣や食に関する自己管理能力を身につけさせるため、学校、家庭、地域が一体となって食に関する指導が大変重要な課題であると思います。現在、急速な経済発展に伴って、生活水準が向上し、食の外部化など、食の多様化が大きく進展し、食の大切さに対する意識が希薄になり、健全な食生活が失われつつあります。脂質の過剰摂取や野菜の摂取不足、朝食の欠食や個食、栄養の偏りによる食習慣の乱れが生じ、将来的にもますます肥満や生活習慣病の増加が憂慮され、国を挙げて食育に取り組む現状から、平成 17 年 7 月に、食育基本法(案)が提示され、その中に、子供の食育における保護者、教育関係者等の役割として、子供の時期は、食に対する考え方を形成する途上にあることから、適切な食育が行われることにより、日々の食生活に必要な知識や判断力を習得させ、様々な効果を期待できるとあり、もはや家庭のみの問題ではなく、国あげての食育の重要さを認識しているようです。幸い、18 年度浦幌町教育行政執行方針の第 7 番目に食育の推進が施策の重点として、6日に報告されました。そこで次の 4 点についてお伺いいたします。1 点目、食育の推進及び学校給食の安心安全は、具体的にどのようにすすめ、また地域の食文化の継承は、どのような形で実施していきますか。2 点目、地産地消の活用をどのように図っていきますか。3 点目、食に関して、家庭に対する情報提供や啓発・地域社会との連携、協力した取り組み支援の計画はありますか。4 点目、学校栄養教諭導入にあたっての職務内容の精査、または受け入れ側の条件整備などは、どのようにしていきますか。以上、4 点をお聞きいたします。
答弁 教育委員長 岡崎(教育委員長は2011年9月まで)
福原議員のご質問にお答えします。「子供の安心安全な「食育」の体制づくりについて」でありますが、その一端につきましては、教育行政執行方針の中で触れたところです。教育行政が扱う「食育」の範囲は、食育行政全体から見ますと極めて限定的で、わずかな部分でありますが、教育委員会として答弁できる範囲でお答えいたしたいと思います。1 点目のご質問に関してですが、ご承知のように、社会構造や家族形態の変化などから、食生活にも大きな変容が見られ、さらには、若い女性の過剰なダイエット志向など、栄養面だけでなく、食習慣の乱れや食料の海外依存、食糧資源の浪費など様々な課題が顕在化し、社会問題にもなっています。また、長い伝統の中で育まれた我が国固有の伝統的食文化の衰退が指摘されるようになり、そうした食文化を次世代に伝えることも急がれています。こうした状況の中で、平成 12 年 3 月、政府は、食生活指針を閣議決定、平成 14 年の食と農の再生プランにおいて、初めて食育推進が必要であるとの提言を受け、農林水産省に消費・安全局を設置、食育推進体制が確立いたしました。一方、文部科学省では、平成 14 年 9 月、中央教育審議会が「子供の体力向上のための総合的な方策について」で、食の指導の重要性を指摘し、栄養教諭制度創設の検討を提言したところであります。また、同審議会は、平成 16 年 1 月、「食に関する指導体制の整備について」を答申、栄養教諭制度法制化の方針が決まったところです。北海道においては、平成 17 年 3 月、北海道食の安全・安心条例が制定され、国も 6 月に食育基本法を制定し、法的な基盤が整備されたところです。この食育基本法では、「食育の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、食育推進基本計画を作成するものとする」とされ、国や地方公共団体の役割を規定し、この規定に基づき、各市町村において食育基本計画を策定することを求めています。したがって、町の食育の推進計画や地域の食文化の継承は、この基本計画に位置付けられるものであり、基本計画策定時には遺漏のないよう配慮して参りたいと考えています。また、「学校給食の安心・安全について」は、これまでも食材に地元産を優先使用する、遺伝子組み換え食品は使用しないなど様々な対応をとってきたところですが、今後ともこの方針を堅持し、学校給食に対する信頼を得られるよう努力して参りたいと思います。2 点目の「地産地消の活用をどう図るか」という点ですが、従来から地元産食材を可能な限り使用するよう努めてきたところであり、地元産で、良質安価なものが安定的に納入されることが最も望ましいところであります。学校給食センターでは、地場産品の供給を優先的に受けるため学校給食センター物資組合を通じ、素材の提供を受けているところであり、例えば、農産物のうち、キャベツ、ニンジン、チンゲンサイ、タマネギ、カボチャ、ジャガイモは農協、大豆は個人農家から納品していただき、不足分を市場から購入するという形をとっています。また、魚類についても、地場のものを使用することを希望していますが、納品形態などで課題があり、一部を除いて実現していないというのが実態ですが、基本的には、できうる限り地産地消の精神を重んじ、地場産品による学校給食を希求して参りたいと考えています。ただ、地場産品だけでは扱い品目が限られ、年間を通じて安定供給されないという課題もあり、限界があるものとも考えています。3 点目の「食に関して家庭に対する情報提供や啓発・地域社会との連携協力した取り組み支援の計画」についてですが、日常的な食生活のあり方や栄養指導などについては、給食だよりにより啓蒙記事を掲載してきました。新年度からは、これに加えて学校栄養職員を各学校に派遣して、栄養指導や給食指導を行うなど、学校給食と児童生徒の関係をより身近なものとして参りたいと思っています。また、学校給食センターとは別に、町長部局では、妊産婦を対象としたマタニティサロンや乳幼児を持つ保護者を対象とした赤ちゃんサロン、乳幼児検診などの母子保健事業、子育て支援事業の中で、食に関する情報提供やバランスのとれた食事の指導、親子料理教室などを行い、家庭に対する情報提供や啓発を行ってきたところであり、こうした事業は今後も継続していく予定であります。4 点目の「栄養教諭導入に当たっての職務内容の精査又は受け入れ側の条件整備」についてですが、北海道教育委員会が導入しようとしている栄養教諭制度は、道費負担職員である学校栄養職員に教諭資格を取得させ、最寄の学校に配置し、共同調理場職員の身分を兼務させようとするものです。したがって、栄養教諭として発令された場合は、学校職員として一般教員と同様に校務分掌を持ち、一人の教員として勤務することとなります。この場合、栄養教諭は教員としての業務と学校栄養職員としての業務を両方担当することになり、果たしてそれが現実的に可能なのかという隘路があります。北海道教育委員会は、栄養教諭を発令する条件として、市町村教育委員会の食に関する指導体制が整っていること、学校において食に関する年間指導計画が作成されていること、学校栄養職員が栄養教諭に発令されることに同意していることを上げており、これらがすべてクリアできた段階で栄養教諭制度が導入できることになります。学校における栄養教諭の標準的な職務は、食に関する指導と学校給食の管理が想定されています。個別には、教科・特別活動等における教育指導、児童生徒への個別指導、食に関する指導の連携・調整、学校給食に関する基本計画への参画、栄養管理、衛生管理、調理指導、物資管理などが考えられます。いずれにいたしましても、食育の根拠法である食育基本法が施行されてからまだ日が浅く、これに基づく国の食育基本計画や町の食育基本計画も策定されていない現段階で多くを語ることはできませんが、少しずつ条件整備を進め、食育の推進に努めて参りたいと考えておりますので、ご指導ご協力を賜りますようお願い申し上げます。以上、福原議員の答弁といたします。
質問 福原仁子
ただいまご答弁いただきましたが、国あげての食育の重要さを認識しているようですが、現在、米・小麦のアレルギーが非常に増加している現状を踏まえ、これから成長していく子供の将来を考えて、一日でも早く町独自の対策を立てるよう、努力をしていただきたいと思います。答弁のありました基本計画策定時はいつ頃の予定か、再度確認いたします。また、食文化の継承には、地元の高齢者のレシピを集め、交流を図り調理実習をすることも、食文化の大事な継承と地産地消の増進にもつながると考えられますが、いかがでしょうか。前回も地産地消の調査をいたしましたが、全体の 2.5 パーセントしか使用されていません。先日も学校給食物資組合へ行きまして、話を聞いてまいりましたが、従来どおりの方法であるとのお話を伺ってまいりました。今後、地産地消の増進を図るためには、物資組合をはじめ、生産者の生産内容も年々変化している現状ですので、生産者を含めた広い範囲での改善に向けた適宜な話し合いをし、新鮮で安心な地元食材の協力を得られるよう、情報の早期発信等に努めていただきたいですが、この件についてはいかがでしょうか。また平成 17 年 3 月に、浦幌町次世代育成支援行動計画が策定されました。その中にも食育の推進項目があり、食に関する学習の充実として、食に関する指導委員会を設置し、創意工夫した食に関する指導を行い、19 年度より学校栄養職員を栄養教諭に移行し、効果的な指導を行うとありますが、学校側の受け入れ体制を含めご答弁をいただきましたが、新年度より実施するという教諭の身分、給与、資格などを十分考慮し、実施にあたっていただきたいので、再度確認いたします。
答弁 産業課長 中川(産業課長は2008年3月まで)
私の方からは、町の基本計画の策定はいつ頃かというご質問についてお答えしたいと思います。基本計画については、先ほどもありましたように 17 年 3 月に道の方で安全安心基本計画が出されておりますが、これに則りまして、本町でも道の指導といたしましては、5 年以内に各町村で策定をしなさいという指導をいただいておりますので、関係機関、教育委員会含めて早急に何年ということは、今の時点で言えませんけれども、早い時期に基本計画を策定していきたいというふうに考えております。よろしくお願いいたします。
答弁 教育次長 後藤(教育次長は2008年3月まで)
後段の関係でございますが、まず地産地消の地域のお年寄りからレシピをという考え方であります。今、学校ではこうした内容の授業というのは、総合的な学習あるいは社会科の授業、家庭科の授業でそれぞれ実施しているところでございます。地元産品を使うということについては、それが一番望ましいですし、産業的にも教育的にもそういったことがより進められることが大事なのだろうというふうに思います。究極的に地産地消の考え方というのは、結果的に児童生徒が郷土に関心を深めて、地域の生産活動について学ぶということは、大事なのだろうということがあるかと思います。そこで郷土を学ぶということが学校給食の献立に出てくる献立等々を見て、その中から生きた教材として活用していくことが学校教育の中で与えられた地産地消の教育の一貫だろうというふうに考えているところでございます。それから、地元産を使うということですけれども、現実的には農産物については、夏から秋にかけて供給していただいているわけですけれども、それ以外のシーズンについては、なかなか難しいという実態があります。魚類については、先ほど委員長の方からも申し上げましたけれども、納品の形態にいろいろ問題があると、例えば、鮭ですと切り身にして納品していただきたいということで対応できないということがありますので、なかなか難しい状況があります。肉については、町内で扱っている店がございません。これは釧路から入れていますけれども、そういうことでなかなか難しい部分があるということでございます。しかしながら、ご指摘のように少しずつでも地場産品を入れていきたいという姿勢については、変わりはございません。次に、栄養教諭の関係ですけれども、制度自体は 17 年度からスタートいたしました。道教委としては、17 年度からやりたいということでしたが、結局、先ほども申し上げましたけれども、栄養教諭を発令したとしても、栄養教諭の仕事と学校栄養職員と二つのわらじを履かなければならない現実的な対応があります。それから制度として初めてのことですから、栄養教諭そのものについて、具体的にどうすればいいのだというところで、非常に悩みもあります。現在、北海道で 11 年度に導入できたのは、11 校です。そのうち 8 校については、道立学校で市町村立学校で導入できたのは 3 校です。ちなみに全国で申し上げますと、27 校です。ですから、なかなか文科省が言うように、スムーズな導入に進めないというのが現実的にあるところです。その原因につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。しかし、その一方で 7 月に食育基本法ができまして、国の食育推進計画がおそらく近いうちに出るかと思いますが、その中で栄養教諭制度の活用ということがうたわれるということが言われておりますので、各市町村、都道府県も含めてですね、導入については、早めにというような方向に進むのではないかという見通しを持っております。
質問 福原仁子
本当に食育と一口に言いましても、非常に幅広いものが含まれていると思います。教育はもとより、社会福祉、医療、保健の関係者とか、生産者に対する農林漁業の関係者、食品の製造加工、流通、販売、調理等のいろいろな食育に関する関係者がたくさん存在しているのが現状です。委員会だけの問題ではなく、町挙げて、国挙げてのいろいろな新しい食育の推進計画を立てていかなければならないということをここで本当に実感をしていただいて、町政をこれから携わっていく方々に是非とも素晴らしい食育の基本計画を実施できるようなものを作っていただきたいと、浦幌町にふさわしいものを作っていただきたいということを提案しておきます。浦幌町としての姿勢をどのように考えていくかということを、道や国の現在は案ということで、具体的なものもある程度できていますが、浦幌町は浦幌町のやり方として、十勝管内にも食育に非常に関心を持って実際に子供たちにも指導している町もありますので、そういうところの情報を的確につかみながら、浦幌町にふさわしい食育基本計画書の策定をしていただきたいというふうに考えておりますので、町としての姿勢を再度お聞きします。
答弁 産業課長 中川(産業課長は2008年3月まで)
今、ご指摘のありましたように、今後、いろいろ難しい問題も出てくると思いますけれども、先ほども言いましたように、それぞれ食の安心安全に最重要課題として、なんとか 5 年以内と言っていますけれども、早急に基本計画に向けて庁内協力し合って、福原議員がおっしゃいます浦幌町にふさわしい基本計画が樹立できるよう、努力してまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。