みんなの議会

津別町議会 令和7年第6回定例会 2025年9月17日

自殺対策について

2025年9月17日、津別町議会の一般質問で、山田英孝議員が「自殺対策について」質問し、町長 佐藤多一、教育長 近野幸彦、保健福祉課主幹 向平亮子が答弁しました。

質問者
山田英孝 議員
答弁者
町長 佐藤多一、教育長 近野幸彦、保健福祉課主幹 向平亮子

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 5番 山田英孝

〔登壇〕 それでは、2項目目の自殺対策について質問をいたします。平成 18 年に策定をされた国の自殺対策基本法では、誰もが自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し、生きることの包括的な支援として、保健、医療、福祉、教育、労働、その他の関連施策と連携を図り、総合的な自殺対策を推進することが示されています。津別町においては、自殺対策基本法を受け、令和元年に津別町健康づくり計画に盛り込み策定しており、第2期津別町自殺対策基本計画を令和7年度から5年間の計画として策定しているところです。この間、全国の自殺者の総数は2万 1,000 人前後で減少傾向にある反面、近年は子どもの自殺者数は増加傾向が続いており、令和6年の小中高生の自殺者は前年比 16 人増の 529 人で過去最多となり、うち道内は 25 人で全国9番目の多さと報道されています。津別町の自殺死亡率は全国と比べて高い中、さまざまな自殺対策に取り組んでいる― 44 ―と思いますが、かけがえのない命を守り、自殺者をなくしていく取り組みを強化すべきと考え、以下の点について伺います。1点目は、令和7年度を始期とする第2期津別町自殺対策計画を、単独計画として策定した狙いは何か。2点目、過去5年間の津別町における自殺者数と、その特徴をどのように捉えているか。3点目、自殺対策の取り組み内容と課題は何か。子どもへの対策も含めてお願いをし、ご答弁をよろしくお願いいたします。

答弁 町長 佐藤多一

はじめに、令和7年度を始期とする「第2期津別町自殺対策計画」を、単独計画として策定した狙いについてですが、平成 28 年度に改正された自殺対策基本法において、都道府県および市町村に、自殺総合対策大綱および地域の実情を勘案しての地域自殺対策計画の策定を義務づけました。このため当町では、平成 25 年度に策定した「第2次津別町健康づくり計画」の中に、令和元年度において自殺対策計画を位置づけて策定しましたが、その後、令和4年度に国の自殺対策大綱に新たな指針が示されたことから、これに基づく計画の見直しを行うこととしたところです。その際に、当町の自殺死亡率が全国に比べて高い状況にあることが判明したことから、町の実態をしっかり捉え、さらなる取り組みを推進していこうと第2期計画は単独計画として策定した次第です。次に、過去5年間の津別町における自殺者数とその特徴についてですが、過去5年間のデータとしましては、現在のところ第2期計画にも掲載しました厚生労働省から公表されている平成 31 年から令和5年のものになります。この間の津別町での自殺者数は、男性が3名、女性が3名で、人口 10 万対で示す自殺死亡率は、全国で 16.61 に対し、当町は 26.86 となっていました。性別と年代別の自殺死亡率につきましては、性別では、全国では男性が女性に比べて約2倍多い状況となっていますが、当町においては男女の差はないのが特徴となっています。年代別では、男性・女性とも 70 歳代と 80 歳代以上が全国に比べて高く、高齢者に自殺死亡者が多いという傾向が見られます。― 45 ―次に、自殺対策の取り組み内容と課題についてですが、第2期計画は、自殺者数などの統計資料のほか、町民アンケートの結果を踏まえて策定したところです。基本理念は「誰も自殺に追い込まれることのない津別町の実現を目指して」とし、国の指針に基づく六つの基本方針を掲げ、五つの基本施策を実行するための計画としています。基本施策1は、「地域におけるネットワークの強化」であり、行政の関係部署間や、行政と地域のさまざまな関係者が連携し、協働する仕組みを構築することを目指すものであり、まずは現在実施している重層的支援体制整備事業の展開と庁内連携が確立できるよう取り組んでまいります。基本施策2は、「自殺対策を支える人材の育成」であり、自殺や自殺関連事象に関する正しい知識を普及し、自殺の危機を示すサインに気づき、声をかけ、話を聞き、必要に応じて専門家につなぎ見守る役割を担う「ゲートキーパー」の養成を行ってまいります。これまでも、役場職員・消防職員・社会福祉協議会職員・民生委員児童委員を対象に養成してきたところですが、今後は、高齢者に関わる職員・関係者を対象として養成に取り組んでまいります。基本施策3は、「住民への啓発と周知」であり、町民アンケートでは「悩みやストレスを抱えた時に相談したいと思う人」が約7割いましたが、実際に相談したことのある人が少なく、特に高齢者は若い世代に比べ2割少ない状況であったことから、わかりやすい相談窓口を周知するなどの対策が必要と認識したところです。これらのことから、自殺予防週間や自殺対策月間の時期に、広報誌等で自殺予防の啓発やこころの相談窓口の周知等の情報発信を行うとともに、健康づくりに関する講演会を企画してまいります。基本施策4は、「生きることの促進要因への支援」であり、自殺対策は、「生きることの阻害要因」を減らす取り組みに加え、「生きることの促進要因」を増やす取り組みが重要であります。このため保健・医療・福祉・教育・労働等の各方面からの対応や、関係部署・機関の連携の強化を目指してまいります。基本施策5は、「児童生徒のSOSの出し方に関する教育」であり、困難やストレスに直面した児童生徒が、信頼できる大人に助けをあげられるための取り組みで、児童生徒向けの教育や学校関係者を対象とするゲートキーパー養成研修を行ってまいりま― 46 ―す。なお、子どもへの対策につきましては、この後教育長から答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。

答弁 教育長 近野幸彦

私から、子どもへの対策についてですが、小学生に対しては、直接的に「自殺」という言葉を使って教育を行うことは少ないですが、道徳の授業において各学年「命の尊さ」について学んでおります。中学生になると、思春期特有の心身の変化とそれに伴う環境要因が複雑に絡み合い、全国的に見ても自殺者が多くなっておりますので、道徳の授業以外にも保健師を講師として教職員向けの「ゲートキーパー研修会」と生徒向けの「命の大切さを考える講演会」を昨年から実施しております。また、学級活動などで道教委作成のリーフレット等を活用して、「SOSの出し方に関する教育」を行うとともに、児童生徒、保護者に対しては、相談窓口等のチラシを配布しております。課題といたしましては、児童生徒の自殺の兆候が大人から見てわかりにくいことだと思いますので、これを見逃さず迅速に対応できる体制を構築し、子どもたち一人一人に寄り添った支援を提供していくことが重要であると考えております。

再質問 5番 山田英孝

〔登壇〕 それぞれ町長、教育長から答弁をいただきましたので、再質問をしたいと思います。1点目の単独計画をした狙いなんですけど、確認ですけど、答弁にもありましたが津別の現状にあわせた取り組みを強化して、何とか自殺される方をなくしたいという強い町の思いとして、こういった単独にしたんだというふうに受け止めてよろしいか、町長の思いをお願いしたいと思います。

答弁 町長 佐藤多一

そのとおりでありますので、よろしくお願いします。

再質問 5番 山田英孝

〔登壇〕 ぜひ町と一体となりまして、この計画自体が住民の皆さんにも浸透されるよう取り組んでいただきたいなというふうにも思っていると― 47 ―ころです。2点目の自殺者数と、その特徴についてです。答弁の内容は了解をいたしました。その中で、津別町では毎年のように1人から2人の自殺者が出ているというような状況だと思いますが、近隣の町の状況はどんなふうになっているのか。津別町だけが高いのか、その辺、北見保健所管内の市町でもよろしいので、わかっていれば教えていただければなと思います。

答弁 保健福祉課主幹 向平亮子(保健福祉課主幹は2025年12月まで)

ただいまのご質問、津別町だけではなくて、この管内、特に北見保健所範囲の中で津別町はどれほど自殺者数が多いかというところの統計の求めだったかと思います。計画におきましては、自殺死亡率という人口 10 万対で示す数字で表しております。これは国から計画を立てるにあたって、過去5年間の集計結果などが届きますので、それをもとにしているんですが、今のご質問にお答えするならば、自殺死亡率ではなく標準化死亡比というSMRという数値でお答えするのが一番いいかと思います。なぜかと言いますと、これは年齢構成の違いとか、人口規模の大きさをうまく修正しながら、国の基準を 100 とし、国の 100 に対して高いか低いかを公平に見られる標準化したものになります。これの一番新しいデータは、令和2年 12 月に公表されているものがございまして、過去 10 年間という集計でした。過去 10 年間というのは 2010 年から 2019 年、平成 22 年から令和元年の 10 年間であります。北海道は国 100 に対しまして 103.8 です。北海道に 30 保健所あるんですけれども、30 保健所にあるうち、オホーツク管内が網走、北見、紋別になりますが、30 保健所中、北見は9位、紋別 11 位、網走 15 位ということで、真ん中、中間よりは上のほうにある高い率になっておりました。オホーツク管内の 18 市町村のうち、ランクづけでちょっと並び替えて見てみたところ、何と津別町は2位でした。1位は清里町でSMR 217.6、津別町は 145.1。ちなみに3位が美幌町で 141.5 でした。この時の 10 年間の津別町の自殺者数は 16 人でした。なので 10 年間で 16 人亡くなられた方がおられ、それが国の標準とする 100 の基準を超える 145.1 という数字を示しておりましたので、津別町におきましては、自殺される方が1を超えますと国より高くなるというのがここでも現れているかと思います。― 48 ―以上です。

再質問 5番 山田英孝

〔登壇〕 全道とこの管内の状況を教えていただきましたけど、ちょっとやっぱりビックリするような数字かなというふうに思っておりますので、本当に何とか自殺される方をなくしていくような取り組み、本当にみんなと一緒にやっていかなければと、そんな思いを持ったところでもあります。3点目の自殺対策の取り組みの関係でもありますが、答弁にありましたとおり五つの基本政策に沿って、具体的な取り組みが計画書の中にも盛り込まれておりました。特に、住民への啓発といった部分の中では、今月の9月 10 日から 16 日が自殺予防週間ということで、全国で取り組まれているということで、津別町でも広報に相談窓口のチラシが入っているのを見たんですが、3月も自殺対策の強化月間というそんな位置づけが計画の中でされているというようなことですが、今回ちょっと、そのチラシだけだったのかなというような感じも持っておりますので、ホームページだとか、いろんな形での広報の仕方がもう少しあるのかなというような感じも持ったので、3月の強化月間の中では、ちょっと今の津別町の現状みたいなやつも見ながら、載せながら、個人の問題ではなくて社会的な問題だよと、そんなような訴えもしていただければなというふうにも思っているところです。それと学校の関係で教育長からの答弁の中で、去年から中学校を対象とした形での養成研修、あるいは講演等を行ってきましたといった報告でありました。小学校とか、あるいは高校の部分でも、何かもしそういった取り組みの部分の中で実施している部分があれば教えていただければなというふうに思っているところです。また、あわせて中学生で昨年やったといった、こうした取り組みはすごくいいことだと思うんですけど、継続してずっと行っていくのかどうか、その辺について質問させていただきます。

答弁 保健福祉課主幹 向平亮子(保健福祉課主幹は2025年12月まで)

住民への周知につきましては、おっしゃられたように今月号はチラシを1枚入れたのみとなっております。これだけでは足りないなと認識しておりまして、実は3月、月間ということで期間が長いですので、図書館で― 49 ―も例年自殺、心に関するブースをつくりまして、昨年度もそこにポスターとか本を置くというところで、図書館の担当といろいろやり取りした経過がありますので、今年度は計画を立てた1年目ということがありますので、そこともコラボしながら、また町民への周知の中では、特に相談窓口がよくわからないという声もありましたので、今ネットではかなりたくさん出てはくるんですけれども、お年寄りがわかりやすいというところでは、やはりネット情報だけじゃなく、広報を使いながらということになるかと思いますが、もう少し丁寧な周知をしていきたいのと、先ほどおっしゃっていただきました町の実態というものを、以前、自殺対策計画を立てた時に簡単なものということで何か示そうと思ったんですが、なかなかそれができずに終わっていましたので、町の実態等も知らせる機会として考えていきたいと思っております。

答弁 教育長 近野幸彦

保健師の研修とか講話については、過去にコロナ前にもちょっとやっていた部分もありまして、また去年から、この保健師による中学生のものについてはかなり学校からも評判がよくて、またお願いしますということで今年もやったわけですけども、高校の部分については、今把握はしておりませんけれども、高校のほうと相談して、こういう保健師の講話というか研修会がなかなかいいのでどうですかという相談をしたりとか、そういうことで、もし要望があれば、また保健福祉課とも相談して進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

再質問 5番 山田英孝

〔登壇〕 最後になりますけど、自殺の要因の部分は、この計画書の中にも記載をされていますけど、健康問題だとか経済的な問題、あるいは家庭の状況、いろんな問題が複雑的に絡み合って関係しているというふうにもいわれてきております。そういう意味で、行政の役割としては、こうした阻害要因を少しでも取り除いていくというか、リスクを少なくしていく、そういった部分が必要だなというふうに思いますし、そういう意味で関係機関と、あるいは役場の部分でいきますと、いろんな町民の方が相談に来られる窓口でもありますので、そういった職員への気づきを得るといいますか、そういった研修も引き続いてしていくことも必要なのかなというふうに思っているところです。― 50 ―計画を見ていてちょっと思ったというか、アンケート結果の中で自殺は個人の問題ではなく社会全体の問題だと思いますかという問いに対して、全体では 47%ぐらいが「そう思う」「どちらかといえばそう思う」という回答で、20 代とか 30 代は結構「そう思っている」というような部分が 70%ぐらいと高い率ですけど、逆に高齢者の方が、この 70 代では 43%、80 代では 38.8%と高齢になるに従って「個人の問題」だというふうに捉えている方が多分に多いというような、そんなアンケート結果を見て、やっぱり高齢者の方が津別は自殺者の方が多いというのも、何かやっぱりそこら辺も関係してくるのかなと、このアンケート結果を見てそんなふうにも感じる部分もありますので、この意識を変えていくような形での高齢者向けのゲートキーパーの講習もそうですけど、いろんな形での啓発を強めていかなければならないなというふうにも思っています。昨年の自殺者数、全国では2万 320 人、一方で交通事故の死亡者は 2,663 人なんです。交通事故死は一時、私が役場に入った時は1万 7,000 人ぐらいという昭和 47 年ぐらいはそのぐらいで、交通戦争というような形で言われた時もあったんですけど、関係機関だとか国民の皆さんの安全運転といいますか、そういったような意識醸成でここまで数を減らした部分があると思うんです。そういった部分を考えれば、自殺者も以前3万人以上になった時も社会問題になっていたと思うんですけど、今2万人でずっと推移しているんですけど、これは社会的な問題になかなかなっていなくて、ずっとそれが横ばい状態できているということが、やっぱりその意識を変えていく、そこに役場なり関係機関の方が働きかけていく必要があるのかなというような、そんな思いを持っておりますので、ぜひ新たにできた計画に沿った取り組みを進めていただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。最後に、町長、コメントがあればお願いします。

答弁 町長 佐藤多一

ありがとうございます。私もこの結果を見て、多いなというのが率直な感想でした。特に、高齢者の方が多いというのは、今、議員がおっしゃったとおり、やっぱりそういう育ち方をしてきたというか、あまり人に愚痴を言わないというか、思っている― 51 ―こと、苦しんでいることは自分の中で整理していくというふうな教わり方も、そういう風潮もずっと続いてきたのかなとも思ったりするわけですけれども、今の時代の中では、やはり若者たちの考え方ももっと広くなってきていますので、特に津別の場合は高齢者が多いということですので、ここのところも少し重点にしながら対策を進めてまいりたいと思います。できるだけ相談に来やすいような、そういう環境づくりが一番大事かなというふうにも思いますし、それにしっかり対応するほうも大変なことだというふうに思いますけれども、ゆっくり話をしながら、心を和ましていっていただければなというふうに思いますので、町としても、今後計画に基づきまして努力してまいりたいと思いますので、議員のほうもご協力のほう、よろしくお願いしたいと思います。以上です。

出典:津別町議会 令和7年第6回定例会 2025年9月17日 議事録 PDF(44ページ) 間違いを知らせる