白老町議会 令和7年定例会12月会議 2025年12月9日
漁業振興
2025年12月9日、白老町議会の一般質問で、西田祐子議員が「漁業振興」について質問し、町長 大塩英男、企画振興部長 三上裕志が答弁しました。
- 質問者
- 西田祐子 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、企画振興部長 三上裕志
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 西田祐子
12番、西田祐子でございます。本日は2項目について質問させていただきます。1、漁業振興について。白老町の漁業は回遊魚中心の沿岸漁業が主であり、近年は温暖化や燃油高騰により漁獲・経営の不安定化が進んでいます。漁業の持続性と資源をどう確保するのか、以下の点について伺います。(1)、過去5年間の水揚げ高・就業者数・おか回りの推移を伺います。(2)、主要魚種であるケガニ・サケ・スケトウダラの水揚げ高の推移と資源の動向について伺います。(3)、資源管理施策の効果について。①、マツカワ・ウニ・ナマコの種苗放流、ナマコ種苗追跡調査の成果を伺います。②、ホッキガイの稚貝放流は近年していないが、その理由と現状を伺います。(4)、漁業環境の安全確保として、ヒトデの駆除とサメの捕獲対策の現状を伺います。(5)、「海と漁業を科学するプロジェクト事業」の成果を伺います。
答弁 町長 大塩英男
「漁業振興」についてのご質問であります。1項目めの「過去5年間の水揚げ高、就業者数等の推移」についてであります。いぶり中央漁業協同組合のうち、白老地区及び虎杖浜地区の水揚げ量及び水揚げ高の推移は、令和2年度では6,609トン、17億8,200万円に対して、6年度では5,815トン、19億3,200万円となっており、水揚げ量は減少しているものの、水揚げ高は主要魚種等の魚価の上昇により、1億5,000万円の増となっております。また、就業者数につきましては、漁業センサスの数字で比較すると、平成30年が795人、うちおか回りが489人、令和5年が806人、うちおか回りが500人であり、統計上においては微増となっております。2項目めの「ケガニ、サケ、スケトウダラの水揚げ高の推移と資源動向」についてであります。主要魚種の水揚げ高につきましては、10年前の平成27年度と令和6年度で比較すると、ケガニは、78.5トンから29トンに減少、アキサケは、1,817.3トンから64トンに減少、スケトウダラは、9,095.1トンから2,839.4トンに減少し、主要魚種を合計すると73.3%の減少となっております。また、資源動向につきましては、全ての魚種において海洋環境の変化の影響を大きく受け、本町のみならず全道的に大きく漁獲量が落ち込んでおります。3項目めの「資源管理施策の効果」についてであります。1点目の「マツカワ、ウニ、ナマコの種苗放流とナマコ種苗追跡調査の成果」についてでありますが、前年度におけるマツカワ、ウニ、ナマコの水揚げ高の合計は、5,131万円であり、総漁獲高の2.65%を占める現状からも、これまでの種苗放流事業は、漁家経営を支える重要な役割を果たしてきたものと捉えております。また、ナマコ種苗放流追跡調査につきましては、虎杖浜地区におけるこれまでの放流効果を検証するため、今年度初めて実施され、今後、事業報告書が提出されますが、関係者からの聞き取りでは、その結果を踏まえ次年度以降の放流箇所の選定を行うための基礎データとするとの報告を受けております。2点目の「ホッキガイの稚貝放流」についてでありますが、平成21年度まで実施していた放流事業につきましては、稚貝の入手が困難となったことから、現在は実施しておりません。しかしながら、水産資源の保護・育成の観点から、漁業者が主体となり、毎年、漁獲区域を変えながら資源管理型漁業の促進に努めております。4項目めの「漁業環境の安全確保として、ヒトデの駆除とサメの捕獲対策」についてであります。水産資源の保全と漁場環境の改善を図るため、ヒトデ及び空貝の駆除事業を実施しており、令和6年度実績では、ヒトデが10.6トン、空貝が45.6トンとなっております。なお、サメの捕獲については、5年度まで胆振太平洋海域漁業振興協議会の事業で実施しておりましたが、捕獲船が確保できなかったことや、費用対効果などから現在は実施していない状況であります。5項目めの「『海と漁業を科学するプロジェクト事業』の成果」についてであります。令和6年度から3か年の実証事業としてスタートした本事業につきましては、不安定な漁家経営を背景に、新たな産業創出を目指し進めてまいりました。現在、事業期間の折り返しのタイミングを迎えたところであり、これまで閉鎖循環型陸上養殖に係る新たな知見や将来的な事業確立に向け、解決すべき課題やリスクなど多くの情報が得られたところであります。今後における事業展開につきましては、地域の多様な主体が連携し、それぞれの知恵と情熱を生かしながら、新たな産業として定着できるよう、スタートアップ支援を進めてまいりたいと考えております。
質問 12番 西田祐子
水揚げ高減少の主な原因について伺いたいと思います。平成27年度の水揚げ高は約32億700万円でしたけれども、令和6年度では大幅に減っておりまして19億3,200万円、約59%ぐらいまで減少しています。その主な原因は、まちとしてどのように分析されているのか伺います。
答弁 企画振興部長 三上裕志
水揚げ高減少の要因についてでありますが、白老町だけではなくて全国的に、世界的にそうなのですが、地球温暖化による海水温の上昇といったところがやはり大きいのかなと捉えております。それによって生息域が変わり、それに伴って生態系の構造も変わってこれまで取れなかったブリやオオズワイガニといったようなものが取れてきたりといったことも同じ減少なのかなと捉えておりまして、今まで取れなかった魚ではなくて取れる魚をどう活用していくかとマルチ漁業を強いられているような状況だなと捉えております。
質問 12番 西田祐子
昨今の地球温暖化、それから海流の流れのいろいろな問題から、またそれに人口も増えてきまして近隣諸国の結局漁船の多さ、そういうこともあっていろいろな問題が出てきていると思います。ところで、水揚げが非常に少ない中で就業者数が増えています。この乖離についてお伺いいたします。水揚げ高は約60%まで減少しているにもかかわらず、就業者は約12%増えております。この現状について、まちとしては漁家経営をどのように分析されているのかお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
漁獲量は減っていますけれども、船の数は一定限ありますので、当然その後のおか回り等をするためには一定限人数が必要であるといったところでありますが、今人材不足が叫ばれる中でありますが、昔は家族経営、家族の中でおじいちゃん、おばあちゃん、周りの人も手伝ってくれて同じ人がそこの1隻の船に対して支援をいただいていたといったところがやはり高齢化等でなかなか人が確保できない中においては隙間バイト的な雇用をせざるを得ないといったところでこの人数が増えていると捉えております。当然その隙間バイト的なものなので、短時間であったり、低賃金といった条件によって採用されているといったことが予想されますし、さらには外国人の雇用といったことも増えていると聞いておりますので、そういったことも踏まえると漁家経営についてはやはり依然として厳しい状況にあるのかなと捉えております。
質問 12番 西田祐子
今漁家経営も厳しい状況にあると伺いました。そこで、燃油価格高止まりの対応についてお伺いしたいと思います。漁業用の燃料はガソリン価格と異なりまして、国際原油価格や為替の影響を強く受けております。今年度はガソリンの暫定税25.1円が廃止され一定の軽減効果がありますけれども、漁業用燃料の軽油、重油などにつきましては依然として高水準になっています。漁家経営に負担を与えていると言っても過言ではないと思います。来年の春から暫定税率の廃止が予定されておりますけれども、現時点では補助金による軽減となっております。しかしながら、漁業者が主に使用する重油については依然として100円前後の高水準にあり負担は軽くなっておりません。そこで、ガソリンには恩恵がありますけれども、漁業者が使う燃料にはその効果が及ばず負担は依然として重いままであります。まちとしてこういった現状についてどのように向き合い、漁業者の燃料負担を軽減していくのか、今後の対応をお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
燃料の高騰による影響といったところでございますが、現状におきましては国の事業としまして漁業経営セーフティーネット構築事業という制度がございます。これは漁業者、養殖業者、国の拠出、様々な方々の積立てといいますか、そういったところから漁業用の燃料が高騰した場合に補填金が支払われるというような制度がございます。それと、船舶の動力源として使用する軽油につきましては、軽油取引税の免税制度、免税軽油と言うのですが、こういった制度もございますので、今のところ町独自の支援ということまでは考えていないといったような状況でございます。
質問 12番 西田祐子
そういうようなものを使って漁業者の方々が実際に船を出していただければいいのですけれども、あんまり燃料が高くて船を出せないという声も聞いておりますので、そこはぜひ行政としても臨機応変に考えてこれからも対応していただきたいなと私は思っております。次に、サケとスケトウダラ、ケガニについて伺います。まず、サケについて伺います。平成27年度から水揚げ高が9億9,000万円だったと。ところが、平成27年は1,817トンだったのが令和6年は64トン、水揚げ高は6,400万円と激減しています。比較すると水揚げトン数は3.5%、水揚げ高は6.4%にとどまっていると。つまり平成27年は100%と計算すると、現在は3.5%までしかサケが取れないと。この現状について、いぶり中央漁業協同組合は水揚げ高と資源動向をどのように認識しておられるのかお伺いします。あわせて、まちとしての科学的調査の強化や国、道への働きかけの方針、放流数や放流時期の見直しなどの見通しについてお伺いいたします。さらに、サケ資源の減少は町民生活や地域経営に与える影響をどのように捉えているのかもお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
サケの不漁の関係でございますが、今日の北海道新聞にも大きく取り上げられておりまして、昨今はこの胆振海域、太平洋岸が取れないといったようなことでしたが、今年についてはオホーツク海側も取れない、全道的に取れないというような状況もございました。私の友人もここの浜で毎年サケ釣りをしているのですが、釣れなくてオホーツクまで行っていたと。それが今年はやっぱりオホーツクでも釣れなくてというようなお話をされていましたけれども、全道的に同じような状況が続いているのかなと思います。それで、ふ化事業、どうやってサケを増やしていこうかといった部分なのですが、町内では3か所のふ化場を持っているといったところで、これは北海道さけ・ます増殖事業協会といったところが、我々は増協って言いますけれども、増協の事業として採卵、受精、稚魚の育成、放流といったことを行っておりまして、増協に聞きますと採卵時期をずらしたり、放流の時期も前期、中期、後期と分けてやってみたりといったことでいろいろ試行錯誤はしているのだと。でも、なかなか漁獲量の回復までには至っていないといったような状況と聞いております。やはり1答目でお答えしたとおり、海水温の上昇による影響が大きいのかなと思っております。さらに、いぶり中央漁業協同組合、このかいわいは、やはりサケの定置網とスケトウダラの刺し網というのがメインでこれまで進んできた地域なので、これが取れないということは漁師にとっては非常に大きな問題かなと思っております。
質問 12番 西田祐子
非常に厳しいサケ漁だと思います。次に、スケトウダラについてもお伺いいたします。平成27年に9,095トン、水揚げ高10億9,600万円、令和6年度になりますと2,839トン、水揚げ高が4億3,800万円、比較すると水揚げ高は31.2%まで減っていると、水揚げ高は40%まで減少していると。漁獲枠調整や保護区域設定は水産庁の所管ですけれども、北海道の割当ては少なく資源管理の不公平性に私は課題があるのではないかと思っております。これは、私の私見でございますけれども。スケトウダラの資源配分の不均衡について、いぶり中央漁業協同組合はどのように考えておられるのか。あわせて、まちとして国に対する改善要望や協議の場の設置、虎杖浜たらこブランド保護のための支援策をどのように進めているのか伺います。はっきり言いまして、タラコが取れなくなってしまったら虎杖浜たらこはなくなってしまいますので、これ重大な問題だと思っております。さらに、この資源配分の問題は町民生活や地域経済に与える影響をどのように捉えているのかお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
漁獲枠の調整、TACと言われる部分かなと思います。今年はイカが取れなくてTACの配分でほかの地域では取れているのだけれども、函館市が取れなくて函館市の漁師が困っているといったような報道が大きくされましたけれども、過去にはこの胆振海域でも平成22年とか平成24年とかのあたりは取れなくて、それもやっぱりTACの配分が足りなくてといったところで行政機関に陳情に行ったといったようなこともありますけれども、この地域は道南太平洋海域といったところで漁獲枠の配分がされていますけれども、最近はこの漁獲枠まで漁獲量が達していないといったような状況にございます。漁獲枠は拡大しても、そもそも魚が取れていないといったような状況と捉えております。それと、漁協にもお聞きしましたし、文献にもあるのですが、やはり海水温の上昇、上がっているせいで今までよりもより深いところにスケトウダラがいるということで、我々が聞いているのは小さい船は水深大体100メートルぐらいの範囲まで網を刺せると。でも、大きい船は300メートルから400メートルぐらいまで行けるのだけれどもというようなところでいくと、さらにそれよりも深いところにいることが予想されているというようなこともございます。なので、だんだんと船も大型化していくのかなとは思っておりますけれども、そういったことでこれもサケと同じく虎杖浜たらこの原料となるものですので、やはり取れないことによって漁師ないしは加工場の経営には非常に大きく響いているところなのかなと捉えております。
質問 12番 西田祐子
次に、ケガニについて伺います。頂いた資料では、平成27年に78.5トン、水揚げ額は2億3,000万円、昨年度は29トンで水揚げ高が2億2,000万円、水揚げトン数は37%まで減少しておりますけれども、一方で価格は2.6倍高くなっております。ケガニ資源の減少については、組合はどのように考えておられるのか。あわせて、まちとしてブランドのほうや漁業者支援のための施策をどのように検討されているのか。ケガニは白老町の一つの大きなブランドでもありますし、ケガニが海の中でいる場所はたくさんあるのだけれども、そこは禁漁になっているという話もあるのですけれども、そういうものなのか、本当にケガニがいないのか、いるのか、そういうところも含めて今後特産品としてのブランドとか、そういうものを地域経済に与える影響が大きいと思うのですけれども、その辺についてお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
今度はカニの話ですけれども、先ほど町長からもありましたとおり直近5年間におきましては、資源保護の観点から資源量調査を漁期の前に行っておりまして、その資源量調査に基づいて漁獲量を設定しているような状況になります。これは、胆振海域全て同じような形でやっております。10年ほど前と比較しますと漁獲量も大幅に減っておりまして、先ほど議員が言われたように価格が上がっているので、何とか水揚げ高としては確保しているといったような状況ですけれども、この価格と資源量の均衡を保つためにも今のやり方というか、資源量調査をして資源量に見合った捕獲をしていくといったことが必要なのかなと捉えております。それと、今年の1月だったと思うのですけれども、白老町の浜にカニの脱皮した殻が大量に波打ち際に押し寄せてきたといったことで私も見に行って少し持ってきたのですけれども、ちっちゃな、本当にこのぐらいの甲羅がたくさんありました。それをいろいろ専門家の方に見てもらうと、やはり2年後ぐらいにはこれが大きくなって資源量は大分回復するのではないかといったようなことも言われていましたので、ちょっとそこには期待しているところでございます。
質問 12番 西田祐子
今まで何か全然取れない魚の話ばかりしていたので、寂しいというか、情けない話ばかりだったのですけれども、次に養殖について伺います。マツカワ、ウニ、ナマコの種苗放流とホッキガイについて伺います。マツカワ、ウニ、ナマコの種苗放流によりますと、この3点の水揚げ高が約5,100万円ですけれども、全体の数字から見ると僅か2.6%なのです。せっかくやってもなかなか最近これがうまく増えていかないというか、価格にも反映されていないところがあります。放流方法の改善とか、追跡調査の強化とかいろいろされると言っているのですけれども、今後の資源回復と地域経済の効果、これをどのように分析されているのかお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
養殖というか、取るだけではなくてこういう放流事業をしながら進めていきましょうということで、マツカワ、ウニ、ナマコといったようなところの種苗放流をしているところでございますが、まずマツカワにつきましてはえりも以西栽培漁業振興推進協議会、えりも以西協って我々は言いますが、そこの事業で放流事業を長年やってきております。こちらを放流する場所、数、あとは魚体の大きさも変えながら放流をしてみたり、いろいろ試行錯誤はしているところなのですが、白老町内の漁獲量はほぼ横ばいといったような状況になっております。マツカワについては魚なので、ずっとこの場所にいるわけではなくて、調査結果によるとやはり東側に行ってしまっていると、白老町にずっといるのではなくて日高町のほうに動いていっているのではないかといったような傾向もありますし、それも海水温が影響しているのか、海流の影響なのかというのはちょっと原因は不明なのですが、そういったような傾向が見られるといった部分。それと、マツカワについては高級ブランドとして高い価格を目指していた魚種であるので、これもえりも以西協としてはどうやってブランド化、高級化していこうかといったところで、この辺についてはいろんなおすし屋とコラボしていろいろやってみたり、様々な取組はしているのですが、まだまだ試行錯誤の状態といったようなところでございます。それと、ウニ、ナマコにつきましては、ここは動かざるものなので、漁獲量は一定程度安定しているのかなと思っておりますが、これはやはり種苗放流の結果かなと思っております。ナマコの追跡調査につきましては、北海道栽培漁業振興公社から今後報告書は頂ける予定になっていますが、育成礁というものを造りまして、その中に種苗を放して成長具合を見ております。その状況を聞きますと、そこは順調に生育していると聞いていますので、今後期待したいと思っております。
質問 12番 西田祐子
マツカワ、ウニ、ナマコ、特にウニやナマコというのは期待していますけれども、反面随分盗難も多かったので、今後も盗難に遭わないように対策を講じていただきながらやっていただければありがたいかなと思います。次に、ホッキガイについて伺います。令和6年度の白老町の水揚げ高は154.6トン、約1億1,400万円と伺っています。これに対して苫小牧市は840トンの水揚げです。北海道全部では約4,500トンの水揚げがあり、道内や首都圏において広く流通しています。本州のほうでも結構食べられていると聞いています。北海道水産物の柱であるホタテガイは、約42万トンあると言われています。ホッキガイはそのホタテと比べると約1.1%程度ですから、非常に少ないわけなのですけれども、この資源動向とか漁港の見解はホッキガイに対してどう考えていらっしゃるのかなと、まちとしてもどう思っておられるのかなと。これだけのホッキガイの本州のほうでも食べられるような実績とか可能性を踏まえるなら、白老町としても水揚げ高をさらに増やすべきであり、そのためにもホッキガイの稚貝放流をまた再開してもいいのではないかと思うのです。資源回復だとか漁家経営の安定に非常に効果的であると私は思っています。つまりほかの今まで聞いていたいろいろな放流をやっているけれども、ホッキガイは水揚げ高が今のところ一番増えているわけですから、ホッキガイをこのままにしておくのはもったいないなと。そして、ホッキガイは北海道の名物でもありますし、苫小牧市なんかでも観光資源として売っているわけですよね。白老町も同じですので、浜もすぐ隣で同じですから、やはりこういうところも大事だと思うのです。まちとして実際に国や道と連携してまち独自の体制とか、整備とか、ホッキガイは手に入らないということもありましたので、そういうことをきちんとやって取り組んでいってほしいなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
答弁 企画振興部長 三上裕志
私もホッキガイが大好きなので、もっともっと白老町で取れればいいなと思っておりますが、先ほど町長からもありましたが、稚貝放流につきましては苫小牧市から購入して放流していたと。それが苫小牧市から入手ができなくなったということで今は実施しておりませんが、これは漁協の取組で町内のある海域を一切取らない海域に定めて、そこで出た種苗と貝をほかの地区に移植して、それを毎年取る場所を変えながら取っていっているといったところで、漁組にお聞きしますと今の漁獲量のペースが適正な量だと捉えているというようなお話でございました。ただ、西田議員がおっしゃられるように隣の苫小牧市では例えばホッキガイだけで生活している漁師もいるわけですから、白老町の漁師もそういった形でホッキガイだけでもというような考え方もあるのですが、白老町の漁師は漁期によってはカニをやったり、ホッキガイをやったり、ホッキガイが終われば今度はスケトウダラなので、そういった形で両方船に乗っけて漁をできるわけではないので、やはりどこかで切り替えなければならないといったところで、漁業形態の中でいけば今の漁獲量が最適なのかなと思っておりますが、今後例えば苫小牧市のように年間通してやりたいよとなったときには、当然そこは漁師の意向、漁組の意向が大事なところでありますけれども、そういったときにはどういった施策ができるのかというのは、当然我々も入った中で検討してまいりたいと思っております。
質問 12番 西田祐子
三上企画振興部長がおっしゃっていたのは、私も白老町の漁業者の人たちのそういう形というのは分かりますけれども、でも先ほどから私が質問しているように主要な魚がだんだん取れなくなってきている。そういう中で、漁業者の方々に生き残ってほしいと、白老町のまちを活性化してほしいと思ったら、やはりきちんとどこかで漁組と白老町でその辺をきっちり話合いをして、これから漁業は本当にどうあるべきなのかと、ホッキガイをきちんと本気でやりませんかということぐらい提案していってほしいなと思います。次に行きます。虎杖浜昆布について伺います。これ近年虎杖浜の昆布が少なくなってきていまして、その要因はまちとしてどのように分析しているのかちょっと分かりませんけれども、まちはゼロカーボンシティの挑戦を表明し、環境配置型の漁場整備を強調しています。こうした方針を踏まえるなら、漁業者の自主的一元管理を支援する仕組みも不可欠だと思います。環境要因への対応、担い手の確保、そして藻場再生の観点から研究機関や大学との共同研究、漁協との協働による持続可能な漁業環境づくり、さらにまち独自の支援体制の整備について今後どのように方針を反映されていくのか伺います。
答弁 企画振興部長 三上裕志
ご指摘のとおり、ウニ、ナマコ、そういったものの餌となる昆布の育成は非常に重大な課題なのかなと捉えております。虎杖浜においては1845年に野口屋又蔵が函館市から昆布がついた岩を持ってきて、海中に投入したことが昆布の養殖の始まりと言われておりますが、これを今後も引き続き生かしていくといいますか、ことは非常に重要なことなのかなと思っております。昆布の関係につきましては、いぶり中央漁業協同組合におきましても白老町の港の中で一部育成を行っていることや、あとは国や北海道が今整備しています人工リーフ、こちらの構造といいますか、海藻がつきやすいような水産協調型の構造といったものを採用していただいたり、そういった対応もしていただいておりますので、いろんな関係機関のご協力をいただきながら、藻場づくりをしていくことによって昆布の再生をしていきたいなと考えておりますし、まちとしてもそういった関係機関による取組に対しては積極的に支援をしてまいりたいなと考えております。
質問 12番 西田祐子
そうしましたら、白老水産海洋協議会について伺います。昨年の3月に白老町はいぶり中央漁業協同組合と公益社団法人北海道栽培漁業振興公社と白老町環境町民会議と連携し、白老水産海洋協議会を設立しておりますけれども、これの内容についてお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
これは、どちらかというと我々水産部門ではなくて環境部門の取組としてやっている部分なのですが、先ほど言いましたように人工リーフの持続的な藻場の保全活動と漁業振興の両立ということで、そういった水産協調型のブロックを使って人工リーフをつくりますよ、そこについた昆布につくキタムラサキウニを漁組の協力によって捕獲作業をしてエゾバフンウニの養殖を目指すといったところ、それと藻がつくことによってブルーカーボン、二酸化炭素を吸収するので、売却をして、それを白老町環境町民会議が行う事業に補填するといったような流れの取組でございます。
質問 12番 西田祐子
私は、この話を聞いたとき白老町もなかなかやるわねと思いながら聞いていました。白老町は山と海に囲まれて自然豊かなまちですので、やっぱりこういう取組をしていくということもすごく町民にとっては一つの誇りになるのかなと思いながら伺いました。話はそれてしまいましたけれども、次にヒトデ、空貝の駆除、それとサメの捕獲について伺います。ヒトデ、空貝の駆除経費は令和6年度で124万円、今年度は197万円なのですけれども、これらは国などの補助事業を活用していると考えますけれども、具体的にどのような補助制度の下で実施されて、この事業をどのように継続していくのか、またこれは極めて重要な施策と考えておりますけれども、今後どのような方針で継続、強化していくのか伺います。
答弁 企画振興部長 三上裕志
ヒトデと空貝の駆除についてでございますが、こちらは補助金とかは使っていなくて、白老町ふるさとGENKI応援寄附金、ふるさと納税を活用させていただいている事業でございます。駆除したヒトデにつきましては、町内の肥料会社で肥料化しておりますし、空貝につきましては登別市クリンクルセンターで焼却処分をしているといったところでございます。これにつきましては、ホッキガイの漁獲に影響を与えるものなので、今後も引き続き継続してまいりたいと考えております。
質問 12番 西田祐子
それでは、サメの被害の深刻さについて伺います。サメの捕獲については前にも佐藤議員とか、それから森山議員なんかも質問していましたよね。私もそうだなと思っています。年度ごとのデータを見ますと、平成29年のサメ捕獲の平均重量は約21.4キログラムだったのですけれども、令和2年になりますと約50キロ前後、倍くらいの大きさになっているのです。そうなってくると安全操業が脅かされると思いますけれども、また漁業被害は年間約2,000万円に達し、令和6年度のマツカワだとか、先ほど言ったナマコだとか、そういうやつの水揚げを上回るだけの被害、せっかく取っても漁業関係で2,000万円損してしまったら本当チャラになってしまうという状態になっています。こういう状況を踏まえるなら、捕獲事業を令和6年度から中止したことは被害対策の手段を失うことにつながり、私はとても看過できない問題だと思っております。サメの捕獲はまちの基幹産業に直結する深刻な被害である以上、町独自の補助事業としても継続していくべきではないかと考えております。基金や特別会計の活用を含め、代替的な体制を検討しているのかまず伺います。それと、水産庁の浜の活力再生プランでは、漁協がヒトデや空貝の駆除を位置づけていますけれども、サメ捕獲は含まれておりません。しかし、被害額は年間約2,000万円に達しておりますので、まちとして浜の活力再生プランにサメ捕獲を位置づけ国の補助事業の対象とするよう働きかけるお考えはないのかどうかお伺いいたします。また、漁業者の安全操業の影響をどのように認識し、今後どのような総合的な方針を描いていかれるのかお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
サメの関係でございますが、以前にもほかの議員からもご質問をいただきましたが、サメによる漁具の被害というのは非常に大きなものでございまして、平成29年からこの事業を行ってきておりまして、令和5年で一度休止とさせていただいております。ただ、令和5年が2,024万2,000円だったのですが、実はやめた後の令和6年度の被害額が実は589万円と下がっておりまして、この下がっている要因というのは詳しく分からないのですが、海流の影響とか、水温の関係とかいろいろあるのかもしれないのですが、実はそういった状況になっております。それで、今後の件なのですが、この事業を進める上での課題としましては、やはり費用対効果の面、それと捕獲ができる船がこの海域で白老町の2隻しかないといったところ、それと先ほど議員が言われたように魚体が大きいと。もしがぶっとやられたときには非常に危険だといったところで、漁業従事者の方の安全確保の面といったところ、それと一番は白老町だけでやっても、海はつながっていますので、それこそ海流ですとか水温によっては集まってきてしまうといったようなところが一番課題としてあるのかなといったところでございます。これらを考慮しますと、白老町単独での継続は困難であるということで令和5年度をもって一時休止とさせていただいておりますが、今後におきましては、この問題につきましては白老町だけではなくて、胆振日高海域だけでもなくて全道、全国の問題でありますので、漁協と共に関係機関にこういった取組に対する、どのような取組がいいのかちょっと今いい答えが出てきませんけれども、こういったところに対応できるような施策について要望してまいりたいと思っております。
質問 12番 西田祐子
サメの駆除については、広域でぜひやっていただけるようにお願いしたいなと思います。次、海と漁業を科学するプロジェクト事業に関しましてです。閉鎖循環型陸上養殖システムの3年目の目標は何なのかということと、これは漁業者にどのように受け止められているのか。また、水産庁の支援制度と町内の遊休施設を活用して最適な漁業規模事業推進体制を行うとしていますけれども、具体的にどのような規模や体制を指すのかお伺いいたします。また、持続可能性の観点から、関係機関と連携するならまちが主体的に担う役割はどのようなものなのかもお伺いいたします。
答弁 企画振興部長 三上裕志
2年目を迎えております閉鎖循環型陸上養殖システムの関係でございますが、この3年間のうちの2年目が今終わろうとしておりますけれども、これの3年目の目標といたしましては、不安定な漁家経営の背景に全国にもまだ技術が確立されていない閉鎖循環型陸上養殖を軸とした新産業の創出、これを目指して産学官連携の下、事業モデルを構築すること、そのために魚類や養殖システムに係る技術、知見、当然課題やリスクも含めますけれども、それを把握しながら将来的には地域の多様な主体の連携による事業の自走化を目指すことを目標としております。漁業者の受け止めにつきましては、昨年の9月に行ったアンケートの結果から見えてくるところなのですが、陸上養殖事業自体の必要性は強く感じているといったところはありますけれども、一方で現時点でこの収益性が担保できないという状況からも事業に対する関わりや理解は薄いと感じております。このプロジェクトにつきましては、地域おこし協力隊の川下氏をはじめ、株式会社AQSim、それと研究機関である北海道栽培漁業振興公社や北海道大学水産学部、こちらの連携により今1年半を過ぎましたけれども、短い期間の中で数多くの知見や情報を得ていることからもまちとしては非常に大きな成果があったと、ここまでの部分での成果があったと捉えておりますし、これを生かして目標達成のために進めていきたいと考えております。それと、今後を見据えて最適な規模や町が主体的に担う役割といった部分ですけれども、当然生産コストに見合った生産量が、販売量ができること、その収支のバランスがまずは重要なのかなと思っておりますし、それと生産から販売、流通までのそういったプレーヤー、役割、その責任が全て明確になっている状態が最適な状態かなと思っております。これらを実現するためには、やはり今までやったことのない養殖ですので、知見の少ない養殖に係るデータの整理と共有、多様な主体が連携できる場づくりの設計や調整、それと初期コスト等のリスク低減、この3つが重要であると考えておりますので、ここを行政が主体的に担う必要があると考えております。今まで1年半を過ぎて得てきたデータを基に、次年度以降このデータを持っていよいよ実証から実装に向けて動き出すタイミングかなと考えております。
質問 12番 西田祐子
これからは育てる漁業が主流となり、漁業の仕組みそのものが変わってくる転換期にあると考えております。こうした時代の流れを踏まえて漁組、組合、行政、研究機関が一体になってこの事業が成功することを私は願っております。そして、最後にお伺いいたします。漁業全般についてです。白老町の一般会計は、令和6年度の決算額153億2,500万円でした。黒字額は4億4,000万円でした。基金残高は41億2,000万円であります。しかし、水産事業費は550万円にとどまりました。決算額の0.036%、黒字額の1.2%にしかなっておりません。令和7年度の水産事業費も約775万円にすぎません。平成27年度から漁業の水揚げ額が大きく落ち込んでいる状況を鑑みると、今こそ白老町の漁業に的を絞り人材育成、施設整備、資源管理にしっかりと投資をするべきときと考えます。国や道の補助がなければならない、そういう問題ではなくまち単独でも基金を活用し、町民生活への確かな還元につなげていくべきだと思います。財政は広く薄く集めたものを大きなまちづくりやプロジェクトに投資し、まちを豊かにし、町民に還元していくべきだと有識者も述べております。私も同じ考えであります。最後に、町長の覚悟を伺いこの質問を終わります。
答弁 町長 大塩英男
西田議員から漁業振興についてご質問をいただきました。議員のご質問であったりですとか、私の答弁であったりですとか、本当本町の基幹産業である漁業を取り巻く環境というのは非常に厳しい現状だということが改めて認識されたかなと思っております。そういった中で、やはり一つのチャレンジ事業といいますか、これからの漁業を少し変えていこうということで、その海洋環境の変化にも対応する、育てる漁業ということで、これは本町のみならず全国的にこの事業展開というのは非常に動きというのが加速しております。そういった中で、本町も海と漁業を科学するプロジェクト事業ということで今は町の単費でということで進めさせていただいて、その関係する方々、地域おこし協力隊の方にも様々な形でお力を借りて進めさせていただいて、来年いよいよ実証実験が終わってこれから本格展開ということで、1つ今後の行政の役割としては、これまで実証実験である面小規模だったものを事業展開していくということは、やはり財政的な出動というのも出てきますので、国の交付金も活用したりとか、そういった支援をしていかなければならないと思っておりますので、そこについてはしっかりと行政として役割を果たしていただいて、何としてもこの事業を成功してまいりたいと考えております。議員のほうから財政の関係でまちの将来の経済成長につながる分野に財政を投資して、そして地域の活性化に結びつけていくという、これが基本的な経済政策の考え方として私も考えております。今漁業に的を絞ってということでお話をいただきましたけれども、先ほどもお話ししたとおり本町の漁業を取り巻く環境というのは非常に厳しいものですから、やはりまちとしてできることをしっかりと支援をさせていただいて、漁業者の方の漁家安定の永続的な進みをお手伝いしていきたいと考えておりますので、まずはこの陸上養殖事業も含めてまちとして支援できることをしっかりとやっていきたいと考えております。