白老町議会 令和7年定例会3月会議 2025年3月14日
総合戦略に掲げる人口減少の抑制と地域経済の活性化
2025年3月14日、白老町議会の一般質問で、貮又聖規議員が「総合戦略に掲げる人口減少の抑制と地域経済の活性化」について質問し、町長 大塩英男、高齢者介護課長 森誠一、健康福祉課長 渡邉博子、副町長 大黒克已、経済振興課長 三上裕志、農林水産課長 菊池拓二が答弁しました。
- 質問者
- 貮又聖規 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、高齢者介護課長 森誠一、健康福祉課長 渡邉博子、副町長 大黒克已、経済振興課長 三上裕志、農林水産課長 菊池拓二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 貮又聖規
議席番号10番、貮又聖規です。通告に従い、2項目9点、順次質問をさせていただきます。1、総合戦略に掲げる人口減少の抑制と地域経済の活性化について。町民の暮らしは依然と厳しい状況が続いております。物価の高騰、光熱水費の上昇、さらには米不足など、日々の生活に直結する問題が山積する中、地域経済にも深刻な影響が及んでいます。加えて、日本製紙白老工場における抄紙機の停止や北海道栄高校の移転問題が町の経済基盤に与える影響は計り知れません。地域の雇用機会の喪失、消費の低迷、さらには若年層の流出が懸念される中、行政として明確な対応が求められます。このような状況を踏まえ、総合戦略に掲げる「人口減少の抑制」と「地域経済の活性化」に向け、新年度に打つべき政策について、以下の視点から伺います。(1)、町民の生活支援について。①、物価や光熱水費の高騰は、全ての町民に影響を及ぼしておりますが、とりわけ生活困窮者や高齢者、子育て世帯にとっては深刻な問題です。令和3年度の私の一般質問に対する答弁では、「令和2年度の包括支援センターへの相談・対応件数は1万3,500件に上りました。また、介護保険の事業計画における所得段階別被保険者数では、生活保護受給者や年金収入が80万円以下の町民が1,724名存在する」との説明がありました。このような厳しい状況の中、町として現在の町民生活の実態をどのように把握し、支援策を講じるのか伺います。②、高齢者や障がい者の移動支援として、福祉移送サービスや介護タクシーが提供されていますが、これらのサービスには運営側の人材・資金難、利用者側の経済負担という課題があります。私の調査では、苫小牧市への通院時に往復1万円、ストレッチャー利用時には3万円の費用がかかります。この高額な負担のために、通院を控える町民がいる可能性は否定できません。町に寄せられる相談の実態を把握した上で、移動支援の充実を図るべきですが、見解を伺います。③、こうした現状を踏まえ、町としてどのような生活支援策を検討しているのか、具体的な政策を伺います。(2)、雇用・地域経済活性化について。①、日本製紙白老工場では、2025年9月末をもって抄紙機1台が停止されることが決定しております。これは単なる企業の経営判断にとどまらず、町全体の経済と雇用に深刻な影響を及ぼします。町として、危機感を持って企業側と対話を進めているのか、また町民の不安に対しどのように寄り添うのか、見解を伺います。②、北海道栄高校の移転問題について、昨年の理事者からの説明では、「年内の理事会で移転の最終決定がされる」とされていました。しかし、その後の進捗について町民に対する説明は一切されておりません。移転が決定すれば、町の若年人口の減少や地域経済の衰退に直結する問題であるにもかかわらず、説明責任を果たさないままでよいのでしょうか。学校側との協議状況や今後の方針を伺います。③、地域経済の影響と対策について、日本製紙や北海道栄高校の件を含め、町内経済に与える影響は計り知れません。これらの問題を受け、町として具体的にどのような対策を講じるのか、見解を伺います。④、新年度に向けて、企業誘致に関する新規事業の提案については評価いたします。予算措置とは別に、総合戦略の「企業誘致の推進」としての具体的な誘致戦略や成果指標の考えを伺います。⑤、日本製紙や北海道栄高校の問題は、突然起こったものではありません。日頃からの対話や信頼関係の構築があれば、事前にリスクを察知し、対応策を検討することが可能だったのではないでしょうか。今後、町内企業や関係機関との連携を強化し、安定した雇用と地域経済の発展を目指すために役場内に「六次産業化の戦略チーム」を設置し、企業・農林水産業・観光などを統合的に支援する体制を整えるべきと考えますが、見解を伺います。
答弁 町長 大塩英男
「総合戦略に掲げる人口減少の抑制と地域経済の活性化」についてのご質問であります。1項目めの「町民の生活支援」についてであります。1点目の「町民生活の実態把握と支援策」についてでありますが、介護保険の所得段階別被保険者数において、生活保護受給者や年金収入80万円以下の方が該当する第1段階の人数は令和3年度1,724人、全体の23.04%を占めていたのに対し6年度は1,629人、22.59%となっており、人数は減少しておりますが割合は、ほぼ横ばいの状況であります。町民生活の実態把握の方法につきましては、地域包括支援センターへの総合相談や健康福祉課への生活困窮に関する相談等により実態把握に努めております。低所得の方に対する支援としては、市町村民税非課税世帯を対象とした介護保険料の公費軽減や国の政策に基づく給付金の支給を実施しており、現在は物価高騰対策として低所得世帯支援事業を進めているところであります。2点目の「高齢者や障がい者の移動支援」についてでありますが、町内において4事業者が福祉有償運送や訪問型サービスDを提供しており、令和5年度には延べ1万9,373人が利用されており、移動が困難な高齢者や障がい者の生活に欠かせないものとなっております。しかしながら、運転手不足やガソリン代の高騰等により経営状況は苦しい状況にあり、利用料の値上げや事業の縮小、廃止を検討している事業者もあることから、新年度より事業者への経営安定化に向けた支援を実施することで利用者の負担増加を抑制してまいります。3点目の「町としての具体的な生活支援策」についてでありますが、現時点においては、具体化している新たな生活支援策はありませんが、今後も引き続き、町民生活の実態把握に努めて、必要に応じて国の交付金等を活用し、他自治体の施策等を参考にしながら、生活支援を進めてまいりたいと考えております。2項目めの「雇用・地域経済活性化」についてであります。1点目の「日本製紙との対話の進め方、町民への対応」についてでありますが、本町の発展は、昭和35年の大昭和製紙の進出とともに歩んでおり、進出から65年を経過した現在においても、本町の経済を支える屋台骨であります。本年9月末を目途に、8号抄紙機を停機する旨の報告を受けておりますが、同時に、残る生産設備において新たに開発した製品の生産を拡大していく旨の報告も受けており、町としては前向きなものとして捉えているところであります。今後も、これまで以上に関わりを持ち、対話を進めてまいりたいと考えております。2点目の「北海道栄高校との協議状況や今後の方針」についてでありますが、北海道栄高校の移転表明を受けて、昨年10月に町内関係団体等と共に京都育英館を訪問し、松尾英孝理事長等に対し、要望書を提出し、撤回要請を行ったところでありますが、現在まで正式な回答をいただくに至っておりません。町といたしましては、正式決定がなされるまでの間は、地域一体となって、誠心誠意、移転撤回に向けて全力で取り組んでまいる所存であります。3点目の「日本製紙や北海道栄高校の問題における、地域経済への影響と対策」についてでありますが、北海道栄高校の移転は町にとりまして、経済的かつまちづくりの観点から、大きな損失であると言わざるを得ません。地域経済への影響につきましては、白老町商工会において北海道栄高校の移転に関するアンケート調査を、昨年11月に実施しておりますが、有効回答のうち6割近くの事業者が「移転の影響あり」と回答しているほか、経済的影響としては「受注・売上の減少」や「雇用者の減少」との回答が多くを占めておりました。移転による影響額につきましては、「300万円以上」との回答も見られ、改めて経済的損失は計り知れないものがあると痛感をしているところであり、引き続き、町内事業者との情報交換を図ってまいります。4点目の「総合戦略の『企業誘致の推進』としての具体的な誘致戦略や成果指標の考え」についてでありますが、企業誘致の推進においては、従前より一貫して、本町の持つ特性や地理的優位性を積極的かつ効果的にPRすることを誘致戦略に据えております。コロナ禍を経て、リモートワークやオンライン会議が広く利用されるようになる等、企業誘致を取り巻く社会情勢が大きく変化していることに加え、千歳市へのラピダス進出という好機を逃すことなく、本町の強みを効果的に周知し、町内経済の活性化に資する企業誘致を達成したいと考えております。5点目の「町内企業や関係機関との連携を強化し、安定した雇用と地域経済の発展を目指すために、企業・農林水産業・観光などを統合的に支援する体制づくりの必要性」についてでありますが、町としましては、企業誘致を取り巻く社会情勢の変化に順応した取組は重要であるものと考えております。現在、経済振興課、農林水産課、両課の連携によりスムーズな対応ができていると捉えておりますが、人口減少時代を生き残る自治体となるためには、現状に満足せず、より効果的な組織体制について、検討していきたいと考えております。
質問 10番 貮又聖規
初めに、私の質問全体に関わる重要な点についてお尋ねいたします。町長の執行方針として掲げられている新しい時代を新たな選択で、ニューブリーズという言葉についてでありますが、このニューブリーズとは具体的にどのような意味を持つものなのか、町長のお考えをお聞かせください。
答弁 町長 大塩英男
ニューブリーズに込めた思いというようなご質問でございます。端的に申しますと、新しい風というようなことの中で、これまでも代表質問、一般質問でもお答えしていますとおり、様々な時代変化の中で新しい風、柔軟な対応というのがまちづくりには必要であろうというようなことでの新しい風に対応していくというようなものと、あとはこのまちづくりを進めていくために新しい風を吹き込む、これは役場の組織も含めてですけれども、新しい風を引き込んでチャレンジ、挑戦をしていくというような思いで今回ニューブリーズというようなことで町政のテーマとさせていただきました。
質問 10番 貮又聖規
それでは、1項目めの1点目、町民生活の実態把握についてお伺いいたします。高齢者介護課長にお伺いいたします。高齢者の皆様が日々の生活を営む上での実態についてどのように把握されているのか、お考えをお聞かせください。
答弁 高齢者介護課長 森誠一(高齢者介護課長は2025年3月まで)
高齢者の生活の実態把握についてでございます。高齢者介護課には地域包括支援センターがございまして、地域包括支援センターでは様々な相談を受け付けております。最も多いものは、やはり介護に関するお話だとか健康に関するものが多いのですけれども、その相談の中では生活に関する相談も多々ございまして、最近はセンターへの相談件数が大分増えてきておりまして、ほぼ7割、8割は介護に関する相談ではございますが、そんな中で生活が苦しいだとか、そういったような相談も多々ございます。
質問 10番 貮又聖規
次に、健康福祉課長にお伺いいたします。町民の皆様から寄せられる生活に関する切実な声についてどのように受け止め、対応されているのかお聞かせください。
答弁 健康福祉課長 渡邉博子
健康福祉課では生活困窮支援の相談窓口等を設置しております。直接こちらの窓口に相談いただく場合もございますし、また地域においては民生委員もいらっしゃいます。民生委員は、地域での身近な相談相手となりまして相談を受けるほか、その支援の内容によりましては行政であったり、また関係する機関につなぐ大切なパイプ役としての役目もございますので、直接お受けする場合もございますし、民生委員やそのほか関係する機関等の活動の中でもいろんな実態把握に努めて、その情報を共有するなどしているところでございます。
質問 10番 貮又聖規
町長の答弁では包括支援センターや健康福祉課への相談を通じて実態を把握しているとのことでありますが、しかしある民生委員の方から物価高騰の影響で病院に行くことができず、買物を控えた結果、栄養失調に陥っている町民がいるという切実な声が寄せられました。これは決して一部の方々に限った問題ではなく、多くの町民が生活困窮に直面し、限界を迎えている状況ではないでしょうか。町長は、ニューブリーズというスローガンを掲げておられますが、新しい時代に対応するための新たな選択とは具体的に何を指すのか、そして町民の暮らしを守るためにどのような具体的な方策をお持ちなのか、改めてお伺いいたします。
答弁 町長 大塩英男
新しい風に対応するということは、様々に社会情勢の変化が起きている今の時代の中で、振り返ってみますと例えば新型コロナウイルス感染症であったりですとか、そこからの歩みの中でこの物価高騰ですとか、様々な新しい風といいますか、社会情勢の変化にいかに町民の皆さんが安心して安全に暮らしていけるかということをしっかりと行政が支援していくというのは私たちの大事な大事な使命だと思っております。やはり様々、今担当からお答えさせていただきましたけれども、そういった声を拾うというようなことで、ですからどのように困っていらっしゃるかということをしっかりと声を聞くということと、あとは物価高騰なり議員からご指摘のあった米不足も含めてなのですけれども、これは白老町だけの問題ではなくて国全体のことになるものですから、これはしっかりとこういった地域の実情を国に訴え、働きかけてまいりたいと考えております。
質問 10番 貮又聖規
現在の実態把握の方法については、十分とは言えないのではないでしょうか。町民の生活に密接に関わる民生委員の方々などから寄せられる声をより直接的かつ的確に把握できる仕組みが必要ではないかと考えます。そこで、町としてより実態を正確に把握するための具体的な調査方法の見直しや強化を行う考えがあるのかお伺いいたします。
答弁 健康福祉課長 渡邉博子
実態調査としましては昨年度も実施したのですが、高齢者の実態調査等を民生委員が窓口の活動として取り入れているところでございますが、そのような活動、また日頃の活動を通してより民生委員から実態把握を直接行政の窓口にも速やかに報告いただけるような体制整備は必要かなと思っております。
質問 10番 貮又聖規
次に行きます。1項目めの2点目、高齢者や障がい者の移動支援についてであります。町長の答弁では運転手不足やガソリン高騰により事業者の経営状況が厳しくなっていることから事業者支援を行うとのことでありますが、しかし根本的な課題は移動コストが利用者の負担能力を超えている点にあります。例えば苫小牧市への通院には往復で1万円、ストレッチャーを利用する場合は3万円もの高額な費用がかかるため、通院を控える方がいることは町として看過できない問題であるのではないでしょうか。町長の答弁では事業者支援を通じて利用者負担の増加を抑制するとのことですが、それだけでは負担を軽減することにはつながりません。そこで、改めてお伺いいたします。高齢者介護課長にお尋ねいたします。移動費用に対する直接補助の可能性についてどのようにお考えでしょうか。介護サービスを利用する際には自己負担が発生する上、介護度による支給限度額が定められているため、移動支援に予算を充てることで必要なサービスの利用が圧迫される懸念があります。このような状況を踏まえ、介護サービスとは切り離した町独自の移動支援策が必要ではないかと考えますが、町としてどのようにお考えかお聞かせください。
答弁 高齢者介護課長 森誠一(高齢者介護課長は2025年3月まで)
利用者への補助というお話でございますが、確かに議員がおっしゃるとおり通院、例えば白老の大町から苫小牧市の市立病院等まで行くと往復七、八千円、福祉有償サービスを利用したとしても七、八千円、また寝たきりの方だとかがストレッチャーを使用した介護タクシーを使う場合には確かに往復3万円程度かかるという実態がございます。ただ、これを通常のタクシー等で利用しますと往復2万円弱のところです。それを福祉有償サービス等を利用することによってかなり負担は抑えているのが現状でございまして、それでも物価高騰だとかの中で支払いが苦しいというお話があるということは私どもも認識はしてございます。今後そういった利用者への補助ということも検討はしていきたいと思ってございますが、今はそれよりもまず福祉有償サービスだとか訪問型サービスDを実施している事業所の存続が危ぶまれている状況でございますので、個別の対応も大事なのですけれども、まずは事業所の継続、存続、そこを第一に、最優先として現在進めているところでございまして、これで経営が安定化した折にはそういったことも考えていきたいと考えております。
質問 10番 貮又聖規
次に、1項目めの3点目、町としての具体的な生活支援策についてであります。お伺いいたします。町長の答弁では生活支援については新たな施策はなく、引き続き実態把握を行いながら、国の交付金を活用しながら対応するとのことでありました。しかし、町独自の対策が示されないままでは厳しい生活を強いられている町民の実情に十分対応できているとは言えません。町政執行方針に記載のある令和7年度予算では、職員給与が人事院に基づき1億2,646万円増額される一方で、町民の生活支援は国の交付金頼みとなっております。これでは町としての主体的に町民の暮らしを支える姿勢が欠けているように思われます。そこで、副町長にお伺いいたします。なぜ職員の給与には人事院勧告を適用し、税金を投入する一方で町民の生活支援については国の交付金に依存するのでしょうか。国の財源を活用し、独自の生活支援策を講じる考えはないのかお聞かせください。
答弁 副町長 大黒克已
まず、給与につきましては、これまでもいろいろ議論のありました公務員不足、あるいは町の職員についてもなかなか職員は集まらないというような中におきまして、しっかり我々職員にも働いていただいて、町民サービスを我々は向上しなければならないというような状況から、これまで給与制度につきましても国公準拠ということで、給与制度は国に合わせて引き上げるときは引上げるというようなことで対応させていただいております。その上で、今回も人事院勧告に伴い給与のアップが図られたところでございますので、それにつきましては給料を見直しをさせていただいたという状況でございます。一方で、町民生活が非常に苦しいというようなところも我々も認識しているところでございまして、今回については国の交付金も活用しながら様々な支援を予算化しているところでございます。今後におきましてもその辺の状況をしっかりと我々も見定めた上で、町として何ができるのか、どういうことができるのかというものは再度内部でも協議をしながら、財源的にも、もちろん国の交付金を活用できればそれもしっかりと活用しながら、今後検討を進めてまいりたいと考えてございます。
質問 10番 貮又聖規
高齢者や障がい者の移動支援についてでありますが、介護保険の枠外で柔軟に活用できる移動支援策の整備が重要であると考えます。町長が掲げるニューブリーズの理念に基づくのであれば、こうした新しい支援の形を示すことが求められるのではないでしょうか。
答弁 副町長 大黒克已
今様々な形で環境が変化しておりまして、それに対応して令和7年度におきましてもこれまでにない新しい事業をいろいろ展開してございます。福祉関係につきましても、これまで様々な要望があった部分についてかなり経費を投入しながら改善を図ってきていると考えてございます。今後におきましても、今議員が言われたようなことでのさらに新しい、白老町独自といいますか、ほかの自治体にないような支援、どのようにできるかというものはしっかりと模索しながら検討してまいりたいと考えてございます。
質問 10番 貮又聖規
次に移ります。2項目めの1点目、日本製紙との対話の進め方、町民への対応についてお伺いいたします。町長の答弁では、抄紙機停止について前向きに捉えているとのことでありました。しかし、現場の実態は町長の認識と大きく異なっております。私の元には工場と取引のある関連企業の方々から深刻な相談が寄せられております。例えば、ある企業では年間数千万円の規模の取引が消滅し、また工場関連の協力会社で働く方々は退職を示唆されるなど、大きな不安を抱えている状況であります。こうした町民や事業者の厳しい現状について、町としてどのように把握しているのかお伺いいたします。
答弁 経済振興課長 三上裕志
日本製紙のマシンの停止の件でございますが、関連会社の今議員が言われた数千万円の取引がなくなったといった話については私も今ここで初めて知ったところでございますが、会社間のそういった取引の内容についてはなかなか我々も把握しづらい部分ではあるのですが、従業員の皆さんの雇用に対する不安の面といったところにつきましては、私も当然もともと白老町に住んでいる人間ですし、私の住んでいる家の周りは日本製紙、大昭和製紙のOBの方ばかりの団地でございますので、そういった声は常々聞こえてきております。そういった声につきましては、当然今現場にいる同級生ですとか、知り合いもたくさんおりますので、そういったところから常々情報をいただいているといったような状況でございます。
質問 10番 貮又聖規
2点目としてお尋ねいたします。町長の答弁では雇用や地域経済への影響、具体的な支援策についての言及が一切ありませんでした。しかし、このまま何の対策も講じなければ失業者の増加、企業の経営悪化、さらには町全体の消費低迷へとつながる悪循環を引き起こしかねません。町は、この事態を突発的な出来事として受け止めているのか、それとも事前にリスクを察知し、対策を講じるべきであったと認識しておられるのか、理事者の見解をお伺いいたします。
答弁 町長 大塩英男
今ご質問いただきました。これは突発的というか、やはりリスクをしっかりと察知して、これまでも継続的に、具体的に言いますと今ご質問のいただいている日本製紙に対してもしっかりと私も本社にお伺いして、町の現状であったりですとか、そういったことをしっかりと対話を進めて、今の企業の状況であったりですとか、そういったことをこれまでもしっかりと対話はしてきておりますので、今後もこのことについてはこれまで以上にしっかりと対話を進めて関係性を持っていきたいと考えております。
質問 10番 貮又聖規
今後の具体的な対策についてお尋ねいたします。町として工場関連企業への影響を的確に把握するための経済調査の実施、雇用不安を抱える労働者への相談窓口の設置、就職支援や生活支援など実効性ある対応策を講じることが求められているのではないでしょうか。単に前向きに捉えるだけではなく、具体的な行動を示すことこそがリーダーとしての責任であると考えます。町長の明確な答弁を求めます。
答弁 町長 大塩英男
1答目の答弁で前向きというようなご答弁を申し上げましたけれども、これは日本製紙の全体での我々の捉え方ということでの前向きというような考え方でございます。ただ、一方では関連企業の皆さんの不安ですとか、雇用の部分でとかという、そういった不安をする声というのは私もしっかりと捉えておりますので、実際に昨年このような状況になるという報告を受けた際にも工場長にその旨のお話というのはさせていただいております。関連企業の部分についてです。ですから、この辺は不安のないよう町としてできることをしっかりと取り組んでまいりたいと思っています。
質問 10番 貮又聖規
次に移ります。2項目めの2点目、北海道栄高校との協議状況や今後の方針についてであります。昨年10月に撤回要望を行っておりますが、その後学校側からの説明を求めるなどの追加の対応はしておられますでしょうか。
答弁 町長 大塩英男
10月以降の町としての栄高校への対応というようなご質問でございます。10月以降、私と町内の関係団体の皆さんと京都に出向きまして撤回要望してまいりました。その後は地元にある栄高校との情報交換といいますか、情報をいただくというようなことで、その後の動きについてどのような動きになっているかということは情報収集しているというような状況でございます。
質問 10番 貮又聖規
北海道栄高校の移転問題に関して町長は誠心誠意対応すると答弁されておりますが、さきの2月21日の記者会見と3月9日の報道記事を見ていると、町長の答弁にある誠心誠意とはかけ離れた対応であると感じざるを得ません。報道が先行し、議会や町民への正式な説明がないまま「撤回の望み薄く、町内経済に打撃」といった見出しが掲載されました。これにより、町民や学生、保護者の皆様に対する十分な配慮がなされていなかったのではないかと考えます。このような状況を踏まえ、改めて町長が誠心誠意対応していると言えるのか、また今回の報道が町民や関係者に与えた影響について町長はどのように評価し、今後どのように対応していくおつもりなのかお伺いいたします。
答弁 町長 大塩英男
これは捉え方なので、誠心誠意ではないと言われればあれなのかもしれないのですけれども、私自身としてはこれまでも情報収集をして、そして町としての考え方であったりですとか、撤回を要請して強い要望をさせていただいたということで、私自身としては誠心誠意努めていると思っております。ただ、一方では新聞報道ということで記事が出たというのは事実でありますけれども、町としてはこれまで以上に揺るがないでしっかりと学校法人京都育英館に撤回の要望を強い思いを持って引き続き進めてまいりたいと考えております。
質問 10番 貮又聖規
次、3点目の地域経済の影響と対策については、ご説明をいただき、理解いたしました。4点目の企業誘致の推進につきましては、同僚議員からも質問がございましたので、割愛いたします。次に、2項目めの5点目、6次産業化の戦略チームについてであります。町長のご答弁では各課の連携が図られているとのことでありますが、単に課を統合するではなく、各分野の専門性を高め、プロフェッショナルな職員を育成することが重要ではないでしょうか。また、時代を先取りし、国の各省庁の動向を的確に把握するためのネットワーク構築も不可欠であります。自治体間競争が激化する中、地域の持続的な発展には先導的なモデルとなる戦略的な体制づくりが求められます。そこで、6次産業化に特化した戦略チームを設置し、企業、農林水産業、観光を統合的に支援する体制を整えるべきだと私は考えるものであります。そこで、今最前線に立つ農林水産課長にお伺いいたしますが、国の評価、これは私もお聞きしておりますが、白老町は国の先駆的モデルになり得る、このポテンシャルはとても高い、そして白老町は産官学の座組ができているところ、これがとても強いというような認識を私は持っております。さきの議場での議論の中でも、ある地域は施設は立派であっても、そういった座組ができていないというところがありますが、私どもの町はそういった強みがありますが、まず最前線、現場に立つ課長としてこの部分をどのように捉えますか。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
今回12月に農林水産省の大臣官房の担当室長様に縁がありまして、お会いすることができました。このご縁も閉鎖循環型陸上養殖にチャレンジしたことによってお会いすることができたということで、まず1つ動きということの部分でいけば新たなチャレンジをすることによっていろんな方にお会いできるということで、その中で今農林水産省では成長戦略としてみどりの食料システム戦略と、養殖業も水産庁では成長戦略と位置づけて力を入れておりますから、本町の取組を農林水産省でプレゼンテーションさせていただきまして、座組の表、本町の今の取組の座組といいますか、プレーヤーがそろっているということの部分は評価いただきましたので、これらの部分を今農林水産省の支援事業も、新たにそういう挑戦をする自治体にはいろいろと補助メニューで支援していきたいというようなお言葉もいただきましたので、こういう情報をいち早くつかみ、あとただやっぱりそこには人間関係も構築していくのがまず第一かなと思っておりますから、こういう部分でいろいろと他課と連携しながらやっていくことの必要性は今回感じたところでございます。
質問 10番 貮又聖規
今課長から答弁がありました。副町長はいかがですか。やはり私は新しい風、役場の仕事の在り方も、それは国にしっかりと出向いたり情報共有をしながら、国が目指す将来、どういう施策を進めていくかというようなのはよく分かるわけです、戦略を持って彼らは進めていますから。そういった情報を先取りしながら、白老町はもともとポテンシャルは高いわけですから、そういったところで国の産業分野だけではなくて教育やアイヌ政策も本当にそうであります。そういったところからもっともっと、書を捨てよ、町へ出ようではないですけれども、職員もそういった意識を持ちながら戦略的な政策を考える、そういった、私は課というよりもそういう仕事のありよう、考え方が必要だと思いますが、副町長、いかがでしょうか。
答弁 副町長 大黒克已
今回の今農林水産課が行っている新たな試みといいますか、2年目になりますけれども、この取組については我々も評価して、今後もしっかり予算づけをして取組を進めてまいりたいと考えておりまして、この取組は今議員がおっしゃったようにいろいろなネットワークを通して民間も大学も、そういうようないろんな知見だったり、経験だったりというものを集約して、様々なところで知恵を拝借しながら取り組んでいるという状況でございます。この取組については、まさしく今回の農林水産課のみならず、今逆に白老町のモデル事業といいますか、役場としてのモデル事業として、これがやる気のある他の職場においてもこのような進め方をしたいというようなことであれば我々としてもしっかりとそれに予算づけして進めていきたいと考えていますので、今後もこのようなことは奨励していきたいと考えてございます。
質問 10番 貮又聖規
次に行きます。