白老町議会 令和5年定例会12月会議 2023年12月13日
農業振興の傾向と多面的な魅力
2023年12月13日、白老町議会の一般質問で、飛島宣親議員が「農業振興の傾向と多面的な魅力」について質問し、町長 大塩英男、農林水産課長 菊池拓二が答弁しました。
- 質問者
- 飛島宣親 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、農林水産課長 菊池拓二
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 飛島宣親
12番、会派しん、飛島宣親と申します。通告に従って、町長に対し2項目6点質問いたします。1.農業振興の傾向と多面的な魅力について。(1)、町内での近年の耕種農業における作付状況や課題について伺います。(2)、農業施設整備や農業生産への支援の状況と成果について伺います。(3)、農業と福祉の連携による効果とまちづくりの関係性について伺います。
答弁 町長 大塩英男
「農業振興の傾向と多面的な魅力」についてのご質問であります。1項目めの「町内での近年の耕種農業における作付状況や課題」についてであります。本町において耕種農業を営む農家戸数は、個人2戸、法人1戸となっており、作付総面積17.2ヘクタールにおいて16品目の野菜を生産し、主に道内の市場に出荷しております。出荷額の総額は年々増加傾向にあり、昨年度においては、1億7百万円を超えるまでに成長し、本町における新たな農業形態が構築されつつあります。また、近年においては、国等の支援制度を積極的に活用しながら、生産基盤の拡充に努めておりますが、一方では、労働力不足や物価高騰による生産コストの増加が課題であると認識しております。2項目めの「農業施設整備や農業生産への支援の状況と成果」についてであります。農業経営における生産力や収益力の向上に向けた一つの手段として、農業施設の整備やスマート農業の導入などがありますが、初期投資には多額の費用を要することから、積極的な国等の支援制度を活用することが重要であると考えております。本町では、直近5か年において、2戸の農家が国の支援制度を活用し、肉用牛舎や園芸施設を整備していることからも、これらの支援制度が本町における生産基盤の確立に大きく寄与しているものと捉えております。3項目めの「農業と福祉の連携による効果とまちづくりの関係性」についてであります。農福連携については、農業分野における労働力不足といった課題と、障がい者や高齢者等の健康や生きがいづくりをつなぎ合わせ、相乗効果を生み出す取組であり、町内においても同様の連携が見られる状況にあります。また、近年では、社会福祉法人が農業に直接参入するなど、経営規模の拡大も見受けられており、今後、福祉分野の人材を積極的に活用することは、一次産業の底上げにつながるとともに、地域共生社会の実現にも寄与することから、重要な取組であるものと捉えております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。1項目め、農業振興の傾向と多面的な魅力について。1点目、町内での近年の耕種農業における作付状況や課題についてです。全国的に耕種農業では労働力不足という現状ではありますが、町内の耕種農家における労働力の現状と実態についてどうなっているかお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
ただいまのご質問でございます。町内の耕種農家における労働力の現状と実態についてということでございまして、本町におきましては本格的に耕種農業が始まったのが平成27年度に国の事業を活用し、社台地区で整備が始まりました。収穫をその翌年度、平成28年度から今年度まで考えますと、約7年ぐらいが経過してきているのかと思っております。そこを拠点に現在個人が2戸と法人が1戸の3戸が耕種農業を専属に行っておりまして、そこの労働力を見ますと正社員数が合計で6名、パート、アルバイトが36名の雇用状況の中で耕種農業を展開しているというところでございます。しかしながら、施設園芸、野菜ですから収穫時期が重なったり、ある程度集中いたしますので、その収穫時期には労働力が不足しているということで、私の聞くところで隣の苫小牧市からも応援に入っていただいたりとか、白老町で賄えない部分は近隣の市町から応援をいただきながら労働力を確保している状況だとお聞きしております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。この白老町は畜産が盛んなまちであります。牛はもちろん豚、鳥の堆肥が豊富に集まるまちでもあります。この白老町のほとんどが火山礫を多く含む土壌であり、20年前は作物が取れない土地と言われていたと聞いております。家畜ふん尿は相当量排出されており、農畜連携の可能性があります。その見解と畜産農家におけるふん尿発生量と利用の状況についてお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
ただいまのご質問でございます。畜産農家の家畜のふん尿の発生量というところでございまして、まず本町の基幹産業である畜産で見ますと、肉用牛約1頭が1日二十四、五キロのふん尿を出すというところが基準になっておりまして、これに頭数、これに年間にしたら何ぼだというところが排せつ量になってきますけれども、白老町につきましては家畜排せつ物利用促進計画というものがありまして、その令和3年12月の調査時の数字ですけれども、白老町における家畜排せつ物の発生量は年間で19万4,756トンと推測されておりまして、そのうちの約66%が堆肥化処理されて34%は草地に還元されているというような状況でございます。また、その中で家畜排せつ物の利用については46%が経営内利用、残りの54%が堆肥として商品として販売されているというような状況でございます。畜種ごとの発生量を見ますと、64%が肉用牛、続いて22%が採卵鶏、11%が豚と、残りが馬及び乳用牛となっているということでございます。本町における家畜の排せつ物の総量の中で見ますと92%が企業畜産から排出されているというような状況でございます。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。私自身も牛の堆肥など土壌改良に関わってきましたが、個人農家や農業法人の方に聞いたところ堆肥での土壌改良で土化されていること、また栽培技術の向上も伴い、露地栽培ではブロッコリーやトウモロコシが主流でしたが、現在新たにニンジンやセロリなども収穫されており、またハウス栽培でも作付の種類が増えている状況であります。これからは畜産が盛んな白老町であることに着目して、堆肥による土壌改良を通しもっと野菜栽培を盛んにするべきではないでしょうか。そして、もっと町内産業としてのPRを含め、流通の面も含め、耕種農業を位置づけて支援していくべきではないのか、伺います。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
ただいまの耕種農業の位置づけと今後の展開でございますけれども、実は令和5年度の国の補正が11月に発表されまして、堆肥の国内需要率を高めようということで、今まで海外に依存していた堆肥、肥料、これを国内の自給率を上げていこうということで令和5年度の補正で国の事業が発表されております。これらの事業を活用しながら、もっと利用しやすいような堆肥ですか、トラックで運んで積むではなくて、例えばペレット化だとか、そういうものも今出てきておりますので、乾燥させてペレット化してもっともっと堆肥を利用していただけるような展開とかもしていかないと駄目なのかと思っております。冒頭言った白老町から出る家畜ふん尿の量を見ますと、まだまだ皆さんこの処理をしない限り牛の増頭も図っていけないと思っておりますので、これらを耕畜連携しながら堆肥を活用し、土をつくっていくというところが重要になってくると思っています。もう一つに町内産業としてのPRというところで、白老町の特産品豊富にありますけれども、肉とか加工品は冷凍で持って歩くとか、なかなか限られて持ち運びもできない。野菜も当然どちらかに持っていくというのもなかなか難しいのかと思いますので、施設園芸、野菜類、この辺を町内で連携しながら2次加工していくと。常温で持っていけるような商品とかの開発をして、いろんなところの町内のPRの場でPRしていくような、展開していくようなことも必要なのかと思っております。これらの連携をしながら売り先も確保していかないと駄目でしょうし、流通の面でいきますと輸送していただくトラックも1か所では寄っていただけないという部分もありますので、白老町に何戸が農家が増えていかないと流通面、ずっと白老町を通過されて苫小牧市の市場に行くとか札幌市に行くということになってしまいますもので、その辺も農家戸数を増やしていって、仲間を増やしていって、流通の面でトラックもきちんと止まっていただけるような供給量の確保、これをしていくことが今後重要なのかと思っております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。よく理解できました。では、2点目、農業施設整備や農業生産への支援の状況と成果についてです。経営規模拡大に向けた施設整備等には国の支援が有効ですが、1戸の農家では自己負担があり難しいと思います。複数農家による支援メニューの有効活用により地域全体で農業を支えるのが重要と考えます。そこで、現在の国、道の支援制度の活用状況についてお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
国の支援制度の活用状況ということでございまして、本町における直近の10年ぐらいを見ますと平成27年に大きな事業が行われておりまして、攻めの農業実践緊急対策事業ということで社台地区にパイプハウスが17棟整備されたのが始まりで、その後大きな事業といたしましては令和2年度に畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業、俗に言うクラスター事業なのですけれども、このクラスター事業で肉用牛舎を1棟整備しております。翌年の令和3年度に今度は農産漁村振興交付金という事業がありまして、この利用によりましてハウスを2棟、産地パワーアップ事業というものでパイプハウスを20棟ということで、大きな国の事業、総額にしますと全体事業費で10億円ぐらい近年国の事業を活用して町内の生産基盤の整備が図られているというような状況でございます。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。それでは、現在の国等の支援制度の活用における課題についてお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
この制度活用における課題なのですけれども、これは国の補助事業で、事業費が大きいものですから大体2分の1の自己負担が出てきますので、初期投資には多額の費用が必要だということでございますので、誰もが手を挙げて活用することはなかなか厳しいのかなということと、あと農業分野の補助事業というものは1軒ではなかなか手を挙げて申請、採択されるという事業が少なくて、先ほど言ったように何戸か仲間をつくって事業参加するという事業が農業には多いものですから、この辺の仲間づくりというのでしょうか、自分はやりたいのだけれども、1戸しかいないので手を出せないだとか、そういうようなのが今の課題なのかなと押さえておりますので、この辺を皆さんで話しながら、来年度はこういうところの整備事業をしていこうということで皆さん同じ方向で、同じサイクルで補助金を使っていくような、そういう連携が必要かと思っております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。もう一点、胆振就農フェアの参画の状況や予定はあるかお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
就農フェアの関係でございまして、議員がおっしゃられた胆振就農フェアは1月、年明けに苫小牧市のイオンで開催される胆振振興局が主催の事業かと思っております。残念ながら白老町としては手を挙げておりません。そちらには参加する予定はないのですけれども、フェアに参加しても受け入れる体制がないとなかなか声をかけても来ていただくような受入先がないものですから、就農フェアに参加する必要性は十分にあると思っているのですけれども、受入れ農家、そういう研修する場をつくってから早急にこういうフェアに出ていくようなことは考えていかないと駄目かなと今は考えているところでございます。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。まちとしても積極的に参加するべきではないでしょうか。そういうことにより白老町の農業PRにもなり、移住定住にもつながってくると思いますので、まちとしても真剣に取り組んでいただきたいと思っております。次に3点目農業と福祉の連携による効果とまちづくりの関係性について質問いたします。人材不足を賄うため農福連携は重要であると考えますが、町内における農福連携の状況についてお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
町内における農福連携の状況ということでございます。まず、先ほど答弁にもありましたが、社会福祉法人が直接農業に参入しているという事例が本町ではありまして、現在社会福祉法人ではベリー類の栽培を行って、かなりの収量は取れるようになってきておりますので、今後ベリー類の栽培が中心となって先ほど言った堆肥が、ベリー類は堆肥を豊富に使うものですから、この白老町の堆肥をうまく使ってベリー類の栽培を行い、施設利用者の方々の就労の場をつくっていっているのかと捉えております。また、一方では町内の企業と連携している事業もありまして、カレンデュラなどを栽培して収めているというような取組もあります。もう一方では畜産農家と福祉法人が連携してイチゴ栽培なども行っておりますので、この辺が今町内では多く広がってきている部分かと捉えております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。農福連携における課題にはどのようなものがあるかお伺いします。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
課題でございます。まず、1つには送迎の部分、働いていただける方を送り迎えする人手の確保というのがまず1つ大きな部分かと捉えております。また、先ほど言ったように社会福祉法人が直接そういう農業に参入している部分もありますから、こっちにも来てというようなことがなかなかできない部分もありますので、この辺はニーズに合った、状況に応じた方々の連携も必要なのかと捉えておりますので、これは一方通行ではできない連携事業でございますから、その辺依頼する側と社会福祉法人側といろいろと連携を取って、状況を押さえながらやっていく必要があるかと捉えております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。農福連携は障がい者の社会参画を進めている一方、高齢者の社会参画という側面もあると考えております。世間的には高齢化が課題ではありますが、本町においては人口の約46%が高齢者であり、人材も豊富だと私は考えます。将来の地域の農業を支えるためには農福連携は有効な手法と考えますが、見解を伺って2項目めに入りたいと思います。
答弁 農林水産課長 菊池拓二
ただいまの高齢者の参画という部分でございまして、本町の高齢化率を見ますと43%以上ということでございます。昨日からの議論の中で高齢者問題等も取り上げられていたかと思っておりますが、裏を返せば高齢者の方々が多いということはもっともっと農業に関係していただけるチャンスもあるのかと思っております。高齢者大学に通われる学生もいれば友達とパークゴルフをする方もいるでしょうし、ただ多くの方々は家に閉じ籠もっているわけではないでしょうが、家にいる方が大半なのかと思っておりますので、そういう高齢者の方々に農業をもっと理解していただいて担い手として活躍していただけるような場をつくっていく、そういうのを仕掛けていく必要はこれから重要になってくるのかと思っておりますので、その辺健康福祉課だとか高齢者介護課だとかと連携しながら農業分野の振興を図っていきたいなと考えております。
質問 12番 飛島宣親
12番、飛島です。大変理解できました。