白老町議会 令和5年定例会12月会議 2023年12月12日
新たな町立病院の医療体制構築へのアプローチ
2023年12月12日、白老町議会の一般質問で、長谷川かおり議員が「新たな町立病院の医療体制構築へのアプローチ」について質問し、町長 大塩英男、病院事務長 村上弘光が答弁しました。
- 質問者
- 長谷川かおり 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、病院事務長 村上弘光
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 長谷川かおり
2、新たな町立病院の医療体制構築へのアプローチについて。(1)、地域住民の地域医療に対する啓発活動の推進について伺います。(2)、医師をはじめとする医療体制整備に欠かせない医療従事者の確保及び育成について具体策を伺います。(3)、地域医療の核となる総合診療医について伺います。
答弁 町長 大塩英男
「新たな町立病院の医療体制構築へのアプローチ」についてのご質問であります。1項目めの「地域住民の地域医療に対する啓発活動の推進」についてであります。町立病院が果たすべき地域医療の役割として、医療連携の推進など地域と一体となった医療を提供していくことが望まれます。地域医療に関する町民意識の向上のため、受診方法や健康づくりに関心を持ってもらうこと等、関係団体と連携しながら、医療従事者が発信する様々な地域医療情報の普及啓発に努めてまいります。2項目めの「医師をはじめとする医療体制整備に欠かせない医療従事者の確保及び育成の具体策」についてであります。12月1日付で50代の内科常勤医師1名を採用しましたが、現院長が今年度末で定年退職となるなど、所属医師の高齢化とともに、今後も医師の確保は喫緊の課題と捉えております。医療機関として、引き続き、医療体制の整備において必要な医療従事者の確保に向けて取り組んでまいります。また、育成における具体策については、限られた医療資源である医療従事者に対する研修参加や単位習得における所属学会への参加など、専門職としてスキルアップを促す職場の雰囲気や体制づくりが、医療従事者の安定確保にも繋がるものと捉えております。3項目めの「地域医療の核となる総合診療医」についてであります。町立病院が進めている回復期医療への取組において、長期間の入院加療を終えて、退院後の自宅や施設における治療継続や容態変調後における自宅や施設から、患者受け入れの橋渡し役ともいえる総合診療医の確保は重要であります。現在、総合診療医による先駆的な取組事例の検証や、北海道家庭医療学センター及び医師会等へ相談するなど、総合診療医の招聘活動を展開しておりますが、一日も早い医師の確保と医療体制の構築に向けて、引き続き、取り組んでまいります。
質問 4番 長谷川かおり
4番、長谷川です。令和7年5月に開設を迎えることになっております町立病院の改築事業ですが、では医療体制はどうなるのか。地域医療の中心として住民の命と健康を守るべき大きな役割を担っている町立病院です。先ほど同僚議員の質問によりまして、大塩町長も新しく町立病院に赴任された医師には現状をしっかりとお話をしたということですけれども、ある程度その点は理解いたしました。地域住民の地域医療に対する啓発活動の推進についての答弁で、地域医療に関する町民意識の向上のため、受診方法や健康づくりに関心を持ってもらうことなど、関係団体と連携しながら、医療従事者が発信する様々な地域医療情報の普及に努めてまいりますとありますけれども、現状本来であれば町立病院の役割として地域住民の健康寿命延伸のために健康福祉課や高齢者介護課と連携しながらいろんなアプローチがあってしかるべきなのですが、現状はされていない。それがこれからお越しいただいた医師とも相談しながら、院内の体制を整えつつ、町民の命を守るために貢献していただきたいのですが、今後どのように働きかけていくのか、考えをお聞きいたします。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
町立病院の医師の役割として、いわゆる地域医療連携の関わり方というところで話があると思うのですが、これまでも過去に常勤医師が何度かまちのほうに出向いて医療講座をやったことがございます。ただ、単発的なもので、定着には至らなかったというような状況でございます。今いろいろ町民の方から町立病院に関する要望だとか、いろんなご意見、様々私も伺う機会があるのですが、その中で、病院の治療方針だとか、医師の診療方針、また治療方法だとか、こういった部分が病院側で考えている内容と町民の方が受け取る意識、そこのずれというか、温度差だとか距離感、これが感じる機会が多いかなと思っております。先ほど議員からのご質問があったように、これは町立病院だけではなかなかできないということでございまして、先ほど福祉、介護の話も出ましたが、病院単体ではなくてこういった関係団体の協力も仰ぎながら、何とか先ほど言った治療方針の内容を知ってもらうだとか、これは病院の医師がまちに出ていく場合もあるということもありますし、またそういった関係団体のほうから説明をしていただくというような、機会も必要かなと思っております。そういった中で新病院を知ってもらう、新しい医師の顔、また専門を知ってもらう機会は今後必要となると捉えております。
質問 4番 長谷川かおり
4番、長谷川です。働きかけ、そして地域医療についての具体的な在り方というのをしっかりと捉えているけれども、これからどうするかということで、本当にこれは包括ケアシステムの中で医療をしていくことだと私は考えておりますので、しっかりと新しい先生と地域のほうに入っていって、地域の方々に育ててもらうような、そういう思いで取り組んでいただきたいと思います。それで、医師確保と育成の具体策ということで2項目めなのですけれども、答弁の中に医療従事者に対する研修参加や単位習得における所属学会ヘの参加などとありますけれども、具体的にこの点はどのようなものなのかお聞かせください。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
例えば医師でありましたら、日本医学会という大きなこういう学会の総元締めみたいなところがございまして、その中に例えば今回の採用医師のように内視鏡の専門医であれば日本内視鏡学会だとか、消化器の医師であれば消化器学会だとかというところに必ず医師は登録しているというようなところでございます。これは専門医といいまして、専門医の資格維持のために医師は学会の主催する研修を受けなければそういった単位の維持ができないというようなものでございます。資格は、取得のきっかけとしては医師個人が取ったものではございますけれども、病院として考えたときに、その医師が専門医の資格を持っていることにより、必要な施設基準だとか、こういった加算も取れるというようなことでありましたら、これは当然病院として医師に積極的に学会に行ってもらう、また積極的に単位を取ってもらうというようなところは促していきたいということで今取り組んでいるところでございます。
質問 4番 長谷川かおり
4番、長谷川です。医師だけではなくて、ほかにもリハビリの方とか管理栄養士の方とかいらっしゃると思いますけれども、そこの点の資格維持の習得の参加など、そういう現状をお聞かせください。それがどうして病院のほうに還元されることになるのか、そこも含めてご説明をお願いします。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
医師以外につきましては、今管理栄養士のご質問がありましたが、管理栄養士もいろいろ学会に所属しているということでございます。例えばあとほかの職種としては、放射線技師であれば放射線の学会だとか、検査技師であればそれぞれ検査技師の学会に入っているというようなことでございます。先ほど医師の話をしましたが、こういったほかのコメディカルと言われる管理栄養士だとか検査技師、放射線技師につきましても同じように学会へ参加することによって単位を取得して資格を維持していると。また、病院にとりましても、例えば管理栄養士がいることによって加算を取得しているという背景もございますので、同じように学会参加につきましては参加を職場として促していくということでございます。
質問 4番 長谷川かおり
その点理解いたしました。なぜ私がここでお聞きしたかといいますと、このリハビリ職、そして管理栄養士、コメディカル、その方たちもどんどん外に出て、町民に向かって出て、例えば管理栄養士でありましたら、病院にかかってフレイルの状態ではないかということを看護師から管理栄養士が情報を得まして、そして介護の認定を受けているのでしたら、包括支援センターや居宅のケアマネジャーのところに相談しまして、栄養指導に出向いたりとか、また地域ケア会議に出向いて、地域の方と専門職の方とつながることができるのです。そういう中で町民も安心しますし、専門職とのつながりができるので、これが地域包括ケアシステムの一助となる、そういう目的も持っています。すばらしい人材が町立病院にいらっしゃるのに、それを活用しない訳はないと思うのですが、看護職の接遇が悪いだとか、医師の対応というところに、町民はどうしてもそちらのほうにいってしまいますけれども、実はそうやって町立病院にもすばらしいスタッフがいて、活用することで町民に還元できる。そういう考え方、その方向性というのは事務長として今後どのように考えていけるか、そこをお聞かせください。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
様々な資格をお持ちの方、当院にもいらっしゃいます。今当院として進めている回復期医療であれば、当然回復期医療、また在宅医療ということで今後展開していきたいと考えている中で、在宅医療を進めるにも医師だけがまちに出ていく、患者のところに出ていくわけでなくて、作業療法士だとか理学療法士といったリハビリスタッフも出ていくことによって、それによってまた施設基準が取れる、点数も取れる。また、患者にとっても自宅でリハビリができるというようなことなんかもありまして、それが先ほどもお話をしました病院のアピール、また患者にも病院の理解を得ていただくと、こういったが町立病院もできるのだよというようなところにもまたつながってくると思いますので、今後新病院の開設に向けて医療スタッフが出ていったり、そのような宣伝効果というか、そういったところにも取り組んでまいりたいと思っています。
質問 4番 長谷川かおり
その点は理解いたしました。しっかり地域と包括支援センター、そして町内ケアマネジャー連絡協議会などもありますので、そういうところとつながっていって、人と人とのつながりです。そして、町民にしっかりと還元していく、そのような体制づくりを望んでおりますので、よろしく進めていただきたいと思います。次に、電子カルテの導入についてです。平成7年5月まで開院の日程が延びました。その点で、以前は開設までには間に合わないというお話がありましたけれども、今から取り組んでいけば開院のときには電子カルテ導入が間に合うのではないかという思いではありますけれども、電子カルテの導入についてのメリットと今後の体制づくりについてお伺いいたします。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
電子カルテの導入についてのご質問でございます。電子カルテについては、新病院を開設する、しないにかかわらずこれは実現しなければならないと病院としても捉えております。特にメリットといたしましては、紙カルテを電子化することによって当然処方箋も電子化になるということで、患者の待ち時間の短縮、また各医師から薬だとか処方の内容のオーダー、こういったもののオーダーミスだとか、こういった医療事故の防止、また職員の業務負担の軽減、こういったものにもつながるということで、病院の経営面における効果もかなりあるかなと思っております。一応組織のご質問もいただいたのですが、病院の改築事業を今進めている中で、並行して電子カルテを何とか入れないといけないということでやっているのですけれども、業務上においてもウエートは相当でございます。ウエートというのはどういうことかといいますと、異業種、医師、看護師、また先ほどから出ている放射線技師、いろいろな職種の方がおりますので、それぞれの電子カルテの取り組み方、考え方、またいろいろ違っているということで、そういったものをまとめる組織というものを院内のほうに立ち上げなければならないと捉えていまして、地域医療連携室を主体にそういった職員を配置しながら、何とか開院時期も含めて早期に入れたいということで今取り組んでいるというところでございます。
質問 4番 長谷川かおり
その点理解いたしました。老人保健施設きたこぶしが閉鎖いたしまして、そちらのほうのナースも病院のほうに移ったということですから、そういうところで人材をしっかりと活用して、新病院開設のときには電子カルテがしっかりと稼働するような、そういう取組をしていただきたいと思います。3項目めの総合診療医についてです。地域医療が守られるというのは、内科、小児科を中心に整形外科、皮膚科、緩和ケアまで幅広い医療教育を受けているお医者様で国が19番目の診療医として認定し、病気を治すだけでなく、予防にも力を入れ、地域の健康問題に総合的に対応しています。専門医の先生と協力し、家庭医の捉え方で赤ちゃんからお年寄りまで、病気のことばかりでなく、心の相談も受けるなど、一人の人間として関わってくれる医師、地域の中に入って健康指導をしたり、介護の専門職とつながり、たくさんの役割を果たしてくださいます。総合診療医の確保と診療体制の構築に向けてと答弁ではありましたが、今後も医師の確保は喫緊の課題となっているということですけれども、医師不足の中、働き方改革など、医療難民を出さないための体制構築をどのように捉えているのか。新病院開設までには回復期病棟を含めた40床の入院病棟、外来、訪問診療、19床の介護医療院併設につき、働き方改革の課題もある中で総合診療医を含めた医師の確保は新病院にとって何名必要なのか、今後の取組について見解を伺います。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
まず、当院が今後新病院も含めて地域医療連携推進をやっていく中で、今不採算と言われる小児、また救急、これは必ずやると。そして、なおかつ回復期医療。当院は高度な医療を目指しているというところではなく、都市部の急性期を終えた方を回復期で受けるというのが一つ役割と、それと何とか総合診療医を確保した中で在宅につなげるというのが将来に向けた当院の役割ということでございます。そういった中で医師の確保、今いろいろやっているところでありますが、地域のかかりつけ医と言われる何とか高度医療につなげる医師という確保の中で、総合診療医を確保していかなければならないと捉えているのですが、ここの部分は今常勤医師4名となっておりますが、将来的にはそれと同じぐらいの総合診療医が必要になってくるのでないかなと今の段階では捉えております。
質問 4番 長谷川かおり
現在では4名、そして今課題となっているのは、訪問診療は施設のほうは行っているけれども、在宅の訪問診療が行われていない。そういうところでは、もう少し医師の確保も必要なのかなと私は捉えております。人口減少、少子高齢化が進む中、国は2040年、そこを目指して医療、介護の在り方、地域医療の構築体制を進めております。民間診療所が閉鎖し、町民の命を守るための町立病院の在り方は重要です。しかし、常に医師の確保に翻弄され、地域医療の機能が発揮できていない現実において新病院の着工が始まりました。では、医療体制はどうなのか、町民の不安はその点です。車で近隣市の病院に通院できている高齢者は、いつまで通院ができるのか、負担になってきています。かかりつけ医と信頼関係を結びたくても、赴任してくれた先生はすぐいなくなってしまう。それが現状です。持続可能な医療体制を構築しなければなりません。先日、私は北海道家庭医療学センターの最高責任者である高橋事務局長と直接お会いする機会に恵まれました。お力添えいただいた関係各位の皆様には、この場をお借りして感謝の意を示させていただきます。現在北海道家庭医療学センターが取り組んでいる医療体制ですけれども、家庭医療イコール総合診療であり、小児から高齢者、みとりまで診療し、患者の生活環境やその方の過ごされてきた背景にまで思いを寄せ、治療だけでなく予防医療にも重点を置いている。そして、地域健康づくりなどにも取り組んでおり、効果を上げているとのことです。地域住民に支えてもらいながら、医師も成長しているというお話をお伺いました。こちらのすばらしいところは、総合診療医を育成している点です。総合診療医が指導役となり、総合診療医を目指す経験豊かな専門医師がスキルを学び、そして後期研修医の3人1組で病院や診療所に配置となり、運営しております。もちろん病棟、外来、訪問診療などの規模に応じ、医師の働き方改革にも配慮しながら、5人から6人のチームで地域医療に貢献しているところもあります。このように育成された医師が指導医になることで、新たな病院運営に関わることで現在13の病院、診療所を運営しているとお聞きしました。私は、北海道家庭医療学センターとしっかりまちがつながることで医師の獲得に翻弄されることなく、働き方改革にも対応できる医師の配慮ができるのではないかと思います。センターからの医師派遣ではなく、病院運営を委託することとなりますが、町民の命を守る持続可能な医療体制の担保として北海道家庭医療学センターに運営を託す公設民営、事業委託の方向性を私は提案させていただきます。そこで、町長の見解を伺います。
答弁 町長 大塩英男
地域医療の核となる総合診療医のご質問でございます。まず、医師の安定確保というようなことで、実は私は全道的な組織であります全道の自治体病院の協議会という会議に参加をさせていただきまして、全道の首長といろいろと意見交換をさせていただいたのですけれども、やはり全道的に皆さん口をそろえて言うのは、本当に医師の確保は大変だというようなことで、自分を含めてなのですけれども、ご苦労されているというのは実感として捉えているところでございます。そういった意味では、今長谷川議員からご提言をいただいた北海道家庭医療学センターについては、医師の安定的な確保というようなお話は、町民の皆さんもそういった医師の安定的確保ということになると安心感ですとか、不安の解消になるというようなことで、非常に興味深いお話だなと今お話を聞かせていただきました。ただ、一方ではこれまで、長谷川議員もご承知のとおり、町立病院の運営体系というのは要するに公設の公営、公設の民営、公設の公営ですとか、こういうようなことで様々過去にもいろいろと議論が重なってきたということで、今現状としてはやはり安定的な地域医療の確保というようなことでは新病院は公設公営で進もうというようなことで今進んでいる現状であります。そういったことも踏まえて、ただいろいろとこれからの白老町のことを考えたときには、国の施策もそういった方向性に向かっているという、在宅医療の方向に向かっているときには白老町にとって将来的に何が必要かということもしっかりと捉えた中で慎重に今のお話については検討させていただければなと思います。
質問 4番 長谷川かおり
4番、長谷川です。新病院におきましても患者に信頼され、笑顔と思いやりのある病院づくりを理念として医療、介護、福祉の一体的な提供を担う新たな病院として包括ケアシステムの構築に貢献するために私は町長の英断を期待し、これで私の一般質問を終わらせていただきます。
答弁 町長 大塩英男
何度も申し上げていますけれども、町立病院の改革というのは私の公約の中で重点事項の一つだと考えております。これも何度も言っておりますけれども、建物が幾ら新しくなっても中身が変わらないと町民の皆さんに利用していただく寄り添う病院にはならないと思っておりますので、そこはしっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。