白老町議会 令和5年定例会9月会議 2023年9月5日
介護老人保健施設きたこぶし
2023年9月5日、白老町議会の一般質問で、前田博之議員が「介護老人保健施設きたこぶし」について質問し、町長 大塩英男、病院事務長 村上弘光、副町長 古俣博之が答弁しました。
- 質問者
- 前田博之 議員
- 答弁者
- 町長 大塩英男、病院事務長 村上弘光、副町長 古俣博之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 前田博之
2、介護老人保健施設きたこぶしについて。(1)、同施設で発生した虐待事件の原因とこれまでの経過及び全容解明の進捗状況。また、今後の対処と事件決着のめどについて。(2)、入所者、職員数、空居室等施設の実態と運営について。(3)、令和5年度の経営状態と収支見込みについて。(4)、収支見込みで赤字が発生した場合の赤字補填の措置と財源確保の手段について。(5)、同施設の今後の方向性の判断とその進捗状況について。
答弁 町長 大塩英男
「介護老人保健施設きたこぶし」についてのご質問であります。1項目めの「同施設で発生した虐待事件の原因とこれまでの経過及び全容解明の進捗状況。また、今後の対処と事件決着のめど」についてであります。令和4年10月に発生した入所者2名の頭部に、皮下血腫、いわゆる「たん瘤」が出来ていたことに端を発した一連の虐待事案の経過は、その後の調査において、「たん瘤」が出来ていた入所者を含む7名の入所者に対して、緊急時におけるやむを得ない場合以外の身体拘束・抑制や施設職員から不適切な言動等の事実が確認され、施設においては、虐待認定を受けたものであります。まず、発端となった事案の原因と経過及び全容解明の進捗状況については、刑事事件として捜査は現在も継続中であることから、お答えは差し控えさせていただきます。また、虐待認定を受けた原因として、組織全体として指揮命令・役割分担等が明確にされておらず、虐待防止体制が整備されていなかったことや、施設職員の高齢者虐待に関する知識が不足していたこと、施設内で乱暴な言葉や不適切な言葉・介護が常態化していたことと捉えております。虐待事案として認定された以降は、改善計画を提出するとともに、身体拘束廃止委員会や外部有識者を含めた虐待防止委員会を設置し、5年1月以降、施設職員への研修を毎月開催するなど、施設全体の再生に向けて取り組んでおります。今後については、被害者ご家族を含めた入所者ご家族に対し、事案のその後の経過を説明するとともに、再発防止策を進めてまいります。2項目めの「入所者、職員数、空居室等施設の実態と運営状況」についてであります。8月末現在で1名となっていた入所者が9月1日付で退所し、入所者数はゼロ名となっており、看護師や介護職員を含めた職員数においては11名となっています。3項目めの「令和5年度の経営実態と収支見込み」についてと4項目めの「収支見込みで赤字が発生した場合の赤字補填の措置と財源確保の手段」については、関連がありますので、一括してお答えいたします。5年度の経営実態については、入所者4名で施設運営を開始いたしましたが、9月1日付で入所者数はゼロ名となったことから、4月から8月までの収支状況については、歳入額が466万9千円、歳出額が2,920万1千円で、2,453万2千円の赤字となっております。4年度の繰越金が3,638万5千円であり、9月1日現在の赤字額を差し引いた実質の繰越金の残額が約1,185万円となるため、財源確保に向けた取組が必要な事態となっています。5項目めの「同施設の今後の方向性の判断とその進捗状況」についてであります。入所者数がゼロ名となった現状と施設の黒字化のためには常時20名以上の入所者数が必要であることを踏まえると、早期の収支改善は困難な見通しとなることから、施設を休止または廃止する方向性について、早急な判断が必要と捉えております。したがって、現在は関係機関の指示を受けながら、早期に方向性の判断を示すよう、準備を進めております。
質問 6番 前田博之
介護現場で高齢者虐待が発生すると、事実上の責任だけでなく様々な法的責任も発生します。答弁でお答えは差し控えさせていただきますと、どこかで聞いたようなフレーズになっていますけれども、この刑事事件が解明されない限りは本事件は落着しないということなのか、これまで改善に取り組みながら終結に至らない要因と今後の町の判断について伺います。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
まず、今回虐待の認定を受けたということで、その要因は1答目で答弁したとおり身体拘束抑制、また施設職員の不適切な言動等があったということで虐待の認定を受けたということでございます。この虐待の認定を受けた部分に関しては施設として、これは個人の責任ではなく、あくまでも施設側の責任だということで管理監督責任で施設長以下責任を取ったということと、改善計画を北海道、また町に出して必要な研修を行い、また委員会等も立ち上げ、施設としては一日も早い虐待事案の終結に向けて取り組んでございます。また、施設のほうで幾ら終結に向けて取り組んでいるといいましても、こういった大きな事案が起きたということになりますと、改善計画を出してから一般的に言うと1年だとか、かなり厳しいモニタリングを受けた中で、これでようやく晴れて終結ということが北海道なり町の側からいただけるということで話も受けてございます。まず、虐待事案の部分につきましては、施設として全力を挙げて取り組んでいるということであります。それと、先ほど1答目の答弁で刑事事件の部分、こちらにつきましては確かに警察のほうの捜査が入っているということで、我々施設側で余りそういった権限を持ち合わせていないということはございます。ただし、施設として大きいのは、こういった部分が施設で起きてしまったということに関しては、虐待事案とは別に重い、大変これについての責任は感じてございますし、被害者、また被害者ご家族への心情にも配慮すると、この部分については警察任せということではなくて、我々施設側としてできること、また説明責任はしっかりご本人またご家族にも果たしていかなければならないと思っていますので、なかなか施設として終結とはっきり申し上げられないのですが、今後もしっかり、虐待に向けて取り組むこと、またこういった刑事事件についてはしっかり向き合っていきたいと思っております。
質問 6番 前田博之
私は、被害者とかご家族を含め入所者のご家族、これに対する心情も含めてはっきり整理しなければいけないと、こう思っているのです。それでは、具体的に聞きます。今の答弁はよく分からないのだけれども、これまでも副町長といろいろ議論して、結果的に警察が捜査しているで全部前に進まないのですけれども、一歩進んで聞きますけれども、事件として捜査しているということは被疑者がいるということですよね。ところでその捜査の対象者は何人になっているのですか。具体的になっていませんし、加害者が特定される可能性は高いのですか。
答弁 副町長 古俣博之(副町長は2023年11月まで)
1答目で町長からも、この事件については警察の捜査の関係も含めて私どもがあれこれ申し上げることはなかなかできないとお答えしております。非常に大変な事案であり、そこの被疑者が何人だとか、どういうようなことで具体的に捜査というものが進んでいるのかということについては情報も、私どもに対しても警察からは詳細含めて入ってきておりませんし、この問題については非常に微妙なところがあるのではないかと私自身は思いながらも、議員のほうからご質問いただいたことについては本当に差し控えるというよりは答えられないということで答弁させていただきたいと思います。
質問 6番 前田博之
これは施設側の町の責任ですよね。警察全ての部分については分かるけれども、もっと主体性があって警察に踏み込んでいって現状認識するということの、これだって私は必要だと思います。そこで、簡潔に聞きますけれども、このままの状況では嫌疑不十分で捜査が打ち切られるのか、捜査が長引き時効となるのか、現時点でこれしかないと思います、今の答弁でいけば。それを待っているということですか。それが1つと、もう一つは町として警察が何らかの判断をするまで何の手だてもせずにじっと捜査の行方を静観している、それだけですか。それから、もう一点、そこまで副町長が言うなら、この事件の時効は何年になりますか。それを含めて前段で言った質問に答えていただけませんか。
答弁 副町長 古俣博之(副町長は2023年11月まで)
本当に申し訳ないのですけれども、捜査に関わることにつきましては私の立場から、町の立場から、今出されたような時効だとか、そういう期間のことだとか、それから捜査の内容的なことだとかは、本当に申し訳ないのですけれども、答えられないのが現状でございます。町としましても、今回の虐待の発端はここにあるわけですから、それは十分大きな問題として認識をして、そしてこの状況については今後も確認を図りながらいかなければならないだろうと思いますし、本当にここの部分が最終的に法的な判断が出ない限りは虐待全体の終結には至らないと考えております。
質問 6番 前田博之
これ以上言いませんけれども、そうしたら町側の考えだけお聞きしておきます。そうすると、時効の年数も言わなかったけれども、また私から言うこともないと思いますけれども、加害者が判明しなかった場合と加害者が判明したときの責任と、懲戒処分はどうなりますか、そうしたら。これは答えられますよね。それと、処分の内容にもよりますけれども、退職後に支払われている給与、退職金の取扱いはどうなりますか。
答弁 副町長 古俣博之(副町長は2023年11月まで)
もちろん法的な判断が出て、先ほども言ったようにこの事件が発端となっていますから、そのときには町としての対応をせざるを得ないと考えております。
質問 6番 前田博之
次に、施設の運営についてです。一括で質問していきますけれども、9月1日付で入所者はゼロ名になり、収支改善は困難なことから施設を休止または廃止するとありましたが、休止と廃止の違いはありますか。どうなりますか。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
休止届また廃止届の違いですけれども、まず施設を休止するということについては今回のような入所者がゼロになっただとか、例えば従事する職員が辞めてしまったということで施設運営ができないということで、ただあくまで休止ですので、施設の再開を前提としたものであるということです。施設の廃止というのは、本当に施設の再開のめどが全く立たない状況になったということで、施設をやめてしまわなければならないということでの違いとなります。
質問 6番 前田博之
それでは、答弁にもありましたけれども、11名の施設職員の処遇についてどう考えているかであります。また、11名の人件費の負担等、施設運営に要する費用について、入所者がいなくなり今後どの程度必要なのか。それと、休止した場合の職員の処遇と人件費の負担はどうなりますか。ここは非常に大事な問題なのだけれども、この辺を明確に答弁してください。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
9月1日付で入所者がゼロ名になったということで、今後施設に入ってくる診療報酬、いわゆる収入がないということになります。9月から来年3月までまだ7か月があるということで、今言った11名の人件費、また施設の運営経費、こちらについては幾らぐらいかということですが、まず人件費につきましては11名の職員が7か月勤務すると約3,000万円、これは給与、賞与、共済費全部合わさった試算の金額でございます。それと、施設の運営につきましては、利用者がいなくなるということで、ある意味入所者がいなくなったというか、実費といいましょうか、施設の稼働がなくなるということでかなり費用はなくなるのですけれども、固定費と言われる、例えば給食業務を委託しております。当然提供する給食はなくなるのですけれども、固定費となる運営経費だとか、あと寝具類のリース代だとか電話代、こういった固定経費というのはどうしても出てきますので、これが7か月で約680万円ぐらいということになりますので、人件費と合わせると約3,700万円ぐらいというような状況でございます。ただ、これは先ほど言ったようにもう収益が入ってこないという状況になりますので、当然繰越金も1,000万円幾らというような状況でもありますし、併設している病院会計、こちらのほうの経営状況もままならないということもご答弁していますけれども、具体的に職員の処遇をどうするのか、これはやはり検討しなければならないという事態でございます。
質問 6番 前田博之
休止しても3,700万円かかるということです。これは大変な支出負担になるのですけれども、これはどうこう議論するのではなくて端的に聞くのだけれども、この3,700万円、これで多分きかないと思います。町立病院に今まで1,900万円の繰り出し、それも出ないですよね、病院には。そうすると、そっちはそれでいいのだけれども、この3,700万円はどうするのですか。
答弁 副町長 古俣博之(副町長は2023年11月まで)
実際私もどうするべきか正直なところ悩んでおるところです。ただ、実際に、今言ったようにこのまま施設を休止状態に置いても開けていくということには、今言ったような経費がかかっていくわけですから、それはそれなりの整理はしなければならないだろうと考えております。
質問 6番 前田博之
これは公共的な介護老人保健施設、福祉施設として、副町長もそういう言い方しかできないと思うけれども、虐待事件の大きな代償です。その観点から見たら、この3,000万円、金額ではなくてこれが出た。これに対してもうちょっと深く考えた答弁というのはないのでしょうか。
答弁 副町長 古俣博之(副町長は2023年11月まで)
実際的には入所者がいないという状況が何が原因になっているのか様々私たちも考えているところでございますけれども、確かに今回のこの虐待事案が一つ要因になっていることは事実だと認識は強くしております。ですから、こういう介護老人保健施設を含め、今後介護医療院ということでまた進めていくことと計画しておりますけれども、しっかりとした、今回の事案に見られるような職員の知識不足だとか、設置しなければならないような委員会が体制的にできていないだとか、そういうことについては少なくともあり得ないことなので、一つの教訓として今後しっかりとそのことを踏まえまして考えていかなければならないと思っております。本当にご指摘されたような施設の今後の休止なのか、廃止なのか、そのことも含め、今いる職員の処遇もありますから、そのことも押さえながら決断をしてまいりたいと考えております。
質問 6番 前田博之
何か月で一気に出さない金額ですけれども、特に一般会計の負担になってくるでしょう。それで、前段でも議論しましたけれども、病院の経営の令和5年でも1億6,000万円ぐらいの赤字繰入れをした。ここにきてすごいですよね、一般会計に与えるダメージというか。それを町長は十分に認識しておく必要があるかと思います。それで、この関係の最後なのだけれども、そうすると現状の施設状況からするとしばらくは施設を休止するという判断をしていました。だけれども、休止届を提出すると、休止届の提出時期などこれから実質的なスケジュール等事後処理が出てくると思うのですけれど、提出時期がいつになって、そのための実質的なスケジュール等事後処理はどのような流れになっていきますか。
答弁 病院事務長 村上弘光(病院事務長は2024年3月まで)
休止届または廃止届、いずれにしても届出をして休止にできるというものではなくて、1か月前には届出を提出しなければならないということになっております。例えば本日9月5日に休止届を出しても、実際施設を休止にできるのは10月5日以降というようなことでスケジュールがなっております。1か月間は期間が設けられるということでございます。先ほど職員の処遇の問題も出ました。非常に金額的にも大きい問題が結構ありまして、施設を今のところ休止、廃止、どちらかの選択も施設の判断ではできるというような状況でありますが、先ほど申し上げたとおり職員の処遇の問題もございますし、また施設、こういった29床の施設でございますから、当然施設側の都合だけで物を言えるということではなくて、たとえ待機者がいないにしても地元の介護老人保健施設、29床を廃止するというのは非常に重いことだと我々も捉えておりますので、こういった部分の地域への説明、またいろいろご理解をいただくということも考えると、休止、そしてその後廃止にするのかということでの検討を今後早急に図ってまいるというところでございます。
質問 6番 前田博之
これは町長にとって大きな問題です。そういうことで、本事案は大塩町長就任前に及ぶものでありますけれども、大塩町長の決断に委ねられた大きな難題です。これまでのように決して長引かせないで整理をしてほしいと、後でいいですから、まずこれについての答弁をお願いします。次に、もう一つですけれども、介護老人保健施設きたこぶしに替わり介護医療院が令和7年5月に新病院に併設し、開院予定されています。開設まで1年8か月、約2年です。これは町民のための介護医療院という理念を明確にして、入院したいと思える施設整備の充実と患者に喜ばれる医療、介護を行うことで、その結果として患者が増えることで自立できる介護医療院を目指し、さらに時代の変化に対応して町民等から大きな期待と注目が集まる介護医療院を構築すべきだと思います。大塩町長の下で新しいスタートを切ってほしいと願っています。町長の手腕に期待して質問を終わります。
答弁 町長 大塩英男
2つご質問をいただきました。まず初めに、介護医療院の関係でございます。これは、もちろんご指摘のとおり介護医療院に限らず、新しい病院、そして介護医療院ともに何度も言っているとおりしっかりと町民の皆さんに利用していただけるような寄り添った病院づくりをしていきたいと考えております。それと、もう一点、介護老人保健施設きたこぶしの関係でございます。私も再三再四お話をしておりますが、絶対にあってはならない、許されない事案が発生しました。私も改めて今後介護老人保健施設きたこぶしの運営をどのように進めていったらいいかということで、この立場に立っていろいろと介護老人保健施設きたこぶしの今後の運営について考えました。1つ、原点に戻って介護老人保健施設とはどういった施設かということで、まず質の高い介護サービスを提供すること、そして利用者のニーズに合った施設にすること、そして家族や利用者の方々が自分らしい生活を送れる、これが介護老人保健施設だというようなことで改めて私も認識して、それで今後そのようなことでということで襟を正して運営をしていこうと進めてまいりました。ただ、答弁で申し上げたとおり、9月1日現在で入所者の方がゼロになったというような状況を踏まえて、こういった施設の運営の財政状況も踏まえると、このまま運営していくべきなのか、それとも一旦立ち止まって休止すべきなのかというようなことで、古俣副町長、村上病院事務長からも答弁があったとおり、今後の新たな介護医療院の施設への引継ぎの部分であったり、職員の雇用の問題であったり、そして関係機関の協議であったりいろいろ課題があって、今まさしく現在進行形として関係機関とは協議を進めているところであります。ですから、そういった部分を含めて早急に議員の皆さんにも、町民の皆さんにも、どういった方向性をするかということできちんと説明させていただきたいと思っておりますので、ご理解をいただければと思います。
質問 6番 前田博之
この案件も町民懇談会のときに併せて経過を説明してあげたほうがいいと思いますので、これで質問を終わります。