みんなの議会

白老町議会 令和元年定例会6月会議 2019年6月18日

観光政策による経済活性化

2019年6月18日、白老町議会の一般質問で、前田博之議員が「観光政策による経済活性化」について質問し、町長 戸田安彦、総務課長 高尾利弘、副町長 岡村幸男、アイヌ総合政策課長 三宮賢豊、経済振興課長 藤澤文一が答弁しました。

質問者
前田博之 議員
答弁者
町長 戸田安彦、総務課長 高尾利弘、副町長 岡村幸男、アイヌ総合政策課長 三宮賢豊、経済振興課長 藤澤文一

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 13番 前田博之

13番、前田博之です。観光施策による経済活性化について5項目質問します。(1)、地方創生推進交付金事業(アイヌ文化を核とした交流人口拡大・受入体制整備事業)の事業期間・年度ごとの事業内容、事業費等について。(2)、受入体制事業での来訪者等回遊性の向上業務での回遊性とおもてなしガイド育成のおもてなしガイドの定義について。(3)、地域の回遊性とおもてなしガイドの施策と展開及び仕組みやプログラムづくりなどの事業主体について。(4)、観光消費動向調査での滞在観光の実態と傾向及び観光消費額について。(5)、観光消費による域内経済波及への施策と展開及び民間活力についてであります。

答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)

観光政策による経済活性化についてのご質問であります。1項目めの地方創生推進交付金事業の事業期間・年度ごとの事業内容、事業費等についてであります。アイヌ文化を核とした交流人口拡大・受入体制整備計画については、北海道との共同申請で地域再生計画の認定を受けたものであり、事業期間は平成30年度から令和2年度までの3カ年であります。事業内容については、民族共生象徴空間ウポポイを魅力発信の核としてプロモーションを展開し、観光地としての魅力向上、アイヌ文化への興味関心を高めるとともに、交流人口拡大に伴う受け入れ体制の整備を図ることを目的としており、白老町が実施する事業費ベースで申し上げると、30年度が5,717万円、令和元年度が5,517万円、2年度が5,506万円となっております。事業費については、3カ年で北海道が3億1,208万円、白老町が1億6,740万円で、総合計が4億7,948万円となっております。2項目めの回遊性とおもてなしガイドの定義についてであります。回遊性については、ウポポイを核とした集客が通過型にとどまることなく、町内において飲食、買い物、観光体験のスポットに立ち寄っていただき、宿泊してもらうなど、長く滞在していただくことを意味しております。また、おもてなしガイドについては、ウポポイを初め、町内の観光拠点への来訪者に対応する案内人を意味しております。3項目めの回遊性とおもてなしガイドの施策とプログラムづくりなどの事業主体についてであります。地域の回遊性を高める手法として、多様な旅行者のニーズに応えるため、観光体験メニューや旅行商品の造成、宿泊と体験を組み合わせたモニターツアーの実施のほか、それに伴うガイド育成を展開しているところであります。これらの事業については、地方創生推進交付金を活用しながら、民間企業に委託業務として実施しておりますが、将来的にはDMOの登録を目指す一般社団法人白老観光協会が事業主体となり、収益事業につなげていく考えであります。4項目めの滞在観光の実態と傾向及び観光消費額についてであります。30年度に実施した観光消費動向調査では、日帰り旅行、宿泊旅行を合わせた1人1回当たりの旅行単価は2万9,476円で、全国平均の3万2,606円よりも若干下回っている傾向にあります。その要因としては、集客の核となるウポポイがオープン前であることや宿泊施設等の不足による近隣観光地への流出などが考えられることから、今後のウポポイや白老駅北観光商業ゾーンのオープン、宿泊施設の充実により、観光消費額の向上に期待しているところであります。5項目めの観光消費による域内経済波及への施策と展開及び民間活力についてであります。ウポポイの開設による来訪者の増加が想定される中、町内の観光拠点への回遊性を高めることが経済効果につながると捉えております。その手法として、一般社団法人白老観光協会が中心となり、観光案内や情報発信機能をフル稼働させることにより、民間事業者が経営する飲食店、土産店、観光体験、宿泊施設など各種サービスにつなげることが観光消費向上になるものと捉えております。

質問 13番 前田博之

これからの質問に関連しますので、政策形成等での役場組織のあり方についてお聞きします。町長は、民族共生象徴空間を核とした観光振興策を展開しております。政策を前に進めるためには、全ての職員の能力を生かし切らなければなりません。政策を形成する能力のある職員が求められている中にあって、昨年の9月、そしてことしの4月と6カ月余りで経済振興課の課長と主幹の2名の管理職が相次いで退職しています。能力のある中堅幹部の退職は、組織運営のみならず、職場の活性化や仕事の生産性の向上に影響を及ぼすのではと私は憂慮しています。そこで、人事管理、労務管理、求心力等において組織に何か制度疲労的なものを起こしているのかどうか、その辺をお聞きします。

答弁 総務課長 高尾利弘(総務課長は2024年3月まで)

私どもも退職職員が出たということに関しては、いろいろ原因等もあると捉えておりますけれども、ただ人事管理といたしましては、あくまでも基本的に職員の能力開発の研修ですとか、管理職のマネジメントの研修、これらを通じて能力向上を図ってございます。研修計画もつくったり、そういったものもつくって能力の向上。あと、いろんな改善点としましては、労働環境の改善ですとか、確かに業務量、作業量が一部に偏るだとかということがないような適正な人事の配置というのも大切に考えていますし、現在も精神面のストレスのチェックだとか、そういったことも含めて適正な人事管理を行っていくという考えでございます。それと、やめる原因ということかどうかわからないのですけれども、役場内でのコミュニケーション、役場外も含めてコミュニケーション能力の向上ですとか、コミュニケーション活動を十分やっていくというようなことも推奨しながら、適正な人事管理と、ストレスに対する対応力というものも能力の一部と考えて、そういったものも向上させていかなければならないなと、取り組みを進めていきたいと思っております。

質問 13番 前田博之

総務課長が答弁することがいいとか悪いではなくて、私が聞いているのは、町長の施策を執行する課長、主幹、管理職2名がやめているのです。そういう管理、町長のリーダーシップ、そういうものに対してどうですかと、それが仕事に支障はないかと聞いているのです。この質問に対して総務課長が答えるという、総務課長が悪いという意味ではないですよ、そういう体制自身がそういうところに何かあるのではないのかと、率先して理事者が答える大きな問題ではないですか。係や係長がやめている話ではないと思うのですけれども。

答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)

先ほども質問があったように、管理職がやめたということは、私も含めて職場の働く環境づくりもきちんとしていかなければならないと反省をしているところでございます。今総務課長がお答えしたのは、職場環境の話という感じで質問されたものですから、それは担当の課長が答弁するということでございます。確かに約半年の間で課長と主幹職がやめて、特に観光の分野は来年のウポポイの開設には大変重要な貴重な戦力でありましたので、私も非常に残念なところでございますし、今後このようなことがないように職場環境にきちんと努めていきたいと考えております。

質問 13番 前田博之

特に理事者には、町民から信頼される職員と役場組織、そして次の時代を見据えた職員の人材育成に取り組んでいただきたいと思います。それでは、具体的に質問いたします。今の答弁で、地方創生交付金の関係で白老町は1億6,740万円、3年でかかっています。しかし、去年いろいろな事業をやっていますけれども、それに対して何か一例でも挙げてこういうことをしたよと、こう結びついたよという答弁があるのかと思ったら一切ありませんので、ここで私のほうから一例を挙げてお聞きしたいと思います。そこで、平成30年度でおもてなしガイド等人材育成の実績報告が上がっていると思いますけれども、この内容について質問したいと思います。この中で、コンサルタント会社の委託業務遂行に協力した関係者に対してどうこうというものではありませんので、この点についてはご承知しておいていただきたいと思います。それで、おもてなしガイド等人材育成業務委託報告書の総括で、白老町を含んだ物の言い方ですけれども、地域における観光振興において欠かせない観点ということで3点指摘していますけれども、この3点はおわかりですか。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

総括の中では、観光振興においての誘客の促進、それからリピーター化ですか、それと滞在時間延長、付加価値向上、この3点が欠かせない観点だと総括されています。

質問 13番 前田博之

答弁がありました欠かせない観点は、観光地白老町としてはこれも永遠のテーマになっているのです。関係者はもとより町民の方々も百も承知で、これまで難題に挑んで対策を模索してきましたが、いまだに厳しい状況にあります。そこで、今回の業務報告書は、既存事業や各団体が活動している部分の振り返りというか、それがほとんどの内容になっているのです。ですから、今副町長が答弁されました欠点を克服すべく手段や取り組み方については、具体的に示されておりません。報告そのものが新鮮な発想に私は欠けていると思えてなりませんが、この報告書を見てどのような思いでいますか。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

この内容は、先ほど質問あったとおり、おもてなしガイドの人材育成ですとか、それからアイヌ文化の伝統手工芸の担い手を育成すると、こういう2つの大きな事業で成り立っているものです。今の議員のほうからのご指摘というのは、うちの観光振興全体においての3点の欠かせない観点ということでの指摘がございます。これを含めて、こういう視点の中で、一方では具体的なおもてなしガイドの人材育成をするということと、それからアイヌ文化伝統の手工芸の担い手を育成するという、この2つに分けての育成のための委託業務です。そういう意味では、この業務については一定の成果は上げているのではないかと捉えています。ただし、先ほど指摘をいただいた欠かせない視点というのは、これは先ほどもお話があったとおり永遠のテーマだと思っていますので、そこについては引き続いてこのような視点をもとに、いかにリピーター化をするかですとか、滞在時間の延長というか、そういう着地型の旅行をつくっていけるかということはこれからもきちんと取り組んでいかなければならない、そのように考えております。

質問 13番 前田博之

答弁の中で取り組み云々だと言いますけれども、それではあえて伺いますけれども、この総括の3点を挙げた中で、観光振興の可能性はますます広がると考えますと、そう言いながら、次年度以降に向けて以下5点を提言したいと、こう言っているのです。そうすると、あえて伺いますけれども、次の質問に関連がありますから聞きますけれども、おもてなしガイドの5点、それとアイヌ文化伝統手工芸担い手育成の5点、どういうような提言になっていますか。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

提言したいということで、総括の中でもこれも触れられている部分です。一つ一つお答えさせていただきますけれども、おもてなしガイドの中では、基盤を安定的にするためのボランティアガイドの組織化が1つ、それからそのボランティアガイドの一元管理、さらにガイドプログラムの充実、それから付加価値向上を目指したガイドの名づけ実施、それからリピーター化を目指した近隣市町村ガイド組織との連携ということがおもてなしガイドに対する提言ということになっています。それと、もう一つのアイヌ文化伝統手工芸の担い手育成については、基盤を広げるための初心者講座の実施、それから強みを強化するための上級者向けの講座の実施、それから滞在時間延長を目指した飲食の提供、それと付加価値向上を目指した投資、さらにリピーター化を目指した会員制組織の設置検討という5点が提言をされています。

質問 13番 前田博之

それで、これらはいずれも意味あるチャレンジであると、こういう言い方をしているのです。チャレンジと言っている。それで、今言ったアイヌ文化伝統手工芸担い手育成についてチャレンジしなさいと言っていますけれども、提言で終わっていますけれども、これについて若干提案していきたいと思います。そこで、その提案に関連がありますので、お聞きしますが、アイヌ民族文化財団が国立アイヌ博物館の開設に向けてサブ事務所と使用している旧社台小学校、この使用期間とその後の利活用はどうなっていますか。

答弁 アイヌ総合政策課長 三宮賢豊(アイヌ総合政策課長は2020年3月まで)

旧社台小学校の活用に関してですが、現在アイヌ文化財団で開業準備のためということで活用していただいておりまして、実際国との契約上は今年度いっぱいで終了することになっております。その後の使い道については、まずは現在国のほうに引き続き借りていただけるようお話をしているところではございます。

質問 13番 前田博之

それで、アイヌ文化伝統手工芸担い手育成、この提案5つ、副町長からありました。その中で手工芸の初心者、中級、上級向けの講座、あるいは体験工房の設置、お土産コーナーを設置すべき、るるあります。そこで、これを見ると、そこまではいいのだけれども、肝心な展開する場所、拠点となる活動場所については一切言及していないのです。多分いろいろあると思います。特にアイヌ刺しゅうや伝統編みというのかな、ありますけれども、これは各工程とも見ると高度な技術が要求されます。そのために、上級以上の専門講師の育成も必要になってくるのですよ、先生としての。そこで、担い手育成、講師の育成、手工芸の技術向上、商品開発、普及啓発等々の場づくりを包含した拠点施設が必要ではないかと、これを進めるためにはです。そこで、その拠点施設として旧社台小学校をアイヌ文化の創作の場とするアイヌ伝統工芸館的な施設に転用して活用すべきと私は思います。そこで、午前中に同僚議員の議論もありました。アイヌ新法によるアイヌ新型交付金事業の活用を図るとして、これを図るとすれば当然アイヌ協会の意見も尊重しなければいけませんけれども、そういう中にあって新しい創造事業の一つとして実現に向けて取り組んではどうかなと、こう私は提案したいのですけれども、そこでアイヌ伝統手工芸の里としての工芸館、併用してアイヌ民族の歴史や文化の活動の拠点の場づくりとして旧社台小学校の利活用を町として国に提案、要望したらいかがかなと思いますけれども、その辺の見解を伺います。

答弁 アイヌ総合政策課長 三宮賢豊(アイヌ総合政策課長は2020年3月まで)

提案のありましたアイヌ伝統工芸館というような施設の検討でございますが、まず社台小学校につきましては今は財団が使っておりまして、今後使うかどうかはまだはっきりしていません。もし継続して財団で博物館、民族共生象徴空間のバックヤードとしてそのまままた使いたいということであれば、多分その場所は財団にそのまま貸したほうが家賃が入ってきますので、何かと町の財政的にはいいのかなと思います。ただ、国のほうで使わないとなったり、一部しか使いませんとか、そういう場合は使わないスペースが出てしまうので、そういう場合は協会の意見も考慮しながら、そういう使い方もあるのかなとは思います。

質問 13番 前田博之

先ほどの今年度いっぱいで契約が切れるという前提のもとで議論しているのです。それと、多分アイヌ新型交付金も今詰めていて、待っていられないと思うのです。ですから、その辺、課長が言った部分は整理をして、政策として前に進めるのであれば、庁内で整理をしてやらないと、時期的な問題があると思いますので、ただ承ったというのではなくて、内部で協議はできますか。

答弁 アイヌ総合政策課長 三宮賢豊(アイヌ総合政策課長は2020年3月まで)

新型交付金の部分で協会とも話をしていく中で、協会のほうからも文化発信、交流の拠点などの整備もしてほしいという案も出ております。そのような状況ですから、我々としましても社台小学校につきましては結構な金額をかけて修繕した部分もありますので、何とか活用していく道を探って、協会と話し合いながら、役場内でも了解を得ながら考えていきたいと思います。

質問 13番 前田博之

次に、19年度の事業についてです。先ほど答弁で今年度も5,517万円の事業費を見ています。そこで、この受入体制整備事業は継続事業として2019年度事業も2018年度事業とほぼ同様な事業概要になっています。予算の添付資料を見てもそうなっています。そして、それでは2019年度の事業執行に当たり、KPIの設定、もしくは2018年度の政策循環のPDCAのCを踏まえた上で、質の高いさらなる展開の事業構築が図られると思いますが、2019年度の地方創生推進交付金事業、これは7件あると思いますけれども、この執行と進捗状況及びコンサルタント会社への外注はどのようになっていますか。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

今回2019年度、今年度の事業については、今の段階ではちょっと見直しをかけている状況にありまして、先ほどの指摘をいただいた部分もございますけれども、KPIの達成に向かって効果的な事業の組み立てが必要ではないかという中で、少しそこの部分については今回、若干ですけれども、見直しをさせていただく中で今事業の発注を行おうという、そういう段階にございます。今年度は、そういう意味ではもう一度そこのところを組み立てを少し見直しながら進めていきたいと考えています。

答弁 経済振興課長 藤澤文一(経済振興課長は2020年3月まで)

予算の執行状況でございます。今副町長のほうからご説明したとおり、経済振興課のほうで所管している事業の本数としては合計で7本ございますが、そのうちの1本のアイヌ文化を核とした魅力発信業務、これについては北海道のほうとタイアップしたプロモーションが主な内容になっておりますので、ここの部分は北海道のスケジュールと歩調を合わせないとならないということで、この部分の360万円の予算、この部分は先行して執行させていただいているという状況でございます。

質問 13番 前田博之

見直しするということで、もう一回見るということ、これは非常にいいことだと思います。これまでの議会での議論を踏まえた方向性かなと思いますので、それはぜひやっていただきたいと思います。それで、それから一歩踏み込んだことについてお聞きしますけれども、国は地方版総合戦略づくりの策定、白老町もやっていますけれども、そのときに国は策定自体を自治体がコンサルタントに丸投げすることを懸念して、こう言っているのです。策定に必要な調査などの委託は差し支えないが、戦略の基礎作業は自治体みずから行うようにと、くぎを刺しているのです。だけれども、町は民族共生象徴空間を地域活性化に結びつけようと、観光、商業の部分の振興に関しての計画、プラン、同じ意味だと思いますけれども、計画、プランを数多くしていますが、ほとんどがコンサルタント任せになっています。その計画をもとにしてアイヌ文化を核とした交流人口拡大・受入体制整備事業を展開しています。そこで、この内容を見ますと、その事業内容は、一部の団体の補助金もありますけれども、それ以外の事業はここでも全てコンサルタント会社に業務委託しています。ということは、きょうも展開の方法は答弁で触れていませんでしたけれども、計画づくりだけが目的化しているのかなと私は思っているのです。政策を進めるのは職員でありますけれども、政策の方向性を示し、判断するのは町長ですよね。まちの将来の行方を、極端かもわかりませんけれども、こういう言い方をさせてもらいますけれども、コンサルタントに任せてしまっていては結果は見込めないのです。そこで、主体的に問題解決のためにみずから、これは職員ですよ、考えて行動することではないでしょうか。そのためにも、計画の作成をコンサルタント等の外部に委ねるのではなく、特に計画の原案の執筆、作成は全庁的な議論のもとに自力でつくり上げることが必要でないかと思いますけれども、見直しに当たってこの辺の見解を伺います。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

以前からご指摘をいただいている職員の政策能力の向上という、そういうお話が今回の事業に対してもご指摘をいただいているのかなと思います。決して丸投げという、そういうことでは私どもは考えてございません。議員のおっしゃるとおり課題に気づくための知識ですとか、観察力ですとか、解決策を提案するための思考力ですとか、いろんなことが今職員に求められているという部分、それを高めていく中で政策能力の向上というのが図られていかなければならない。そのとおりだと思いますし、またこれからの事業というのはそういう形の中でつくっていかなければならないと思っております。それが政策能力の向上だと考えてございます。今回の事業も、職員がそこまで考えていないということではなくて、内容的には職員が考えて、こういう事業を起こして、そしてこの事業の内容に沿った提案を受け付けて、それを執行するという、そういう構造になっているということはご理解をいただきたいのです。ただ、それが、先ほどちょっと見直しますよというのは、目標であるKPIに沿った形になっているかどうかということですとか、先ほど提案をいただいたやった事業が次につながるようなものになっているかですとか、そういう観点も非常に事業を展開していく上では大事な観点だと思っておりますので、そういうことを踏まえると若干そういう見直しが必要ではないかということが先ほどの今年度実施する事業に当たっての見直しの部分であります。ご指摘の点は、そういう指摘をいただくということは謙虚に受けとめて、これからもそういう視点できちんと事業を組み立てていきたいと、このように思います。

質問 13番 前田博之

では次に、観光消費額についてです。私もこの報告書を見てきました。それで、副町長がコンサルタントに任せるのは職員が提案を受け付けて執行する構図になっていると、こう言いましたよね。だけれども、その中身がどうなのかと、私から見た考え方についてお聞きします。まず、国立アイヌ博物館が開設される2020年度以降、100万人の観光客の増が新たに見込まれています。これはよく言われていますが、あくまでも期待値であります。ですけれども、この大きな旅行市場の塊を地域全体に効果的に波及させることが最も大事なのですよね。そして、100万人を当てにしただけの棚ぼたでは地域の衰退を招きます。ということは、観光振興という入り込み数を伸ばすことばかりに力を注いでいるのです。かなり今まではその数字ばかり。しかし、経営的には、入り込み客数でなくて消費額ベースでの観点も必要になってくるのです。そうでないとだめですから。ということはなぜかというと、来訪者別の平均観光消費額については、これは答弁ありましたけれども、観光消費額が低ければ、努力しても売り上げが伸びず、商売の潤いにはつながらないと思います。私はやっていませんから、だけれども商売をやっている人に聞いたらそうです。そこで、観光産業を重点産業と捉えて、それを発展的に伸ばし、他産業へ効果的に波及させていかなければならないと思います。これは、やっぱり役場も大きな責任があるのです。そこで、そのための一つの手段として基礎調査がやっぱり必要なのです。しかし、観光動向調査では、肝心の観光消費が与える産業への経済波及や効果額、さらに経済効果額によって生み出される雇用、所得、税収がわかる地域の特性を分析できるデータは調査していませんよね。これは、先ほど副町長の話を聞くと、これは町が提案されていないということです、コンサルに。していません。していれば、していると言ってください。私は見たら、していないと思っていました。そこで、観光振興による地域活性化のための施策を構築する上でも今言った経済効果額により生み出される雇用、所得、税収等々がわかる調査をしなければいけないと思いますけれども、いかがでしょうか。

答弁 経済振興課長 藤澤文一(経済振興課長は2020年3月まで)

観光消費額についてのご質問でございます。30年度に実施いたしましたDMOの事業計画書の作成に当たって、一定の観光消費額、300万人の観光客が入り込んだ場合の推定ですけれども、その中では146億4,500万円という試算が出されております。ただ、この制度については、やはり再検証する部分も当然必要かなと思いますし、先般北海道の経済部観光局のほうで「観光で稼ぐ!ための手引書」というものが作成されまして、いってみれば観光消費額を推定する一つのプログラムといいますか、そういったものが示されておりますので、そういったものも活用しながら、今後観光消費額については推しはかっていきたいなと思います。

質問 13番 前田博之

課長がお話しされたのはいいことなのです。それは、私も見ています。その一文を紹介させてもらいます。なぜかといったら、今私が言っていることに対して北海道の手引書では結構適切に答えているのです。時間はないけれども、あえて読ませてもらうけれども、本当は課長に読んでもらえばいいのだけれども、こう言っているのです。地域の有する資源や産業構造は地域性が強いため、観光消費がどのように各産業へ波及していくかも地域によって大きく異なる。そのため、稼ぐ観光を実現していくためには地域における産業構造の実態把握が重要である。観光消費が地域にもたらす経済波及効果を把握することで各産業の関係者に当事者意識を持ってもらえるだけでなく、各産業の特徴を踏まえた地域のビジョンを構築し、さらなる経済波及効果向上の事業計画を策定していくことができると。稼ぐ力に向けた取り組み方を示唆しているのです。どうですか、これがしかりだと思うのですけれども、先ほど答弁もいただいたのですけれども、もう一度答弁願います。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

先ほどの質問の中で前田議員のほうから、観光産業を重点産業として捉えるという、逆に力強いそういうご質問をいただきました。私どもが今進めている段階では本当にそうしていかなければならないと思っておりまして、そういう意味では象徴空間の開設をチャンスと捉えまして、観光のまちづくりに対して進んでいきたいという、そういう考え方でございまして、その中の取り組みの中では戦略として重要になってくるのが今のお話だと思っております。観光消費額がどのぐらいになって、そしてそれが各産業に与える経済波及効果がどうなるということをしっかり捉えてどのような戦略を組み立てていくかということは基本になることだと捉えておりますので、そこは十分考えていきたいと思います。

質問 13番 前田博之

観光消費による域内波及を具体的に質問しようとしたのは、これなのです。「観光で稼ぐ!ための手引書」、そして内容的には観光消費による経済波及効果の見える化、分析ツール、できることと書いているのです。これを読んだら、この部分は質問しないことにしたのです。そうしたらオリジナリティーに欠けるので、私はこれを紹介します。そこで、この手引書を見たら活用するメリットも書かれているのです。それで、全てとは言いませんけれども、この手引書を職員が習得するというか、学習することによって施策づくりや事業実施に向けて活用できると思います。後で読んでみてください。そして、職員の専門性も高まるのかなと思います。そうすると、先ほど議論している調査なんてコンサルタントに任せなくてもできるのですよ、これをやれば。自分たちの頭で考え、実行することが期待できます。それで、何を言いたいかといったら、「観光で稼ぐ!ための手引書」を十分活用して、客観的なデータに基づいて今も議論していますけれども、白老町の強み、弱みを含めた特性を把握した上で観光消費による経済波及効果の見える化に取り組んではどうかなと思います。いい見本があるのです。いかがでしょうか。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

済みません、実は私はまだ読んでいません。そこまでのお話をいただきました。しっかりと内容は確認をさせていただいて、観光の振興のための取り組みに生かしていきたいと思います。

質問 13番 前田博之

これでまとめにします。国立アイヌ博物館の開設は、これは町長も言っていますけれども、白老町にとって千載一遇のチャンスであります。このチャンスを生かして、本気で稼ぐ力を考えて行動しなければならないと思います。何回もしつこいようで、こだわりますけれども、これまでのようにコンサルタントに丸投げして業務委託で時間を費やすという悠長なことは言っていられないのです。結果的にきょうの答弁でもそれに対する結果の答弁はありませんでした。これまでも言い続けてきたことですが、そのためには観光関連業者でなくて、第1次産業にかかわる人や6次産業化、そして町民団体があります。町民まで幅広い層の人が主体的に取り組んでいけるかどうか、その仕組みづくりが大事なのです。だけれども、先ほどの業務報告ではこの仕組みづくりは一切書かれていません。提案だけです。そこで、結果的には先ほどもここで議論していますけれども、地域内循環となって稼げる事業者をふやし、雇用を生み出すことにつながっていくのです。そこで、行政についての部分を質問しますけれども、行政においては政策、そして施策、事業、これの政策過程を確かなものとして、主体的に問題解決のために庁内議論を深め、英知を結集し、決めることは決めて政策を実行することです。このことが、改めて言いますけれども、白老町再生、経済活性化の一里塚ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 副町長 岡村幸男(副町長は2019年11月まで)

先ほど来からコンサルタントへの丸投げという言葉が、そこは職員も一生懸命計画をつくりながら、そして専門的な知識を得るために委託に出し、やっているということは理解をいただきたいと思うのです。それで、そういう中において、行政においての政策、施策、事業の執行という部分については、議員おっしゃるとおり、我々が政策というのは今の本町における課題、この課題をどう解決していくかという、そういう目標を立てることでありまして、その目標に対してどんな取り組みをしていくかということが施策であり、個々の事業となってくるわけですから、何を課題として何を解決の方法として持っていくかということがやはり一番、職員がそのところをどう捉えるのかということが大事になってくるということはそのとおりだと思いますし、そのためにもちろん学びもしなければなりません。研修を受けることも必要です。いろんな場面に出て町民の方のお話を聞くことも必要だと思いますし、そういう中にあって庁内の中できちんとした議論をしながら、その課題に向けてどんな取り組みが一番有効なのかということを、これを各会議の中で議論を通してまとめていくという、そういう流れが非常に大事だということで、現状の中ではそういう組織の中での取り組みは、経営会議をトップにして調整会議、それから課長会議がある中でそういう議論をしてというところであります。まだまだそこの部分が必要な検討ということでいえば足りていないところもあるかもしれませんが、そういう中で仕組みはありますので、十分そこを生かしながら組み立てをしていきたいと思います。

答弁 経済振興課長 藤澤文一(経済振興課長は2020年3月まで)

先ほど来から民間コンサルタントへの委託についての審議がございましたけれども、今年度実施する事業についても同様に民間のコンサルタントに委託するような形にはなるかと思いますけれども、これは丸投げというよりは、仕様書自体はやはり職員がみずから考え、ある程度柔軟性を持たせた中で専門的な見地からコンサルタントにプロポーザルで提案をしていただくと、よりよいものをつくっていただくというところでの視点からの外部発注ということになっております。それとあと、計画づくりの部分については、全てではございませんが、例えば昨年策定いたしました白老駅北観光商業ゾーンの整備計画、これについてはうちの職員がみずから手づくりでつくったという事例もございますので、こういったものも好事例として、今後手づくりでできるものは職員みずからがやっていくという考えを持って仕事を行っていきたいと思います。

質問 13番 前田博之

課長からお話がありました。私は全部否定していません。コンサルタント云々、そういうプロセスで発注していることもわかるし、もっと中身を濃くしてほしいし、別な担当者によってはみずから考えてつくるということも見ていますので、どっちに比重を置くかということで、職員の能力をぜひ発揮できるような政策づくりをしてほしいなと思います。それで、町長、これは答弁は要りませんけれども、一般論としてお話しして質問を終わります。首長みずから経営と政策面でリーダーシップを発揮できるかどうかが自治体経営の存亡の鍵を握っていると強く言われています。これを申し添えて、経済活性化の質問を終えます。

出典:白老町議会 令和元年定例会6月会議 2019年6月18日 議事録 PDF(26ページ) 間違いを知らせる