みんなの議会

新得町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月11日

地熱発電初期調査と国立公園内での開発について

2022年3月11日、新得町議会の一般質問で、大澤一文議員が「地熱発電初期調査と国立公園内での開発について」質問し、町長 浜田正利が答弁しました。

質問者
大澤一文 議員
答弁者
町長 浜田正利

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 大澤一文

私、1項目、地熱発電初期調査と国立公園内での開発について、質問させていただきます。1.地熱発電初期調査と国立公園内での開発について地熱発電とは、重油・石油を「燃やす」ことで発生する二酸化炭素や有害なガスを発生させず、太陽光や風力発電より季節や天候の影響を受けず安定供給が可能であり、輸入資源に頼らなくてもよい、クリーンなエネルギーであることは承知しておりますが、デメリットもあります。デメリットは、地下水をくみ上げることによる周辺地域の地盤沈下や地滑りなどへの影響や、掘削により地下から硫黄や亜硫酸ガスなど人体に有害な物質が出る場合があること、また、調査から発電運転まで15年から20年と期間が長く、膨大な費用がかかりますが、費用や期間を投じても、最終的に発電ができるかどうかは分からない点であります。さらに、地熱発電に適した地域の多くは国立公園になっています。国立公園には豊かな森林があり、人が生きる環境を守るためにさまざまな役割を果たしています。例えば、その土地の環境に応じた遺伝子や生物種、生態系などの生物多様性の保全や、排出される二酸化炭素を吸収し、地球温暖化を抑える働きを持つ二酸化炭素吸収効果があります。また、樹木の根による土壌を斜面とつなぎ止める能力を持ち、雨などによる土壌流出の抑制、土砂崩れなど土石流災害の未然防止、雨水を裸地より3倍も地中に浸透させる能力があり、洪水・渇水の緩和、水質の浄化、気温変化の緩和等、半永久的に繰り返し生産できる「循環型資源」として私たちの生活を支えています。また、カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させると意味しています。「排出を全体としてゼロ」ということは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から植林・森林などによる「吸収量」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることです。カーボンニュートラルの達成のために、温室効果ガスの排出量の減少および吸収作用の保全、強化が必要とあります。私は、国立公園内には開発の手を入れるべきではなく、吸収作用の保全の強化に力を入れるべきと考えます。また、近隣地域住民にとっては、開発による環境の変化に対する不安もあります。市街地では水道が整備されておりますが、近隣地域では地下水を使用しています。開発による環境の変化による汚染や水量の変化等、人・家畜産業に対する影響を懸念しています。やはり、近隣地域住民の不安解消が必要であると考えますので、以下2点について質問させていただきます。地熱発電開発初期調査、国立公園内での開発についてどう考えているのか。近隣住民への説明は十分行われ、声を聞いているのかを質問させていただきます。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

大澤議員のご質問にお答えいたします。固定価格買取制度いわゆる「FIT」が2012年7月に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき創設されて以降、再生可能エネルギーの導入は着実に進んできております。国は2015年7月に策定された「長期エネルギー需給見通し」いわゆる「エネルギーミックス」において、2030年度には再生可能エネルギーが電源構成の22から24パーセントを占めるとの見通しを示しました。環境への負荷低減を実現しつつ、長期にわたり安定的に発電を継続していくことが重要であるため、引き続き、再生可能エネルギーの導入を促進し、その中でも純国産資源である地熱資源をエネルギー源として活用する地熱発電は、再生可能エネルギーの安定供給体制の確立のための貴重な電源になるものと考えております。1点目の地熱発電開発に係る調査についての考え方でありますが、本町の国立公園内におきましては、北海道内でも地熱資源の有望地域として位置づけられている中で、調査の目的は、地下にある高温貯留槽の存在の確認とされており、資源の存在と活用の可能性を探るものであります。町としては、調査の段階であれば特段の問題はないと考えておりますので、これまで同様に、地熱発電開発に係る調査につきましては推進していきたいというふうに考えております。2点目の近隣住民の方への説明と意見聴取についてでありますが、調査についての考え方は、平成26年定例第2回町議会における長野議員の一般質問への回答から一貫して変わらず発言してきており、私自身の公約にも、トムラウシ地区地熱発電調査等の促進として掲げております。この地熱資源については、町内にある国立公園内でのことであり、町民全体に関係していることであると考えております。町民の方々の中には、地熱発電を推進する方、慎重な方の双方がいることは承知しておりますが、地熱資源による再生可能エネルギー発電事業は、地球温暖化防止やゼロカーボンシティーに向けての取り組みとして有効であるとともに、地域の活性化につながる事業であると考えております。調査に向けては、多くの方と議論し、できる限り理解をいただきながら進めていきたいというふうに考えております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]

質問 大澤一文

ありがとうございます。私も地熱発電に対しては、クリーンなエネルギー源として否定はしていませんが、国立公園内による調査・開発については、林道の整備、調査場所での自然への影響が出ると考えています。回答の中で、町として地熱発電に対しては良いものとし、必要性をアピールしていますが、国立公園内での調査による自然への影響についてはあまり述べていません。国立公園は二酸化炭素を抑え、水質浄化、気温変化の緩和等、環境型資源、クリーンな資源として、私たちの生活を支えています。また、漁業を営んでいる皆さまが山に木を植えに来たり、各種団体企業が森林を増やす施策を行っています。新得町は国立公園もあり、森林事業に力を入れているので、地熱発電の調査・開発がなくても、カーボンシティーの取り組みは進んでいくと考えられます。国立公園での森林での二酸化炭素吸収保全強化が必要と考えます。地熱発電の調査・開発が地域の活性化につながる事業でしょうか。私は、見てきた2つのダム工事について、開発が始まり終わるまでは町が潤っておりましたが、開発が終われば潤いも終わり、今の地域の現状があると考えます。地域は、短期的な施策より、長期的な施策を望んでいます。地熱発電が町民全体に関係しているとありますが、地熱発電の是非よりも、下水道が完備され、歩いて買い物に行ける地域に住んでいる町民よりも、水を自分で確保し、1時間以上かけて買い物に来る国立公園に一番近い住民の方々の意見を初期調査実施前の段階で多く聞き、取り入れていくのが必要ではありませんか。また、私は、十勝岳噴火の影響を心配しています。十勝岳はいつ噴火してもおかしくない状態で、今は山に刺激を与えるべきではないと考えておりますので、何点か、再質問させていただきます。1つ、国立公園の調査による自然への影響について。2つ目、地熱発電調査・開発が長期的な町の活性化になるのか。国立公園に一番近い住民の意見を初期調査実施前の段階で聞き、取り入れないのか。地熱発電の調査・開発により、十勝岳噴火の影響についての考え、以上、4点について、再度、お聞きいたします。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

お答えいたします。質問の文章、1回目、それから2回目、細かな点、実を言うといろいろお聞きしたいことがあるので、それはまた別な機会にお話しさせていただきたいというふうに思っています。その上で、今言われたポイントだけ。まず、国立公園の調査による自然への影響ということなんですけれども、われわれは国の定めた基準、ルールに基づいて、今、やっています。これが1つ。国はやはりきちんとそういうことを私は考えているんじゃないかなというふうに思っています。その上で、私自身、勉強不足で明確なお答えというのは今、できません。逆に議員がここに考えるに至った書籍か何かあれば、ぜひ紹介をしていただきたいと思います。あまり専門的なものは難しくて分かりづらいかもしれませんけれども、できれば、そういう分かりやすいものがあれば、ぜひ紹介いただきたいなというふうに思っています。それから、日本国内で国立公園外なんですけれども、何カ所か、地熱発電、発電をしている部分というのはあります。そういったところで実際、国立公園と違うのかもしれませんけれども、周辺環境を含めて、もしそういう影響があるような事例があれば、逆にこれも紹介していただければ勉強していきたいなというふうに思っています。次に、調査・開発が長期的な町の活性化に、開発という言葉、まだ私、使っていません。将来、能力があって、みんなの理解が得られれば、私は開発すべきだという立場です。それは、例えば議員は、北電のダムの話だったと思うんですけれども、北電が今、存在することによって、その後の仕事、結構、町内の事業の方々も含めて、私、経済的な恩恵があるというふうに思っていますし、固定資産税1つ取っても、相当あるんじゃないかなというふうに思っています。それが、活性化の全てではないですけれども、最後、開発にいけば、私はあるんじゃないかなと思っています。あくまでも今、調査でどれだけの能力があるのかだけですから。それから、次にいきます。国立公園に一番近い、距離が近いがどうかは別にして、地域に住んでいる方々の意見というのは尊重しなくてはならないのは、それは私の立場、当然のことなんです。しかし、地域の中でもやはり賛成する方もいらっしゃる。それから、町民の全体の中でもいろんな意見があるというのは十分分かるけれども、調査は特に問題がないんじゃないかというのが、私の周りの方の大きな声だというふうに自分では認識しておりますので、今の段階で、賛成か反対かというのは、私、違うんじゃないかなと今、思っています。その次、地熱発電の調査・開発による十勝岳の噴火、分かりません。答えられない。だから、やはり調査をして、きちんと懸念を少しでも解消できるかできないか。それをやっていくのが私は筋だと思う。逆に、影響を懸念されているということでありますから、先ほど言った、公園の中の調査の自然への影響と同じように、もし参考になる文献がありましたら、ぜひ紹介していただければというふうに思っております。以上であります。

質問 大澤一文

ありがとうございました。地熱発電については、クリーンなエネルギーであることは本当に承知しておりますが、私はやはり国立公園の自然を、調査・開発とは言っていますけれども、町長のほうでは開発の関係は言っていないといいますが、調査をすれば、開発は見込まれるのではないかということで、発言をさせていただきます。ですので、国立公園内はなるべく手を付けるべきではないと、私は考えています。やはり、一度壊したものは元には戻らない。森林、生物多様性の保全、二酸化炭素を吸収する温暖化を抑える働きを持つ国立公園を残すことは、クリーンなエネルギーで電気をつくるよりも、これからの子どもたちの永遠の財産として残していかなければならないものと思います。これからのことをいろいろ発言させていただきましたけれども、開発より、やはり私は自然が大切であると思いますので、町としても、そういう方向性で考えていただくことをお願いして、発言を終わらせていただきます。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

調査が始まったら最後までいくと。それは何となく分かります。しかし、私の立場は、やはりみんなの理解が得られなかったら進められない。これはもうはっきりしているんです。では、止められるかと、私1回、ある方とやり取りしたことがある。私が町長のうちは止めるものは止めると、約束はさせてもらった。だから、あとはあくまでもやはり1回やってみて、何が課題なのか、きちんと議論していかないと、あまりにもかっこよすぎるかもしれませんけれども、エネルギー問題は私、簡単なものではないというふうに思っている。その中で、地域としてそういうポテンシャルがあるとしたら、それはそれでやはり国策の中の1つとして私は協力すべきだという立場。それからもう1つ、やはり地下だからということで、もしいろんな思いを巡らされているとしたら、それも何となく私は理解する。私も地下は分かりません。だから、調査しようということなんです。あと、人間の中で経済活動は、国立公園内の中でも現実にもう進めていらっしゃる方もいらっしゃる。これからもしかしたら、今、言った、地下に手を付ける自治体も出てくるかもしれません。ぜひ、そういった方たちともわれわれの立場でも連携していかなくてはならないかなというふうに思っていますので、少しでもやはり皆さんの懸念が解消できるような、そういうことをしていくというのが私の立場なので、そういった中では、これからも努力していきたいなというふうに思っています。以上であります。[大澤一文議員 降壇]

出典:新得町議会 令和4年第1回定例会 2022年3月11日 議事録 PDF(40ページ) 間違いを知らせる