新得町議会 令和元年第2回定例会 2019年6月17日
小中学校の学校給食費の無償化の実施を
2019年6月17日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「小中学校の学校給食費の無償化の実施を」について質問し、教育長 武田芳秋、町長 浜田正利が答弁しました。
- 質問者
- 青柳茂行 議員
- 答弁者
- 教育長 武田芳秋、町長 浜田正利
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 青柳茂行
私も4年ぶりの質問でございますので、ひとつよろしくお願いします。今回は、小中学校の学校給食費の無償化の実施を要請する質問をさせていただきたいと思います。1.小中学校の学校給食費の無償化の実施を学校給食の今日的な課題は、「義務教育は無償」の観点と、昨今の格差と貧困の広がりによる家庭生活への影響が叫ばれています。学校給食は、家庭の経済的状況に左右されず、子どもたちの発達と成長を保証するという大きな役割を果たしています。現代社会では、核家族化が進み、共働きが増え、両親とも深夜まで働くなど、家族の姿が変化する中、3食の中で、最も安定的に食事が取れるのは給食だとも言われています。平成30年7月27日に文部科学省が、平成29年度の「学校給食の無償化等の実施状況」および「完全給食の実施状況」の調査結果を発表しています。これを見ますと、主な調査の内容については、学校給食の無償化等の都道府県別の実施状況、学校給食費の無償化を実施している自治体名、無償化を実施している自治体の特徴などとなっていますが、その中で、無償化を開始した目的として、①食育の推進、人材育成、②保護者の経済的負担の軽減と子育て支援、③少子化対策、定住・転入の促進、地域創生などが挙げられています。また、無償化による成果の例として、児童生徒については、自治体、地域への感謝の気持ちの涵養(かんよう)と栄養バランスの良い食事の摂取や残食を減らす意識の向上と給食費が未納・滞納であることに対する心理的解消が挙げられています。保護者の立場として、経済的負担の軽減、安心して子育てができる環境の享受、親子で食育について話し合う機会の増加、教育への関心の増加などが挙げられています。学校・教職員からは、給食費の徴収や未納・滞納者への対応負担の軽減、食育の指導に関する意識の向上となっています。自治体については、子育て支援の充実、少子化対策、定住・転入の促進、食材費高騰による経費増加の際、保護者との合意を経ず措置可能とされています。このことから、現在、全国的にも道内の各自治体においても、公立小学校や中学校の保護者負担を全額補助している市町村が増えており、社会的にも注目を集めています。十勝管内におきましても、2017年に浦幌町、足寄町、陸別町がすでに実施しており、鹿追町においても、この6月議会の中で実施される運びとなっている旨を伺っております。本町におかれましても、食育と子育て支援、保護者負担の軽減、定住・転入の促進の観点から、小中学校への学校給食の無償化の実施を要望し、教育長のご見解をお伺いいたします。
答弁 教育長 武田芳秋(教育長は2023年3月まで)
青柳議員のご質問にお答えいたします。学校給食は、児童および生徒の心身の発達に重要な役割を担っており、適切な栄養の摂取による健康の保持増進や食事についての正しい理解など、児童生徒の成長過程において、身に付けるべき知識や食に関する理解に導くことが目標とされており、このことを踏まえて、本町では手作りによる安全で安心なおいしい給食の提供に努めております。また、学校給食に係る費用の負担は、学校給食法の規定で必要な施設および設備に要する費用ならびに学校給食の運営に要する人件費などについては、設置者である町の負担とし、それ以外の経費は保護者の負担とされているところであります。その上で、給食費の無償化についてのご質問でありますが、少子化、過疎化による子育て支援策として保護者の負担軽減を図り、子育て環境をより充実させるとした目的で、給食費の無償化や一部負担に取り組んでいる自治体が見受けられる一方で、食費に関する経費は自己負担との考えを持った自治体も多くあると思っております。また、現状の保護者負担軽減策に関しましては、経済的困窮世帯を対象として就学援助制度を適用しており、給食費相当分の補助を行っております。そこで、ご質問の中にもありますように、子育て支援、保護者の負担軽減、移住定住の観点からの施策としての意義は認識するところでありますが、給食費の負担に関しては、基本的に受益者負担が原則と考えておりますので、今のところは無償化を行っていく考えは持っておりません。しかし、貴戸議員へもお答えしたように、今後、子育て支援策や保護者負担の軽減策など、町行政全体の中で現状の支援策も含め、どのように取り組められるか、施策の範囲や目的、効果、財源対策を含めて、十分研究させていただきたいと考えております。以上であります。[武田芳秋教育長 降壇]
質問 青柳茂行
教育長の答弁を伺いました。最後、十分研究をなされていくという、若干でありますけれども、前向きな答弁をいただいたことについては、希望を持てるんじゃないかなというふうに思っております。今回の質問にあたって、私も鹿追町の事例といいますか、参考に伺ったんですけれども、もともと鹿追町は今回の町長選挙で、町長の公約として学校給食を無償化にするということが公約として掲げられておりました。その上で、学校教育長の説明も聞いてきたんですけれども、学校給食費を進めるための法的な根拠、これを指し示されたわけですけれども、今、教育長も答弁で述べたように、学校給食法、これの文部事務次官通達文書というのがあるんですけれども、これの7項目目だと思うんですけれども、経費の負担等という文書があります。それを見ますと、原則として小学校等の設置者と給食を受ける児童の保護者とがそれぞれ分担することを定めたというふうに最初なっています。その上で、これらの規定は、経費の負担区分を明らかにしたもので、例えば、保護者の経済的負担の現状から見て、地方公共団体、学校法人、その他のものが児童の給食費の一部を援助するような場合を禁止する意図ではないというふうに明確に述べております。さらに学校給食がいよいよ円滑に実施され、健全な発達を見ることが期待されるという立法の根本指針に基づいて解釈されるべきであるという、つまり学校と児童保護者がそれぞれ分担するとなっているけれども、いわゆる設置側が児童の給食の一部を負担することを別に禁止するわけではないということを、あらためてここで述べているわけですよね。この経費負担等この7項目目を法的根拠として、鹿追町は学校給食費の無償化に踏み切ったという、そういう説明をされたわけであります。その上で、今回、鹿追町の定例議会で、鹿追町学校給食共同調理場条例の一部の改正案というのが出されているわけですけれども、その目的が学校給食において児童および生徒の保護者負担を軽減することを目的に鹿追町学校給食条例を一部改正するというふうになっております。さらに給食費の金額、これを町の負担に加えるということで、参考のためですけれども、小学校が1食あたり200円、年間195食分、それから中学生が1食あたり240円、年間、これも同じく195食です。そしてもう1つ、地域の保育所です。今回、保育所も鹿追町は実施するということが提案あって、1食あたり170円、年間163食分を町が全額負担しますということを今回の条例の改正案として出されております。全体的に予算としてどうなのかなということも述べているんですけれども、鹿追町の小学生は301人ということです。それから中学生が178人で合計479名、それに保育所の園児が加わるということでありますけれども、全体的に約2,000万円そこそこ、正確に言えば2,036万5,000円ということで、鹿追は進めていくということであります。ですから、先ほど教育長が学校教育法を持ち出して説明なされて、その児童の保護者の負担となっているという説明もありましたけれども、しかし、学校教育法はそこをガチガチに縛っているものではないということもありますので、さらにご検討をいただきたいなというふうに思います。
答弁 教育長 武田芳秋(教育長は2023年3月まで)
お答えいたします。今、鹿追町の話をされましたけれども、私も鹿追に話を聞いております。鹿追の、先ほど申しましたように、学校教育法ならびに同法施行令等についてということで、通達の話もしておりました。この通達によりますと、先ほど議員がおっしゃったとおり、補助金で支援してもよいというような、そんな話も入っておりますけれども、これはあくまで補助金というような言い方はしているのかなというふうに思っています。鹿追以外でも、管内でも浦幌町あたりも条例上、補助の交付ということで、補助金で1回納めてもらう形になるのか、ちょっとあれですけれども、補助金で全児童生徒の保護者に補助金を出して、そんなやり方もしているということでありますので。確かに、1回目の答弁で話しましたけれども、施設、設備、人件費等、町の負担で、それ以外は保護者負担ということで、学校給食法で決まっておりますけれども、それに対する補助については、ほかの自治体も行っているところでありまして、そういう方法もあるのかなというふうに認識しているところであります。しかし、今までも、議会の中でも学校給食の無償化についてもご質問いただいて、議論したところでありますけれども、これまでも答弁させていただいていますけれども、自分の口に入るものは、受益者負担が基本かなというふうに今までもお話ししております。しかし、子育て支援だとか、保護者負担軽減、全国、全道でも、そして十勝管内でも、何町かの自治体も一部補助も含めてやってきているところでありますので、教育委員会としましても、今後、ほかの自治体、それから国の動向も見極めながら給食費無償化の目的だとか、効果、そして、やはり財政的な将来の見通しも含めて、いろんな面で総合的に勉強させていただきたいなと思っておりますので、ご理解賜りたいと思います。以上であります。
質問 青柳茂行
予算上、さまざまな問題があると思うんですけれども、鹿追町に伺ったんですけれども、どこかを削ってこれを捻出するということではなくて、予算の全体を考えて進めるということのようであります。最後は町長に伺いたいんですけれども、今回、6月12日付の北海道新聞に歌志内、それから上砂川、進む高齢化ということで、夕張に続いて50パーセント、高齢化率が超えたというような記事が載っておりました。最大の理由が、いわゆる旧産炭地ということで、石炭しか産業がなくて、それ以外の産業が育たないということもあって、特に若者世帯が全部流出してしまうということで、何らかの若年層の定住に力を入れるという、そういう記事でありますけれども、もちろん夕張、歌志内と新得町を比べてみれば、全く産業の構造地域がまた違うわけですから、一概にこれは同じとは言えませんけれども、しかし、高齢化率というその質を考えれば、これはあまりうかうかできない話ではないのかなというふうに思っております。それで、全国的に見ても、今、学校給食費の無償化を進めているところというのは、比較的小規模な自治体だということなんです。この背景には少子化問題、それから過疎化、子どもの貧困問題があるということで、手厚い支援で子育て世帯の流出を食い止めていく、それから新住民を呼び込む狙いがあるということも含めて、この給食費の無償化を進めているということのようであります。さらに、先ほど教育長も一部負担も含めてということをおっしゃいましたけれども、全国1,740自治体があるわけですけれども、その中で一部負担を含めると424の自治体が無償化を行っています。約30パーセントに及ぶ自治体が、この無償化を進めているわけですけれども、恐らく十勝の流れとしても、今後さらに進んでいく可能性は十分にあると思うんです。そういう意味で、先ほどからこの定住・転入の話もされておりますけれども、再度、町長にこの点を含めて、観点をお伺いしたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
これも一般論から。何かをやろうとするとき、できない理由をわれわれ、職員も含めてよく使います。しかし、必要性があれば、進める根拠を探せというのがわれわれの立ち位置であります。これが1つ。それから、財政問題、今の新得町だけで考えれば、金額によりますけれども、はっきり言って大したことない。これは給食費だけの問題でなくて、先ほどの貴戸議員も含めて、いろんな負担をどうするかという議論する上では、まだ多少見通しがつきます。しかし、この経常経費が増えるということは、最後は将来の世代にとってどうなのかと、どうしても付いて回るのも、これもぜひ議論のほう、私が言わなくても議員はこの間、分かっていらっしゃるかなというふうに思っています。その上で、口に入るものをやはり負担軽減をするというのは、小中学生だけの問題ではないと、私、思っています。これは0歳児から始まって、施設に入っている方、今、現役で頑張っている方、皆さん同じだと私、思います。最後、先ほども言いましたけれども、物事をどう切り口を考えていくかというのは、やはり貧困という切り口しか私はないんじゃないかなと今、思っています。食育だとか、いろんな理由があると思うんですけれども、子どものために、親が額に汗して頑張って給食費を払うというのは、私はもう当然のことだというふうに思っていますので、先ほども言ったように、これからトータルの中で議論はしていきますけれども、その辺、感覚の違いも当然あるかもしれませんけれども、ぜひ議員のほうもどうしてこれがそういうふうに口に入るものまでそこまでというのは、あらためてまた議論をさせていただきたいなというふうに思っています。それからもう1点、先ほど高校の問題で私、言いました。教育の基本は私、国だと思っていますから、やはり議員は議員の立場で、国政の中でもきちんとやはり地方の財政負担も含め、国の責任というのはやはりきちんと整理をするように国政の場でも議論いただけるように、あえてお願いをさせていただきたいなというふうに思います。元に戻りますけれども、消費税の増の問題を含めて、地域社会においてそれぞれ負担がどうこれから変わっていくかというのは、ある意味心配な部分もありますけれども、少子化、そして高齢化の中で、さまざまな負担というものは常にわれわれ頭の中に入れた中で、今後も対応していかなくてはならないかなというふうに思っております。以上であります。[青柳茂行議員 降壇]