みんなの議会

新得町議会 平成27年第1回定例会 2015年3月16日

森林・林業政策の強化・発展にむけて

2015年3月16日、新得町議会の一般質問で、廣山輝男議員が「森林・林業政策の強化・発展にむけて」について質問し、町長 浜田正利が答弁しました。

質問者
廣山輝男 議員
答弁者
町長 浜田正利

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 廣山輝男

それでは、私のほうから1項目のみ、森林・林業政策の強化・発展にむけてということで、質問させていただきたいと思います。1.森林・林業政策の強化・発展にむけて平成24年度から、国は森林・林業政策の枠組みとして「森林・林業再生プラン」を樹立しました。このことで生産力強化、効率的流通、需要拡大を旨に、10年後には木材自給率50パーセントを目指してスタートしています。一方で、森林・林業の振興を求めながらも、山村地域は林業の低迷、就業機会の減少等過疎化、高齢化に伴う山村機能の低下が進んでいます。新得町においても、林業の再生を掲げて一定の取り組みをしてきましたが、今後はさらなる積極的な姿勢と「森林・林業政策」を従来に増して強化・発展させ、新得町の活性化へ全力を挙げることが必要と考えます。そのため、林業・木材産業の振興、新規就労者の確保を含めた担い手の養成・育成、新たな技術開発・普及で地域材の需要創出等の取り組みを提起したいと思います。以下3点についての建設的なご回答を伺いたいと思います。1点として、CLT、クロス・ラミネイティド・ティンバーと言いまして、略称クロスラミナパネル、直行型集成材と端的に言ったほうがいいかもしれません。CLT工法等の木材技術が開発でモデル施設工事も一部で実行されておりますが、本格的な「CLT加工製造施設」の建設を十勝レベルで新得町に建設するよう検討してはどうか、1つは伺っていきたいと思います。2点目には、人材育成策に向け、地域の事業体とも支援・協力し、森林・林業従事者の養成に向けた「林業研修所」(仮称)の創設を求めたいと思います。3点目に、十勝管内的な取り組みとして、「森林認証制度」を新たに制度化する動きがあります。このことは、適切な森林管理、持続可能な森林経営が行われている森林と、流通加工業者を審査、認証し、加工された木材や木製品の認証機関ごとに、独自のマークを伏して区別する制度としています。町としても参加はもとより、積極的な支援も含めた取り組みが必要と考えますが伺います。以上です。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

廣山議員のご質問にお答えいたします。本町にとって、森林・林業政策の重要性というものを認識した上で、答弁をさせていただきます。お話しのありましたCLTは、木材の繊維を縦横交互に貼り合わせ、断熱性や遮音性に優れたパネルの集成材であり、道内では、留辺蘂町の民間業者が中心となり、道産材のカラマツのモデル施設の建設を行っております。一方、国は2016年度にも、CLTの使用にかかる建築基準法の使用基準を定める見通しであり、今後、普及に向けての取り組みが進むと考えております。ご質問のCLT加工製造施設の建設については、CLT材の需要や原木の調達など、十勝全体での木材の有効活用に向けた検討が必要なことから、関係機関との情報交換をしながら、地元林業事業体と勉強を進めていきたいと考えております。2点目の人材育成対策に向けた「林業研修所」創設についてでありますが、町内の林業事業体の就業者数は46名であります。年齢構成を見ますと、30歳未満が9パーセント、一方、60歳以上が28パーセントとなっており、林業事業者のみならず、林業関連企業全体においても、高齢化および担い手不足が深刻化していると認識しております。現在、林業技術者・技能者の育成を図るため、「緑の雇用」や「地域おこし協力隊」制度など、国の事業を活用し、新規就業者を確保するための取り組みを行っております。提案のあります林業研修所につきましては、必要性については認識をしておりますので、今後、既存の林業事業体での研修が可能かなど、林業施設の形態について関係機関と連携・協力し、検討していきたいと考えております。3点目の森林認証制度についてですが、森林認証制度は、独立した第三者機関が森林経営の持続性や環境保全への配慮など、一定の基準に基づいて森林を認証する制度であります。森林認証制度の取り組みは、十勝単位をグループとして推進し、地域の森林管理レベルが向上することによる消費者の選択的な購買を通じて、森林資源の有効活用と生物多様性を両立させた持続可能な森林の管理・運営を行うことを目的に、「とかち森林認証協議会」が本年4月に設立予定であり、この協議会の構成員として、新得町を含む管内15市町村が参加をしていきます。本町は、町有林と私有林を合わせた面積、6,987ヘクタールにつきまして、27年12月までの認証取得を目指し、手続きを進めたいというふうに考えております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]

再質問 廣山輝男

それでは再質問ということで。町長のご答弁、基本的な受け止めとして、前向きなご答弁をいただきました。言ってみれば当たり前なのですが、やることは大変な課題だということは、私自身も認識しております。1点目の関係については、新しい技術ですから、そのものだけでどうのこうのということは、私自身も思っておりません。今、林業そのもののいわゆる振興というのは、単に山づくりのみならず、それをいかに有効利活用させていくか。私たちの生活も、こういった木といいますか、自然のものに対する1つの受け止めというのも、結構高くなってきているとするならば、さまざまな技術開発も含めて、取り組むことはある面では必然なんですが、なかなか功を奏していないというのが実態であります。私自身は1点目の関係については、新得町、国有林も含めますと、約88パーセントの森林地帯といいますか、木材のたいへん多く存在しているところでありますから、当然北海道の中心的な場所であるということからしますと、ますますその価値といいますか、ここに置く価値といいますか、それは大切になってきているなというようなことであります。今後、十勝のカラマツの原木の消費量も、北海道全体では約20パーセントがこの十勝にあるわけですから、現実に今、十勝で原木を製材にする1つの先としては、こん包材がほとんどなんですね。もちろんそれでも、現在のある十勝的な工場で一応ペイしているといいましょうか、このCLT等々が入ってきますと、これの利活用、研究開発、今、町長からもありましたが、建築基準法の改正も当然これは視野に入ってくると思います。外国ではもう既に、9階建ての木造物が建てられてきていると。工期は極めて短縮だというようなこと等も含めますと、これは日本でもそれなりの普及は当然出てくるだろうと。残念ながら、私、今回取り上げざるを得なかったのは、カラマツの研究というのは、いわゆるCLT、これは今言った、留辺蘂地区ぐらいしか今、それも試行的にやるわけですから、まだまだ未知の世界です。本州はいわゆるスギだとかヒノキ等が、せいぜい岡山県ぐらいに1つの工場があるか否かぐらいでありまして、これからの状態です。しかし、北海道においては、カラマツがほとんどですから、そうなりますとカラマツのこういったCLTというのは、まだまだ研究の遡上(そじょう)だというふうに受け止めざるを得ません。しかし、相当なカラマツ材がこれからも収穫期を迎えてくるわけですから、当然十勝レベルでそういったものの施設等の建設に向けた積極的な1つの行動は必要かなと思いまして、取り上げさせていただいているわけで、町長のご答弁でも否定はしないということですから、ぜひ十勝レベルで、できれば新得町に、その工場等は持って来れるような取り組みを、さらに積極的に進めていただければなというようなことでお願いをしておきたいと思います。併せて、いろんな木材の今のCLT以外にも、例えばOアンドDというたいへん耐久性の高い屋外木製の構造物等も今、既に実用化されております。これは、国有林でも、砂防工事等にも、新得の国有林内でも、一部の場所で工事されております。国有林では新得の場合は、1,179林班二ノ沢、いわゆるトムラウシ温泉に行く途中で、この工法でなされているところもあります。こういった木材も当然積極的に利用されてくるだろうと思います。それ以外のものもたくさんありますけれども。そういった意味で、何としてもこの新得町で工場等の建設を1つは求めておきたいし、今後もさらに詰めていただければと思います。それから、2点目の人材育成の関係なんですが、高齢化が進んでおります。単に私も思うのですが、戦力になる人を、山で木を切るとか、植えるとか、さまざまあります。それを育てるというだけでなく、私は具体的には全国からいろんなそういった興味がある人を新得町に来ていただいて、そういう勉強とか、実際の体験をしてもらって、いずれは現地に、単に山づくりのみならず、今言った技術的なことにも付与できるような人材を育てていくことが、たいへん大切かなというようなことです。現実に今、山で働いているかたは、確かに高齢化しておりますから、何としても人がほしい、若い人もほしい、技術力の高い人もほしいというのですが、私の経験からすると、一般的な就業場ではだいたい指導者が隣にいるのが普通なんですね。例えば震災等の場合ですと。林業の場合はそうはいかないんですね。いきなりもう即戦力的な仕事をせざるを得ません。そうなりますと、一応民間では、そういう余裕はほとんどないので、どうしても一定の場所で研修していただいて、何カ月後にはたまたま現場で仕事をしてもらうと。当然それはいきなりできませんから、一定程度、誰かがついてでもやっていくと。しかも、技術力が低いといったら変ですけれども、以外と軽作業的なところから出発させるのが一番望ましいというような1つの流れは、当然出てきます。そういった意味で、私はあえてかぎ括弧付きですけれども、「研修所」という意味は、余計な言葉で申し訳ありませんけれども、今のレディースファームスクール的な少しまとまった研修施設的なことを、やはりこの際具体的に検討してはどうかということで、あえて問題提起させていただきました。そういう流れで長い目で見て、林業の振興というのは当然出てくるだろうと。当然、人材確保も都合がつくだろうというようなことで、具体的に申し上げているところでありますので、この辺についても今一度、町長のご答弁をいただければと。当然、さきほどは、この辺の必要性については認識しているということですから、十分踏まえてのことだろうと思っておりますので、今一度ご回答をいただければありがたいと思います。それから3点目の関係、これは率直に、環境問題に端を発して、かつて20年前ぐらいから、いわゆる違法伐採が国際的にたいへん起きました。そういった材を使うことというよりも、そういうふうに全く何のルールもない中で、勝手に切ってもらって、海外に輸出されたり、輸入したりしているというような状況があって、結果的には自然がたいへん破壊されるというようなところから、こういった認証制度が国際的にできたというのが流れなので、それを受けて日本でも当然政府を含めて、この辺には積極的に取り組もうということで、相成ったというのが基本的な経過です。十勝でもたいへん遅れてはいるのですが、たぶん北海道では30カ所ぐらいはもう既に入っているのですが、いろいろ欠点があるわけです。これを入れたからといって材が値上がりするとか、経済価値が高くなるとか、そういうものが何一つ、今のところはありません。しかし、何といっても、いわゆる認証された木材が積極的に使われていく道というものは、やはりあるだろうと思っています。今、ご答弁いただいた中では、具体的な回答はなかったのでありますが、いわゆる伐採とか、そういう関係の認証、SCという、そういったルールもあるんですけれども、これは十勝管内でも今言ったように、27年ぐらいから具体化するだろうと。十勝管内でも今年から着手しようということなんですけれども。ちょっと不十分なのは、加工流通過程の認証というのも2つ目にあるんですよね。これは今のところ十勝管内では導入するということは、今のところはないように伺ったわけです。この辺については、どのように受け止めておられるのか、新得町としては。新得町というよりも、十勝管内で森林組合等が実際はやっていく。具体的な場所は、別なところで認証していくのですけれども、その辺、加工関係について、今のところは十勝管内でも取り組めないということなんです。ということは、例えば北見地方では、ほとんどが加工流通過程のCOCというのですけれども、その認証制度も入っているんです。そうすると、これがいいか悪いか、さきほど言ったように経済的なメリットがあるとか、ないとかといったら、今のところ何もないんです、率直に。ですから、差別化的なことで言うと、これというメリットが今のところないんです。だから、COC関係について、今のところは導入しないのかどうなのか。今後は当然検討されていくんですけれども、そういった面についてもちょっと最後に再度伺っておきたいなと思っています。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

お答えいたします。ちょっと一般論のお話しをさせていただきますけれども。この間、国有林の関係者、林野庁のかたとのいろんな会話の中で、国有林全体として、材積が増えてきていると。その結果、どこかの早い時期に増えてきた材の活用というのは、もう現実に進めていかなくてはならないという、そういう議論が進められておりました。一方、供給側は供給できますけれども、需要として何があるのかというのが、今また、1つの課題のようであります。結果的に今、1つの選択肢として出てきているのが、木材のバイオマス発電であります。これは、いいか悪いか、いろんな議論あるんですけれども、供給する側としての需要の受け皿という意味で、間違いなくそちらに相当の材積が流れてきているし、これからも流れていくという、そういう状況になっております。また一方、お話しのあります建築材としての利用でありますけれども、これもやはり需要と供給と問題の中で、どこまで需要があって、結果的にそれが供給にどう結びつくかと、課題も相当数あるようですけれども。例えば、公共施設等でそういう需要を掘り起こすというのも1つの選択肢というふうに思っている中で、新得町も木材の使用というものを今、進めてきております。そういった中で、CLTがなじむか、なじまないか、この建築基準法の改正等々、見極めながら、行政側として対応できるものについては、需要の1つにしていきたいと。その結果、工場に結びつけば、これは本当にいいことかなというふうに思っております。また、工場の一般論でいきますと、十勝管内で新得よりも面積の大きい自治体もありまして、そういった首長とも今、意見交換をさせていただいておりますけれども、いずれも認識としては、十勝に1つはあってもいいというのが、お互いの認識の中の1つであります。次、人材の問題であります。レディースファームスクールの林業版ということで分かりました。その上で、西十勝森林組合とまだ意見交換の段階でありますけれども、西十勝森林組合、皆さんにお世話になって、ほぼ再建が終わりました。今後は、西十勝森林組合の役割の1つとして、次の世代をつくっていくのも、私は組合の役割でないかということでお話しをさせていただいておりまして、こういったところとも具体的に話を進めながら、提案のありましたことについても、対応できるものについては考えていきたいというふうに思っております。次に森林認証の問題であります。議員のほうから経済価値が高くならないという、そういう話がありました。私は、高くならなければこの制度は崩壊するというふうに、そういう認識を持っておりまして、なんとか生産現場、そして流通、最後の消費と、この1つの流れの中で価値の高まるように、やはり私は努力が必要かなというふうに、そういう考え方で今、おります。その上で、流通加工部門の認証の話がありました。私もたいへん申し訳ないんですけれども、流通加工部門の認証の取り組みについては把握をしておりませんので、答弁については、控えさせていただきます。以上であります。

再質問 廣山輝男

最後になりますが。いずれにしても1点目については、必要性は認めていくということで取り組んでいくということですから、ひとつよろしくお願いします。人材育成の関係も、単なる山で働ける人を育てるというだけでなく、いろんな意味で幅広く全国から求めて、一定の場所で単なる民間業者、森林組合、そういったところに入れてやるというだけでなく、もう少し計画的にかつ機能的にやったほうがいいということですので、その辺については、受け止めていくということですから、よろしくお願いします。それから3点目の関係は、これは率直に言って、現地で認証されている木材があって、その木材が最終的に例えば、住宅を建てる場合にどこの材なのかということが、明確に分かるように加工のほうまでも、例えば加工というのは、どうしても木工所辺りで製材するわけですから、そこの認証が仮に外れてしまうと、どこの生産物なのかということにも相成ってしまいます。そういった意味で、加工部門まで当然山の上から川下まで全部そういった認証制度の枠の中の材であるということも、やはりちゃんとしていかなければならないという意味で、これは2つ、ちゃんと生かさせていかなければならないという意味です。27年1月、東京オリンピックが2020年に行われるというようなことで、こういう関係者が認証材をこのオリンピックの施設建設のために積極的に使うようにという、要請行動も行っております。したがって、今のところは確かに町長も認識の一部、私もそういう認識はしているんですが、将来国の制度としても、やはり積極的にこの認証材の確認といいましょうか、そういうものはさらに普及されていくものだろうと、このように考えております。そういった意味で、積極的にこのことの取り組みは必要になってくるのかなというようなことで、お願いしておきたいなと思うんです。今、私も山づくりの関係、それから利活用の関係、もう1つは、この森林・林業の関係では、学校教育等にもいろんな意味で、環境教育といいましょうか、今までも総合学習やなんかでも使っているんですけれども、森林のことの働きや体験的なことも含めて、あるいは都市と農村との交流などなど、具体的な細かなところでは取り組まれてはいるんですけれども、新得町ですから、ぜひこういったものも取り組んでいくと。それから今言った、バイオマスの関係も必ず、新得がどうのこうのということは言っておりませんけれども、当然こういったものも視野に入ってくるだろうと思っています。そういった意味では、森林・林業にはつくることから、活用することから、それから学ぶことから、それを生かすこと、この4つの基本的なテーマは常にあるだろうということであります。そういった意味では、ぜひこの森林・林業、町長も重要性は十分認識しておられるということですから、あらためてとやかく言いませんけれども、そういった意味でご回答を最後にいただければお願いします。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

さきほども冒頭、お話ししたとおりでありまして、本町にとって森林・林業政策というのはたいへん重要ということを、あらためてお話しをさせていただくとともに、人材の育成と、私もたいへん重要な部分だと思っていますし、さきほどの長野議員の質問にもあったように、町の人口問題も考えると、そういう外から人を集める施設というのは、私は十分必要なものかなと認識しておりますので、これからも実現できるように努力をしていきたいなというふうに思っています。また、認証制度は、議員からお話しがあったように、山元から流通、消費まできちんとやはり認証されないと、私は意味がないというふうに思っておりますので、私の立場で発言をする機会がありましたら、ぜひこの認証制度が十勝全体の中での取り組みに一体となって進めれるよう、あらためて発言をする機会があれば、発言をさせていただきたいなと思っております。以上であります。[廣山輝男議員 降壇]

出典:新得町議会 平成27年第1回定例会 2015年3月16日 議事録 PDF(48ページ) 間違いを知らせる