新得町議会 平成24年第2回定例会 2012年6月13日
東日本大震災で発生した瓦礫(がれき)処理について
2012年6月13日、新得町議会の一般質問で、廣山輝男議員が「東日本大震災で発生した瓦礫(がれき)処理について」質問し、町長 浜田正利が答弁しました。
- 質問者
- 廣山輝男 議員
- 答弁者
- 町長 浜田正利
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は会議録の目次の表記です。
質問 廣山輝男
2.東日本大震災で発生した瓦礫(がれき)処理について2点目に入らせていただきます。がれきの処理の関係についてお伺いしたいと思います。東日本大震災の復興のためのさまざまな対策が国の方針として明らかになってきています。復興の妨げになっているがれきは、東日本全体で2,260万トン余に達しているという話も聞いております。政府もその処理のために各自治体への受け入れを求めてきているところであります。本来は地元処理が望ましいのでありますが、がれきの放射能値を、北海道は1キロ当たり100ベクレル以下で、焼却後は8,000ベクレル以下、これよりもっと緩い国のほうは240から480ベクレル以下とした安全基準値を基に各自治体へ協力要請をしているところでありますが。私としては町民の健康と安全な生活の場を保全する立場で、このがれきについては受け入れをしない自治体が多くなってきているのでありますが、町長も今日まで受け入れしない立場として私としては伺っているところでありますが、あらためて町長の基本的姿勢について伺いたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
ご質問にお答えいたします。今般の東日本大震災によりまして、推計でありますけれども2,200万トンという膨大な量の災害廃棄物が発生し、国では、迅速な処理をするため全国の自治体に広域処理の協力要請を行い、震災から3年後の平成26年3月末を目標に処理することで取り進めております。これを受けまして、北海道では、被災地での1日でも早い復旧や復興のため、受け入れに向け積極的に協力することにしており、道内各市町村に対しまして広域処理の実現に向けた取り組みについて検討をするよう要請がきております。国では、広域処理される災害廃棄物の安全性の基準値として、焼却前の1キログラム当たり放射性セシウム濃度を240ベクレルから480ベクレル以下とし、焼却灰については、8,000ベクレル以下としております。これを受けて北海道におきましては、焼却前の放射性セシウム濃度を100ベクレル以下としまして、国の基準よりも厳しい独自の受け入れ基準を設けております。このような状況の下、管内市町村の災害廃棄物の受け入れについては、報道機関によるアンケート調査がありましたが「受け入れすべきである」とする市町村はなく、施設の能力や住民合意の難しさ、風評被害に対する不安などから受け入れは困難としております。本町におきましては、難しいということでお答えをさせておりますけれども、理由につきましては、本町の持つごみの焼却処理施設は、平成9年から稼働しておりまして、今日まで15年が経過しております。施設・設備の老朽化や各機器の損傷が進み、整備補修が必要となってきている現状にありまして、現状の処理量を増やしてまで実施していくことは能力からいって無理ということで、この間お答えをさせていただいている状況もあります。併せて、最終的な処理をする埋立処分場につきましても、残余量の調査を昨年度実施しておりまして、平成29年度までの6年間しかもたないということで調査を終わっており、次期建設に向け検討を進めることとしております。これらについても、焼却場と同じように今以上の処理というのは現実に難しいということで判断をしておりまして、あえてお話ししますけれども、そういった施設の状況により困難ということで判断をしてきたところであります。以上であります。[浜田正利町長 降壇]
再質問 廣山輝男
2回目の再質問になります。今、町長から、現実的には施設的な能力からいって困難だというようなことで、結果は受け入れしないということは明らかにしていただいたのでありますが。私は、そういう施設うんぬんというよりも、基本的に、やはり今回のがれきの関係については、いわゆる放射能汚染といいましょうか、そういうものはやはり受け入れすべきではないだろうというそういう立場で求めているわけで、そういう視点に立っては、町長のご答弁は残念ながらなかったと。あるいは、そういうことの判断もでき得なかったのかなというような印象を率直に受けたところでありますが。最近、本州の一部の自治体で、大した放射能の汚染がいわゆる低い、こういう理解のもとで受け入れた群馬県の伊勢崎市というところがあったのですが。処分場では、1キロ当たり1,800ベクレルという国の基準からすれば大幅に低いということで、当然焼却して埋め立てしたのですが、残念ながらその日、そのあと大雨が降りまして、セシウム濃度が極めて高いものが下流に流れてしまったと。たいへんそういう意味では、国の基準もそうですけれども、例えば北海道におけば国からみればはるかに厳しい基準において、例えば受け入れする場合は、北海道の場合は100ベクレル以下ならうんぬんというようなことは言っているのでありますけれども、残念ながらこのような状況をかんがみますと、やはりそういった放射能汚染というのは極めて神経質に考えざるを得ない。そういう意味では、がれきの処理、本来はやはり国の言うように早期に解決したりすべきだということは基本的な立場では理解できるわけでありますし、早期復興を日本国民全体が望んでいるところからいっても当然だと思うのですが、残念ながら今回の東北の大震災を受けた、原発の事故等を受けた、このがれきの処理については、たいへん微妙な立場でこれは対応していかなければならないというそういうことであります。そういった意味で、私の視点では、やはり例えば新得町のいわゆる農産物もこれあり、そして生活している人たちの健康の問題等を考えて、やはりこういったがれきについて、やはり受け入れられないんだという姿勢を町長の口から聞かれるのかなと思ったのでありますが、施設のほうだけが1つ困難だということであります。理屈ですから、余計なことを言って町長も不本意な気持ちになるかもしれませんけれども。では施設が良かったら受け入れてしまうのかというようなことになっていってしまうんですね。あまりそういう深い議論はしたくはありませんけれども。要はそういった意味で、放射能の汚染がひどいこういった物については、やはりそういう意味からやはり受け入れられないんだということは、町長の口から言えないのか。あるいはそういう姿勢はないのかどうなのか、再度伺っておきたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
お答えいたします。今回の判断は、議員が確認されたとおり施設能力から判断をしました。その結果、処理にあたって示された基準がどうなのかという議論はできていません。その上で、廣山議員の言われる気持ちというのは私は分からないわけではないです。しかし、物事の議論を進める上で、論点整理をして決断を出すという、いろんな話しをする部分があろうかなというふうに思っております。1つは、自然界にある状態を1つの対立軸にするのか。プラス今回は、自然界よりもとにかく上のものは一切しないのか。もう1つは、国、それから北海道の基準がどうなのか。そういった議論もあるかもしれません。その上であえて言いますけれども、その議論に耐えうるだけのいろんな情報収集というのはできるのかどうか、これもあります。仮に問題ないとしても、いろんな人間の持つ不安と、これもやはり現実として否定できない。これは風評被害かもしれない。そういったことも含めて合意形成というのは当然なされていくという、そういう認識を持っております。その最後の結論というのは、もしかしたら受け入れできないとなるのかもしれませんけれども。いずれにしても、同じ答弁になるんですけれども、今回のわれわれの議論の前提は能力から判断させていただいたと。あえてそこだけ答弁をさせていただきます。以上であります。
再質問 廣山輝男
率直に申しまして、私としては不満であります。ただいまのご回答だけは。確かに今、東北のがれきの処理については大変な課題であることはもう言うまでもありません。私もいろんな情報を得た中では、地元の自治体の首長、当然そういうがれきが今、現実にある自治体の首長何人かの情報を聞いております。「広域処理で放射能を拡散するよりも、おれのところでそういうプラントもちゃんと造ってやれば、わが町も雇用とか産業という面では向上するんだ」と、「何も広域ですから全国にばらまく必要はないんではないだろうか」と、というようにそれだけの大きな今回も復興費、たいへん大きなお金を出すわけですから、国もね。「当然そういったものもわが町にくれば、われわれは自力で処理できるんだ」というように言っている町長もおられるというふうにも聞いております。ちょっと昔の話になりますが、これは放射能とちょっと関係はありませんけれども、例えば関東大震災は、あの横浜市に、山下公園をあのがれきで、関東大震災で起き上がったがれきを全部持ってきて、山下公園という、立派な公園といったら変ですけれども、そういう処理の仕方、つまり地元処理したという、そういう歴史もあるわけです。あるいは、今、東北辺りでも、確かに今、津波で流されたわが家が、そこには再度建てられない。したがって、ある程度高い所へもっていかなければならない。しかし、その土地もまだ確保されてなくて、本当の意味で被災がずっと続いている。そういったものも早く解決する国のひとつの指針も示されてきていないがために延びていると。当然、がれきについても、最大限その場で、北海道とか他県に持っていくよりも地元で処理する能力を国は育ててくれれば、それはそれなりに解決できるんだという道も検討している自治体もたくさんあるわけであります。そういったことも考えるとやはり、本来であれば低レベルの放射線処理の確保というのは低レベル放射線廃棄物処分場というところに厳格に保存しなければならないようになっていますから、そんなことはどうなのかということはあまり議論されないままきているわけですね。現実、例えばそのがれきについても、その運ぶ場所のせいぜい10か所ぐらい測定して、それがいいか悪いか、基準に合ってるのかどうかということをもって、そのがれきを運搬するような仕組みにはなっています。環境省の基準を見ると。しかし、事業者がそれをチェックしても、それを報告する義務もないという、何ていうんですか、たいへん手抜きのやり方をしているのもひとつ一方あるわけで、たいへんそういった意味では、今、広域処理といってもたいへん危険な状況にあるのは1つは言えるわけであります。結論を急ぎますが、要はそういった今の国のいろんな国の基準等も、あるいは地元の声等も含めると、私は、本来であれば地元処理をやるべきだし、当然、放射能に対してもさらなるシビアな議論をしておく必要があるかなと思います。そういった意味で、私は最後に申し上げますが、新得町長は、町民のための施策をしているわけですから、町民としてもやはり不安を解消するためにそういった放射能を含むがれきについてやはり受け入れないんだということを、やはり鮮明にしてほしいなということで、最後に再度求めて終わりたいと思います。
答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)
あらためて今、さきほどもお話ししたとおり能力で、そこでわれわれは終わってしまったんですよ。廣山議員はさらに一歩踏み込んだお話し、そもそもの放射性物質はどうなんだという、きっとそういうお話しですから、それはそれで今の段階ではちょっと明言できないんですけれども。いずれにしても、町民の不安というのは解消しなければならない。これは現実。それはそれで当然、頭に入れておりまして、今回は、さきほど言ったように、新たな施設を造るとか、新たな処分場を造るとか、そういうことも含めて次の議論に進まないというのが現実でしたから、さきほどの言ったとおりの答弁で終わってしまうんですけれども。ただ、いずれにしても、残ったがれきをだれがどこで処分するのかというのは、これもずっと続きます。「それは北海道以外で処分してくれたら、われわれはいいんだ」と、私はそうならないかもしれない。いずれにしても、不安の解消も当然ですけれども、だけれどもどうしてもやはり処理をしなければならない。その処理を具体的にどうやってやるかと。ぜひそういったことも含めて私は議論をしていかないと、いやなものは要らないと、そういうふうにしか聞こえない場合もあるかもしれない。これはやはり避けるべきだと思います。「被災地に近いところで処分したほうがいい」と、そういう声も間違いなくあります。「わざわざがれきを運ぶコストをかけるなら、被災地に造ったほうがいいんじゃないか」、これもわれわれの耳に入っています。それも全部合っていると思います。しかし、「いやなものは来なくていい」と、「それはそちらで処分していけ」と、そういう言葉だけには私はなってほしくないと。ぜひあらためてその辺お話しをさせていただくということで、3回目の答弁とさせていただきます。〔廣山輝男議員 降壇〕