みんなの議会

新得町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月11日

森林・林業の活性化について

2011年3月11日、新得町議会の一般質問で、廣山輝男議員が「森林・林業の活性化について」質問し、町長 浜田正利が答弁しました。

質問者
廣山輝男 議員
答弁者
町長 浜田正利

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は会議録の目次の表記です。

質問 廣山輝男

それでは、私から森林・林業の活性化についてご質問させていただきます。1. 森林・林業の活性化について新得町には広大な森林資源が有し、今日までさまざまな森林・林業政策を取り組みながら、森づくりをはじめ森林利活用も含めた取り組みをしています。その結果、公有林・私有林とも一定の成長と蓄積を果たしつつあります。しかしながら一方で森林・林産業は公共財との使命は理解されていながら経済的は評価の低い状況にあり、勢い未立木地や放置林が増え、後継者不足や造成活動の低下が顕著になっています。新得町としても一定の対策、放置林の公有化、積極的な林業専用道開設の取り組み、残存木の処理や有効活用策の施策を始めています。国の林業政策は今日まで、森林造成に主眼を置き、持続的な森林経営を構築する将来展望、そのための必要な実効性のある施策、体制をつくらないまま施行集約化や路網整備、機械化の遅れ、脆弱(ぜいじゃく)な木材供給体制、森林所有者の林業への関心の低下という悪循環に陥っています。昨年、政府はこのことを真摯(しんし)に受け止め、森林・林業に関する施策、制度、体制について抜本的に見直し、新たな「森林・林業再生プラン」を昨年11月末に作成いたしました。将来の姿を段階的に、有機的に推進、10年後には木材自給率50パーセント以上を目標に取り組むことになっています。今国会で所要の法整備がなされ、かつ市町村段階でも23年度には「森林整備計画」の一斉変更などの取り組みが実施されることになっております。3点ほど町長に伺いますが、1点目は、新得町森林整備計画の変更・樹立を23年の前半に取り組むことになっていますが、民有林も含め今後の取り組みと実務計画を明らかにしていただきたいと思います。2点目に、とりわけ造林未済地の解消に向けた取り組みの強化が求められていますが、準備作業も含めた計画はどうなっているかお聞きします。3点目には、地域林産業の推進のため国産材需要強化策として、公共施設等への利用拡大を図るべきと考えられますが、その施策は。以上です。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

廣山議員のご質問にお答えいたします。まず、1点目の新得町の森林整備計画についてであります。平成21年4月に10年間の計画として作成をしております。今国会において改正が予定されている、新たな森林法の成立後、23年度中に国が森林・林業基本計画と全国森林計画を一体的に策定し、これを受け都道府県が地域森林計画の一斉変更または樹立をすることとなっております。その後、市町村が森林整備計画の一斉変更または樹立をするスケジュールとなっております。このため、北海道が流域ごとに作成する北海道地域森林計画の十勝地域森林計画と整合性を図りつつ、作成することになります。新得町の整備計画は、町有林と民有林を合わせた1万48ヘクタールの対象面積のうち、22年度に作成した新得町集約化実施計画の面積5,870ヘクタールを基本に施業の集約化を促進し、低コスト化・木材の安定供給を進める計画を整備したいと考えております。2点目の造林未済地の解消に向けた取り組みは、22年度から実施している未立木地の町有林化を23年度も計画的に推進してまいります。なお、22年度は2ヘクタールを購入し、23年度は11ヘクタール、約100万円の予算を計上し、森林組合と調整を図りながら購入予定先の事前折衝を進めることとしております。3点目の公共施設などへの木材利用の拡大については、22年5月に「公共建築物等における木材利用の促進に関する法律」が施行されており、森林の町である本町としては可能な限り木材利用を進めるべきと考えますが、公共建築物の設計に際し、耐震性・耐久性やコスト面など、総合的な検討が必要と考えております。なお、具体的には、23年度から実施計画を予定している新得中学校の改築に際し、内装材としての利用を検討しております。以上であります。〔浜田正利町長 降壇〕

質問 廣山輝男

ご回答いただきました。一応、完ぺきに法整備もされている段階ではないでありますけど、あえて私も取り上げさせていただいたのは、たいへん新得町は森林の町であります。9割がただそうだということでありますから。こういう大きく変わろうという状況の中で、さまざまな取り組みを積極的に、これは何も町有林だけではありませんから、場合によっては今後、国有林の一定の連携と指導も含めて取り組むということですから、端的に言えばプラス8万4,000ヘクタールもこの1万ヘクタールにプラスされていくような中で、計画そのものは違いますけど、実行体制とかなりますと、そういう意味の状況をかんがみながら取り組むことにあいなろうと思っております。そういう意味で、少し再質問の中で今日の状況なども含めまして申し上げますが、1つ実務計画の進め方について伺っておきたいなというようなことで質問させていただきたいんですが。今回の林業政策見直し策、「森林・林業再生プラン」と私たちは言っているんですが、期待されることが多いと思うんであります。森林は、経済財であると同時に環境財であると、一方では私的な財でもあると、同時に公共財でもあるという重層的性格を本来持っているものだと認識されるわけです。当然、役割として国が責任を持ってやる領域もこれありだし、現地行政の責任でやるものもあるし、当然私的の責任でやらなければならないこともあります。そういったことからすると、行政、森林組合、この辺でいえばですね。あるいは森林所有者、場合によっては地域住民が参加し、地域ごとに特徴や個性を持った見直しプランができてもいいのかなという感じが率直にしているところであります。森林の現況から、今、人工林が今後10年間でいわゆる50年生以上の人工林が増えるわけです。そうなりますと、本格的な木材利用時代になろうかなというような状況も1つあります。したがって、木材生産と公益的機能の発揮を両立することと、こういったことからすると積極的な施策を実行する必要から、あるいはしなければならないことからすると雇用の創出等を通じながら山村振興地域の活性化が想定されるのではないかなというふうに見ているところであります。今日までの林業政策は、森林造成が主眼にあって、実行体制、森林所有者への働きかけ、機械化、木材の供給体制、林業の担い手の減少、あるいは無秩序の伐採や施業放置などなど持続的な森林経営の理念のない政策が続いてきたというのも現実なところであります。今回、環境対策も含め実効性の高い法整備、あるいは推進体制の強化、新しい言葉ですがフォレスター制度の創設、あるいは森林施業プランナー等の人材育成などもつくられると言われておりますので、1つは、森林施業が確実に行われる仕組みができるのかなと。2つ目には、低コスト作業のシステムがある程度確立されてくるのではないかと。3つ目には、林業事業体の人材育成。これはたいへん重要なことなんですけど、こういうことも図られるのではないかなと。4つ目には、当然、国産材の木材利用拡大等々が図られてくるのではないかなというような感じがいたします。したがって、現場生産点での拡充に林業政策が変えようとしておりますから、1つとして伺っておきたいのは、この実務計画についてどのようにこれからなされていくのかなということを率直にお聞きしたいところであります。つまり、この新得町には1万へクタールあるのですが、さきほどの町長の答弁の中でも、いわゆる新得町集約化実務計画、こういったところで約5,800ヘクタールぐらいと、22年度の作成でありますけど。そういったものも既にできあがってはいるんですね、形としては。しかし新しい制度の中では、さらにこれらに、例えば今回はっきり言われてくるのは、皆伐面積の上限だとか、間伐の基準だとか、さらに明らかになります。それから生物多様性の保全、それから地域特性機能の区分を入れて、こういったものが計画されてくるということですから、今後そういった実務計画をどのように今現在お考えになっておられるのかなというようなことを1点は伺っておきたいと思います。2つ目に放置林、さきほど未立木地の関係、新得町はそれなりに実施されているというふうに私自身は理解しておりますし、一応新得町内の私有林でも150から160ヘクタールぐらい、そのぐらいあるだろうというのも認識しております。これを今の林業事業体等でやるとか、いろんな方法はあるんでありますが、私が1つ問題提起しておきたいのは、全国で取り組まれているのは、いわゆる一定のどこかの企業とか団体と森林組合、あるいは町も含めまして、協定書を結んで森づくり事業をやっているのは結構あるんであります。そういったことは、なぜそんなことをやるかというと、ある面では森林林業のいわゆる啓もうとか振興とかいうのもありますし、企業にしてみれば当然木を植えるという行為からすると、いわゆる環境問題に寄与していくという、ある面でのイメージアップ、こういったものがあるのではないかなという感じがいたしますから、この未立木地のいわゆる手だてをですね、こういった「森づくり事業」と私は勝手に言っているんですが、一定の条件をもって森林保全協定などを結んで、やる方策も検討してはどうかなというようなことを伺っておきます。それで最後に、3つ目としては木材の利活用の関係なんですけど、新得町はかつて製材工場がたくさんありました。今後、木材の生産も増えるだろうと。しかし、そんなにもうかる産業ではないというのも事実であります。したがってですね、さきほどは町も今後さまざまなものを公共施設等の建設には利活用ということも検討するという答弁をいただいたんでありますが、木材の加工から新たな事業、バイオマス企業等の誘致等も含めた取り組みも、この際、積極的に検討できないのかなということを問題提起しておきたいなと思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

お答えいたします。まず1点目なんですけれども、既存の計画と新たな法律を受けたことによって、どう整合性をとりながら進めるのかというのが趣旨かなと思いますので、その点でちょっと答弁をさせていただきます。まずは、国や道が作成する計画を受けて市町村の計画を作成すると。これはさきほど答弁をしたとおりでありまして、その作成に当たっては森林林業に関する専門的知識・技術や実務経験など一定の支出を有するものとして今後認定を受ける、国や道などの議員からありました、フォレスター資格者の助言、指導および地元の森林施行に精通し、森林施行プランナーの意見などをお聞きしながら、持続可能な森林整備計画の作成をするというのが、とりあえず今の基本的な考え方でありまして、では具体的にとこうなりましては、本町では流域林業活性化協議会という組織がないので、それに代わるようなそういうお互いが議論できればというのが必要になってくるかもしれません。これについては、法律も問題も含めて北海道の計画も含めて全体の流れが明らかになった段階でそごのないような計画が樹立できるように対応していきたいというふうに今思っております。次、放置林の対策に伴う、ある意味、財源対策を含めた方法論ということで答弁をさせていただきます。新得町が購入する未立木地については、現在の北海道が推進している北海道企業の森づくりに登録を検討しています。企業の資金を活用して温暖化防止、水源かん養、森林災害の防止など、森林の保全を図っていきたいと考えております。また、本町とご縁のある企業などにも森づくりに向けた募金箱の設置の協力を要請してまいりたいというふうに考えております。なお、新得町の縁のある企業ということで、現在もある方と相談をさせていただいておりますけれども、先般、新年度予算でペットボトルということでお話をさせていただきましたけれども、そういうペットボトルを縁にですね、なんとか森づくりのほうに協力できないかということで具体的に相談も始めているところであります。次に3点目であります。新たな視点での企業誘致ということになろうかなというふうに思っております。私自身も議員のお話のとおり新得町の持つ、こういう森林というものを1つの材料にして、新たな企業というものをいろいろ悩んでいるところでありまして、現実はなかなか厳しいというのも現状であります。しかし、新得においては例えばおが粉を含めてですね、精算がある意味、原料がなくてなかなかうまく進まないという、そういった事例もお伺いしております。いずれにしても、山で生産される今まで投げていた間伐材を含めた材については、なんとか経済の結びつきの中で有効利用ができるようになればいいかなというふうに思っております。なお、以前、議員から十勝田園地域活性化基本計画のご質問の中で乾燥工場の提案もあったかなというふうに思っております。民間企業の方から提案があった場合については、23年度から拡充を検討している町の施策であります。地域振興事業補助金などの活用も含めて、少しでも形のあるものに向かっていければなというふうに考えております。以上であります。

質問 廣山輝男

町長も新得町の置かれている状況は十分ご認識の上で、林業問題についても、ある面では積極的にやっていただいているということについては、もう評価しているんでありますが。しかし、これからはですね、これだけの1つの、乱暴な言葉で言えば大きな財産を新得町は持っているわけですね。財産を生かそうということですよね、端的に言えばね、町づくりにね。だからといって、簡単なことではないということも、これまた事実であります。さまざまな地域でも、この木材あるいは生産された環境も含めて、さまざまな取り組みをやっているのも事実であります。最近ですと、これは全国的な情勢でありますけど、残存木、昔はよく間伐材なんかがほとんど売れなかったし、運んでもすべてが赤字だったということでは、丸太ごと山に置いてきた時代が結構あったんでありますが、最近は集積使用という言葉も使うんですが、細いあまり普段使われない木材、こういったものまで集積されれば、例えば100立方メートルぐらい集まればなんとか生産に、運搬費をかけても利用するような風潮も一部は出てきております。したがって、そういった経済的な面からみても多少受け入れられつつあるなと。一方では今環境問題これありで、企業自身がやはり、山へ行って教育のために木を植えるだとか育てるとか、そういったことをしながら結果的には温暖化ガスの抑制というようなことの企業アップにもつながっているということで、いい面ではたくさんあるわけですから、ぜひこういった森づくりの事実関係については積極的にやっていただきたいなということを最後に申し上げておきたいと思います。

出典:新得町議会 平成23年第1回定例会 2011年3月11日 議事録 PDF(83ページ) 間違いを知らせる