鹿追町議会 令和3年第4回定例会 2021年12月15日
持続可能な地域社会の構築について
2021年12月15日、鹿追町議会の一般質問で、狩野正雄議員が「持続可能な地域社会の構築について」質問し、町長 喜井知己が答弁しました。
- 質問者
- 狩野正雄 議員
- 答弁者
- 町長 喜井知己
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 8番 狩野正雄
ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問を行います。標題は、持続可能な地域社会の構築についてでございます。10 月 30 日、「ジオパークで地域の魅力を考える」をテーマに火山博士の大野希一さんの講演会が開催されました。内容は、長崎県島原半島ジオパークの活動状況、人と火山の苦難の歴史、そこに住む住民が火山地域の環境をどのように乗り越えてきたのか話されました。さらに「とかち鹿追ジオパーク」の活動に対する再認定の審査が進められております。また、地球の状況を考えれば、新型コロナウイルスの感染拡大や地球温暖化をはじめ、赤潮や軽石による漁業被害が発生するなど人類の未来を脅かす様々な課題があります。そんな地球環境の現状について、気軽に分かりやすく知る機会をつくることができないかと考えております。1、ジオパーク担当職員である金森博士にいろいろな場所で出前講座などで環境学習の機会をつくることができないか。2、地元に興味を持ち地域を支える担い手をどう育成するか、計画と課題は。3、ゼロカーボンシティの今後の取組やスケジュール、町民には何を求めどのような行動をすべきか。以上です。
答弁 町長 喜井知己
狩野議員からは「持続可能な地域社会の構築について」と題しまして、3点御質問をいただきましたので、順次お答えをさせていただきます。本町では、現在「SDGs(持続可能な開発目標)」をまちづくりの基軸に据えて取り組んでおり、特に、環境・エネルギー分野で、家畜ふん尿をエネルギー利用するバイオガスプラントの活用や、太陽光と地中熱を活用して、公共施設に電気や熱を供給する「自営線ネットワーク」を構築し、化石燃料を極力使用しない、災害にも強い、持続可能な地域社会づくりを進めており、今年3月には、2050 年(令和 30 年)の二酸化炭素実質排出量ゼロを目指す「鹿追型ゼロカーボンシティ宣言」を行なったところでございます。さて、1点目の「ジオパーク担当の金森専門員にいろいろな場所で、出前講座などで環境学習の機会を」についてお答えします。本町のジオパーク推進協議会では、平成 25 年(2013 年)の認定から学術専門員がいない状態で活動を続けており、平成 29 年度(2017 年度)の再認定審査において専門員不在を指摘されておりましたが、昨年 10 月に雪氷学、地球環境科学分野を専門とする職員を採用したところであります。金森専門員は、このような学識を背景に 2018 年(令和 30 年)から 2020(令和2年)年までの約1年半にわたり、第 60 次南極観測隊として南極昭和基地に滞在し、雪や大気の観測業務に従事しております。その経験や技術は、冬に凍結する然別湖や鹿追の農地の観測研究への発展も期待しているところであります。また、この専門員につきましては、南極への赴任前は公立はこだて未来大学で約 10 年間にわたりまして、科学教育を介した地域づくりの事業にも携わっておりまして、様々な経験や専門知識、さらにはいろんな人脈を持ち合わせておりまして、ジオパークによる環境学習も充実できると考えておりまして、専門員による地域住民向けの講演会、あるいは環境学習講座の実施を検討していたところでありますけれども、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下では、なかなか難しく開催に至っておりませんでした。しかし、小規模ながらも町内での環境学習の出前授業、小中高校には 14 回、それから出前講座として2回、団体来館者向け授業・講座を町内外合わせ 11 回、こういうふうにたくさん実施してきている現状にあります。年明けにも、新型コロナウイルス感染状況等を見極めながら、ぜひ町民向け講演会の機会を設けていきたいと考えております。2点目の「地元に興味を持ち、地域を支える担い手育成の計画と課題」についてお答えいたします。本町では幼小中高一貫教育での教育指針のもとに、それぞれの教育活動を行なっております。郷土についての学習は、平成 29 年度(2017 年度)まで、文部科学省の研究開発学校の指定を受けて「新地球学」を行なってきたところでありますが、指定期間の終了に伴いまして、「新地球学」としての授業は行われておりませんでしたけれども、鹿追の良さを見つけ、持続可能な社会を実現するためのまちづくりを考える教育については、ジオパーク活動と連携した取組に引き継がれているところであります。とかち鹿追ジオパークでは第3期中期計画(2021 年~2024 年)(令和3年~令和6年)の中で、学校教育と連携を図りながら、ジオパークを活用した教育カリキュラムを作成することを位置づけておりまして、町内のアウトドア事業者の自然体験学習プログラムを活用しながら進めているところでありますけれども、各学校に応じたカリキュラムを実践する仕組みづくりが急務と考えているところであります。また、ジオパーク活動を多くの来訪者に伝えるスキルと知識を持つ人を養成することを目的に、「サポートガイド養成講座」と「ジオパークガイド養成講座」を実施して様々な知識を習得に努めていただいているところであります。3点目の「ゼロカーボンシティの今後の取組やスケジュール及び町民に求める行動など」についてお答えします。ゼロカーボンシティへの取組につきましては、従来よりバイオガスプラントの有効活用や自営線ネットワークの構築による電気の地産地消などを行なっているところでありますけれども、この3月にゼロカーボンシティへの挑戦を宣言して以来、5月からは全職員を対象とした徒歩や自転車通勤の推奨、また公用自転車を各施設に配備するなど脱炭素に対する職員の意識啓発に努めてきたところであります。また、10 月には農業や商工・観光など町内主要団体のほか一般公募や無作為抽出で選出された町民などで構成する「鹿追町ゼロカーボンシティ推進協議会」を新たに設置いたしまして、幅広い層からの御意見をいただいているところでございます。現在は、各事業所からの聞き取りや鹿追高校の生徒からも意見をいただくなど「鹿追町ゼロカーボン推進戦略」を策定中でございまして、今後の取組内容やスケジュール、行政や事業者、町民の役割などについても、この戦略の中でお示しさせていただくというふうに考えております。太陽光発電などの再生可能エネルギーの活用と省エネルギーを推進するための、例えば、省エネ家電製品への買い替えなどへの助成制度、これはいろんな考え方の中のあくまでも 1 つということですけれども、こういったことも検討しているところでございます。また、広報しかおいの新年号からの取組ですけれども、新しい連載企画として「省エネ節約コーナー」を設けまして、町民の皆様への意識啓発に努めてまいりたいと考えておりますので御理解と御協力をお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。ありがとうございました。
質問 8番 狩野正雄
1番の金森博士による出前講座は実施していただけるということで、非常に期待しておりますが、先日ですか、12 月6日、7日、8日、ジオパークの再認定についての調査に来られたわけですけれども、今回、分かる範囲でいいですけれども、感触としてどうなのかと、それからいつ頃ジオパーク再認定の発表があるのか、その点をお聞きします。
答弁 町長 喜井知己
はい。お答えをいたします。ジオパークにつきましては4年に1回、再認定の審査ということで、必ず4年間の取組をいろんな面でチェックをされる仕組みになってございます。今回の再認定の調査につきましては、コロナ禍の状況ということで 11 月にオンラインによる事前の書類審査、そして 12 月6日から8日にかけて調査員の先生お二人がお見えになりまして、その事前書類審査に基づく内容を現地で確認する流れでございました。4年前の再認定審査の際に指摘をいただいた事項が数点ございました。一番大きかったのは、やはり学術専門員をしっかり配置するようにというのが一番大きな指摘だったと思いますが、当然その点については、ようやく専門員を配置することができましたので、他の指摘事項も含めてまあまあの感じかなと思っております。ぜひ、再認定という形で進んでほしいなと願っておりますけれども、これについては、年明けの1月の下旬に今回の調査の報告書がジオパークの再認定の委員会で審議をされるとお聞きしております。ですから、年明け1月から、もしかしたら2月に最終的な結果が入るのかもしれませんけれども、そういったことで精一杯4年間やってきたことをいろいろ担当でもお話をさせていただいたということでございますので、再認定という形で結果が来ることを期待しているところでございます。
質問 8番 狩野正雄
ぜひ再認定を期待したいと思いますが、2番目については、そういう方向性を理解しております。3番目のゼロカーボンシティの今後の取組、それからスケジュールということで話をするわけですけれども、再生可能エネルギーの活用ついて、住民に対してもっと何か見える化を推進する必要があるのではないかなと感じます。私はこれまでいろんなところを視察しておりますが、特に長野県の上田市、それから岩手県葛巻町とかは政策として、町のやっていることを見える化に努力しているのです。どういう見える化をするか、そういうことをすることによって非常に町民に政策、それから町の取組がよく浸透し理解されてくると思います。例えば、上田市の例ですと上田市独自の小水力発電を行なっておりました。そこで、発電量が一目で分かるように表示ホームを工夫しているのです。子供もお年寄もそれを見て、今日何キロワットつくっている、発電しているということを非常に誇りに思って、理解をして、そういう市の努力を非常に注目してまいりました。そういう面でもっと鹿追町として、何かやる方法があるのではないかと。カーボンオフセットという考え方は、そこに注目されております。この森林の持つ特性を生かして、CO₂ を吸収量と、排出量を削減するカーボンオフセットという取組、カーボンオフセット型森林づくり事業をこの中でやはり進めていくべきじゃないかと感じるわけです。北瓜幕の民有林の所有者はカラマツを伐採した後にイチョウを植林して、イチョウの森づくりに取り組んでいる方もおられます。しかし、その先に行くと奥瓜幕っていうか坂下地域ですけれども、カラマツの伐採後、現地更新はされていません。原野となってもう 10 年以上経ちます。やはり木を植えていくというカーボンオフセット、ゼロカーボンシティを目指す上でも重要じゃないかなと思うのです。民有林だから木を植えようと植えまいと俺の勝手だと、そういうことを言うと困るんですよね。植林してもカーボンオフセットを目指す上では、木が育つなら 50 年、70 年っていう長い期間の計画がいるのです。そこで聞きますが、民有林であっても伐採後にその土地の所有者に植林をしなければならないという条例というか指導を今までやっているかどうかお聞きします。
答弁 町長 喜井知己
何点かお話をいただいたかなと思います。まず、再生可能エネルギー活用の取組での道外での事例も何点かお話をいただきました。鹿追でも先ほど答弁の中で自営線ネットワークのお話もさせていただきました。この関係については、役場庁舎、あるいは町民ホール等でモニターを設置して毎日の発電量、それからそれがどれだけの森林資源の保護につながっている、あるいは何%、それで電気をまかなっている、そういった表示も実はさせていただいているところであります。その他の取組もいろいろございますので、いろんな機会に町民の皆様にそういった取組を知っていただけるように、あるいは先ほどのアプリ等を通じていろんな情報を流させていただいておりますので、そういったものも活用しながら、町民皆様の情報提供に今後もさらに努めてまいりたいと思っております。それからゼロカーボンの取組の御提案でありますけれども、お話がありました森林の関係のことについていろいろお話をいただきました。当然一番大きなCO₂ の吸収源、これは町内にたくさんある国有林を含めた森林であることは間違いがないところであります。本町で1年間に約6万トンのCO₂ が出されるという数値が発表されておりますけれども、町内の2万ヘクタールを超える森林で大体それを吸収できる、計算上はなっております。ただ、鹿追町が目指すゼロカーボンシティについては、森林の吸収源だけではなくて、それ以外の方法でもCO₂ をできるだけ出さない。でも、排出をゼロにすることはできませんので出した分は違う方法で吸収するといった形のゼロカーボンの戦略を今検討しているところであります。その中で森林の果たす役割、これはもちろん大きいことですので、先ほど民有林の関係についてはお話がありましたけれども、民有林の個人の森林の管理については、多くの方が森林組合に入っております。そういった中で適正な森林管理、あるいは国の補助制度もありますからそういった提案がなされて、当然いろいろと資金的な問題もありますから、森林組合では一生懸命、組合員の皆様とコミュニケーションを図りながら、木というのは育てるのに相当な年数がかかりますので、やはり伐採をした後はきちっと植林をするといったことが基本でありますし、町でも森林組合に対してそういった民有林の育成に対する指導の補助金も実は出させていただいております。こういったことも今回の特にゼロカーボンシティの戦略の策定を進めていることもございますので、しっかり森林組合ともコミュニケーションをとって、計画的な施業計画を立ててもらうようにお話をしていきたいと思っております。
質問 8番 狩野正雄
ぜひそういう森林によるカーボンオフセット、また森づくり、これを考えていく必要があると思います。それとまた違った感じに聞きますと、瓜幕に行きますと然別川沿いのところとか砂利の原石を採集した跡地、砂利採取跡地がありますが、そこでこの間開発事業者がソーラーパネルをどんどん設置しているのです。ソーラーパネルは、自然エネルギー再生可能エネルギーですから、ゼロカーボンシティと結びつくわけですけれども、そこでこういう開発事業が、砂利の採取跡地に設置する場合、開発事業者が町に申請手続をする仕組みになっているのか。また、そういう申請をすることで、町から補助金とかが出る仕組みになっているのか、その辺の届けの方法とか申請によって支援している実態はどうなのかについてお聞きします。
質問 8番 狩野正雄
またの機会に、そういったゼロカーボンシティの取組をどう進めるかという観点で、また別の機会で考えていきたいと思いますので。町長にそういう具体的なゼロカーボンシティ、例えば木を何本植えたらこの見える化っていう観点から、どのぐらい、10 ヘクタールとか植えたら何%削減できるのだとか、そういう見える化っていう観点から考えられませんか。
答弁 町長 喜井知己
CO₂ の一番大きな吸収源である森林の関係については、これはゼロカーボンシティ戦略の中で当然大きな位置を占めると思っておりますので、それについてはこの戦略の策定の中でしっかりと示して、それを町民の皆さん、あるいは森林所有者の皆さんも含めて、しっかりと分かるようにというのは当然やっていかなければならないと思っています。CO₂ の削減については、他にもいろんな項目があったり、それぞれ各家庭で取り組んでいただくこと、これも一番たくさんあると思っています。鹿追町から出るCO₂ の全体6万トンの内 20%は各家庭から出るCO₂ だと言われておりますので、町民の方々にそれぞれ無理のない範囲で取り組んでいただくことも大変重要だと思っておりますし、先ほどの答弁の中で1例に出しました例えば省エネ家電への買い替え、あるいは住宅用太陽光の設置の助成について鹿追町はずっと続けておりますけれども改めてゼロカーボンシティを進める中で、太陽光パネルと再生可能エネルギーを利用することに対する支援を全体的にやはり見直しをして、拡充をしていく必要があると考えております。また、あるいは鹿追町は農業の町ですから、特に酪農家あたりの自家消費型の太陽光だとかいろんなことも考えられるのではないかと思っています。こういった補助制度の在り方も含めて、もちろんお金を無視しては進めていきませんので、町の負担などもいろいろ考慮しながらしっかりとしたゼロカーボンシティの戦略を作っていきたいと考えております。議会にもできるだけ早い段階でいろいろ御相談をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
質問 8番 狩野正雄
終わります。