士別市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月13日
介護従事者不足と指定管理施設の現状について
2022年9月13日、士別市議会の一般質問で、奥山かおり議員が「介護従事者不足と指定管理施設の現状について」質問し、市長 渡辺英次、健康福祉部長 東川晃宏が答弁しました。
- 質問者
- 奥山かおり 議員
- 答弁者
- 市長 渡辺英次、健康福祉部長 東川晃宏
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 6番 奥山かおり
令和4年第3回定例会に当たり、通告に従い一般質問をいたします。まず初めに、介護従事者不足と指定管理施設の現状についてお伺いをいたします。少子高齢化や人口減少は士別市にとって課題の一つであります。また労働力人口の減少は介護業界に限ったことではありませんが、あらゆる分野において人手不足が懸念されているところであります。2025年問題といわれるような団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、超高齢化社会になること、また2040年問題といわれるような第2次ベビーブームに生まれた団塊ジュニア世代が65歳から70歳を迎え、2025年よりもさらに高齢化が進むことで起こる問題、2040年には高齢者1人を1.5人の現役世代が支えなければならないと指摘されているほか、介護業界ではより多くの高齢者を受け入れるための環境整備が課題になっております。厚生労働省の試算によりますと、2040年に必要な介護人材は280万人、現状の職員数よりも約69万人増やす必要があると指摘をされているところです。これからおよそ20年間は後期高齢者の介護ですとか、医療の需要が増大すると容易に予測できます。そして今、介護サービスを利用していない私たちもサービスを必要とする日が来るかもしれません。私自身も介護の現場で実際働いてきましたので、今回は介護の分野をテーマに質問をさせていただきたいと思います。介護従事者不足の課題は直近の子ども議会でも取り上げられていましたし、これまでも議会の中で取り上げられてきたテーマであります。また1月に開催されました、市民との意見交換会の中でも、施設があっても働いてくれる人がいなければサービスを受給できなくなると心配されている御発言がございました。介護の仕事は肉体的にも精神的にも大変なことはたくさんありましたが、やりがいのある仕事です。またありがとうと感謝される仕事でもあります。市内には介護老人保健施設、グループホームなど、様々な施設が増えました。そして行政としても様々な介護サービスの提供を拡充してきたところであります。まず初めに、士別市が行っております介護従事者対策について、独自対策であります、介護従事者新規就労定着支援事業、新規介護従事者就労支援事業などこれらの実績についてお知らせください。あわせまして、事業所との意見交換、アンケート調査、不足実態調査の結果、どうなっているかについてお知らせください。また8月19日、渡辺市長のフェイスブックのほうに全国的な介護士不足は大きな課題ということで、様々な理由があると思いますが、一番の大きな要因は賃金だと思っていますと、フェイスブックのほうにも投稿がありましたが、介護従事者、子ども議会のときの答弁にもあったんですけれども、月額で6万円ぐらい、ほかの産業に比べてお給料が安いというか、低く、割に合わないから働き続けることが難しかったり、もちろん重労働であるというところもございますが、様々理由があるかとは思います。そして、国の制度が変わるまでもちろん時間を要しますし、今働いてくださっている方々もいつまで体が続くか分からないといった切実な声も聞かれます。市独自で介護従事者に対して賃金を上乗せするというお考えがあるのでしょうか。次に関連して、士別市の指定管理施設であります養護老人ホーム桜丘荘、特別養護老人ホームコスモス苑について伺います。両施設は、平成26年4月に指定管理者制度導入となり、民間活力を生かしながら運営をしております。指定管理者制度導入に当たっては議会や委員会の中で議論がされていました。今回の質問をするに当たり、過去の議事録を読み直しましたが、現場で起きていたことと乖離していると感じる点も多々ございました。当時の会議録には極めて重要な福祉施設であり、本来であれば市が継続して運営するのが望ましい施設でありますと記載されておりました。また指定管理者制度の導入に当たっては、より質の高い公共サービスの提供、経費、コストの削減及び安定した運営の継続を確実に実現していただきたい、また様々な市民要求に十分対応するため、利用者や家族の意見を聞く機会を設け、それらの意見を施設運営に反映させ、施設利用者や家族の安心と信頼が実現するよう取り組むこと、さらに高齢化が進む本市にあって一層の向上を目指して責任を果たされるよう、強く求める発言がございました。桜丘荘、桜丘荘デイサービス、コスモス苑、それぞれの現状、とりわけ職員体制についてお知らせください。 (降壇)
答弁 市長 渡辺英次
奥山議員の御質問にお答えいたします。初めに、介護従事者不足への取組内容と実績についてです。まず、介護従事者新規就労支援事業については、平成28年度から令和3年度まで、実務者研修55人、初任者研修9人の受講者に対して、総額654万7,000円を貸付けし、そのうち48人が既に介護福祉士の資格を取得済みで、4人の方は継続して取得に向けた学習を続けていると伺っています。この事業は3年間の市内介護事業所への就労により、貸付金の償還が免除されるもので、これまでに償還を免除された方が41人、償還免除額が445万1,000円で資格取得時の経済的負担軽減と離職防止など、介護従事者の定着に一定の効果があったものと考えています。他の事業として、平成30年度から令和3年度まで、介護従事者研修費補助事業9件、介護実習生等受入支援事業2件、新規介護従事者就労支援補助金の交付を2件実施しています。介護ロボット導入支援事業はこれまでに導入実績はないものの、今年度から見守り機器導入に伴う通信環境整備事業や、ICT導入事業を補助対象に加え、制度の拡充を行ったところです。また、高校生介護職場体験事業では、若い世代が介護業界に興味が持てるよう、市内の高校と介護事業所に協力いただき、28年度から3年度まで延べ63人の生徒が介護職場を体験しており、こうした事業などを通じて、少しずつではありますが、介護従事者不足に対する効果も現れてくるものと考えています。従事者不足対策は介護事業所との連携が不可欠なため、事業所との意見交換会を年2回実施し、これまでに補助事業の内容や、外国人人材の受入れ、他市町村の対策など、広範にわたる御意見をいただいているところです。事業者へのアンケート調査では、求人状況や不足している職種、外国人人材の受入れ予定、今後の補助事業活用の見通しなどをお聞きし、その実態把握に努めています。昨年度のアンケートでは、約60%の事業所で職員が不足していると回答があり、全体の不足数は41人で、その80%以上が介護職員となっており、雇用形態別では正規職員19人、非正規職員22人が不足の結果となっています。また私のフェイスブックに投稿した介護人材不足の記事に対し、市独自で介護従事者上乗せ賃金を支給する考えについては、介護従事者の月額賃金が全産業平均を下回っている状況であり、現在国においても処遇改善加算などを措置するなど、介護に携わる方々の賃金引上げに取り組んでいるところです。介護保険制度は高齢者福祉の根幹をなすものであり、介護に従事する方の賃金については、公定価格という制度の性質や社会全体の課題であるということから、市独自で上乗せするべきものではなく、介護報酬などで適正に評価されるべきものと考えています。そのためにも他の自治体などと連携して、しっかりとした制度として運用できる体制を構築するため、国に対してさらに強く要請を行ってまいります。次に士別桜丘荘などの職員体制についてです。それぞれの施設について4年度当初予定人員と9月1日現在との差で申し上げますと、桜丘荘当初予定人員、施設長1人、看護職3人、支援員12人、その他職種11人に対し、9月1日現在、看護職1人不足。桜丘デイサービスセンター当初予定、相談員1人、介護職5人に対し、9月1日現在、介護職1人不足。コスモス苑当初予定、施設長1人、副施設長1人、看護職6人、介護職35人、介護助手3人、その他職種20人に対し、9月1日現在、看護職2人、介護職4人、その他職種1人が不足となっています。なおコスモス苑では7月上旬から介護職として外国人人材が3人就労しています。看護職や介護職は指定管理者の法人で求人をしていますが、応募はなく、実際の人員配置に差のある状況が続いていることから、求人の継続に加えて、多方面への声かけを行うなど、充足に向けた取組を引き続き行っていくと伺っています。指定管理施設については指定管理者の企業努力や法人内の人事異動などの工夫により、必要な介護サービスを維持しているところであり、より質の高い介護を提供するため、毎年入所者やその家族に対して、利用者満足度調査を実施し、介護職員の対応や食事内容などへの御意見をいただく中で改善を図っているところです。介護従事者不足は少子高齢化が進む中、全国的にも喫緊の課題であると認識をしており、国でも様々な施策が検討されていますが、特に本市のような地方都市においては、即効性のある人材確保にはつながっていない状況です。今後も市長会や期成会、近隣自治体などとともに、介護職員の処遇改善などに対する国の要望に合わせて意見交換会などでの状況把握や先進事例の調査により、効果的な介護人材確保策となるよう検証を重ねながらその対策を進めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
質問 6番 奥山かおり
もちろん、私も逆に現場で働いていたからこそというか、一筋縄ではいかないというか、継続的に賃金のほうを上乗せしていただいただけでは解決もしないですし、職場の中とか、そして士別の特養と養護老人ホームとの建物のつくりですとか、もちろん入園者の方もほかとイコールにはならないことがたくさんありますので、できるだけ前向きにお支えいただけたらなと思います。今後新たに、この後予算編成とかもあるかと思うんですけれども、介護従事者の今行っていただいている事業のほかにも新規で何かお考えとかがあれば、御答弁をいただきたいなと思うんですけれども、何か考えられていること、今現段階でございますでしょうか。
答弁 健康福祉部長 東川晃宏
奥山議員の再質問にお答えいたします。これまで介護従事者の確保策様々取ってきましたけれども、市内の各事業所に十分満足いただけるような確保数には至っていないと考えています。現在のこういった取組はやりつつも、これまで指摘なかったようなこと、例えば実際には資格はお持ちだけれども、一旦わけあって職を離れているような方に、再度介護職に働いていただくための、例えば何というんですか、復職に当たっての研修的なものですとか、これまで介護業界に携わったことがないという方がいきなり何も分からず業界に飛び込むのは大変だということであれば、オリエンテーションを少し深めたような介護業務につくに当たってのそういった研修を今後考えていきたいなと思っているところです。今のところ、私どもであらかじめ検討していた部分ではそういったところだと考えています。以上です。