士別市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月16日
コロナ禍における市立病院の経営状況について
2020年9月16日、士別市議会の一般質問で、大西陽議員が「コロナ禍における市立病院の経営状況について」質問し、病院事業副管理者 三好信之が答弁しました。
- 質問者
- 大西陽 議員
- 答弁者
- 病院事業副管理者 三好信之
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 13番 大西陽
次に、コロナ禍における市立病院の経営状況についてお伺いいたします。多くの医療機関では、新型コロナウイルス感染症の影響で、みずからの感染防止のための受療行動の変化による、いわゆる受診控えで患者の減少と、限られた医療資源を新型コロナウイルス感染症の患者に集約をするため、予定していた他の疾病による入院や手術の延期で、医業収益の確保に大きな支障を来しております。さらに、感染防止対策のための施設整備や新たな備品購入による医業費用の増加と医療スタッフの労働環境の悪化もあって、病院経営に深刻なダメージを与えております。そこで、本市の病院も少なからず影響を受けていると思いますが、その内容とあわせて対応についてまずお伺いいたします。病院経営は、さまざまな課題に対して速やかに対応するために、経営指標など数値目標の適切な管理に基づき、各項目の傾向について分析を行い、経営状況を客観的に把握することが必要であります。本定例会初日に、市長から7月までの前年同期との比較で、患者動向及び入院収益と外来収益について報告をされました。この傾向から予測をして、令和2年度の決算概数についてお伺いをしたいと思います。令和3年度から新たな改革プランの策定を国から求められると思います。策定に当たっての現状認識、今後における国の方針について伺いたいと思います。改革プランの中で名寄市立総合病院との連携強化については、昨日、喜多議員に対する答弁である程度理解をいたしました。そのほかに、名寄市立病院からの転院患者が増えているようですが、高齢者世帯が比較的多い本市にとって、市民が地元で療養できることはよいことと思います。その実態と今後の展望を伺います。今後、病院経営は、需要に応じた病棟体制を考えるべきと思いますが、人口減少に伴ってベッド数の削減も想定される中で、2020年度に医療法上の病床について全国での病床数削減を進める方策として、稼働病床ベースで10%以上の削減を行った病院に対して、将来当該病床を稼働させていれば得られるであろう利益、いわゆる将来の期待利益の補助を全額国費で行うとし、84億円の予算措置をしているようですが、この制度の概要とあわせて本市立病院としてこの制度を活用する考えがあるのか最後に伺って、この質問を終わります。 (降壇)
答弁 病院事業副管理者 三好信之(病院事業副管理者は2023年3月まで)
ただいまの御質問にお答えします。初めに、新型コロナウイルス感染症が市立病院に与えている影響についてです。病院としては、これまで同様に、疑い患者の受入協力医療機関として4床を確保するとともに、地域全体で感染が蔓延する状況になり、重点医療機関、上川北部の場合は名寄市立病院ですけれども、そこでの対応が困難となった場合の受け入れ機関としてその機能を果たしていく予定となっております。また、外来には発熱があるなど感染を疑う患者の来院もあり、PCR検査、抗原検査のための検体採取やCT撮影なども行われており、9月15日まで、月曜日までの状況では、疑い患者の入院対応が5件、検体採取が52件行われましたが、結果は全てが陰性でした。直近で52件になっています。現在感染者の発生はないものの、こうした対応に従事する医療スタッフは、個人防護などの万全の感染対策をとってはいますが、精神的な疲労は蓄積しているものと考えています。こうした中、外来患者については受診控えが起きていたと考えられ、診療日一日当たりの外来患者数が、前年同月と比較すると、患者数が拡大し始めた2月では7.2%の減だったのが、3月は15.8%の減、4月16.4%の減、5月12.1%の減、6月8.9%の減と大きく減少が続きました。7月は4.3%の減、8月に入りまして昨年とほぼ同数、9月の現時点では、昨年ほぼ同数になりましたので、若干回復傾向が出てきているのかなとも考えております。また、患者御家族の方には大変御不便をおかけしておりますが、院内での感染を未然に防止するため、入院患者の面会制限を継続しております。特にこの感染症は高齢者や基礎疾患がある方では重症化するリスクが高いとされており、当院の入院患者の平均年齢も80歳と非常に高くなっておりますので、御理解と御協力をお願いしているところです。次に、令和2年度の決算概数についてです。本年度においては、当初予算で5,200万円の当該年度純損失を見込んでおり、順調に医業収益が確保されたとしても厳しい状況となっています。7月末の収支状況は行政報告で申し上げましたが、8月末の数字がほぼ出ましたので、その数字で前年度と比較いたしますと、入院収益では一定程度の患者確保となったことから、約1,950万円の増となっておりますが、手術患者の減などから診療単価が減少傾向にあります。一方、外来収益は、新型コロナ感染症の影響などにより4,500万円の減となり、7月以降1日当たりの外来受診者数の回復傾向も見られますが、入院・外来合わせた収益では現段階では当初の予算見込みを若干下回ると推計しています。また、新型コロナウイルス感染症対策として費用の増加もあるところですが、これらについては国の感染症緊急包括支援事業として対象経費の10分の10が交付される予定ですので、収支には影響はないと考えています。加えて、どの程度の額になるか確定はしておりませんが、感染症患者や疑い患者を受け入れるための病床確保に対しても補助が予定されているところでありますが、今後この感染症がどうなるのか、この地域において感染者がどの程度発生するのか予測がつきません。仮に病院関係者に感染が広がるようなことがあれば、医療提供そのものにも影響が出てしまいます。こうした状況から、現時点で今年度の決算見込みを立てることは非常に難しいところですが、前年度までのように当該年度純利益を見込むことは現在厳しい状況にあると考えております。次に、新たな病院経営改革プラン策定における現状認識と国の方針についてのお尋ねであります。まず、名寄市及び他市などからの転院患者の状況についてです。入院患者の確保は収益確保の上では特に影響が大きく、近年においては名寄市立総合病院との連携により、同院からの転院患者が増加しており、平成26年度では年間8人だった転院患者が令和元年度では72人と大きく伸びています。これに旭川など他の急性期病院からの転院患者も合わせると、26年度は20人だったのが元年度では108人となり、これまでの取り組みが結果としてあらわれている一面と捉えています。これらの転院患者の疾病状況ですけれども、大腿骨骨折等の術後の患者が一番多く、次いで悪性腫瘍の術後、心疾患、脳血管疾患となっており、急性期後の回復期、慢性期の患者の受け入れ機能が果たせていると考えております。次に、需要に応じた病棟体制についてです。現在の病院の許可病床は全体で148床で、これまでも患者数に応じた病棟体制の変更、運用を行ってまいりました。元年度は入院患者数が前年度と比較して1日当たりで見ると2.2%の減となっており、今後の人口減少に伴う患者数の減少がどの程度になるか、医療需要がどう変化していくのか、病床数についてはどの程度の規模が適正なのか、次の改革プランを策定する段階で、その後の病院経営においてもさまざまな角度から検証しなければならないと考えております。例えば病床数を削減した場合、ピーク時の受け入れ患者が減少し、収益減につながる可能性がある反面、特別交付税の上乗せといった国からの財政措置があります。また、本年度の国の予算においては、地域医療構想を推進するため、新たなダウンサイジング支援として、先ほど議員のほうからお話がありました稼働病床の10%以上を削減することを条件に削減病床数に応じた支援として全国ベースで84件を計上しており、補助制度としては令和2年度限り、3年度以降は消費税財源による事業として法改正を行うとしています。現在この活用を検討するため、北海道を通じて国に確認を行っておりますが、新型コロナ感染症対策の影響から、補助額を含め、その具体的内容が一向に示されていない状況にあります。今後の病院においては、病床削減を避けては通れないと考えており、こうした補助制度の積極的な活用も含め、病院経営改革プランの策定に当たってまいりたいと考えております。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
質問 13番 大西陽
1点だけもう1回確認したいのが決算見込みなんですが、今の答弁だと純利益の確保は厳しいということなんですけれども、これは赤字になる可能性があるという意味に捉えていいんでしょうか。その場合、当然収支バランスをとる上で、追加繰り入れというのも想定されるということなのでしょうか。この点について。
答弁 病院事業副管理者 三好信之(病院事業副管理者は2023年3月まで)
ただいまのお尋ねなんですけれども、入院のほうがまともに予定どおりだとしても、外来の部分でこの後、例年どおりとなったとしても、前半で失った5,000万円の部分が補填されませんので、単純に考えたら当初の5,000万円の収益不足に外来の5,000万円が加わると1億円ぐらいの経常収支のマイナスということも考えられるんですけれども、今現在の国のほうで、要綱上出ておりますのが、コロナ病床を空床というか確保している部分について、1日当たり5万2,000円の最終的には支援があると。うちでいきますと、仮に4床とすると、うまくいったら6床分もらえるのが、4床とすると1日約20万円、それの365日分になるのか、12月までの分になるのかというところがありますので、それは制度としてありますので、満度にもしそれが入ってくると、一応収支上はもしかすると何とか賄えると。仮にそうならなくて、経常収支でマイナスになったとしても、それは今まで一般会計のほうから繰り入れ、改革プランの中で決められた額をいただいておりますので、資金残としても4億円何がしありますので、今年度については、そこは追加の繰り入れを求めないで病院の中で処理をしていこうと考えております。