士別市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月15日
少人数学級について
2020年9月15日、士別市議会の一般質問で、佐藤正議員が「少人数学級について」質問し、教育長 中峰寿彰が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤正 議員
- 答弁者
- 教育長 中峰寿彰
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 8番 佐藤正
次の質問に移らせていただきます。少人数学級についてであります。新型コロナウイルス感染症拡大の中、子供たちはかつてない不安を抱え、6月より学校が再開し、子供たちの学びの格差と心のケアが心配なところです。新入学の1年生を初め、低学年において集団活動を通しての生活のリズムを整え、学習習慣を身につけるはずの時期が失われたことは、今後の学習において危機感を感じざるを得ない状況にあります。子供たちの健やかな発展のためには、より一層の支援が必要だと思います。さまざまな課題を抱えた子供たちが増える中、一人一人に行き届いた教育を保障するため、全国の多くの自治体が独自に少人数学級を実施しましたが、国の責任による少人数学級は小学2年生でとまったまま、8年連続で見送られています。今年度から新学習指導要領に伴い教科書内容が一新され、英語、プログラミングなどの新たな学習も加わりました。しかしながら、長期学校休校の影響は、子供たちはもとより、教育現場にも大きな混乱をもたらし、学校生活自体がまだまだ軌道に乗っていない状況にあるのではないかと思います。全国知事会、全国市長会、全国町村会の3会長は、政府に少人数編制を可能とする教員の確保などを要請、全国の小・中・高・特別支援学校の4校長会も、文部科学省に少人数学級を要望しているところです。コロナウイルスの感染症の影響下では、子供たちの学びの保障とともに、心のサポートもしっかりやっていかなければならないと思います。困難な状況に置かれているときこそ、教職員の皆さんも含め、我々大人が最大限のサポートをしていくことが必要です。子供たち一人一人に応じたきめ細かな指導を行えるよう、少人数学級の推進が必要だと思います。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の新しい生活様式の実践例は、一人一人の基本的感染症対策として、1つには身体的距離の確保、人との間隔はできるだけ2メートル、最低でも1メートルあける。2つ目にはマスクの着用、3つ目には手洗いの励行など3点を挙げました。今回のウイルスの特徴を考えると合理的な判断だと思います。人と人との距離の確保は、新しい生活様式となっているのです。ところが国の制度は40人学級で、そのもとでの地方独自の少人数学級は30から38人で、国の資料では、1教室20人だと最低1メートルはクリアできるが、40人だと1メートルも確保できないということを示しております。40人学級では子供の感染を防ぐための身体的距離もとれません。これから必要となる子供たちの心のケアや学習のおくれへの対応も、40人学級では難しいと思います。政府として最低1メートル、人と人との距離をあけることを新しい生活様式として推奨し、スーパーのレジでも距離をとるようにしております。学校の教室だけが身体的距離と無関係にコロナ前と同じというのでは説明しようがない矛盾です。1日で最も長い授業で座る場所は少なくとも身体距離の確保を目指すよう努力する必要があると思います。感染防止の点でも少人数学級の実現は急がれております。文部科学省は、授業のおくれは2、3年かけて取り戻せばいい、心のケアを大切にするという方針を示しました。しかし、多くの学校が土曜日も夏休みも授業をしたり、行事を削ったりしています。楽しみな行事も大切にし、子供たちに仲間との共同の喜びと豊かな生活を保障するよう必要な処置を十分とる必要があると思います。学校再開に当たって実施した分散登校では、少人数授業で一人一人の顔がよく見えることや授業がよくわかることを先生も子供たちも実感しました。3カ月に及ぶ休校が、学びのおくれを取り戻すため、学校の授業速度が速くなったり、ついていくのに苦労する子供たちが出てくるのではないかと心配しております。夏・冬休みの12日間の短縮では到底取り戻せないのではないでしょうか。小6・中3の受験期を迎え、どのような対策をとっているのでしょうか。子供たち一人一人に応じた、きめ細かな指導を行えるよう少人数学級が必要です。本市でも少人数学級を実現するよう取り組んでもらいたいと思います。そのことを強く求めて、この質問を終わります。 (降壇)
答弁 教育長 中峰寿彰(教育長は2023年3月まで)
ただいまの御質問にお答えいたします。新型コロナウイルス感染症によって長期間の臨時休業を余儀なくされ、各学校で予定していた教育課程には大きな影響が生じました。学校の再開に当たって全道の教育長会議が開催され、全ての児童・生徒が新しい学習指導要領に示された内容を身につけることができるよう、年間指導計画の見直しや指導方法を一層工夫、改善し、文部科学省が示した学びの保障のための教育課程を編成するなど適切な対応を求めるとの要請があり、本市においても新学習指導要領も踏まえ、指導計画の見直しを行い、対応に努めてきました。4月20日から再び学校を臨時休業し、5月18日からは学校再開に向けての分散登校を実施したものの、6月1日の再開までおよそ20日程度の授業日が失われたことから、学校によって多少の違いはありますが、平均すると40時間弱の時数不足が生じました。学校再開後は、授業時数を回復するための方策として、第2回定例会で渡辺議員の御質問にお答えしたとおり、夏休みを7日間短縮し登校日としたほか、学校行事の精選と内容の見直しにより練習時間を圧縮するなど教育課程の見直しを行ってきたところです。また、士別市教育研究会の一斉研修や陸上記録会、音楽発表会などの中止により、これらの日程や準備時間を授業に振りかえることによって、現在は不足していた時数がほぼ解消されています。一方で、運動会や体育祭などの学校行事については、できるだけ実施ができるよう調整しながら努めてきたところでもあります。しかし、インフルエンザによる学級閉鎖など、今後の不測の事態に備えるための余剰時数も必要なことから、今後の状況に応じて予定している冬休みの短縮を行うか否かも含め、登校日の設定について検討してまいります。また、授業のおくれを取り戻すという意識が往々にして働いてしまいがちですが、基本的に当該学年の学習内容を身につけさせることが何よりも大切である中で、担任だけではなく支援員などの人材も活用し、児童・生徒へのきめ細やかな指導に努めているところです。現在のところ、この感染症が原因で登校できなくなったという子供はいないものの、登校渋りの発生や少なからずストレスや不安を感じている子供が確認されていますので、引き続き注意深く子供たちの様子を観察しながら対応していくことを全ての学校で確認しているところです。本年の小学1年生は、入学式後2週間足らずのうちに臨時休業を迎えることとなり、大きく出ばなをくじかれる形となりましたが、6月からの学校再開の中で学校生活にも徐々になれ、日々学習に励んでいます。また、小学6年生と中学3年生については、それぞれの校種の最高学年であることから、小学校・中学校ともに学び残しがないよう、特に配慮しながら対応しているところです。中でも中学3年生については、高校受験を控えている中で各校オンラインでの対応や教材提供、さらには放課後の補充学習などを含めてより充実した学習機会を確保するとともに、7月に北海道教育委員会から示された公立高校入試における出題範囲の内容を踏まえて学習に取り組むよう指導をしています。最後に、少人数学級についてです。感染症対策として身体的距離を確保することは非常に重要です。一方、文部科学省が定めている小・中学校の学級編制では、小学校第1学年は1学級35人以下、それ以外の学年は1学級40人以下と定められています。こうした中で、北海道教育委員会では独自に少人数学級実践研究事業を実施し、小学校第2学年と第3学年、中学校第1学年の3つの学年についても35人以下での学級編制を基本とする中で、国の基準を上回る教員の配置、いわゆる加配を行っており、本市では本年度、士別小学校第2学年と士別中学校第1学年がこの事業の研究校に指定されています。さらに次年度以降は小学校第4学年までその対象が拡大される見込みとなっています。児童・生徒の安全・安心を担保しつつ、子供たちにきめ細やかな指導を行うには、さらに少人数での学級編制が有効であることは論をまちません。しかしながら、本市が独自の基準で学級編制を行うには、増員するための教員の確保や人件費の保障などの面からその実現は難しい状況にあり、こうした中で先般、政府の教育再生実行会議において少人数学級実現を目指すことが示されたところでもありますので、今後、教育長会などとの連携のもと、さらなる少人数学級の実現や加配教員の増員について国や道に働きかけてまいります。以上申し上げまして、答弁といたします。 (降壇)