士別市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月11日
消費税増税や日米貿易協定、病院再編など、国や道の施策に翻弄されるが、これら本市に与える影響や迎え撃つ積極的な対応策について
2019年12月11日、士別市議会の一般質問で、山居忠彰議員が「消費税増税や日米貿易協定、病院再編など、国や道の施策に翻弄されるが、これら本市に与える影響や迎え撃つ積極的な対応策について」質問し、健康福祉部長 田中寿幸、病院事業副管理者 三好信之、総務部長 中舘佳嗣が答弁しました。
- 質問者
- 山居忠彰 議員
- 答弁者
- 健康福祉部長 田中寿幸、病院事業副管理者 三好信之、総務部長 中舘佳嗣
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 15番 山居忠彰
2番目の大きなテーマは、消費税増税や日米貿易協定、病院再編など、国や道の施策に翻弄されるが、これら本市に与える影響や迎え撃つ積極的な対応策についてであります。しかしながら、日米貿易協定での農業への影響試算と強化策については西川議員と、東京五輪マラソンの札幌開催での本市のメリットについては丹議員と、マイナンバーカードの交付普及率と利用率については谷議員と重複いたしますので、割愛させていただきます。それではまず、消費税増税対策のプレミアム付商品券などについてお尋ねいたします。社会保障と税の一体改革を実現するためとの大義名分を掲げた消費税増税から2カ月半ほどが経過いたしました。理由はともあれ、毎日の買い物で家計に直接響くだけに、負担増が消費者に重くのしかかってきたのは間違いありません。政府は前回の増税時の景気減退を招いた反省から、各種対策を講じましたが、制度の複雑さや粗さもあり、恩恵が広く行き渡らない実態が皮肉にも鮮明となっています。ここに来て、国内景気の動向を示す経済指標も相次いで公表されていますが、経済影響はまだら模様で政府は新たな経済対策をまとめようとしています。そこで、何よりもまず、今回の消費税増税で士別市内の景気や経済動向にどんな変化があったのかからお伺いいたしたいと存じます。特に鳴り物入りで始まった軽減税率やキャッシュレス決済に伴うポイント還元は市内の商店街に何の混乱もなく広く浸透しているのでしょうか。4年間の経過措置があるものの、インボイス、適格請求書の説明はなされているのでしょうか。さらに、案内に沿って請求すればよいだけの年金生活者支援給付金と異なり、事前に現金を用意しなければならないプレミアム付商品券の申請が極めて低調と聞きますが、現状と対策についてお聞かせください。また、消費税増税と同時にスタートした幼児教育・保育の無償化に伴って、潜在的も含めた待機児童の増加や保育士不足の顕在化が全国的に問題になっていますが、本市においてはその心配はないのでしょうか。幾ら無償化しても子供の安全と保育の質が担保されなければ本末転倒ではないかとの意見も多く聞きます。指導監査基準を満たさない認可外保育施設は自治体任せとなりましたが、本市の実態はどうなのでしょうか。さらに、認可保育所の給食費がおかず代も実費負担となることから、年収360万円を境に親の働き方などで負担額が異なることでの困惑は広がってはいないでしょうか。今回の無償化が本当に子供のためになるように担当者の奮起を期待いたしたいと存じます。次に、病院再編・統合と地域医療構想についてお聞きいたします。厚生労働省は9月26日、急性期医療に対応する公立・公的病院のうち、診療実績が乏しく将来に向け再編・統合の議論が必要と判断した全国424、うち道内54施設を初めて公表いたしました。病床数を減らし、高齢化で膨張する医療費を抑制するのが狙いでありますが、近くにほかの病院がない医療過疎地や離島からは戸惑いや不安の声が相次いで沸き上がりました。当市の士別市立病院は幸いにも長島院長を初めスタッフの懸命の健全化努力があって、名指しはされませんでした。とはいえ、道北の多くの病院が該当した影響は同じ圏域の病院として今後どのような形で顕著にあらわれてくるのでしょうか、心配です。実際には国の一律のデータ分析結果よりも命にかかわる大問題なのだから、地域性や地域事情を最優先に考慮することが重要なはずなのですが、強まる国の押しつけに批判するだけではなく、今後どう対応しようとしているのでしょうか。また、名寄市立病院との連携のもと、道が定める同じ医療圏の中で、団塊の世代が全て後期高齢者の75歳となる2025年を目標とする地域医療構想をどのように具体化しようとしているのでしょうか。そして、何よりも安心できる地域医療体制の将来像を示すための議論は、どうあるべきと考えているのでしょうか。国は、再編統合で地方を追い詰めては絶対にいけません。それよりも医師の偏在など根本的な問題に正面から取り組むべきであると思います。次に、国土強靭化地域計画の策定についてお伺いいたします。近年全国で地震や豪雨などの自然災害が相次いで起きています。特にことしの夏以降、関東甲信越や東北を襲った台風15号、19号、21号と記録的な豪雨は想定外の甚大な被害をもたらしました。河川の氾濫や堤防決壊による大規模な浸水被害と土砂災害の爪跡が今もなお深く残っています。士別市でも大雨によるダムの緊急放流や河川の氾濫を想定した総合防災避難訓練が実施されました。そんな中、このほど北海道は、防災・減災の指針となる国土強靭化地域計画の策定を市町村に促すマニュアルを作成いたしました。今のところ、道内179市町村のうち策定を終えたのは札幌市や釧路市など17市町村のみであります。現在策定中なのは、東神楽町や真狩村など37市町村に上ります。お隣の名寄市や和寒町、幌加内町も策定中と聞きます。国は来年度からこの計画に基づく事業に重点的に補助金や交付金を配分するとしているのです。一般的な予算よりも増額の対象になるのに加え、企業や住民の防災意識の向上にもつながりますが、士別市はどう取り組むのでしょうか。また、最近は気候変動の影響もあり、道内の河川でも氾濫危険水位を超える事例が多発しています。河川の安全度は確実に下がっており、治水や防災強化を望む声が一段と強まっています。特に川幅が狭く底の浅い中小河川の氾濫が極めて深刻な被害を生んでいることから、本市の中小河川の手入れと監視について、現状と対策についてお知らせください。 (降壇)
答弁 健康福祉部長 田中寿幸(健康福祉部長は2022年3月まで)
ただいまの御質問にお答えします。最初に私から消費税増税対策のプレミアム付商品券などについて答弁申し上げ、病院再編・統合と地域医療構想については市立病院から、国土強靭化地域計画の策定については総務部長から答弁申し上げます。初めに、消費税増税における景気や経済動向についてですが、一部商品で小幅ながらも消費増税前の駆け込み需要が見られたものの、個人消費は緩やかな持ち直し基調で推移していると北海道銀行の道内経済産業調査でも公表されており、本市においても大きな影響はないものと推測されます。また、軽減税率やキャッシュレス決済に伴うポイント還元、インボイス制度につきましても商工会議所にて事業所向けセミナーを開催し、対応方法等について説明してきていることから、市内の事業所から取り扱いにおける問題などの問い合わせはなく、店舗との確認においても混乱はなかったと判断しているところです。次に、プレミアム付商品券についてです。11月末の本市のプレミアム付商品券事業の申請率は、非課税世帯で50.1%、子育て世帯の購入率は53.8%となっています。国は、非課税世帯の申請率が10月25日時点で34%と低調なことから、市町村に対し再度の案内や申請期間の延長などの要請を行っており、本市においても10月31日付で文書による戸別通知を再送付したほか、申請期間や購入期間をいずれも3月31日まで最大限延長し対応することといたしました。今後も広報やホームページ、新聞広告などでの周知を図るほか、3度目の戸別通知についても検討しているところです。次に、幼児教育・保育の無償化に伴う影響についてです。10月以降の保育園等の申し込み状況及び保育士数はほぼこれまでと同様に推移しており、3歳未満児において待機児童は発生しているものの、その要因は育児休業からの復帰等保護者の就労によるものであり、無償化に伴う大きな影響はないものと判断しています。また、本市の認可外保育施設は、国が定める認可外保育施設指導監督基準を満たしていますので、子供の安全や保育の質については従来と変わらず確保されています。副食費の実費徴収については、各園における保護者説明会において無償化の概要とあわせ詳細な説明を行っており、不明な点についてもその都度対応していることから、現時点で保護者に困惑が広がるようなことはないものと認識しています。以上申し上げ、私からの答弁といたします。 (降壇)
答弁 病院事業副管理者 三好信之(病院事業副管理者は2023年3月まで)
私から病院再編・統合と地域医療構想についてお答えいたします。厚生労働省は、地域での医療構想の議論を促すため、平成29年度において高度急性期もしくは急性期病床を持つ全国4,549の医療機関のうち1,455の公立・公的医療機関のみを分析の対象とし、一定の要件を満たしていない病院、全国では424、そのうち道内では54、上川北部医療圏においては3病院が再編・統合の検討が必要として公表されたところです。この公表は、あくまでがん、脳卒中、心疾患など一定の基準だけをもとに分析し公表したことから、例えば小児医療に特化した比較的大きな病院や離島にある唯一の病院も対象とされるなど、地域需要や公立病院に求められる役割が加味されていないことは当然ながら、分析における基礎データなどが古いなど、適切であったか疑問が持たれているところです。こうしたことから、10月4日には全国知事会、全国市長会、全国町村会が連名で地域により果たす役割が違うことから、全国一律の基準で分析したデータだけで再編・統合を推進することは適切でない。地域住民の不安を招いているとして意見書を提出したところです。士別市立病院は、こうした対象病院として名前が上がらなかったところですが、分析対象の9項目の診療実績のうち、がん、救急医療の2項目が該当せず、近接する医療機関との関係では車で20分以内の条件に該当しなかったためと判断しています。また、今回の公表は報道を通じてあたかも名前の出た病院だけが再編・統合の対象として捉えられがちで、経営の状況のよしあしが判断の基準になっているかのような誤った捉え方をされ、全国ではこうした風評被害からスタッフの確保等、地域の病院運営に影響を与えていると全国自治体病院協議会の会員からも声が上がっています。地方は、人口減少に加え超高齢化社会を迎え、限られた医療資源の中、どうやって地域医療を守っていくのかを病院単独、市町村単位ではなく、地域全体で考えていかなければならない状況で、上川北部区域地域医療構想調整会議での議論が重要なことは十分認識をしています。ただ、地方の公立病院は、大学医局から多くの医師派遣を受けており、実際には医師の人事権を持てない状況にあります。そこで、先ほど山居議員のお話にありましたように、医師不足、偏在の解消が重要で、これに正面から取り組む必要があることから、国に対しては全国自治体病院協議会などを通じて議論の方向性を医療費削減という視点だけにとらわれず、これらの問題と一体的に議論するよう求めているところでもあります。年明けには本年度2回目の上川北部の医療構想調整会議の開催が予定されておりますが、今回の公表の是非は別として、各医療機関、市町村での議論や調整会議での検討が深まるものと考えています。その場合、結果によっては病床数を減少するだけでなく、急性期病床機能の返上や二次救急体制の変更を検討する病院が発生するケースも考えられますし、今回の公表に限らず、医師の働き方改革など今後の医療環境は大きく変わることが予想されており、各医療機関、市町村の状況、今後の方針を圏域全体の問題として協議し、地域で医療を守るという観点で連携調整を図っていかなければならないものと考えております。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
答弁 総務部長 中舘佳嗣(総務部長は2022年3月まで)
私から、国土強靭化地域計画の策定についてお答えします。平成25年に強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法が公布、施行され、国土強靭化に関する施策を総合的かつ計画的に推進することが定められました。この法律を受けて国は国土強靭化基本計画及び国土強靭化アクションプランを策定し、市町村に対しても国土強靭化地域計画の策定を促進しています。地域計画は大規模自然災害などに備えるため、防災・減災と迅速な復旧に資する施策をまちづくりも含めた総合的な取り組みとして計画的に実施し、強靭な国土づくり、地域づくりを推進することを目的にしています。地球規模で大きく気象が変化する中で、将来にわたって市民が安全・安心に暮らせる生活基盤を維持するため、本市における自然災害に対応する強靭化策をまとめた地域計画の策定に向け準備を進めてまいります。本市の中小河川の手入れや監視については、地域要望に基づき、現地確認を行う中で緊急度などに応じて毎年補修作業を実施しているほか、大雨などの影響についても監視しているところです。今後も、しゅんせつなどを中心に維持管理に努めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)