音更町議会 令和5年第1回定例会 2023年3月6日
子宮頸がん予防ワクチン接種について
2023年3月6日、音更町議会の一般質問で、阿部秀一議員が「子宮頸がん予防ワクチン接種について」質問し、町長 小野信次、健康推進課長 佐藤真由美、保健福祉部長 堀田昇が答弁しました。
- 質問者
- 阿部秀一 議員
- 答弁者
- 町長 小野信次、健康推進課長 佐藤真由美、保健福祉部長 堀田昇
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。
質問 1番 阿部秀一
議長のお許しをいただきましたので、一般質問通告書に基づき質問させていただきます。子宮頸がん予防ワクチン接種についてであります。第6期音更町総合計画第4章では、「本町における死因の第1位はがん(悪性新生物)です。」と明示され、5大がん(胃・肺・大腸・子宮頸部・乳)検診の目標受診率を50%としています。また、子宮頸がん予防のHPVワクチン(以下「ワクチン」という。)は、平成25年4月に小学校6年生から高校1年生までの女性を対象とした定期接種となり、公費の助成が可能となりましたが、接種後に体の痛みなどの健康被害が生じたという報告が多数あったため、同年6月から積極的な推奨を控えていた経過があります。ワクチンには2価、4価及び9価があり、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染も予防されるとのことです。子宮頸がんで苦しむ女性を減らすため、一人でも多くの女性が若いうちにワクチンについて正しい情報によって接種を検討していただくことが最も重要だと考えています。これらの経緯を踏まえて、改めて町民の健康と命を守るための施策として次の点について伺います。1、ワクチン定期接種(1次予防)とがん検診(2次予防)の効果に対する考えは。2、音更町での過去3年間におけるワクチンの定期接種の状況は。また、ワクチン接種での情報提供体制及び公費助成の状況は。3、ワクチンの任意接種について、医療・協力体制は。4、ワクチン接種後に何らかの症状が出た場合の対応は。以上について御答弁をお願いいたします。
答弁 町長 小野信次
子宮頸がん予防ワクチンの接種についての御質問にお答えをいたします。はじめに、1点目のワクチン接種とがん検診の効果に対する考え方についてでありますが、子宮頸がんを予防するHPVワクチンは、平成25年4月に定期接種化された後、接種後に疼痛や運動障がいなどの多様な症状が生じたことが報告されたことから、同年6月から積極的勧奨が差し控えられましたが、その後、ワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ることが認められたため、令和4年4月から積極的勧奨が再開したところであります。また、併せて、積極的勧奨の差し控えにより公費での定期接種を受ける機会を逃した平成9年度から17年度までに生まれた9学年の女子に対して、令和6年度までの3年間に限り公費負担で予防接種が受けられるキャッチアップ接種が実施されているところであります。子宮頸がんの多くがヒトパピローマウイルスの感染から引き起こされるものとされており、HPVワクチンは、そのうち子宮頸がんを起こしやすいとされる一部の型のウイルス感染を防ぐことで子宮頸がんの原因の50から70%を防ぐと言われておりますが、子宮頸がんの発症全てを予防できるわけではないことから、国においても、ワクチン接種による感染予防と二十歳からの子宮頸がんの検診による早期発見・早期治療が重要であるとしております。町といたしましても、同様の認識の下、広報紙やホームページをはじめワクチン接種対象者への個別通知などを通じて、ワクチン接種と子宮頸がん検診による予防の重要性について啓発や情報提供を行っているところであります。次に、2点目の過去3年間におけるワクチンの接種状況とワクチン接種における情報提供体制や公費助成の状況についてでありますが、本町におけるワクチンの接種状況につきましては、令和2年度は接種人数が6人で接種回数が12回、3年度が24人、60回、4年度は12月末現在で定期接種が52人、105回、キャッチアップ接種が68人、128回となっております。ワクチンに関する情報提供につきましては、ワクチン接種を正しく検討・判断していただくためのワクチンの有効性や安全性に関する情報のほか、接種を希望した場合の円滑な接種のために必要な情報などについて広報紙やホームページを通して周知しております。令和3年度には、国の通知に基づき、高校1年生に対してワクチン接種を知ってもらうためのリーフレットを送付したほか、積極的勧奨が再開された本年度においては、本町の勧奨年齢に当たる中学1年生や高校1年生に加え、全てのキャッチアップ接種対象者に対して個別通知によりお知らせしているところであります。また、HPVワクチンは定期接種に位置付けられていることから、費用は全額助成とされているほか、本年度から3年間は、キャッチアップ接種対象者とキャッチアップ接種期間中に定期接種の対象から新たに外れる世代についても順次キャッチアップ接種の対象者として公費負担を行い、接種機会を確保することとされております。さらには、町では昨年10月から、キャッチアップ接種世代の中でやむを得ず定期接種の年齢を超えて自費による任意接種を受けた方に対して接種費用の助成を開始しており、現在までに3人に対し計6回分の助成を行っているところであります。次に、3点目のワクチンの任意接種における医療・協力体制についてでありますが、町では、積極的勧奨の再開に合わせ、改めて8か所の実施医療機関を訪問し、国の接種における考え方や接種方法などHPVワクチン全般を含めた情報提供や情報交換を行っているところでありますが、来年度からは新たに9価ワクチンを定期接種へ導入することも決定していることなどから、引き続き医療機関との十分な連携に努めてまいります。最後に、4点目のワクチン接種後の症状への対応についてでありますが、予防接種後に生じた症状につきましては、HPVワクチンに限らず、接種医療機関や保健センターにおいて相談に応じております。また、国は、接種後に生じた症状に苦しんでいる方に寄り添う支援として各都道府県に総合相談窓口と協力医療機関を設置することとしており、北海道においては、道の保健福祉部門と教育局にそれぞれ総合相談窓口を設置しているほか、北海道大学病院と札幌医科大学付属病院を協力医療機関として、接種後の多様な症状に対する診療や地域の医療機関への研修会を開催しております。いずれにいたしましても、HPVワクチンは子宮頸がん検診と合わせて子宮頸がん予防のためには有効な手立てであり、その推進を図ることは重要であると認識しております。本人や保護者がワクチン接種について正しく理解し判断できるよう予防接種体制の充実に努めてまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。
質問 1番 阿部秀一
答弁ありがとうございます。今回の質問に対して、コロナ下のワクチン接種は、衛生管理対応等の現下の厳しい状況があるにもかかわらず積極的なお答えをいただいたことに感謝申し上げます。また、御答弁の中でありました9価の定期接種も新年度、令和5年度で計画が予定されているということでありますので、併せて御礼申し上げます。そこで、ポイントを絞って再質問させていただければと思います。まずはじめに、定期接種については新たに9価が加わる予定ということでありますけれども、従来の2価と4価と9価との間で選択できるということで考えてよろしいのでしょうか。
答弁 健康推進課長 佐藤真由美
9価のワクチンにつきましては4月から導入されることがもう既に決定しております。2価と4価、これまで使っていたワクチンについても引き続き使えるということで、3種類のワクチンの中から選んでいただくということになっております。また、受け方なんですけれども、例えば今まで2価を受けていた方が9価を受けたいという方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、そういう方につきましても、先生と相談しながら受けていただくことは差し支えないということになっております。以上です。
質問 1番 阿部秀一
ありがとうございます、詳しい説明いただいて。まさに今、後段でお答えいただいた、その2価、4価を受けていた方が9価を受ける場合についても先生との御相談で選択の幅があるということで理解いたしました。それでは、引き続き1点目の1次予防のワクチン定期接種、それとがん検診について再質問させていただきます。御答弁もいただきましたように、こちらについては広報紙で分かりやすく推進されていらっしゃいますので、引き続きこの推進についてお願いしたいと思うんですけれども、先ほど内閣府からのリーフレットについてもお答えがありました。そこで、今後この引き続きパンフレットを、リーフレットを公共の場に設置したり出前講座を実施したり、本年10月から予定の公式LINEアカウントによる情報発信についても一つの方法だと思いますけれども、こういった対象の情報提供の場所を広げるという意味でいかがでしょうか。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
公共の場にパンフレットなどの設置、それから出前講座の実施ということであります。このことにつきましては、現段階ではそういった考えは持ち合わせていないというところであります。理由といたしましては、1点目に、平成28年に改正のがん対策基本法というのが施行されまして、がんに関する教育の推進というのが条文に盛り込まれております。学習指導要領の保健体育において、平成29年に中学校、平成30年に高校と、学習の際にがんについても取り扱うということで、そういった学校現場の中でも取り組まれていくということであります。それから2点目に、小学生、中学生、高校生の女子ということで対象者が限定的であるというところでもあります。さらに、お子さんによっては、親とか、それから親族をがんで亡くした方もいらっしゃいまして、そういったお子さんに対しても出前講座とかそういう集団的な形の中で対応するのは、子どもさんに対してもやっぱり配慮すべきというふうに考えております。町としては、親や親族をがんで亡くした子どもさんに配慮しながら進めていきたいと考えているところでもあります。それから、積極的な勧奨が始まったのが1年たとうとしております。ただ、子宮頸がんワクチンについては、全身的な、全身の痛みなどいろんな副反応が疑われるということで積極的な勧奨が中止された経過がございます。今回8年ぶりの再開ということもありまして、やはり御本人、それから御家族にとっては大変不安なものであるというふうに考えております。ですので、まずは個別に通知しながら対応していきたいというふうに考えております。以上です。
質問 1番 阿部秀一
大変よく分かりました、詳細説明していただきまして。学校現場での取組ですとか御家族への配慮ですとか個別に通知していくということが、確かにそのほうが、実際に亡くなられた親族がいらっしゃる御家族がいらっしゃる場合とか踏まえて慎重に対応されているということがよく分かりましたので、この質問については終了させていただきます。2点目の音更町での3年間におけるワクチンの接種状況についてお答えいただきましたけれども、定期接種の状況、様々な要因があるものと御答弁でお答えいただきまして分かりましたけれども、副反応の報告による勧奨を控える動きに影響していたものもあるのかと思料されます。では、今後のそれについてはどのように動いていくのか、その認識についてお伺いしたいと思います。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
ワクチン接種の状況につきましては、町長からの御答弁にもありますとおり、少しずつ増えてきております。今後についても少しずつ伸びていくのかなというふうには思っておりますが、先ほども申し上げたとおり、再開してから8年ブランクというかありますので、そうした中で町としては個別に丁寧に対応していきたいというふうに考えております。以上です。
質問 1番 阿部秀一
分かりました。それでは、ぜひともそうした形で推移できることを要望します。では、定期接種で公費助成があるものの、先ほどのキャッチアップの対応についても御答弁もいただきましたけれども、それ以外の接種については自己負担額が大きいのではないかと思いますけれども、今後、ワクチンの定期接種を逃してしまった方々への対応というものはどのようにお考えなのかお伺いしたいと思います。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
今現段階においても定期接種というか接種を逃した方に対してもフォローもさせていただいております。また、そういった方がいらっしゃれば、町としては、公費負担分を償還払いというか、そういった形の中で支援していきたいというふうに考えております。以上です。
質問 1番 阿部秀一
分かりました。では、ワクチン接種は3回でワンクールとなっておりますので、最終該当年次の高校1年生までに3回目を受けていない方の場合にはその3回目が自己負担という形にならざるを得ませんけれども、それが先ほどのキャッチアップで対応されるということで理解してよろしいんでしょうか。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
3回目の部分が対象に外れた場合自費というお話ですが、国のQAではそれについても公費で負担しますというふうになっております。本町も国のQAどおり対応させていただきますので、自己負担はないというふうに御理解いただきたいと思います。以上です。
質問 1番 阿部秀一
分かりました。ありがとうございます。それでは、その情報提供体制の現状について再質問させていただきます。ここでスウェーデンのレジストリについて御紹介させていただきたいと思います。かいつまんで申し上げたいと思います。スウェーデンの全国民を対象にしたレジストリとして、疫学研究で4価ワクチン接種者が非接種者に比べて浸潤がんの発生率が低いという結果が得られております。例えば17歳から30歳までの接種者の63%、17歳まで接種者の88%も発生率が低く、若いうちに接種することで子宮頸がんに対する予防効果を高く発揮することが明らかにされております。日本では、先ほど御答弁でもありました、一時70%以上だった接種率について、1%未満まで減少しておりましたけれども、そこから先ほどの個別通知によって20%近くまで復活してきている状況が見受けられているところでありますけれども、こういった勧奨を控えてまた勧奨ということで、実際のところその背景で日本では年間約1万人の女性が子宮頸がんに罹患し、約2,700人がお亡くなりになっておりますけれども、そこで、勧奨等を控えて経過している状況についてどのようにお考えでしょうか。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
勧奨を控えて実際に接種されなかった方については大変不安だったというふうに思っております。当初、平成25年に勧奨が始まって、約130名の女性の方がいろんな副反応によって製薬会社と国を訴えているという状況にもあります。その中で、やはりこの8年間のブランクというのはかなりの不安というのは拭い去れないのかなというふうに思っておりますので、ワクチン自体は有効なものということは国も町も思っておりますし、そういった個別の通知で進めておりますが、やっぱりそこはきちっと説明しながら進めていかなければならないというふうに認識しております。以上です。
質問 1番 阿部秀一
ありがとうございます。そのただいまのブランクの関係、やはり私もそれについてはそのように考えているところであります。そこで、ワクチンのこの定期接種について、機会を逃さないように実際に個別通知をされているということでありますけれども、そこでそのメリットとか定期接種の内容にリスクなど、そういった情報も提供されるべきだと考えておりますけれども、そして正しい理解のもとでの接種の要否を選択していただきたいと思いますが、それについてはいかがなものでしょうか。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
個別接種する際に、国のほうで作成しているこういったリーフレットというのがあるんですけれども、ここに結構詳しく書いてありますので、この内容を送付させていただいて、御家族と一緒に御検討いただくと。16歳以下については保護者の同意が必要ですので、積極的に打て打てではなくて、やっぱりきちっと考えていただくというふうに町のほうでは進めております。以上です。
質問 1番 阿部秀一
分かりました。ありがとうございます。この厚労省のエビデンスについても送付していただいているということでありますので、この質問については終了をいたします。続きまして3点目のワクチンの任意接種について、医療の協力体制について再質問させていただきます。このワクチンにつきましては、男性でも4価と9価を接種することで咽頭がんや肛門がんなどの予防につながると考えますが、その点についてはいかがでしょうか。
答弁 保健福祉部長 堀田昇(保健福祉部長は2025年3月まで)
今御質問いただきました男性への接種ということであります。これについては平成4年から男性への任意接種が承認されているということで、一部の自治体でもその費用を助成するというのが開始されているというのは承知しております。ただ、国において男性に対する定期接種というところは現在のところは行っていないということで、町としてもそういった考えは持ち合わせていないという状況にもあります。以上です。
質問 1番 阿部秀一
分かりました。助成としてはそのようなお考えであることが分かりましたけれども、また、男性がワクチン接種を受ける場合の対応として医療機関の協力が受けられるような体制自体は今後も維持継続を要望して、この質問は終了したいと思います。続きまして4点目に、ワクチン接種後に何らかの症状が出た場合の対応について再質問させていただきます。既往や体調の変化によって疼痛や他の副反応が発生した場合においてそうした医療相談体制を整備していただけることは、対象者の不安を除去するばかりでなく、保護者や他の関係者の御心配に応えることができる重要なものであると考えております。コロナ禍にあってそうした体制を図ることはさらに厳しさを増すこととなると思料されますので、それによって救われる方がいらっしゃいますので、引き続きよろしくお願いいたします。最後になります。子宮頸がんワクチンにつきましては、諸外国での接種率が高いことに比較して、日本においては、副反応報告の結果として最終的に勧奨を控える動きを取っていた関係上、その方針を見直しても速やかなる効果が発揮されない現状が見受けられております。また、任意接種における自己負担額も大きく影響している現状が見受けられております。冒頭で申し上げましたように、がんで死亡されるリスクが非常に高いことから、音更町におかれましては、地域を取り巻く社会情勢の変化、さらに、町民の健康と命を守るために、1人でも多くの方に接種という選択があることを改めて知っていただけるよう、さらに幅広い取組をお願いさせていただきます。以上で私の一般質問を終了させていただきます。