みんなの議会

音更町議会 平成28年第2回定例会 2016年6月13日

子供の貧困問題に関して

2016年6月13日、音更町議会の一般質問で、神長基子議員が「子供の貧困問題に関して」質問し、町長 寺山憲二、教育長 宮原達史、保健福祉部長 古田康弘、教育部長 大久保善雄が答弁しました。

質問者
神長基子 議員
答弁者
町長 寺山憲二、教育長 宮原達史、保健福祉部長 古田康弘、教育部長 大久保善雄

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 神長基子

通告に従いまして、音更町の子供の貧困の解消に向けて一般質問を行います。平成28年度の町政執行方針の中で、町長は、音更に暮らす誰もが人生を楽しみ、自信と誇りを持って、笑顔で「ここに住んで良かった」、「住み続けたい」と言える町を町民の皆さんと共に築いていくとして、そのために、現在社会問題となっている子供の貧困対策についても着実に実行していくということを述べられました。子供の貧困問題に関しては、これまでも本町議会定例会の中で音更町の実態把握と対策の必要性などが議論されてきました。その中で、本町としては、道が策定する北海道子供の貧困対策推進計画が示す方向性や重点施策が明らかになった段階で的確に対応していきたいという趣旨の答弁でありました。ようやく本年度より音更町の子供の貧困対策が着実に実行される運びとなりましたが、一方では生活扶助費の引き下げが行われるなど、貧困対策と逆行するような動きもあり、着実な実行への道は決して容易ではないことが考えられます。道の計画の中では、目標指数などが数値として示されていますが、現実的には貧困対策は数値化で図ることが困難な要素も数多く内在していると言えます。だからこそ、町民の理解を得ながら一歩ずつ対策を進めることは不可欠です。複雑であり、緊急性の高い貧困問題の対策の中でも、我が町の未来を担う全ての子供たちに、住み続けたいと思っていただける音更町をつくり続けることが、町の大切な役割です。子供の貧困対策の計画実行のスタートラインに立った今、貧困問題に関する行政側の認識をより鮮明に町民に対し明らかにすることと、今後の計画をどのように実行していくかというプロセスが非常に重要であることから、以下の点について伺います。1、平成26年第4回定例会の子供の貧困対策に関する一般質問の中で、寺山町長は、貧困問題の第一義的な問題は家庭にあると思うと答弁されておりますが、私は、現在の貧困問題の主要な要因は、不安定な雇用制度など日本の社会構造にあると認識しております。この点についての見解をお伺いいたします。2、本町独自の対策の第一弾として本年度より支援がスタートする音更町ひとり親家庭等自立支援事業について、策定に至った背景をお伺いいたします。3、生活扶助費の引き下げが生活保護を受給している子育て世帯にもたらす影響は深刻であり、早急な町独自の支援策が必要ではないかと考えます。町として、どのようにこの影響を考え、支援策を講じるのかお伺いいたします。4、ふるさと納税の寄附金の使い道として、子供の貧困対策への拡充の考えはありますでしょうか。5、貧困問題は教育格差を生む要因の一つであり、次の世代へと貧困が連鎖していくと言われております。この教育格差をなくすことは、貧困問題を解決する上で重要であり、そのための施策を打つ必要性があると考えますが、教育委員会の見解をお伺いいたします。以上、御答弁をよろしくお願いいたします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

子供の貧困の解消に向けての御質問につきましては、関連がありますので一括してお答えいたします。国民生活基礎調査によると、日本の子供の貧困率は、平成24年に過去最悪の16.3%となっており、子供の6人に1人が平均的な所得の半分以下の世帯で暮らすという厳しい状況にあります。こうした中、子供の将来がその生まれ育った環境に左右されることのないよう、貧困の状況にある子供が健やかに成長できる環境の整備や教育の機会均等を図るため、平成26年1月、子供の貧困対策の推進に関する法律が制定されました。この法律に基づき、同年8月には、子供の貧困対策に関する基本方針や子供の貧困に関する指標及び当該指標の改善に向けた当面の重点施策等を取りまとめた子供の貧困対策に対する大綱が定められ、国として子供の貧困対策に総合的に取り組むこととされたところであります。子供の貧困は、必ずしも経済的な要因だけではなく、親の疾病や養育力の低下など、非経済的な要因も絡んだ複合的、多面的な要因を内包した問題と考えております。ただ、その主な要因の一つとしては、やはり景気動向等に影響を受けやすい、雇用が不安定な家庭ほど経済状況も厳しく、特に、ひとり親家庭等の子供の貧困率が高くなっている実態にあることは、大変憂慮すべき事態であると認識しております。このようなことから、町といたしましても、ひとり親家庭等の父母が介護福祉士の資格を取得し、町内の高齢者福祉施設等に就業することで経済的に自立することを促すひとり親家庭等自立支援事業を新たに実施したところであります。御質問の、生活扶助基準の引き下げにつきましては、平成25年8月から3年をかけて激変緩和措置を講じながら段階的に行われたところであります。この基準見直しの考え方ですが、1点目としては、厚生労働省の社会保障審議会生活保護基準部会において、生活扶助基準と一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかどうかを、年齢、世帯人員、居住地域の要素別に検証した結果に基づき、制度内の不均衡を調整すること、また、2点目は、前回の平成20年の基準見直し以降、デフレ傾向にもかかわらず生活扶助基準が据え置かれてきたことを踏まえ、平成20年から23年までの物価の変動分を勘案することであります。なお、この度の生活扶助基準の見直し後にあっても、本町が生活扶助基準を参酌して実施している各種制度につきましては、見直しの影響が及ばないよう、引き下げ前の従来の基準に基づいて運用しているところであります。御承知のとおり、生活保護制度は、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする制度であり、その趣旨からして、町として、今回の基準の見直しによる影響を一自治体が補填するような支援についての考えは持ち合わせておりませんので、御理解をいただきたいと存じます。御質問にあります、ふるさと応援寄附金の子供の貧困対策への拡充でありますが、先ほど申し上げましたひとり親家庭等自立支援事業及び就学援助の認定倍率の引き上げによる対象範囲の拡大については、ふるさと応援寄附金を財源としております。ふるさと応援寄附金については、その使途の中に子供たちの健全育成のための事業を掲げており、寄附者からの指定が一番多い事業でもあります。本町の持続的発展のため、人づくりは何よりも重要であり、未来を築く子供たちは、町の財産であると考えております。今後とも、寄附者の意向に沿って、子供の貧困対策も含め、子供たちの健全育成を進めてまいりたいと考えております。なお、教育格差に関する御質問につきましては、教育委員会から答弁いたします。

答弁 教育長 宮原達史(教育長は2020年3月まで)

教育委員会からは、最後の項目、貧困問題と教育格差についての御質問にお答えいたします。教育格差につきましては、これまでも貧困と学力の関係が指摘されておりましたが、最近では、文部科学省の委託研究である、平成25年度全国学力・学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究において、統計上の指標である家庭の社会経済的背景が高い児童生徒は各教科の平均正答率が高い傾向が見られるという報告があるなど、保護者の所得などと子供の学力との関係の分析から、マクロ的には家庭の経済的環境が子供の学力に影響があり、貧困が教育の格差を生み、その格差が世代を超えて連鎖すると言われるようになっております。また、この調査研究では、学力が高い児童生徒の特徴として、規則正しい生活習慣である、小さいころから保護者が本の読み聞かせをしていた、家庭での学習時間が長いことなどが上げられており、学校においても、家庭学習の指導や少人数学級などが学力の向上に効果があるとしております。教育委員会といたしましては、子供たちが社会に出たときに生きる力を身につけ、自立した社会人として生活できるように、その基礎となる義務教育段階での最低限の学力の保障に向けた取り組みは当然必要であると認識しておりますし、その底上げを図ることが教育の分野でできる貧困問題への対策にもなり得ると考えております。そのための施策として、特に、今年度から取り組んでいる、少人数学級等のための町費による臨時教諭配置や、学校において以前から取り組んでいる放課後あるいは長期休業中の補充学習などは、家庭環境に左右されずに教育機会を保障する支援になると考えております。また、就学援助認定倍率の引き上げによる教育費の負担軽減のほか、放課後子供教室や熟年先生から学ぼう講座などの学習の場の提供、ブックスタート事業の拡大など、今後も、全ての子供たちへの教育の機会均等を基本として、学力の向上を初め、豊かな心や健やかな体の育成に向けた条件整備を進めてまいりたいと考えております。以上、答弁とさせていただきます。

質問 7番 神長基子

答弁をいただきました。子供の貧困の解消に向けてということで今回質問させていただきました。初めの通告のときにも申し上げましたけれども、今回この問題について取り上げようと思ったきっかけというのは、町政執行方針の中で、子供の貧困対策を着実に実行していくという、そういった趣旨の文章が載せられていたことに私が着目したことが今回テーマを取り上げた理由でございます。ただ、具体的にどうするのかというところ、それが余り明確に伝わってこない部分がございました。今の答弁をお聞きしましても、やはりそこが伝わらないというところがございます。貧困率等につきましては、国の数値、また道の数値というのが出ております。音更町として実際にこの数値について町独自のものを試算されているのでしょうか。その試算に基づいて目標等をつくって、例えば3年後にここまでの数値に引き下げる、そういった目標は今お持ちなのでしょうか、その点についてお伺いいたします。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

町独自の子供の貧困に関する調査をするのかどうかということでございますけれども、したのか、するのかということでございますけれども、調査は行っていないところでございます。国で示している貧困率、これは地域別の状況は示しておりませんので、北海道あるいは十勝、音更がどういう状況にあるのかというのは個々具体的には申し上げられませんけれども、総じてこの率と実態はかけ離れていない、あるいは、かえって率は、個人的な感想ですけれども、高いのではないかというふうに思っております。それから、目標数値の設定でございますけれども、これについても今具体的に持ち合わせているものはございません。ただ、私ども保健福祉部といたしましては、子供の保育園の入園事務を行っているところでございますけれども、そういうところの保育料からの階層等を見ますと、やはり国の示したような数値に近いものがあるのかなというふうに思っているところでございます。以上でございます。

質問 7番 神長基子

対策を進めるに当たって調査を行っていない、また、目標数値も持ち合わせていないということで今お伺いいたしました。この貧困対策につきましては、もろもろの関連する施策というものを打たれていることは私も承知しております。しかし、実態に基づいてどうするかというものがなければ、じゃいつ解消されるのかということも全く見えてこないと思います。それは、この問題の社会問題の大きさというものを直視していないのではないかというふうに私は感じてしまうところがあります。その調査、今行っていないというふうにおっしゃいましたけれども、今後もそれを行うつもりがないのでしょうか。目標数値等も設けるつもりはないのでしょうか、その点についてお伺いいたします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

実態を調査するというのは物すごいエネルギーの要る話でございます。一自治体でできるのかどうかというのは、はなはだ難しい問題はあろうかというふうに思います。今、目標を持たないのか、実態をわかっていないでやらなくていいのかと言うんだったら、私たちやりません。そういう論理をされるんだったら私たちは貧困対策できないというふうに思っています。でも、現実の問題として貧困の子供がいるんだとすれば、行政としてやらなければいけないんだろうというふうに思います。実態がないから、そういった、実態として感じているわけです、我々としては。数字は押さえていませんけれども。だからやるんであって、その目標の数字をはっきり出せと言われても、それは無理です。以上です。

質問 7番 神長基子

無理ですということで今はっきりおっしゃられましたけれども、私も通告の中で、数値化ではかることは困難な要素、数多く内在しているというふうに申し上げました。この問題を今回取り上げるに当たって、その部分が非常に難しいということを私自身も実感いたしました。しかし、社会構造等を考えますと、この先、貧困というその温床が、貧困が広がる温床がどんどん広がっていくように私は懸念をしております。音更町に関してもその点については大丈夫なんだろうかというのは非常に心配しているところなんです。子供たちというのは町の宝であります。それはいろんなところで言われているところです。子供の貧困対策というものを進めていくに当たっては、全ての町民に対して、それがどういう経緯で行われて、どういうふうなビジョンを持って行われるのかというのが伝わらなければ、これは幾ら貧困対策といっても、その対象として、例えば自分が貧困であると。それで助けてほしいといったときに、助けてほしい人、助ける側ということで認識が大きく違ってしまう、それが助けられる側にしてみると肩身の狭い思いをしながら生きていくことにもなりかねないのではないかと思うんです。後で再質問の中で取り上げようと思いますけれども、ひとり親家庭というふうに、ひとり親家庭に対する施策というふうに打ったときに、ひとり親家庭の方が本当にそれを気持ちよく受けられるものになるのか、それとも肩身の狭い思いをしながらその施策を、サービスを受けるのか、それによっては結果が大きく変わってくると思うんです。数値化全くできないということは、ではどういうビジョンを掲げて音更町として子供の貧困対策というのを着実に実行していくと言われるのか、それを明確に伝えていただきたいと思います。初めの時点でそこが明らかでなければ再質問も難しいと思いますので、お願いいたします。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

今の御質問でございますけれども、私ども、子ども福祉施策、それからひとり親家庭の施策、国、道の制度も町の独自の制度も兼ね合わせまして、総体的にひとり親あるいは低所得の家庭の福祉施策を展開しております。それを利用されるのは、当然の権利ということで利用されていただくというふうで考えておりますけれども、そういう全体的、総合的な施策の中で支援をさせていただいているというふうに思っております。その目標がなければ、あるいは目標数値がなければということでございますが、一つのこの4万人の町で統計をとってやるのは非常に難しいというところもございまして、道で示した目標数値等々は押さえておりますけれども、そういうものなども参酌しながら、例えば高校の進学率を上げるとか大学の進学率を上げるとか、あるいは親の就業率を上げるとかというようなことで、道ではそういう数値を持ち合わせておりますので、そういう数値なども参酌しながら、数値は持ち合わせておりませんけれども、よりよい生活を営んでいただけるような支援をさせていただきたいというふうに考えてございます。大変回答にはなっておりませんけれども、一連の福祉施策の中で対応していきたいというふうに思っております。

質問 7番 神長基子

明確な、明快な回答が今得られないということがわかりましたので、この点につきましては数値等々は今は求めませんけれども、私が1点目に貧困問題について、町長は第一義的な問題を家庭にあるというふうに26年の第4回定例会で言われて、それに対して私は、貧困問題の主要な要因というのは不安定な雇用制度など日本の社会構造にあると認識しているというふうに1問目で述べております。この点についてなんですけれども、一括した答弁になっておりますので、この点についての詳しい回答をお願いしたいと思います。第一義的な問題は家庭にあると思うというところで、今もこのようなお気持ちでおられるのでしょうか。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

26年の第4回の定例会のときに答弁させていただいておりますが、そのときには、家庭の貧困問題、例えば、離婚された方が養育費をもらっていないとか、そういった形の中で家庭的に問題があるのではないかというふうに答弁しているというふうに思っておりますけれども、それはとりもなおさず経済的に恵まれていないという意味で、当然そのときには雇用の問題だって入っているはずでございますから、家庭的に問題ある、もしもひとり親の方が収入が少ないということであれば、当然養育費というのが別れた方から入ってくるはずでございますが、それが払われていないとするんであれば、それは家庭的な問題もあるのではないかというふうに答弁したというふうに思っていますけれども、それは一つにはやはり雇用、そして家庭の収入というふうに捉えていただければというふうに思っております。以上です。

質問 7番 神長基子

収入の部分についてということでしたけれども、私が過去の議事録を確認いたしましたところ、この部分については、家庭教育をしっかりと、また、親としての自覚をしっかりと持つことが大切であろうと、このように町長は述べられておりました。家庭というのは子供の成長の上で最も大事な場所であると私は認識しております。そういった意味では、第一義的な問題といいますか、貧困対策を進めていく上で家庭が大事な場所だということを重点的に置かれていることはわかるんですけれども、その家庭環境、安定的に、かつ良好なものに導いていくことというのは、この子供の貧困対策の問題というよりか課題だと思うんです。第1の課題であるというふうに捉えております。その上で、貧困問題の主要な要因というのは、今の非正規雇用が増加した、こういった社会構造にあると。こういったものが改善されない限りは、貧困対策といっても対症療法的なことでしか自治体として取り組めないのかなというふうに私は認識しているんですけれども、その点についての見解をお伺いいたします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

家庭の問題ということになれば当然収入の問題もありますけれども、親のネグレクトだとか、そういった問題もないわけではないだろうというふうに思っておりますけれども、今神長議員がおっしゃったように、やはり非正規労働、非正規労働によって低賃金で働かざるを得ないということが問題だというふうな提起だというふうに思いますが、私たちが今出しているのは、たまたま介護福祉士というような形で出しておりますけれども、それは、たまたま音更町に大谷短大という介護福祉士を養成する機関がありますから、それは切り口として第一歩を踏み出したのであって、安定的な雇用があるんだとすれば、それはいろんな手法があってしかるべきだというふうに思っております。それは介護福祉士だけではなくて、通年雇用できるような、そういった雇用があるんだとすればそちらの選択肢を選んでいく。今第一歩を踏み出したところです。どこからか切り口持っていかないと一歩も進めないということですからそういうふうな方法をとったわけでございます。先ほど神長議員、その施策を受けるのに後ろめたさを感じながらというふうにおっしゃいましたけれども、何のために後ろめたさを感じなければならないのか私にはわかりません。施策を私たちが打ったとすれば、それを選択しないのは相手方の自由です。それが後ろめたいとするんだったら、それはその施策に乗ってこなければいいだけの話であって、私たちはその人たちの名前を公表するわけでも何でもありません。利用してくれるんだったらそういう利用をしてくださいというふうに言っているんであって、後ろめたさを感じる必要は何もないだろうというふうに思います。そういうことを感じること自体が貧困対策の一因になっているんじゃないかというふうに思います。以上です。

質問 7番 神長基子

ちょっと幾つか今、町長のほうから言われまして、それについて今全てに回答するのは難しいんですけれども、大谷短大のこの事業を切り口として始められるということは、私はそれに対して今反対をしているとか批判をするというつもりはございません。策定に至った背景を聞いた理由というのは、一つには、介護福祉士では、今、この介護福祉士の処遇改善の問題が、これもまた社会問題になっているということはおわかりになっていると思うんです。ということは、介護福祉士の資格を取られて、2年間勉強して取られて、その後2年間町の福祉施設で働いていただく、そういったことが、それのみで自立支援というような形になるのかというと、私は、やはりもっと総体的にこういった方々をサポートしていく必要があるのではないかと思うんです。介護の世界は非常に厳しいものです。本人がやりたいということで選ばれるのであれば、そこを後押しするのは行政の大切な役割であると思いますけれども、ひとり親家庭の方を支援するといったことを考えた場合に、介護のお仕事を勧められることが、なぜそれが切り口になったのかというのが一つ私は疑問に思ったところです。一つには、大谷短大が町内にあって、町内にあるそういった施設と連携をとった形で施策を打つということが理想であるというふうには思うんですけれども、それだけではなくて、介護の業界のこの処遇改善の問題というものを考えたときに、果たしてそのサポートだけで十分なのかどうかというのは疑問であります。その点について、今年度から本格スタートということになりますけれども、総体的にサポートしていくということで方策は考えられているのでしょうか。その点についてお伺いいたします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

介護福祉士の報酬が低いというのと今の貧困問題とはちょっと違うんだろうというふうに思いますけれども、介護福祉士の資格をしっかり持った方々の給料というのは、皆さんが思っているよりは安くないというふうに聞いております。しっかりと資格を持った人は、看護師さんよりは若干安いですけれども、それなりの給料はいただいているというふうに短大の先生のほうからは聞いておりますので、一般の非正規の方々よりは給料は高いだろうというふうに思っております。それが何で介護士なのという話でございますが、先ほど言いましたように、介護になりたくない人、別になってくださいと言っているわけではありません。そういった選択肢を選ぶ方についてはそういった形でもって、今の非雇用、それから少ない賃金の中から抜け出す、その一助として介護士を選ばれた方についてはその方法を選んでくださいというだけの話でございまして、それは貧困対策の第一歩ですよ、それが違う方向に事業展開をこれからしていくその一歩で、何か踏み出さなかったらできないということでもって今介護士を選んだだけの話でありまして、これからそれがいろんな事業展開が可能になっていくんではないかというふうに私自身も思っているところでございます。以上です。

質問 7番 神長基子

わかりました。その点については経過を見ながら、私も都度質問の中で取り上げていきたいというふうに思います。それでは、3点目の生活扶助費の引き下げ、これが子育て世帯にもたらす影響は深刻であると。その点についての答弁もいただきましたけれども、今関連して町長のほうから言われましたけれども、貧困対策を打たれたときに、それを後ろめたさを感じるとかそういったことは本人のある意味問題といいますか、そういったふうに私は受け取ったんですけれども、この生活扶助費、要するに生活保護の世帯についてですけれども、今不正受給等の問題で、その不正受給ではなく、生活保護を必要として受けられている世帯の方が実際に肩身の狭い思いをして、自分が生活保護を受けているんだということをなかなか言えない、そういった中で子育てをされている方も音更町の中にもいらっしゃるというふうに私は認識をしております。そういった中で、実際にではその不正受給が全体を多く占めているのかというと、そうではないことは恐らく数値として押さえていらっしゃると思います。こういった、ただ、バッシングというのはどうしても後を絶たないというようなことがございます。そういったことに対して、じゃ行政が何ができるのか、自治体として何ができるのかという点につきましては、私はどのような支援策を講じるのかというふうに言いましたけれども、町民の方の理解を得ながらこの施策を進めていく上では、ここへの誤解を解いていくということも大切なプロセスだと思うんです。それを、実態として生活保護を受けられている方の押さえられている数値ですとかそういったものをわかる範囲で伝えていくということが、不正受給は決して多いものではないんだと。必要として生活保護を受けられている方が実際に多くいらっしゃるんだということを示していく一つの方策だと思うんですけれども、そういったことも私は進めていく上で非常に必要な部分なのではないかと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 保健福祉部長 古田康弘(保健福祉部長は2018年3月まで)

生活保護の方々の実態も町民にお知らせしながらその理解を深めていっていただきたいというような趣旨かと思います。御存じのように生活保護の実施機関は十勝総合振興局、道の出先機関が担っているところでございます。私どもの町民につきましては私どもの役場が第1窓口ということで、その支援をつなげていくわけでございますが、そういう不正受給については、私どもちょっと、私は承知しているところではございませんが、そういうお話があるというようなこともいろいろ言われているところかもしれませんけれども、この生活保護のそういう実態について町としてお伝えをしていくという考えは今のところ持っておりませんので、御理解をいただきたいと思います。

質問 7番 神長基子

では、こういったことはできないということで今御答弁をいただきました。それでは、5点目の教育の部分についてお伺いいたします。教育格差の部分について答弁をいただきましたけれども、今生活保護の話をしまして、生活保護の貧困の連鎖という部分では国のほうでも厚労省のほうで2011年に生活支援戦略中間のまとめというものを公表いたしまして、その中で、貧困の連鎖の防止として、生活保護世帯が生活保護を受けた家庭から生まれているというようなことが傾向としてあるということを問題として取り上げられております。そういった中で、その世帯に育ったお子さんたちが、教育を受けるのにやはりお金がかかるということで、教育水準がどうしても低くなってしまう傾向にあると。そういったところを行政としてどう支援していくかということで、学習支援ということが今、特に福祉事務所設置自治体のほうで取り組まれていると思います。この学習支援につきましてはさまざまな形態があると思うんですけれども、答弁の中では、その支援については、35人学級ですとかといったことが挙げられて、あと就学援助認定倍率の引き上げ等も挙げられておりましたけれども、実際に学力の向上、格差をなくすためには、しっかりと学力のサポートというのが大事になってくると思います。そういった中で、放課後の無料塾というものが今、全国で広がりつつあります。これは行政が直接的に担うものではなく、手を挙げられた方、やってみたいという方に対して財政的な支援をするですとか、そういったサポートができると思うんですけれども、その点についてのお考えをお聞きいたします。

答弁 教育部長 大久保善雄(教育部長は2017年3月まで)

教育の格差ということで、学力のほうの格差の関係だと思いますけれども、議員のほうからもお話しありました、回答、答弁の中にも入れておりますけれども、まずは少人数学級、今現在、国におきましては40名で1人の教員という形になっておりますけれども、今年度から町費負担によります35人学級、少人数学級ということ、またはT.Tの配置ということで、少人数学級にすることによっての学力の底上げという部分が図られるということもありますので、その辺を今年度から対応している部分、それと、放課後あるいは長期休業期間中でありますけれども、そのときに各学校におきまして、教員ないしは校長、教頭が率先しまして、希望者または学級でおくれのある方を補充学習という形で学習をしているものもあります。また、家庭のほうには、宿題等を行うことということで、家庭学習の手引等も教育委員会または各学校等でつくりまして、基本的には、1学年、例えば1年生であれば10分間の学習、2学年であれば10分掛ける2学年で20分の学習ということで、そういう周知も図りながら学力の環境を整えていくということもやっております。また、夏休み期間につきましては、退職校長・教頭等の方々に御協力いただいて、熟年先生から学ぼう講座も行っております。ここも希望者だけでありますけれども、3会場をとりまして、夏休み、冬休みに実施をしております。そこに来る生徒の数というのはそれほど多くはありませんけれども、そういう教育の機会等も今現在は教育委員会として考えながら教育の機会を与えているというのが実態であります。また、議員のほうから、学力のサポート、地域でということで、未来塾の話かなとは思うんですけれども、今現在、中学生等を対象とした大学生ですとか元教員、それと地域住民の協力によっての原則無料による学習の支援という形を呼びかけております。これにつきましては、本町ではまだそこまでいっておりませんけれども、国におきましても、中学生から今度高校生を対象としたそういう流れも今現在検討しているような話も聞いております。この辺は、協力する方々の関係もありますので、今後どういうふうにできるかという部分はあるんですけれども、そういう教育の環境を少しでも、機会均等という部分もありますので、その辺はいろいろ検討していきながら対応していきたいと考えております。以上です。

質問 7番 神長基子

ぜひこの部分については前向きに検討していただきたいなというふうに思います。教育の部分について、子供の貧困と関連したことなんですけれども、午前中の松浦議員の質問の中にもございましたが、奨学金の制度について、私が町民の方から伺ったことがございます。今回、先月募集をかけたところ、110名程度の枠をオーバーして200名近い応募があったというふうにお聞きしました。この中で、生活保護を受けられている方から、恐らく自分は収入認定はされないだろうというふうに言われた方がおりました。これに対して今決定している状況かどうかというのは私のほうでは押さえていないんですけれども、200名近い応募、枠を大幅に超えておりますけれども、先ほど町長のほうから数値等は出せないというふうに言われましたけれども、こういったことが子供の貧困が広がっているということをある意味示す実態の一つなのではないかと私は考えているんですけれども、こういった、今奨学金のこのオーバーしているという問題について、それが貧困問題として捉えられているかどうか、その点についてお伺いいたします。

答弁 教育部長 大久保善雄(教育部長は2017年3月まで)

奨学資金の関係でありますけれども、今年度の状況につきましては今集計中でありまして、件数等まだ出ておりません。それと支給に関しては、奨学資金の審議会の中で諮るようになっておりますので、まだその会議も行っておりませんので、支給の実態はまだ出ておりません。一応この奨学金につきましては平成27年度から、今まで約90名の予算でありましたけれども、27年度からは110名程度の予算ということで、20名程度ふやしております。その関係もありまして、一応去年の応募者数を見ますと190名、そのうち決定されたのが111名ということであります。この111名につきましては、生活保護基準の、去年ですので、1.25倍未満の方全員に支給できたということでなっております。今まで、26年までは90名程度ということでありましたので、その生保基準の1.25までに達しない方もその予算の関係上奨学金の支給がされていないという部分もありましたので、そういうこともありまして一応平成27年から増額をさせていただきまして、少しでもそういう保護者の経費負担ということに対応してきているところであります。以上です。

質問 7番 神長基子

この辺につきましてはまだ結果が出ていないということですけれども、1人でも多くの方に支援が行き届くような、そういった努力はされているというふうに今私も認識をいたしましたので、その点については、しっかりとその制度が必要な方に届くように今後も引き続き行っていただきたいというふうに思います。無料学習塾につきましては、私、今提案させていただきましたけれども、実態としてまだ、音更町で学習支援ということで格差をなくすために取り組まれていることというのはございますので、その部分を経過を見ながら、私もこの点につきましては自分でもまた研究はしていきたいと思っておりますけれども、ぜひとも、ここがやはり貧困の連鎖をなくすためには本当に重要なところになると思いますので、その部分を、教育のところで今お話ししていますけれども、各課連携という形で進めていただきたいというふうに思っております。どのようなサポートが子供の貧困政策で大事なのかというのは、今回の質問を通して明確に見えづらい部分がございまして、私の質問の仕方に恐らく原因があるんだろうなというふうには思っているんですけれども、最初にやはり数値がなかなか出せない、はっきりとそういったものが出せない中でやらなければいけない、そういったテーマの問題であるということは私も十分認識をいたしました。しかし、実態としてはやはり大きな問題になっております。子供の貧困については、当事者の方がどうしてもそれに気づけないですとか手を挙げられない、そういったことがあります。大人の方よりもお子さんのほうがその辺については深刻だと思います。では行政が何ができるのかというのは、来ていただければ相談に乗れる、そういった趣旨のやり方では私は解消には至らないというふうに思います。やはりこちらからその発見をしていくためには、何度も言っていますけれども、いろいろな場面で数値というものをある程度示しながら、これはもしかしたら貧困というものになるのではないか、そういったラインをつくっていく、非常にエネルギーの要ることだとは思いますけれども、そういったことが本当に子供たちにとってこの貧困解消ということでなっていくのではないかというふうに思います。帯広出身の一般財団法人あすのばという子供の貧困対策センターにいらっしゃる高橋遼平さんという方のお話、聞かれたことあると思うんですけれども、子供の貧困対策法が国会で成立したときに、その場面に立ち会った貧困の当事者の大学生たちの一人でした。この当事者の方にしか語れないものというのがありまして、その中には問題の見えづらさというのがあります。子供にとっては自分の生活が判断基準となっているために自分が貧困であることを自覚できないということが一つあります。もう一つは、たとえ子供が貧困を自覚していた場合であっても、周囲の人にそのことを伝えるにはなお心理的なハードルが存在するということがございます。三つ目に、地域や学校などでは経済的に同質な集団に区切られることが多くて、貧困状態にある子供たちといわゆる中流層の子供たちとの接点が少なくなったこと、こういったことが問題を見えにくくしているというふうにこの当事者の方たちはおっしゃられています。こういったことは対策を進めていく上で非常に大きなヒントになるのではないかと思います。根本的な解決のためには、子供への対症療法的な支援だけではなくて、大人を含めた地域全体、社会全体の力を高めていく必要があるとも思っております。いろいろな施策がスタートした段階でございますので、その経過を見ながらということもなりますけれども、今回、28年度の執行方針の中で、この子供の貧困対策というものを着実に実行していきたい、そういうふうに思われた要因というのが町の問題としてあったと思うんですけれども、それに基づいてそのように方針として述べられているんだと私は思って、今回前進できる内容で質問をしたいと思ったんですけれども、その執行方針に掲げるに当たってあった要因というものが何だったのか、それについてお伺いいたします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

最初の質問に戻ってしまったんではないかというふうに思いますけれども、基本的に、子供の貧困というふうに言っていますけれども、子供の貧困というのではなくて、親の収入がないから、親の貧困なんだというふうに思います。親が収入がないからその世帯の子供に属している子供が子供の貧困という形でもって、子供、お金を稼いでいるわけでないですから、親の貧困という形になるんだろうというふうに思います。今、日本財団が昨年、子供の貧困について、経済的損失が、15歳の子供120万人のうち生活保護受給世帯とひとり親家庭、そして養護学校に、養護施設に入っている子供約18万人を対象として、生涯でもってどれだけその経済的損失があるのかというのを15歳の年代に限ってやったところ、2兆9千億の経済的損失がある。政府の持ち出しは、税だとか社会保障だとかでもって1兆1千億の政府の持ち出しがふえるということになれば、両方足せば4兆円年間経済的損失があるというような形でもって、これは早急に対策を打たなければ日本の大きなマイナスになるというような計算を出しております。私ども、この子供の貧困対策をやるのは、これは国の責任だというふうに思っておりますけれども、ただ、国の施策を待っていたら一歩も二歩も前に進むことできません。音更町としてできる範囲のこと、これが1人でも2人でも助けることができるんであれば地方自治体としてやるべきであろうというふうに判断させていただいて執行方針の中に盛り込ませていただきました。この子供の貧困を解決するために、イギリスではもう既に1965年代からいろんな取り組みがされておりますけれども、その中に、子供の貧困を救っていくための10ステップというのをそこのところでは出しておりますけれども、その中で出ているのは、全ての政党が子供の貧困撲滅を政策目標として打ち出すこと。全ての政党がですよ。だから、日本の場合だったら自民党から民進党から共産党から同じ方向を向いてくださいと。ばらばらなことをやっていたら子供の貧困対策はできませんと、こういうことだというふうに思います。それから、貧困に配慮した政策、全ての政策に貧困の観点を盛り込むこと、これら10項目を出しておりますけれども、日本の国全体が全てのイデオロギーを抜きにして子供の貧困対策に向かっていくこと、このことをやらなければ多分解決はしないだろうというふうに思います。そんな中で、自治体ができることは限られています。限られているけれども、我々は住民と直に接していますから、そういった意味で、1人でも2人でも助けることができるんであればやらない手はないだろうというふうに思っております。そういった意味で施策に取り入れさせていただいたところでございます。それで、数値目標を持つとかビジョンを持てとか言われて、国が出さない限り、地方自治体がビジョンを示せるわけがございません。そんな中で、我々としては、1人でも2人でもそこから抜け出せる子供たちがいるんであれば、それに手を差し伸べない手はないだろうというふうに思っています。それから、さっきも神長議員が言いましたけれども、そういった施策を取り入れることによって後ろめたさを感じることがないのかというような話がありました。実をいいますと、その無料の塾の話をしたときも、我々としても無料の塾を、これから熟年先生だとかそういった方でもって、そういった貧困対策の子供たちを集めて塾を開いたらどうだろうねという話をしたときに、やはりそういう論議がありまして、そういったところに集まってくる子供たちは貧困の子供たちだというふうに見られないかどうかとか、そういう論議もさせていただきました。でも、そこを感じる必要は僕はないだろうというふうに思っております。もちろん我々としては、貧困の子供たちだけを集めたのではなくて、本当に塾、裕福な家庭の子供もそこに来るんだったらオープンな形でもってやれればいいわけでして、そこに入れば誰が誰だかわからないような状態をつくり出すということも大事なのかというふうに思っていますから、そういったことのないような無料塾みたいなのができれば、ただし民業を圧迫しない範囲でというのがそこには出てくるわけでございますが、そういったことも考えなければいけないなというふうに思っています。それから、生活保護の受給率の不正が云々というふうな話がありましたけれども、我が国の生活保護の不正受給というのは世界的に見ても極めて少ない、0.何%の世界で不正受給があるというふうには、ないわけではないですけれども、あるようでございます。ただし、音更町にあって今不正受給が何%ありますかと言われても、我々、それを、不正受給を見つけたらそれを取り消さなければならないですから、今はゼロです。あったら困るんです。あったら職務怠慢というふうに言われますので、今はありません。ないというふうに信じておりますし、そういったことについては、もちろん我々の権限ではないですけれども、総合振興局を通じながら、こういった事例がありますというふうな報告をしなければならないということでありますので、そういったことを表立ってありますとは言えないので、その辺については御理解をいただきたいというふうに思います。いずれにいたしましても、さっき質問がありました。執行方針の中にどうして書いたんだと。どうして書いたんではなくて、我々としては、貧困対策が、音更町として、1人でも2人でもそういった子供たちが前向きになって、これからの貧しさでもって、教育の格差でもって貧困の連鎖が続かないようにできるんであれば、1人でも2人でも救えるんであればそういった形でもって私たちとしては取り組んでいきたいというふうな気持ちで書きました。以上です。

質問 7番 神長基子

はい。

質問 7番 神長基子

いいです。

出典:音更町議会 平成28年第2回定例会 2016年6月13日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる