みんなの議会

小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月17日

(1)二重価格の導入について/(2)粗大ごみの処分方法について

2026年6月17日、小樽市議会の一般質問で、平戸理史議員が「二重価格の導入について」「粗大ごみの処分方法について」について質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
平戸理史 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 平戸理史

一般質問します。まず、二重価格の導入についてです。昨今のエネルギー価格の高騰、原材料費の上昇、そして人手不足に伴う人件費の増加など、事業者を取り巻くコストは急速に膨れ上がっています。しかしながら、市内の飲食店や観光関連事業者からは、このコスト上昇分をそのまま商品の価格へ反映させる価格転嫁をなかなか進められないというお声も伺っています。価格転嫁が進まない最大の理由は、これ以上の値上げは、地元に暮らす方々の来店機会を減らし、あのコロナ禍のようなインバウンド需要がなくなった際に、経営が立ち行かなくなってしまうのではという将来的な不安にあります。ただでさえ、生活費の負担が増している市民生活を考えれば、事業者は地元のお客様を維持するために値上げを我慢し、自らの身を削って経営を維持するという現状も理解できます。しかし、その一方で、北海道、そして小樽市を訪れる外国人観光客、いわゆるインバウンド市場に目を向けると、円安の状況が続いていることに加え、海外主要国との経済成長率、賃金水準の差を背景に、インバウンドとの購買力の差を実感する場面が多くなっています。海外からの旅行者にとって、現在の日本の物価は極めて安価であり、彼らは、より高い付加価値やサービスに対して相応の、あるいはそれ以上の対価を支払うだけの十分な余力を持っています。まず、インバウンドの購買力がもたらしている地域経済への影響について、市長はどのような御見解を持たれているのか、お伺いします。小樽市を将来にわたって観光都市として発展させていくためには、地域住民の生活を守るために、低く据え置かれた価格設定の恩恵を、高い購買力を持つインバウンドまでもがそのまま享受しているという構造を変える必要があります。これは、言い換えれば観光地を維持するために必要なインフラコストやオーバーツーリズムへの対応費用、さらには、一過性の観光消費によって生じる地域への負荷に対する適正なコストを、外部からの訪問者に十分に負担してもらえていない状態を意味します。持続可能な観光地域づくりを目指すのであれば、今年度から始まった宿泊税のみならず、昨年度ベースで約730万人の日帰り観光客の皆様にも、観光に係るコストを負担していただく仕組みが必要です。そして、その方策の一つが二重価格の導入です。二重価格の国内の導入例では、昨年、沖縄にオープンしたジャングリア沖縄では、1Dayチケットが、国内在住者が6,930円に対して、海外在住者が8,800円という二重価格を導入しています。そのほかにも国立博物館・美術館においても、二重価格の導入が検討されているとの報道もあり、徐々に日本国内でも二重価格の導入が進んできています。また、インバウンドの方々に受け入れてもらえるのかという点では、昨年度、インバウンドの宿泊客数で1位だった台湾においても、国立博物館からテーマパークといった民間施設まで、多くの施設で二重価格が導入されており、観光客には2倍から3倍程度の料金設定となることもあるそうです。同じように、韓国やタイ、アメリカ、ヨーロッパでも多くの導入例が確認できましたので、インバウンドの方々にとっては、二重価格がむしろ当たり前の状況になっていると考えられます。観光消費の恩恵を最大化しつつ、地域インフラの維持やオーバーツーリズム対策への適正なコストを日帰りの観光客の方々にも負担してもらう仕組みが重要です。本市が二重価格の導入へ踏み出すに当たっては、決して事業者への押しつけや行政の一時的な手数料収入の増加を目指すものであってはなりません。まずは、本市の観光施設や文化施設においてスモールスタートを切り、市民理解を徐々に醸成しながら、その仕組みを市内の飲食店、土産物店、宿泊施設といった民間市場へと段階的に広げていく、この行政から民間へという流れをつくることこそが、結果として、市内事業者の健全な黒字化を促し、最終的には法人市民税などの形で持続可能な税収増へとつながるものと考えます。観光客には、小樽市でのすばらしい体験に見合ったグローバル基準の対価を支払っていただく。それによって地域の事業者が潤い、その利益が豊かな市民生活へと還元されていく。この行政から民間へという循環を本市全体でつくり出し、10年後、20年後の発展につなげていくために、本市が主導して二重価格導入に向けた環境をつくっていくべきと考えますが、観光客が利用する市有施設における二重価格の導入の可能性について、御見解をお示しください。次に、粗大ごみの処分方法について質問します。現状として、小樽市では、引っ越しや断捨離、家具の買替えなどで出た粗大ごみは、市が許可した事業者へ個別に連絡して、処分してもらう必要があります。まず、前提として、小樽市で発生する粗大ごみを含む一般廃棄物の処理責任は、小樽市にあるという認識でよいのか伺います。現状、市のホームページに載っているのは、事業者の連絡先リストとサイズなどの定義のみです。これでは、市民が一番知りたい、幾らかかるのか、土日でも来てもらえるのかといった情報が分かりません。各社の情報を本市ホームページに記載することで、市民が各社に電話で確認する手間を大幅に減らせるのではないでしょうか。こうした市民目線で必要な情報をホームページ上で提供すべきと考えますが、市はこれらの情報を把握されているのか、また、今後、ホームページへ反映させる考えはあるのか伺います。今回、粗大ごみについて質問しているのは、これまで私の下へ市民から粗大ごみの処理に関して数多くの御意見をいただいたことがきっかけです。特に仕事や子育て、家事に追われている現役世代の皆様からは、切実な声が寄せられており、そのうちの一部を紹介します。敷布団を捨てようと業者に連絡したが、引取りには、平日の業者が指定した時間に立会いが必要と言われ、夫婦共働きで都合をつけられず、結局捨てられていないといった声。また、結局幾らかかるのか事前に分からず、結果として粗大ごみを放置してしまっている。別の方からは、車もあるし、自分で運べる体力もあるから、自分のタイミングで持ち込ませてほしい。以前住んでいた自治体では、それが当たり前と思っていたけれども、小樽市ではそれができず、とても不便に感じているといった声です。これらは、他都市から本市へ転居された方をはじめ、世代を問わず共通して聞かれる厳しい御意見です。これまで粗大ごみについての御意見は寄せられているのか、また、その内容についてもお示しください。また、本市で粗大ごみの自己搬入を受け入れてこなかった経緯と、これまで粗大ごみの自己搬入について、どのような検討をされてきたのかについてお示しください。道内他都市では、札幌市、旭川市、函館市をはじめ、苫小牧市、帯広市、北見市など、主要な市のほとんどでは、市民が車で直接ごみ処理施設に持ち込める、自己搬入が当たり前のサービスとして整備されています。そこでは、ごみの重さに応じて、10キログラム当たり100円から数百円といったシンプルな一律料金が設定されていることが多いようで、各市民は、自分のタイミングで安価にごみを処分しているようです。自己搬入以外にも、他の自治体では、市民がコンビニ等で粗大ごみ処理券を事前購入し、ごみに貼って、指定日に自宅前に出しておく方式や、町内会館などの特定の場所に月に1回、あるいは季節ごとに粗大ごみを持ち込める収集日を設ける方式などもあるようです。高齢化の進む本市においては、既存の民間事業者による個別回収は必要な選択肢です。しかし、それと同時に、その他の自己搬入など、それぞれのタイミングで安価に処分できる選択肢についても、市として前向きに検討し、実行すべきタイミングに来ていると考えますが、本市の御所見を伺います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)

答弁 市長 迫俊哉

平戸議員の御質問にお答えいたします。初めに、二重価格の導入について御質問がありました。まず、インバウンドの購買力がもたらす地域経済への影響につきましては、円安などを背景に、インバウンドの購買力は高く、飲食店や土産物店等において積極的に消費がなされ、市内経済に好影響をもたらしているものと認識しております。次に、観光客が利用する市有施設における二重価格の導入につきましては、稼ぐ観光を実現し、持続可能な観光地域づくりを進める上で、有効な手法の一つであると認識しており、本年3月に閣議決定された、観光立国推進基本計画(第5次)において、国が公的施設等の料金等の設定に関するガイドラインの策定を検討することを示したことから、国の動向を注視するとともに、他都市の状況も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。次に、粗大ごみの処分方法について御質問がありました。まず、粗大ごみを含む一般廃棄物の処理の責任につきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律において、市町村が一般廃棄物処理計画に従って、収集運搬及び処分する規定となっており、委託する場合であっても本市が統括的な責任を有するものであります。次に、事業者の情報のホームページへの掲載につきましては、収集料金は、品目や大きさ、搬出元が玄関なのか、2階からの直接搬出なのかによって必要な人工が変わることに加え、運搬距離なども異なるため、それぞれの許可業者が状況を確認の上、決定しており、掲載することはできませんが、許可業者の営業日時については把握いたしておりますので、市のホームページに掲載いたします。次に、粗大ごみについての御意見につきましては、直近5年間で申し上げますと、3件の御意見が市に寄せられ、その内容は、自己搬入できないことに関して2件、粗大ごみの搬出日に関して1件であります。次に、本市の粗大ごみの自己搬入につきましては、処理施設を設置する北しりべし廃棄物処理広域連合と桃内町内会との協定により、周辺地域の静穏な生活環境の保全や、施設内の安全確保の観点から、搬入は関係市町村と許可業者の車両のみとし、個人や事業者の直接搬入は認めていないことから、自己搬入の受入れについては検討しておりません。次に、自己搬入を検討すべきとの考えにつきましては、現処理施設への搬入は、本施設を受け入れていただいている桃内町内会との協定により自己搬入を認めていないことに加え、本市のごみの収集運搬体制において、現状、廃棄物処理が適正に行われていることから、検討する予定はありません。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)

再質問 7番 平戸理史

再質問させていただきます。まず、二重価格は有効な施策であるというお答えをいただきました。他都市の状況を確認してという話がありましたが、小樽市はすごく観光で盛り上がってきていますし、できれば先行してやっていただきたいというのが私の考えであります。その上で、市長が考える、まず、この施設が向いているというものがもしあれば、例えば小樽市総合博物館であるのか、それとも指定管理を行っているところでやっていただくのか、どのような形が望ましいと考えていらっしゃるのか、お答えいただければと思います。また、粗大ごみの処分方法についてのところであります。最後の質問で、私の聞き方が悪かったかもしれませんが、自己搬入については、なかなかすぐにはできない、厳しいと、私も正直思っています。なので、自己搬入以外のところで、例えば他都市でやっている粗大ごみの処理券という方法や特定の場所に置く方法といった自己搬入以外の方法についても検討していただけないかと思っての最後の質問でしたので、その点をもう一度御答弁いただきたいと思います。

答弁 市長 迫俊哉

平戸議員の再質問にお答えいたします。まず、1点目は、二重価格の導入に関してどのような施設が望ましいかであります。市といたしましては、これから二重価格の導入について本格的に検討してまいりたいと思っておりますので、今、どのような施設が望ましいかについては、すぐはお答えできませんので、十分検討させていただきたいと思っております。次に、粗大ごみの自己搬入に当たって、質問の中で処理券を使った事例を御紹介されており、市民の方々の声も例示されていたようですが、行政として、実際に市民の方々がどのぐらい自己搬入に対する要望を持っているのかをまだ把握しておりませんので、そういった需要も確認しつつ、処理券を使った自治体の取組事例については、一定程度参考にさせていただきながら考えていきたいと思っております。

出典:小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月17日 議事録 PDF(113ページ) 間違いを知らせる