小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月16日
プレミアム付商品券のスマートフォンアプリ導入について
2026年6月16日、小樽市議会の一般質問で、小池二郎議員が「プレミアム付商品券のスマートフォンアプリ導入について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 小池二郎 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 小池二郎
第2回定例会、みらい会派を代表して質問いたします。初めに、おたるプレミアム付商品券事業におけるスマートフォンアプリ型電子商品券の導入について質問いたします。近年の物価高騰は、市民生活に大きな影響を与えております。特に、食料品や燃料費、電気料金など、日常生活に直結する分野で価格上昇が続いており、家計負担は増加しております。また、地域経済においても、人件費や原材料費の高騰により、中小事業者を取り巻く環境は厳しさを増しております。そのような中、多くの自治体では、市民生活支援と地域経済活性化を目的として、プレミアム商品券事業を実施しております。本市においても取り組まれておりますが、市民からは大変好評であり、地域経済への一定の効果もあったものと認識しております。一方で、現在、主流となっている紙媒体の商品券については、幾つかの課題もあると考えております。まず、行政側の課題として、商品券の印刷費、発送費、販売管理費、換金事務、問合せ対応など、多くの事務経費負担があります。また、加盟店側においても、紙券の管理や換金手続、枚数確認などの負担が発生しているほか、換金までに一定の時間を要するケースもあると聞いております。さらに、利用者側からも、販売所まで行かなければならない、購入時に並ぶ必要がある、財布の中でかさばる、お釣りが出ず使いづらい、紛失リスクがあるなど様々な声があります。そのような中、現在、全国の自治体では、スマートフォンアプリを活用した電子商品券の導入が急速に進んでおります。電子商品券は、専用アプリやQRコード決済などを活用し、スマートフォン上で購入から決済まで完結できる仕組みであります。既に多くの自治体で導入されており、北海道内においても導入事例が増えております。電子化のメリットとして、まず挙げられるのが、市民の利便性向上であります。スマートフォンで24時間購入できるほか、店舗ではQRコードを読み取るだけで簡単に利用できるため、紙券を持ち歩く必要がありません。また、1円単位で利用できる仕組みも多く、紙商品券で課題となる端数が使いづらいといった問題も改善されます。また、加盟店側においてもメリットがあります。紙券の場合は、受け取った商品券を保管し、枚数を確認し、換金手続を行う必要がありますが、電子化することで、決済情報が自動管理され、換金処理も迅速化されます。小規模事業者ほど事務負担軽減の効果は大きいと考えます。さらに、行政側においても、電子化により大きなメリットがあります。印刷費や郵送費などのコスト削減に加え、利用状況をリアルタイムで把握できるようになります。これまで紙商品券では把握が難しかった地域経済の動きをデータとして可視化できることは、今後の経済政策を考える上で非常に大きな意味を持つと考えます。また、偽造防止や紛失リスクの低減など、安全性向上の面でも電子化の効果は大きいと考えます。一方で、電子化を進めるに当たっては課題もあります。特に、高齢者などデジタル機器の操作に不安を感じる方への配慮は重要であります。スマートフォンを持っていない方やアプリ操作が苦手な方に対して、十分なサポート体制を整える必要があります。また、加盟店側についても、機器導入や操作支援が必要となる場合があります。しかし、こうした課題は、導入を見送る理由ではなく、どのように支援しながら進めるかという視点で考えるべきであります。国においても、行政DXやキャッシュレス推進が進められており、地域経済のデジタル化は今後さらに加速していくものと考えます。おたるプレミアム付商品券事業は、単なる消費喚起策ではなく、地域経済DXを進める入り口にもなり得る重要な取組ではないかと考えます。そこで、以下質問いたします。本市として、現在の紙媒体の商品券について、どのような課題認識を持っているのか伺います。次に、商品券事業に係る事務コストについて、紙媒体と電子商品券では費用構造が異なると考えますが、それぞれの特徴や違いについてどのように認識しているのか伺います。次に、全国の自治体で導入が進むスマートフォンアプリ型電子商品券について、本市として、これまでどのようなことを調査・研究されてきたのか伺います。次に、電子商品券導入によって期待されるメリットについてですが、市民の利便性向上に加え、事務負担軽減や分析高度化など、多くの効果が期待できると考えております。特に市民側においては、24時間いつでも購入できることや、スマートフォン一つで利用できる利便性は大きいものと考えます。目的、内容は違いますが、昨年、北海道お米・牛乳子育て応援事業の取組では、支給方法に選択肢があり、とても利用しやすく感じました。その支給方法の一つに商品券もありましたが、そのほかに電子クーポン、北海道米の三つの中から選ぶことができました。中でも、私としては電子クーポンが利用しやすく、私自身も選ばせていただきましたが、他の子育て世代の方に聞いてみると、聞いた方の全員が電子クーポンを選んでおりました。本市のおたるプレミアム付商品券についても、子育て世代から聞き取りをすると、商品券を利用することに少し抵抗がある方もいて、電子クーポンだったら購入したいという意見がほとんどでした。このようなことから、やはり若い世代は特にスマートフォンを利用した支払い方法が日常的であり、紙の商品券にはあまり興味が持てない方も多くいます。また、電子商品券では、1円単位で利用できる仕組みも多く、紙券で課題となる端数問題の解消にもつながります。紙商品券ではお釣りが出ない、端数が使いにくいといった課題解決にもつながるのではないかと考えます。電子商品券による市民の利便性向上についてどのように認識されているのか、見解をお聞きいたします。さらに、加盟店側のメリットも大きいと考えます。紙券では、受け取った商品券の確認や換金手続が必要ですが、電子化により決済データが自動管理されるため、事務効率化につながります。加盟店側の事務負担軽減について、市はどのようにお考えなのか、お聞きいたします。電子化によって利用データを把握できる点も重要であります。例えば、どの年代が利用しているか、どの地域で消費されているのか、どの業種で利用されているのかなど、地域経済分析が可能となります。電子商品券によって得られるデータを今後の取組に活用することもできるのではないかと考えますが、見解をお示しください。本市の高齢化率は高く、デジタル機器に不慣れな高齢者やスマートフォンを持たない方もいることから、完全電子化ではなく、紙媒体との併用がよいと考えます。札幌市もその一つの自治体ではありますが、子育て世代、若年層にとって、より魅力ある取組にするためには、本市としても電子化は必要と考えます。紙媒体と併用したプレミアム付商品券事業におけるスマートフォンアプリ型電子商品券の導入について、今後、前向きに検討していくお考えがあるのか、市長の見解を伺います。次に、その補完策についてお聞きいたします。先ほども述べましたが、おたるプレミアム付商品券事業には一定の課題も存在しております。特に、商品券を購入できる人と購入できない人との間で、支援の受け方に差が生じるという点であります。そのような中、近年ではキャッシュレス決済を活用したポイント還元事業に取り組む自治体が増えております。知内町では、町内店舗でd払い、auPAYを利用した場合に10%から20%のポイント還元を行うキャッシュレスポイント還元事業を実施しております。特に、地元店舗では20%還元とし、地域内消費を強く後押ししております。中標津町でも同様の取組として、なかしべつで買って食べよう!中標津町キャッシュレス決済ポイント還元キャンペーンという事業で、約1か月間の期間を定め、同様の事業を行っておりました。このようなポイント還元型の施策には、幾つかの大きなメリットがあると考えます。まず、1点目は、必要なときに必要な分だけ利用できるという点です。プレミアム付商品券の場合は事前購入が必要となりますが、ポイント還元型であれば、通常の買物をした際に後から還元されるため、まとまった現金を用意する必要がありません。これは、現金負担が難しい世帯にとっても利用しやすく、支援の公平性向上にもつながるものと考えます。2点目は、地域経済への継続的な消費喚起効果です。商品券の場合、利用期間中に一気に使われる傾向がありますが、ポイント還元事業は、また還元されるなら利用しようという継続的な消費行動につながりやすく、地域店舗への来店頻度向上も期待できます。3点目は、キャッシュレス化の推進であります。国もデジタル化、キャッシュレス化を進めておりますが、本市においても、観光都市としてインバウンド対応や利便性向上の観点から、キャッシュレス環境整備は重要であります。そこで質問いたします。他都市で実施されているようなキャッシュレス決済を活用したポイント還元事業について、どのような見解をお持ちなのか、また、物価高騰対策は、実施することだけではなく、誰が利用しやすいかという視点も重要であり、ふだんからスマートフォンで決済し、紙の商品券が使いづらい市民に対して、また、おたるプレミアム付商品券事業の補完策として、より多くの市民が利用しやすいポイント還元事業を今後、検討すべきではないかと考えますが、見解をお示しください。
答弁 市長 迫俊哉
小池議員の御質問にお答えいたします。ただいま、おたるプレミアム付商品券のスマートフォンアプリ導入について御質問がありました。初めに、現在の紙媒体の商品券についての課題認識につきましては、利用者側としては、購入時の待ち時間や販売所へ出向く必要があること、お釣りが出ないことによる使い勝手の面での不便さ、加盟店側としては、商品券の枚数確認や換金手続に係る事務負担などの課題があるものと認識しております。次に、商品券事業に係る事務コストにつきましては、紙媒体においては、商品券などの印刷費、購入申込みなどに関わる郵送費、販売や換金に関わる管理経費などが主な費用として発生する一方、電子商品券においては、システム利用料や運用費、決済手数料などが生じ、紙媒体とは異なる費用構造になるものと認識しております。次に、スマートフォンアプリ型電子商品券の調査・研究につきましては、アプリ事業者や導入自治体から制度設計や運用方法、実施事例などについて情報収集を行っております。次に、電子商品券導入による市民の利便性向上につきましては、24時間いつでも購入可能であること、スマートフォン一つで利用可能であること、1円単位での利用が可能であることなど電子商品券導入のメリットを把握しており、紙媒体の商品券における課題の解消にもつながることから、市民の利便性向上に資するものと認識しております。次に、加盟店側の事務負担軽減につきましては、商品券の保管や枚数確認が不要となることに加え、換金手続の簡素化などが図られるものと認識しております。次に、商品券の電子化によって得られるデータの活用につきましては、アプリ事業者からは、年代などの利用者属性、利用日時などのデータを取得することが可能になると聞いており、これらのデータは、消費動向の把握などに活用できるものと考えております。次に、紙媒体と併用したスマートフォンアプリ型電子商品券の導入につきましては、利用者の利便性の向上や加盟店の事務負担の軽減、さらには地域のデジタル化の推進といった効果も見込まれることから、紙媒体の商品券と電子商品券を併用していくことは、有効な手法であると考えております。一方で、デジタルに不慣れな高齢者への対応や加盟店の理解といった課題があるため、導入に当たっては、こうした課題への対応も必要があるものと考えております。次に、キャッシュレス決済を活用したポイント還元事業につきましては、消費喚起やキャッシュレス化の推進といった効果がある一方で、付与されたポイントが市外でも利用可能な仕組みとなっていることから、地域内の消費に十分結びつかない可能性もあるものと認識しております。そのため、ポイント還元事業の実施につきましては慎重に検証する必要があり、引き続き情報収集に努めてまいりたいと考えております。