小樽市議会 令和7年第4回定例会 2025年12月10日
熊対策について
2025年12月10日、小樽市議会の一般質問で、小池二郎議員が「熊対策について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 小池二郎 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 19番 小池二郎
熊対策について質問いたします。近年、全国的にも熊の出没件数や被害が増加傾向にあります。本市においては、学校の敷地にまで出没するケースも見られ、これまで地域の方や児童・生徒、その保護者からも不安の声を多数聞いております。行政として迅速かつ効果的な対応が求められるとともに、経済や市民の生活、教育にも影響が出ることも考えられますので、対応についてお伺いいたします。まず、出没状況についてお聞きいたしますが、例年に比べ、今年は全国各地において多くの熊に関する報道を見受けました。では、令和4年度から昨年度までの本市の出没件数と捕獲数の推移についてお聞かせください。また、どのように市は熊の出没を把握されているのか、併せてお示しください。市のホームページにおいて、ヒグマ出没情報が掲載されており、日時や場所、対応などが一覧で見ることができ、市民への情報発信や注意喚起として、とてもよい取組だと思います。それを見ると、やはり銭函地区の出没が多いと感じられます。本市において、熊の出没の季節性や地域性、時間帯などを分析することも必要と考えますが、分析は行っているのか、行っていれば、その結果についてお聞かせください。次に、熊対策として、パトロールの強化や捕獲、駆除の検討、情報発信等が挙げられますが、本市において、警察や消防、猟友会など、どのような関係機関と連携され、どのような対応をされているのかお示しください。特に捕獲や駆除については、安全面への配慮などを実際に行うに当たってハードルが高いように思います。本市において、駆除や捕獲に至るまでの手順やフローチャートなどはあるのでしょうか。また、今回銭函地域で実際に駆除されましたが、駆除に至るまでの経緯についてお示しください。環境省が緊急銃猟ガイドラインを出しており、日常生活圏での緊急的な駆除については市町村長の判断で可能になるケースもあるとのことですが、本市においてはどのようになっているのか、お聞かせください。次に、情報提供体制についてお聞きいたしますが、市民から熊の出没情報が入った際、学校と教育委員会、市役所、警察等との連絡体制はどのようになっているのか、情報伝達の時間差や手段に課題はないのか、見解をお示しください。次に、市民周知についてお聞きいたしますが、私自身は、市のLINEや小樽警察署の配信で熊の出没情報を確認しております。スマートフォンを持っていない子供や高齢者もいるかと思いますが、多くの方はお持ちですし、LINEを利用されている方も多いと思いますので、市の公式LINEは大変貴重な情報共有手段だと思います。ホームページでは、市のLINE登録を促していることは承知しておりますが、より効果的に登録者数を増やす取組が必要と考えます。そこでお聞きいたしますが、先月末時点での市のLINEの友だち登録者数と熊出没情報を伝えるための登録者を増やす取組についてお示しください。反対にスマートフォンをお持ちではない、または持っていてもLINE等から情報を得られない方への周知や注意喚起はどのように行っていますか。また、本市においては、観光客や外国人観光客の方への周知、注意喚起も必要であると考えますが、何か対策はされているのでしょうか、お示しください。次に、熊出没時の避難行動や注意点について市民に分かりやすく示す必要があると思いますが、現状はどのようにされているのか、お聞かせください。今後、学校・地域・行政が一体となった総合的な熊対策が必要と考えます。見守り体制の強化、情報共有の迅速化、環境整備などについてどのように進めていくのか、見解をお示しください。11月14日に、国において、クマ被害対策パッケージが公表されました。その概要では、「クマによる死者数が過去最多を大幅に更新し、国民の安全・安心を脅かす深刻な事態となっていることを踏まえ、関係省庁連携による緊急的な対策を含めた総合的な施策パッケージの実施により、国民の命と暮らしを守る。人の生活圏からクマを排除するとともに、周辺地域等において捕獲等を強化することで、増えすぎたクマの個体数の削減・管理の徹底を図り、人とクマのすみ分けを実現する。」と明記され、緊急的に対応すること、短期的に取り組むこと、中期的に取り組むことの三つが対策として記載がありました。では、今後の本市の熊対策について、これまでとの違いや対策の強化及び新たな施策の導入について何か検討されているのか、お聞かせください。次に、教育現場の対応についてお聞きいたします。10月末に桂岡町において、1メートルほどの熊が出没し、桂岡小学校と銭函中学校が臨時休校の対応をされました。まず、これまで熊出没における対応として、過去3年間に臨時休校の対応を取られたことがあったのか、また、保護者には車での送迎を呼びかけたことがあったのか、お聞かせください。次に、臨時休校の対応についてお聞きいたしますが、熊の出没場所などの状況にもよるとは思いますが、今回臨時休校の判断を取られておりました。では、その判断をするのは教育委員会なのか、それとも学校になるのか、理由を含めてお示しください。また、今回臨時休校の判断を取った経緯についてと、実際に臨時休校の対応を取った日数、その理由や基準も含めてお聞かせください。次に、登下校の際、保護者に送迎をお願いする対応をされておりましたが、今年度において、送迎を呼びかけた学校数とその中で最も多かった日数についてお示しください。これまで児童・生徒へは集団下校などの対応は聞いたことがありましたが、保護者への送迎のお願いはあまり聞いたことがありません。どのような状況において送迎のお願いをするのか、判断基準についてお聞かせください。また、送迎が困難な世帯に対しては、これまでどのような対応をされたのか、お聞かせください。熊出没による急な休校や送迎の対応を迫られた保護者からの声として、共働き世帯は特に仕事の都合もあり、大変だったとお聞きしております。もちろん子供の安全が一番であり、学校の対応に対し批判しているわけではありません。例年に類を見ないほどの熊の出没件数の増加や生活圏内、学校区内での出没において、緊急やむを得ない対応であったと考えます。しかしながら、急に仕事が休めない方や、車がなく送迎が難しい世帯や、低学年でお留守番が難しい世帯もあり、そういった世帯の保護者は仕事を休むしかなかったようです。さらに、同時期のインフルエンザ等感染症の拡大により学級閉鎖も合わさることで、その対応と熊の出没は見通しがつかないため、いつまで保護者は対応しなければならないのか、それが不安であり、困ったという声をお聞きいたしました。この課題は大変難しいことは承知しておりますが、こういった困っている保護者に対して何か寄り添う取組ができないのでしょうか。本市の子育て世代にとって大変重要であると考えますが、市教委の見解と今後の対応策について何かお考えがあればお示しください。そのような中において、保護者同士で連絡を取り合い、協力して、一緒に車で送迎をするなどの対応をされた方もいたとお聞きしております。送迎が難しい世帯にとってはとてもありがたいことだと思いますが、全員ができるわけではありませんので、やはり対策が必要と考えますが、スクールバスを活用することはできないのでしょうか、お答えください。そのほかにも保護者からの声がありました。熊の出没により、学校の臨時休校だけでなく、放課後児童クラブも休みになってしまい、利用することができなくて困ったという声です。学校が臨時休校をしているので、放課後児童クラブも休みになることは理解いたしますが、仕事の関係上、子供を預けることができたならよかったという声もありました。恐らくそこまで多くはないと思いますが、こういった緊急時においては近隣の学校の放課後児童クラブを利用できるようにすることも一つの対策として考えます。そのような対応は現状可能なのか、見解と必要性についてお示しください。これまで熊対策について質問してまいりましたが、他都市においても生活圏での熊の出没の影響があり、店舗などでは熊が入らないよう自動ドアの電源を切る対策や、熊を追い払うための装置を設置するなどの対策もされているなど様々な対策をされていますので、本市においても他都市を参考に対応の強化をお願いいたしまして、再質問を留保して、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
小池議員の御質問にお答えいたします。熊対策について御質問がありました。初めに、令和4年度から令和6年度までの出没件数につきましては、目撃や痕跡情報を合わせて、令和4年度は24件、令和5年度は32件、令和6年度は15件、捕獲数につきましては、令和4年度は4頭、令和5年度は18頭、令和6年度は8頭となっております。また、熊の出没につきましては、通報者から小樽警察署や市役所担当課への電話やメールによる情報提供により把握いたしております。次に、熊の出没の分析につきましては、季節については春と秋に出没することが多い傾向があります。また、地域性につきましては、今年度策定した小樽市ヒグマゾーニング計画に記載した見晴・星野地区など六つの対策重点エリアに出没が多くなっている状況にあります。次に、熊対策の関係機関との連携につきましては、猟友会小樽支部から成るヒグマ防除隊及び小樽警察署と連携しております。通報があった場合の対応につきましては、まず、第1報で市のSNSでの情報発信を行った後、出没現場にて三者で痕跡調査を行い、出没が確認されなければ、その旨を第2報として情報発信し、対応を終了いたします。一方、出没が確認された場合には、三者で対応方針を協議し、その旨を第2報として情報発信するとともに、看板設置や警察による巡回のほか、消防による町内の注意喚起、ヒグマ防除隊による範囲を広げた痕跡調査、箱わなの設置など状況に応じた対応をしているところであります。次に、駆除や捕獲のフローチャートにつきましては、令和4年度にヒグマ出没時の対応フローを作成いたしております。また、今回、銭函地域での駆除に至る経緯につきましては、10月26日に桂岡町の旧北海道薬科大学近くで、最初に小型のヒグマが目撃されて以降、11月18日まで住宅地や小学校敷地を含め計7回目撃されております。その間に、予防と駆除対策で、看板設置、消防による注意喚起、警察による登下校時の巡回協力、ヒグマ防除隊による山への追い立てを2度実施しており、11月21日に春香町の山林で徘回する類似のヒグマ目撃情報が寄せられたことから駆除に至ったものであります。次に、緊急銃猟につきましては、本市でもヒグマと人とのあつれきが増している状況において、市民の安全・安心を確保し、関係機関との連携を密にすることを目的として、10月16日に小樽市ヒグマ対策連絡協議会を設置いたしました。その協議会の中で、緊急銃猟についても協議いただき、今月マニュアルを策定したところであり、今後、机上訓練や実地訓練を行い、緊急銃猟の実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。次に、出没情報の連絡体制につきましては、小樽市ヒグマ防除隊及び小樽警察署とは、速やかに出没情報の共有を行い、現場確認等を行っております。また、小・中学校等への情報共有につきましては、教育部や生活環境部など庁内他部署の担当者には、市のLINEや庁内メールを活用し、出没情報の円滑な共有に努めており、必要に応じ、各担当者が小・中学校等へ個別に電話連絡を行っております。現状では、情報伝達の方法について課題はないものと認識しておりますが、今後も、より円滑な情報伝達に努めてまいりたいと考えております。次に、市のLINEの友だち登録につきましては、本年11月末時点で7,811人となっております。登録者数を増やす取組といたしましては、LINEを活用して熊の出没情報を発信していることについて、町内会や保育所、介護保険事業所などへの周知を行っております。また、広報おたるには、市のLINE登録のためのQRコードを掲載しているほか、FМラジオでの周知も継続的に実施いたしております。次に、スマートフォンを持っていない方などへの注意喚起につきましては、現地での看板設置や各担当者が必要に応じ、小・中学校や町内会等を通じて情報共有するほか、消防等による注意喚起を行っております。また、観光客への対応につきましては、多言語に対応している小樽観光協会のホームページにおいて注意喚起情報を掲載するとともに、市のホームページのリンクを設け、出没情報の周知を行っております。次に、熊出没時の避難行動や注意点につきましては、市のホームページに出没情報に合わせてヒグマの行動の特徴や注意点などを掲載しているほか、北海道が定めるヒグマ注意特別期間に合わせて広報おたる5月号と9月号にヒグマの注意喚起を促す記事を掲載しております。また、毎年5月に市役所渡り廊下において、ヒグマの生態や避難行動、注意点などを紹介するパネル展を実施しております。次に、学校等が一体となった総合的な熊対策につきましては、本年10月に設置した小樽市ヒグマ対策連絡協議会に小樽警察署、一般社団法人北海道猟友会小樽支部、小樽市総連合町会、小樽市農業委員会及び北海道後志総合振興局に参画いただいており、今後の本市のヒグマ対策について協議を進めてまいりたいと考えております。また、庁内におきましても、教育部や生活環境部などが参画する関係部長会議を設置しておりますので、引き続き、各関係機関や庁内関係部局と連携し、対策を進めてまいりたいと考えております。次に、本市のこれまでの熊対策との違いにつきましては、これまでヒグマが保護管理されてきたことから、出没したヒグマが問題個体である場合のみ、箱わな等により駆除を行ってきたところですが、令和6年4月にヒグマが指定管理鳥獣に指定され、それを受け、北海道が同年12月にヒグマ管理計画を改定し、個体数管理を行うことにしたものであります。本市におきましても、これまで問題個体の対応のほか、本年8月に策定した小樽市ヒグマゾーニング計画に基づき、春期管理捕獲や個体数管理捕獲を進めてまいりたいと考えております。また、新たな施策として、緊急銃猟のマニュアルを策定したところであり、今後も必要な体制整備を行い、熊対策に取り組んでまいりたいと考えております。次に、放課後児童クラブ利用児童の近隣の小学校での受入れにつきましては、そういった取組は、子育て世帯への支援につながるものと思いますが、熊出没等の緊急時におきましては、児童の安全確保の面で課題があると認識しております。また、放課後児童クラブは、小学校の余裕教室等を活用して開設しているところであり、定員に対する入会児童数を勘案いたしますと、近隣の小学校での受入れは難しいものと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 中島正人
小池議員の御質問にお答えいたします。初めに、熊対策について御質問がありました。まず、熊出没における過去3年間の臨時休校等の対応につきましては、令和4年度から令和6年度までヒグマの目撃情報等に起因する臨時休校の対応や、保護者に車での登下校の送迎を依頼した事例はありません。次に、臨時休校の判断は、誰がどのような理由でするのか、また、今回の判断に至った経緯等につきましては、臨時休校については、学校教育法施行規則及び小樽市学校管理規則に基づき、校長が決定することとなっております。また、今回のヒグマの出没により、1日の臨時休校を2回実施しましたが、いずれも学校敷地内や校区内においてヒグマが複数回目撃され、通学路にヒグマが出没する危険性が高く、児童・生徒の安全確保が保証できないと判断したことから、臨時休校の実施に至ったものであります。次に、9月以降において保護者に登下校の送迎を依頼した学校数等につきましては、全ての保護者や危険が想定される地域の保護者を限定して、登下校の送迎を依頼した学校数は、小学校は8校、中学校は6校であり、その中で最も日数が多かった学校においては、延べ18日の送迎を依頼しております。次に、保護者に送迎を依頼する判断基準につきましては、校区内におけるヒグマの目撃情報や痕跡など通学路にヒグマが出没する可能性があり、登下校時に児童・生徒の安全確保が保証できないと判断した場合に、保護者へ送迎を依頼しております。次に、送迎が困難な世帯への対応につきましては、各学校においては、通常よりも早い時間から児童・生徒を受け入れるとともに、放課後も迎えが来るまで児童・生徒を待機させるなど、保護者の送迎時間に配慮した対応を行っております。また、送迎が困難でやむを得ず登校することができない児童・生徒には、オンライン授業を実施するとともに、登校時には個別の学習指導を行っております。次に、臨時休校や送迎などの対応の見通しが立たず、困っている保護者に対する見解と対応につきましては、臨時休校等により仕事を休まざるを得ない状況が続くことに対して不安に思った保護者の方も一定程度おられたと認識しており、今後もヒグマの出没情報があった場合には、学校を通じて保護者への情報提供を迅速に行うことで、少しでも保護者の方が見通しを持って対応できるように取り組んでまいりたいと考えております。次に、送迎が難しい世帯への対策としてスクールバスを活用することにつきましては、本市のスクールバスは委託により運行しており、あらかじめ運行時間、経路及び台数を契約しているものであり、現状としてはスクールバスの活用は難しいものと考えておりますが、熊出没時における安全な登下校の対応について他都市の事例等を研究してまいりたいと考えております。(「議長、19番」と呼ぶ者あり)
再質問 19番 小池二郎
再質問いたします。熊対策について質問させていただきましたけれども、これまで熊対策に当たられた関係者の皆様の御尽力に大変感謝申し上げるところでございます。一方、今回対応した保護者に対して寄り添う取組についてお聞きいたしましたが、私が聞いた保護者は、中学生が1人と小学生が2人の3人の子供を持つ方で、さらにインフルエンザ等もあって、学級閉鎖も相まって、1週間以上休まないといけない状況だったという方もいらっしゃったのです。今後も熊の出没が増加するようでしたら、こういった困っている保護者も増えてくると考えますので、ぜひ今回対応した保護者の御意見を聞くということが今後の対策にも生かせるのではないかと思いますが、その点についてだけ答弁をよろしくお願いします。
答弁 教育長 中島正人
小池議員の再質問にお答えいたします。ただいま保護者の対応で困り感を持つ保護者がいらっしゃるということで、その意見を聞くことができないかということの再質問だったかと思います。このたびの熊の対応について、先ほど議員がおっしゃいましたように、インフルエンザ等の対応もございまして、大変困り感を持った保護者もいらっしゃるということは認識してございます。今後、校長会と協議しまして、保護者の声を聞く対応ができないか、検討してみたいと考えてございます。