小樽市議会 令和7年第1回定例会 2025年3月4日
教育について
2025年3月4日、小樽市議会の一般質問で、酒井隆裕議員が「教育について」質問し、教育長 中島正人が答弁しました。
- 質問者
- 酒井隆裕 議員
- 答弁者
- 教育長 中島正人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 酒井隆裕
年間学校給食費は 2023 年度、全道平均で小学校低学年は約5万円、中学校で約6万円です。そうした中でも、北海道教育庁の「北海道の学校給食」によれば、道内で小・中学校ともに無償化となっている市町村が 2020 年度に 27 自治体、2021 年度に 33 自治体、2022 年度に 40 自治体、2023 年度に 54 自治体と急速に増えています。新年度は、学校給食費保護者負担軽減事業費として、物価高騰により値上げが必要となる学校給食費について、保護者負担額が増額にならないよう、2025 年度の値上げ予定額の全額を補助する案が示されました。2022 年度と 2023 年度は4か月間、2024 年度は2か月間、給食費保護者負担額が無償化されました。しかし、新年度は値上げ予定額を補助することにとどまっています。せめて 2024 年度程度まで給食費保護者負担の無償化を実現できなかったのですか。2024 年度並みに実施したならば、どれだけの金額がかかるのですか。道内で、急速に小・中学校ともに無償化となっていることへの教育長の所感を伺います。給食費の公会計化で教員負担軽減を実施するべきです。検討状況はどのようになっているのですか。就学援助制度は、小・中学生がお金の心配なく学校に通えるように、給食費や修学旅行費、学用品費などの費用を援助する制度です。日本国憲法第 26 条の教育を受ける権利、義務教育無償の原則に基づきます。学校教育法は、経済的理由によって、就学困難と認められる学齢児童学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならないとしています。対象費目も、部活動費、生徒会費、卒業アルバム代等、オンライン学習通信費など、広がっています。それぞれの費目ごとの小・中学校合わせた試算をお示しください。就学援助制度の拡充について、教育長のお考えを伺います。制服代、部活動費、教材費など、義務教育の中で発生する隠れ教育費も重たい負担となっています。文部科学省の 2023 年度、子供の学習費調査の結果によれば、公立小学校において、1年間に保護者が負担する学校教育費は約8万円超、中学校において約 15 万円と言われています。本市小・中学校での学校給食費は、それぞれ幾らくらいと見込んでいますか。保護者負担について、教育長はどのような所感をお持ちですか。道内では、知内町で教育費無償化事業として、①小学校入学準備金支給事業(1人当たり5万円助成)②小・中学校教材費等支給事業(教材費、宿泊研修、修学旅行の費用)③中学校制服等購入費支給事業(制服、ジャージ、学校指定リュック等)④高等学校等進学応援給付金支給事業(進学した生徒1人当たり8万円)⑤学校給食無償化事業(小・中学校)と子供たちの成長と子育て世帯の負担軽減に取り組んでいます。洞爺湖町では、中学校の制服等を購入助成。鹿部町は、義務教育期間の制服などの無償化。美瑛町では、小・中学校の入学時の制服とジャージの贈呈をしています。紋別市では、ふるさと納税の寄附金を財源として、小・中学校の修学旅行費の補助、ワークやドリルなどの学用品と宿泊研修にも助成金を出します。本市の小・中学校の学用品、宿泊研修、修学旅行の金額は、それぞれどれくらいと見込んでいるのですか。紋別市教育委員会は、義務教育の機会を保障し、出産、子育てしやすい地域づくりに努めると意義を語っています。知内町や紋別市、洞爺湖町、鹿部町、美瑛町の取組を踏まえて、教育長の所感を伺います。紋別市では、毎年、紋別市PTA連合会から家計負担を減らすための要望が上がってきたことも理由としています。小樽市PTA連合会からの要望はどのようになっているのですか。教育環境の充実として、トイレ改修事業費(中学校)が計上されています。計画的に進められていますが、一方でまだ残っている学校があります。2023 年第3回定例会決算特別委員会で、松井真美子議員が質問した際には、2023 年度実施中の3校を除いて、残り7校と答弁されています。トイレの洋式化改修が必要な学校は、何校残っているのですか。学校図書館の充実を求めます。以前より、日本共産党は蔵書数 100%を目指すべき、学校司書の 100%配置を求めてきました。新年度末の蔵書数の見込みと、学校司書配置数をお示しください。学校司書の全校配置に向けた教育長の思いをお聞かせください。長橋中学校に、学校には行けるが、教室に入るのが難しい生徒の居場所として、校内教育支援センターが設置されました。大変すばらしい取組です。現在の利用状況をお示しください。さらに、拡充するために、専任教員の確保や他校への拡大などへの教育長の思いをお聞かせください。校内教育支援センターには、普通教室に設置されているエアコンが設置されていません。今後の環境整備に向けて、市教委はどのように考えていますか。昨年の第1回定例会予算特別委員会で、特別支援教育支援員(介護員)について、質問しました。他自治体と比べても少ない特別支援教育支援員について、他自治体の事例などを調査・研究することを求めます。小学校では、特別支援教育支援員が足りず、低学年に授業に行くと高学年は行けなくなり、後回し。中学校では、生徒指導や進路指導、児童・生徒の人間関係、不登校、いじめなどの課題を抱えており、教員と一緒に学校を支える人が必要との声があります。こうした声をどのように捉えていますか。市内のある小学校6年生で深刻な学級崩壊が起こっていると日本共産党へ保護者から通知がありました。なお、市教育委員会には学校名を通知しています。教員の指示に従わず、授業が成立していないこと、掃除用具の破壊、うざい、きもい、帰れなどの暴言、授業中にタブレットでユーチューブの視聴やゲームをしている、授業中に殴り合い、廊下を走り回るといった状況に、学校側は8月に担任を代えて、2度にわたる保護者説明会を実施しましたが、改善していません。子供たちの学習権の保障と心のケアはどのようになっているのですか。学級に課題が見られ始めた時期ときっかけ、これまでの学校と教育委員会はどのような対応を行ったのですか。他の学校で、同様なことが起こらない取組はどうなっていますか。早期解決に向けて、市教委は学校と一緒に取り組むことが必要です。今後の対応を伺います。
答弁 教育長 中島正人
酒井議員の御質問にお答えいたします。ただいま、教育について御質問がありました。初めに、学校給食についてですが、まず令和7年度の給食費保護者負担の無償化につきましては、これまでは国の地方創生臨時交付金を活用し、令和4年度から、保護者負担分を据え置くとともに、令和4年度、5年度は4か月分、令和6年度は2か月分の無償化を実施しております。令和7年度につきましては、市全体の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金事業を勘案して、保護者負担分を据え置く事業を優先し、令和6年度と同様の無償化については、実施を見送ることといたしました。また、令和6年度と同様に、2か月分の無償化を実施した場合の金額は 3,710 万円程度と試算しております。次に、道内小・中学校での給食費無償化に係る所管につきましては、無償化を実施する市町村の多くは、比較的人口の少ない自治体であり、道内の人口 10 万人以上の市では、年間を通して無償化を実施している自治体がないことから、無償化の実施には、財源の確保に大きな課題があると考えております。次に、給食費公会計化の検討状況につきましては、公会計化を実施した他都市を参考に、歳入歳出の方法などにおける課題の抽出や収納管理システムについて、事業者への聞き取りを行うほか、導入費用などについても調査・研究しているところであります。次に、就学援助についてですが、まず、就学援助費における部活動費、生徒会費、卒業アルバム代等、オンライン学習通信費の費目ごとの小・中学校を合わせた試算につきましては、国の基準額を用いて、令和7年度分として試算すると、部活動費が約 1,540 万円、児童・生徒会費が約 570 万円、卒業アルバム代等が約 300 万円、オンライン学習通信費が約 1,710 万円となります。次に、就学援助制度の拡充につきましては、就学援助制度は経済的な理由によって、子供たちの就学が困難な状況とならないように行っており、教育機会の均等という観点に立てば、できるだけの支援を講じていくことが望ましいと考えておりますが、限られた財源の中での予算措置となることから、予算全体でどの事業を優先するか、慎重な検討が必要であると考えております。次に、隠れ教育費についてですが、まず、制服代などの学校教育費につきましては、文部科学省の令和5年度子供の学習費調査は、抽出調査で実施されたものであり、本市では、市内の全小・中学校を対象とした調査を実施しておりませんので、学校教育費については把握しておりませんが、同調査によると、人口 10 万人以上 30 万人未満の区分では、小学校が年間7万 8,224 円、中学校が年間 15 万 6,400 円と公表されております。保護者負担については、市教委では、各学校が実施する校外学習に要する費用の一部を助成するなどの支援を行っておりますが、各家庭において、学用品費や修学旅行費など、一定程度の御負担をいただいているものと考えております。次に、小・中学校の学用品等の金額につきましては、令和6年度分の1人当たりの平均金額を各校へ聞き取ったところ、小学校ではワークやドリルなどの学用品費が約 7,000 円、宿泊研修費が約 4,000 円、修学旅行費が約2万 3,000 円、中学校ではワークやドリルなどの学用品費が約 7,000 円、宿泊研修費が約2万 1,000 円、修学旅行費が約6万 9,000 円となっております。次に、知内町や紋別市などの取組についての所感につきましては、それぞれの自治体の取組は、少子化や人口減少など、自治体の状況に合わせた研究施策の一つとして実施されているものと認識しており、保護者負担の軽減になっているものと考えております。紋別市のように、ふるさと納税の寄附額が全国でも上位である自治体や、学校規模が小さいまちもあることなどに加え、それぞれの自治体での財政状況も異なっており、本市ではこれらの自治体と同様の無償化の取組を実施することは難しいものと考えております。次に、小樽市PTA連合会からの家計負担を減らすための要望につきましては、令和7年度の教育予算要望の中で、校外学習を充実させるための学校配当予算の増額、見学旅行や修学旅行などに係る費用の補助のほか、教材費や給食費、部活動への助成など、保護者負担軽減に関わる御要望をいただいております。次に、教育予算についてですが、まずトイレの洋式化改修が必要な学校数につきましては、令和7年度予算案に計上している2校を除き、残りは3校となります。次に、令和7年度末の蔵書数と学校司書につきましては、蔵書数の見込みは小学校が約 10 万 4,000冊、中学校は約8万 4,000 冊、学校司書配置数は小学校が 13 校、中学校が 10 校の見込みとなっております。また、学校司書につきましては、令和 10 年度まで計画的に毎年度1名ずつ会計年度任用職員を増員し、全校に派遣することを目指しており、読書活動の拠点として、児童・生徒が読書を親しむために、進んで訪れるような学校図書館の環境整備を進めてまいりたいと考えております。次に、長橋中学校の校内教育支援センターの利用状況と他校への拡充につきましては、今年度開設した校内教育支援センターの利用者は、最も多い月で 12 月の延べ 110 人となっております。また、専任教員の確保や他校への拡充につきましては、本年度の実績として、不登校傾向の生徒が校内の安心できる別室において、オンライン授業や個別の学習支援などにより、自信を持って登校できるようになった生徒もいることから、次年度は道教委の加配により、専任教員を確保し、複数校に校内教育支援センターを設置することで、不登校児童・生徒の支援の充実を図ってまいりたいと考えております。次に、校内教育支援センターの今後の環境整備につきましては、校内教育支援センターは今年度に開設したばかりであり、昨年の夏は、スポットクーラーなどで暑さ対策を行っておりましたが、エアコンの設置につきましては、今後、開設する教室環境の状況を把握した上で、設置の必要性について検討してまいりたいと考えております。次に、特別支援教育支援について、他の自治体の事例を調査・研究することにつきましては、特別支援教育支援員は、校長、教頭、特別支援教育コーディネーター、学級担任と連携し、児童・生徒の安全の確保や学習支援を行うなどの役割を担っており、本市においては、各学校に1名ずつ配置しております。他の自治体の事例につきましては、その配置状況や効果などについて、調査・研究してまいりたいと考えております。次に、小学校では特別支援教育支援員が足りず、中学校では教員と一緒に学校を支える人が必要との声があることにつきましては、各学校においては、特別支援教育支援員のほか、いじめや不登校など、生徒指導に対応する職員、個別の学習指導に当たる職員など、その学校の実情に応じた人員が必要との声があることは承知しております。次に、子供たちの学習権の保障と心のケアにつきましては、市内の小学校において、一部の児童が教員の指示に従わず、学級が落ち着かない状況にあることを承知しており、当該校においては、子供たちの学習権を保障するため、少しでも落ち着いた環境の中で学習することができるよう、管理職を含めた複数の教員による指導や、保護者の協力を得て、授業の見守りサポートを行うほか、学習内容の定着を図るため、希望する児童には放課後に学習会を行うこととしております。また、心のケアにつきましては、学校では子供たち一人一人の悩みなどをしっかりと受け止め、指導に生かすことができるよう、当該学年の全児童と個人面談を実施しており、市教委としましても、スクールカウンセラーの派遣回数を増やし、中学校進学に向け、子供たちの不安を取り除き、希望を持って学校生活を送ることができるよう、心のケアに努めているところであります。次に、課題が生じたきっかけやこれまでの対応、同様のことが起こらないための取組と今後の対応につきましては、当該校からの報告では、課題が生じたきっかけは、昨年5月に担任の指導方法と、子供たちの考えが合わず、関係が悪くなったことによるものであると聞いております。その後の対応につきましては、学校は複数体制での授業を実施するとともに、当該児童や保護者との面談を繰り返し行うほか、保護者会において、学級の様子と担任の交代などについて説明し、理解を求めております。市教委は、事態を把握してから、繰り返し学校を訪問し、子供との接し方や危険な行為があった場合の対処方法などについて、助言を行ってまいりました。他校での同様なことが起こらないための取組については、生徒指導上の課題の背景には様々な要因がありますので、一例を申し上げますと、子供のよさを認め、自己肯定感を高めることや、学校全体での組織的な対応、保護者との信頼関係の構築などが大切であると考えており、それらの取組を充実させるよう、校長会議などにおいて指導しております。今後の対応につきましては、学校は2月末にも改めて保護者会を開催し、卒業に向け、保護者への協力を求めており、市教委としても、毎日の学校訪問を今後も継続し、学校の困り感に寄り添いながら、連携して対応してまいります。