小樽市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月3日
新年度予算案と条例案等について
2026年3月3日、小樽市議会の一般質問で、酒井隆裕議員が「新年度予算案と条例案等について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 酒井隆裕 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 4番 酒井隆裕
日本共産党を代表して質問いたします。最初に、新年度予算案と条例案等について質疑いたします。議案第16号小樽市農業委員会委員の定数に関する条例の一部を改正する条例案について質疑します。本条例案は、農業委員の定数を14人から12人に変更するものです。そもそも、2015年の法改正前の農業委員会とは、市町村に設置されている行政委員会であり、農業生産力の発展と農業経営の合理化を図り、農業者の地位向上に寄与することを目的に、農地に関する事務を執行する役割を担っていました。法改正では、「農民の地位の向上」を削除し、農業委員の選出方法が公選制から市町村長による任命制に変わり、農協推薦、共済推薦、土地改良区推薦、議会推薦の選任委員もなくなりました。主な役割としては、農地に関する許認可事務、農地等の利用の最適化の推進、法人化支援、農業に関する情報提供、農業者年金に関する業務、農業・農村の声を代表するなど、多岐にわたります。そのため、定数削減には慎重に対応する必要があります。まず、法改正前の農業委員会定数はどのように定められていたのか、2015年の法改正でどのように変わったのかをお示しください。年次別農業概況についてです。専業・兼業別農家数と経営耕地面積について2000年と2020年と比べてどのように推移しているのか、お示しください。議案の提出に当たり、農業委員会ではこの定数削減についてどのような議論があったと市長はお聞きになっていますか、お答えください。委員の成り手が不足しているのは、公選制から市町村長による任命制に変わったことも要因の一つではありませんか。第7次小樽市総合計画基本構想では、農林業について「農地の高度利用により、生産性の高い農業の確立を図るとともに、札幌圏近郊の地理的優位性を生かした都市型農業の発展を目指します。このため、農業生産基盤の整備、施設栽培の促進や農業経営の改善、遊休農地の利活用を図るとともに、新鮮・安心・安全な小樽産農産物の普及拡大に努めます。」と記されています。特に遊休農地の利活用という点では、農業委員会の役割は大きいのではありませんか。農業委員会定数が減少したとしても、農業生産力の発展と農業経営の合理化に全く影響が生じないことを明言してください。子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律により、児童福祉法の一部が改正され、同法に乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)に関する規定が新設されました。この事業は、保育所等に通っていないゼロ歳6か月から満3歳未満の子供が月一定時間までの利用可能枠の中で、保育所や幼稚園等を利用することができる制度です。当初予算で、乳児等のための支援給付費として計上されました。この事業については、現場の保育士などから様々な懸念や問題が指摘されています。市町村が設備運営基準を条例化するに当たり、こども家庭庁が定めた設備運営基準に規定された人員配置や施設・面積の基準について、専門家から、そもそも国が定めた基準では不十分との指摘がされています。本市において、十分な人員配置や施設・面積の基準となっているとのお考えですか。認可施設を活用する余裕活用型は、既存の保育体制の中での保育士のやりくりで事業を回すことで、保育士の増員はしなくてもよいとなっていますが、実際に毎日通っている園児と、こども誰でも通園制度の子供を同室で保育すれば、朝晩以外にも、こども誰でも通園制度を利用する子供の入退室のために保育士等の負担が増えることになると思いますが、どのようにお考えになりますか。こども誰でも通園制度の一般型では、事業を利用する乳幼児が3人以下なら従事する職員が1人でもよいとされる特例が設けられています。乳幼児の安全体制を考えるならば、少なくとも、この特例を許さないことが必要ではありませんか。様々な業種から広く事業者を募集することとなれば、保育事業に初めて参入する事業者も申請するかもしれません。そうすれば、様々な問題が起きることも懸念されます。そういった問題のある事業者を排除できるような監査体制はありますか。現在の報酬単価は、安定した運営体制を確保するためには低過ぎます。時間ごとに入れ替わることを考えると、通常の保育と比べて準備にも相当時間がかかり、負担が重くなることは明らかです。安定した運営体制を確保するための報酬体系にするよう、国に求めるべきと考えますが、本市のお考えを伺います。重層的支援体制整備事業は、介護、障害、子供、生活困窮の各分野において実施している相談支援体制では対応が難しい複合化、複雑化した支援ニーズに対応するため、相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援を一体的に実施し、包括的な支援体制を構築する事業として、本市では令和6年度から実施されています。日本共産党は、地域共生社会において、国と自治体がどのような責任を果たすのか。丸投げなどあってはならないこと、80歳代の親が50歳代のひきこもりの子供を支える8050問題や、介護と育児を同時に抱えるダブルケアなど政府が挙げる課題に対応するには、住民の助け合い任せではなく、各制度とそれを担う行政職員を質・量ともに充実させ、的確な連携を強化することが不可欠だという立場です。多機関協働事業の現在の体制と具体的な事業、財政的な裏づけはどのようになっているのか伺います。同時に、地域包括ケアシステムとの関係はどのようになっているのか伺います。北海道新聞によると、重層的支援体制整備事業について、厚生労働省が令和8年度から1自治体当たりの交付金を大幅に削減する方針と報道しています。記事では、人口規模によって異なるが、令和6年度比で59から66%カットとなる。厚生労働省は令和9年度以降、予算確保を図りたいと記されています。これは、多機関協働事業について事業開始から5年たった場合には、2分の1だった国の費用負担割合を3分の1にすることです。これとは別に、一部の自治体では、厚生労働省による事業実績の査定で令和7年度の交付金を全額カットと通告され、協議が続いているとしています。こうした費用負担割合について、本市の事業としてどのような影響があるのですか。安定した予算確保を国や北海道に求めていく必要があると思いますが、本市のお考えを伺います。国民健康保険についてです。厚生労働省は、昨年11月に国民健康保険の子供均等割の軽減措置を現在の未就学児から18歳まで拡充する方針を示す一方で、賦課限度額の引上げや生活保護受給者の国保加入などの提案をしています。国保の改悪に反対し、負担軽減を求める立場で質問します。生活保護受給者の国保加入についてです。経済・財政新生計画改革実行プログラム2024では、生活保護の医療扶助の適正化等として、「都道府県が広域的な観点から、頻回受診対策、重複・多剤投薬等の取組目標の設定・評価やデータ分析等を行うとともに、市町村に対し、必要な助言等の支援を行う仕組み等の着実な実施。」「医療費全体に関する都道府県のガバナンス強化の観点から、生活保護受給者が国民健康保険制度や後期高齢者医療制度に加入することについて、地方公共団体等の意見を踏まえつつ、検討を深める。」としています。また、昨年11月の社会保障審議会医療保険部会、国民健康保険制度の取組強化の方向性では、「引き続き、中長期的課題として検討を進めていく。」としています。地方団体との議論として、「被保険者として果たすべき制度上の義務を履行することができないと考えられる生活保護受給者を国保へ加入させることについては、制度の根幹を揺るがし、財政的にも破綻を招きかねない」と紹介されていますが、市長は生活保護受給者の国保加入についてどのようなお考えをお持ちですか。同様に、「生活保護制度においては、福祉事務所の職員が個別に頻回受診・長期入院に対する指導を行っているが、事務の逼迫する市町村の国保部門において同様の対応を行うことは難しいと考えられる」とも記されています。本市ではどうですか。令和12年度に予定される北海道の保険料統一に伴い、保険料率賦課割合が変更されます。日本共産党は、全国の国保への公費負担を1兆円増やし、均等割と平等割をなくすことで、保険料を協会けんぽ並みに大幅に引き下げることを提案しています。公費負担について市長はどのようにお考えですか。前出の社会保障審議会医療保険部会、国民健康保険の保険料の賦課限度額についてでは、「令和8年度においては、限度額(合計額)の超過世帯割合が引き上げ前において1.45%となっている一方、基礎賦課分の超過世帯割合が1.7%を超えている。」「令和7年度と比較した超過世帯割合の増加をできるだけ抑えるとともに、区分間のバランスを整える観点から、医療分の賦課限度額を「1万円」(基礎賦課分+1万円)引き上げることとしてはどうか。」としています。こうした賦課限度額引上げを本市ではどのように捉えられていますか。北海道社会保障推進協議会など7団体は、北海道保健福祉部との交渉で、一部負担金の減免で借入金が収入認定されることについて、一部負担金減免も受けられず、借入金も返済しなければならない。必要な医療が受けられなくなるとの訴えに北海道は、御意見は十分理解できる。現在、運用についての要綱を作成していて、年度末に完成する。保険料の在り方も今後、検討していきたい等の回答がありました。こうした一部負担金の減免の収入として借入金が収入認定されることについて、本市ではどのようにお考えですか。出産にかかる経済的負担の軽減を図る出産育児一時金は、国保加入者も受給できます。また、国民健康保険の被保険者が出産を行った際に、産前産後の一定の期間の国民健康保険料、出産した本人の所得割額と均等割額が減額されます。令和6年度のそれぞれの件数をお示しください。また、十分経済的負担の軽減となっているのか、市長の所感をお示しください。出産の際の所得補償である出産手当金は、主に中小企業従業員が加入する協会けんぽ、大企業従業員が加入する健保組合、公務員が加入する共済組合では、一定の条件を満たせば法定給付されます。しかし、国保では支給されていません。仕事を休むことによる減収を心配して、経済的事情で産むことを諦めることになっては、出産や子育てへの支援として不十分です。本市でも出産育児手当金が実施できるように、国に対して財政支援を求めるお考えはありませんか。介護保険について質問します。介護報酬、障害福祉サービス等の報酬改定は、本来3年に1度の改定ですが、昨年12月の総合経済対策において、介護分野の職員の処遇改善については、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和8年度介護報酬改定において必要な対応を行うとされたことを受けて、介護報酬2.03%、障害福祉サービス等は1.84%の期中改定を実施するとしています。本市介護保険の歳出負担がどれほど増えるのか、お示しください。介護保険の財源は、国が25%、地方が25%、保険料が50%で構成されています。今回の報酬改定で介護給付費は約2,070億円増加し、保険料財源からの支出も増えますが、介護保険料の引上げは行われません。過去の期中改定、平成26年度、令和4年度では、どのように必要となる保険料財源の増加分をまかなったのですか。保険料引上げや介護給付費準備基金に手をつけず、財源を確保するためには、国庫負担の段階的引上げが避けられないのではありませんか、国庫負担に対する本市のお考えをお聞きします。並行在来線について伺います。北海道新幹線並行在来線対策協議会後志ブロック会議「余市・小樽間」個別協議が、令和4年3月26日を最後に行われていません。北海道交通企画監が豪語した「「余市・小樽間」のバス運行につきましては、1日121本が運行されており、バスダイヤの一部改正やバスの増便などにより、朝晩の利用の集中する時間帯を含め、現在鉄道を利用している方がバス転換後も移動できることを確保していきます」という前提は完全に崩れました。一方で、毎年のように幹事会は開かれています。幹事会ではどのように並行在来線について議論されているのですか。事務レベルの確認止まりなのですか。令和4年の協議会以降の並行在来線について、何か進展はあったのですか、お答えください。北海道中央バス株式会社など路線バスによる増便は今後もあり得ない話になっています。こうした中、公共ライドシェアの活用の意見が上がっているとお聞きしました。そもそも公共ライドシェアは、タクシーなどがない交通空白地での活用が主な活用方法だったはずです。小樽市お墨つきの白タク開業はあり得ない話ではありませんか、市長の所感をお聞かせください。コミュニティバス運行事業費についてです。北海道中央バス株式会社は、2027年3月31日の運行をもって、銭函桂岡線を廃止し、桂岡地域及び銭函3丁目から域外の移動拠点であるJR銭函駅などに向かう交通手段が失われること、代替交通の導入により地域住民の通勤・通学・通院等、日常生活に必要な公共交通手段を確保することが、2月第1週に突然知らされました。運行の方向性についてダイヤ案が示され、運行ルートをたたき台としながらも、銭函3丁目ルートを廃止し、JR銭函駅から北海道職業能力開発大学校付近を循環化、地域との協議を踏まえ決定するとしています。令和8年5月までに車両を発注、地域での協議を踏まえ、8月頃に運行詳細を決定した後、運行事業者の選定、契約を実施予定としています。今定例会では、運行関係予算が突然示されました。あるべき進め方では、バス会社からの意向が市に示された時点で議会に報告し、現バス会社の運行が不可能であることが誰の目にも明らかになった時点で、他のバス会社などに移行できないかなど、可能な策を議会で議論し、コミュニティバスが活用できるか、それ以外はどうかというのが民主的な進め方です。コミュニティバスを料金や運行ルート、ダイヤ案までほとんど決めて、いきなり議会を経ず議案を提出するというのは、議会軽視そのものではありませんか。北海道中央バス株式会社の意向は、いつ聞いていたのですか。原部は1年以上前に知っていた節があります。令和6年第1回定例会の小貫元議員の代表質問で、銭函地域の魅力を生かしたまちづくりは、本市の重要な課題と認識していることから、今後、交通の利便性向上や住まいの確保など、庁内議論を進めてまいりたいと考えておりますと市長は答弁しています。その時点で、銭函地域のバス交通について庁内議論をしていたのではありませんか。議会に知らせるべきだったのではありませんか。仮に、バス会社が1月後半や2月に廃線を示したのであれば、公共交通の担い手として問題です。現行バス会社の責任についてどのように考えていますか。現行バス会社の運行は全く不可能なのですか。交渉の余地すらないのですか。他のバス会社での運行も不可能なのですか。地域との協議は当然のことです。しかし、議会に示されたのは、今定例会が初めてです。あまりにも拙速で乱暴な進め方です。少なくとも令和7年第3回定例会でバス会社の意向が示され、令和7年第4回定例会で案を示し、今定例会で運行関係予算を示すということが、なぜできなかったのですか。拙速で乱暴な進め方という認識はありませんか。地域との協議次第では、大幅な運行ルート、ダイヤの変更はあり得るのですか。それとも、軽微な変更にとどまるのですか。
答弁 市長 迫俊哉
酒井議員の御質問にお答えいたします。ただいま、新年度予算案と条例案等について御質問がありました。初めに、議案第16号小樽市農業委員会委員の定数に関する条例の一部を改正する条例案についてですが、まず、農業委員会の委員定数につきましては、平成27年の農業委員会等に関する法律の改正前には、40名を超えない範囲において条例で定めるとしており、選挙委員10名及び議会推薦選任委員2名並びに農業団体選任委員2名の計14名でした。一方、同法改正後は27名を超えない範囲において条例で定めるとしており、議会の承認を受け、市長が任命した委員14名となっております。次に、農家数や経営耕地面積の推移につきましては、平成12年においては、専業農家数が98戸、兼業農家数が131戸、経営耕地面積が208.96ヘクタール、令和2年においては、専業農家数が19戸、兼業農家数が38戸、経営耕地面積が53ヘクタールとなっております。次に、農業委員会における議論につきましては、市内における耕地面積や農家戸数が後志管内の他の町村と比較して少ないにもかかわらず、農業委員が相当数多い状況にあり、担当する農家戸数も減少傾向にあることから、現行の14名から減らしたほうがよいのではないかという意見がかねてからありました。今回、令和8年度の改選期に向け、妥当な定数について議論を進めた結果、2名減らした12名体制でも、農業委員が担う職責は十分に果たすことはできるとの合意形成が図られたものと伺っております。次に、農業委員定数と法改正の関係につきましては、先ほど申し上げましたとおり、農業委員の定数については、耕地面積や農家戸数を後志管内の他の町村と比較・検討した上で適正な人数を12名とし、農業委員会において合意形成されたものであり、委員の成り手不足や公選制から任命制への制度変更に起因するものではないものと考えております。次に、遊休農地の利活用に関する農業委員会の役割につきましては、農業委員は新規就農を希望する者に対する適否審査や助言、農地の権利移動に関する許可、農地の利用状況調査等、法令により定められた権限を行使しつつ、業務を遂行しております。また、日頃より農地の売買や貸借につながる地域情報の収集や相談・助言を行うなど、遊休農地の発生防止や利活用の中心的な役割を担っているものと考えております。次に、農業振興への影響につきましては、農業委員会が本市の農業規模や農業委員の業務量の実態に応じて定数の見直しを図ったものであり、影響はないものと考えております。次に、こども誰でも通園制度についてですが、まず、人員配置や施設面積の基準につきましては、国のこども誰でも通園制度の本格実施に向けた検討会での議論を経て、定められたものと認識しております。また、基本的に従来の認可保育所等と同じ基準となっていることからも、本市といたしましては、この基準に基づき適切に実施してまいりたいと考えております。次に、子供の入退室に係る保育士等の負担につきましては、本制度を利用する子供は様々なタイミングで入退室するため、その都度、保育士等が対応することになりますが、これらは従来の保育においても、登園時間や帰宅時間が同一ではない中で日常的に行われている対応であり、大きな負担にはならないものと考えております。次に、本制度における乳幼児が3人以下の場合に従事する職員の特例につきましては、通常の保育が行われている保育室で本事業が実施されている場合は、緊急時に同室の保育士による支援が受けられること、また、ゼロ歳児に対する保育士の配置基準は3対1と定められていることなどの理由により、安全性を損なわないと判断して設けられたものであり、本市としても安全性は確保されていると考えております。次に、この制度の監査体制につきましては、事業者が本事業を開始するに当たり、市町村は、人員配置や設備、面積などが基準に適合しているかを審査することとなっているほか、年度ごとに1回以上、条例に定められた基準を遵守しているかを実地で監査することになっております。本市では、これまでも、毎年度、市内の保育所等に対し、保育が適切に行われているか監査を行っておりますので、この体制を活用したいと考えております。次に、報酬体系につきましては、令和8年度からの全国実施に当たって、先行自治体や事業者の意見を踏まえ、公定価格が引き上げられたところであります。今後、事業者から公定価格の見直しを求める声があった場合には、必要に応じて国に要望することも検討してまいりたいと考えております。次に、重層的支援体制整備事業についてですが、まず、多機関協働事業の体制などにつきましては、市が委託により配置する地域共生コーディネーターを中心に、地域包括支援センターなどの支援関係機関と連携しながら、複雑化した案件に対応する体制により、国の重層的支援体制整備事業交付金を活用して、この事業を実施しております。なお、長期のひきこもり、親の高齢化に伴う生活困窮が懸念される方を支援し、その方が社会復帰へ向けて踏み出したという事例があります。次に、地域包括ケアシステムとの関係につきましては、地域包括ケアシステムは高齢者を対象に地域で安心して暮らせるよう、保健、医療、福祉の連携により包括的に支援する仕組みでありますが、この仕組みでは対応できない複合的課題を抱える場合には、重層的支援体制整備事業の多機関協働事業により支援を行うことになります。次に、多機関協働事業における国の交付割合の見直しにつきましては、本市では令和6年度から同事業を開始しておりますので、令和11年度から国庫負担率が下がることによって、一般財源の支出が増加することとなります。次に、安定した予算の確保につきましては、重層的支援体制整備事業は、分野横断的な課題を抱える市民を包括的に支援する重要な事業であることから、安定的な運営について国の十分な財政措置が不可欠であるものと認識しております。そのため、市長会などを通じて、制度の安定的な運用と十分な予算措置を講じるよう、国及び北海道に対して働きかけてまいりたいと考えております。次に、国民健康保険についてですが、まず、生活保護受給者の加入につきましては、低所得者が多い国民健康保険の財政基盤がさらに脆弱化し、保険料の引上げや事務コストの増加、保険料の賦課・徴収の負担など、制度運用に当たっては様々な課題があります。その負担を国民健康保険制度に転嫁することは適当ではなく、生活保護は国の責任で保障されるべき最後のセーフティーネットでありますので、医療扶助は全額国庫負担が望ましいものと考えております。次に、国保部門における個別指導につきましては、生活保護における通院・入院の個別指導は、福祉事務所が受給者の生活全体を把握した上で、対応することが前提であります。国保部門は、保険者としての事務を担う部署でありますので、福祉事務所同様の個別指導を行うことは、体制面、専門性からも難しいものと考えております。次に、公費負担につきましては、国民健康保険は、被保険者に高齢者や低所得世帯が多いという構造的課題を抱えており、協会けんぽ等と比べて保険料負担が大きいことから、少しでも軽減できるよう、国保財政基盤の強化について、引き続き全国市長会などを通じて国に要望してまいりたいと考えております。次に、賦課限度額の引上げにつきましては、保険財政の安定化や中間所得者層の負担緩和を図る観点から行われたものと承知しております。次に、一部負担金減免につきましては、災害、失業等で一時的に生活困難となった方が必要な医療を受けられるようにする制度で、国の通知では、生活状況等を総合的に判断し、借入金も生活資金として使用可能な場合には、資力の一部とし得るとされており、本市もこれに基づき取り扱っているところであります。今後は、北海道が道内保険料統一化に向けて作成中の要綱標準例に準じて対応することとなりますが、標準例では、国の考えが反映されておりますので、本市の取扱いに変更は生じないものと考えております。次に、出産育児一時金と産前産後の保険料軽減につきましては、令和6年度において、それぞれ24件、33件の取扱いがありました。また、これらの制度により、出産、子育てにかかる費用全体のうち、ある程度の経済的負担の軽減にはなっているものと考えております。次に、出産手当金につきましては、国民健康保険は給与収入のみを対象とする協会けんぽ等とは異なり、自営業者や無職の方など多様な加入者で構成され、加入者の所得を把握する方法が均一ではないため、国保による出産手当金支給の実施は難しいものと考えております。所得補償としての制度化は、全国一律の制度として国の責任により、財源措置を含め、検討されることが望ましいと考えております。次に、介護保険についてですが、まず、このたびの介護報酬改定による歳出増につきましては、介護保険事業特別会計において年間で約2億5,000万円の増額が見込まれます。次に、過去の計画期間中の報酬改定につきましては、いずれの年度も当初予算において、保険給付費などが見込みより下回ったため、予算内で対応できており、特に補正予算などの予算措置は行っておりません。次に、国庫負担につきましては、介護保険制度は、高齢化社会が進展する中で、不可欠な社会基盤であることから、国の責任において国庫負担の充実を図るべきであると考えており、全国市長会を通じ、国に対して、制度の持続的かつ安定的な運営のため、国庫負担割合の見直しを行うなど、自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう求めているところであります。次に、新幹線開業を見据えた取組についてですが、まず、並行在来線に関する議論の状況につきましては、令和4年度以降、バス転換を具体化するために、北海道新幹線並行在来線対策協議会後志ブロック会議の幹事会で代替バス運行計画のたたき台の作成等を進めるとともに、ブロック会議では、運行計画の確認や交通事業者からのヒアリング、課題の把握を行うなど、協議を行ってきたところであります。次に、公共ライドシェアの活用につきましては、違法である、いわゆる白タクとは異なり、道路運送法に基づく自家用有償旅客運送として、他都市においても、都市間の交通手段として実績があり、ドライバー不足の面からも代替交通手段の一つの候補であると考えております。次に、コミュニティバス運行事業費についてですが、まず、コミュニティバスの運行に係る予算につきましては、銭函桂岡線と同等程度の利便性を維持することを前提に、令和9年4月からの運行に向けて、車両調達経費やバス停の設置経費などの予算を計上したものであります。今後は、地域住民の意見を踏まえながら、年内に料金やルート、ダイヤなどの運行に関する条例案の提出に向けて準備を進めていくこととしておりますので、運行の詳細について現時点では決定しているものではありません。次に、路線廃止の意向を確認した時期につきましては、北海道中央バス株式会社から将来的に銭函桂岡線の路線廃止を検討している旨の申出を令和6年9月に受けたものであり、令和6年第1回定例会の時点においては、路線廃止の想定をしていたものではありません。次に、現行のバス会社のこのたびの対応につきましては、令和9年3月末で廃止となる銭函桂岡線について、令和7年9月の時点で路線廃止の意向は示されており、代替交通の準備期間や地域への周知期間を考慮したものであると考えております。次に、バス事業者による運行の継続につきましては、北海道中央バス株式会社とは路線の存続を含めて協議してまいりましたが、乗務員の確保が困難であるとのことから、路線廃止に至ったところであります。また、他のバス事業者に対し、運行について打診いたしましたが、当該路線の引受けは難しいとの回答をいただいたところであります。次に、議会への対応につきましては、バス事業者からは、廃止の意向が示されておりましたが、廃止日が決定していないことから、これまで議会及び地域に説明する状況にはなかったものであります。なお、本年1月に廃止日の報告を受けたことにより、代替交通の運行について説明できる状況が整ったことから、速やかに議会及び地域への報告を経て、予算案を上程したものであります。次に、運行ルートやダイヤにつきましては、コミュニティバスは、銭函桂岡線の代替交通として導入を進めていることから、現時点の案としては、既存路線から大きく外れるルート変更や大幅なダイヤ変更などは考えておりません。