小樽市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月4日
公共施設の再編について
2024年3月4日、小樽市議会の一般質問で、横尾英司議員が「公共施設の再編について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 横尾英司 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 横尾英司
次に、公共施設の再編について伺います。初めに、ウイングベイ小樽への行政機能等の移転についてです。令和6年度予算では、保健所やこども家庭センター等の行政機能のほか、関連機関等をウイングベイ小樽に移転し、公共施設等の再編を行う経費について計上されていました。公共施設の集約、複合化について、令和元年12月19日の公共施設の再編に関する調査特別委員会において、私から、施設の集約、複合化は効率的な運用管理が見込まれるため、ファシリティマネジメントの検討の際には欠かせない手法であり、公共施設の集約、複合化の目的を具体的に表現すれば、公共サービスの品質向上であることを訴えさせていただきました。また、集約、複合化によって最大の障害かつ焦点となるのは利便性の問題であり、だからこそ、集約、複合化により公共サービスの品質向上が実現することを住民ら関係者に理解していただくことが必要であり、利便性が少し犠牲になったとしても、市民の満足度が高くなる品質向上を実現する整備計画が求められることを指摘しました。その質問の際、市長からも、やはりソフト面、今、委員は行政サービスの質のこともしっかり考えていきながら、場所は変わっても機能はしっかり維持していく、サービスも低下させない、そういった視点でこの再編計画には取り組んでいきたいと答弁されていました。今回の移転において、人や地域によっては利便性が悪くなる方もいらっしゃるかと思いますので、この質の向上という観点での見解についてお示しください。ただの行政機能の移転ではなく、市民サービスの品質向上であり、満足度の向上につながるような、より市民が必要なサービスを提供できる複合施設とする。また、商業施設に開設するということは、今までの、用事があるなら市役所へ来てくださいという姿勢から、こちらから市民がいるところに出向きますよという今までの発想からの大きな転換になり得るものであり、市民の市役所に対するイメージを変えることができるチャンスでもあり、市民の理解を深めることができる機会にもなると思いますが、市長の見解をお聞かせください。市民、そして利用者の視点に立って、この施設に、この立地に必要である機能を検討し、充実をさらに図ることが必要と考えます。今、示されている行政機能等の移転内容で全て決定なのか、それとも、今後も、ここにどのような行政機能を持たせるか検討を継続して行うのか、その必要性や方向性について、どのように考えているのか、お示しください。次に、中心市街地における公共施設の活用について伺います。まずは、産業会館の活用についてです。産業会館は、市と民間企業が区分所有している建物の地下1階、1階及び2階のうちの市所有部分であり、昭和31年建築の古い建物ですが、耐震基準を満たしている施設です。JR小樽駅より徒歩約5分の位置にあり、最寄りのバス停は稲穂2丁目、産業会館前の二つがあるなど、市中心部の利便性が高い場所に立地しています。しかし、市が所有する2階ホールの利用率は17%と低い水準となっていたことや、指定管理者から指定取消しの申出があり、新たな指定管理者の選定を検討するも、現行の費用負担水準で指定管理を継続することが困難であることや、ホール機能については民間による代替が可能であることなどを理由に、令和2年4月1日から当面の間、貸出し休止となっていました。翌月の令和2年5月に策定した小樽市公共施設再編計画では、産業会館の利用率の低い2階展示ホール機能を廃止し、市中心部にあるこの場所を有効活用するため、必要な改修を行い、小樽市生涯学習プラザを移転し、学習・交流機能として整備することとしており、その後に改定した小樽市公共施設等総合管理計画においても、この産業会館の今後の在り方や有効な活用方法など検討することとなっていました。公共施設再編計画では、産業会館に小樽市生涯学習プラザが移転することにより、施設利用者の利便性が高まり、生涯学習事業の活性化や施設利用者が集まることで、まちなかのにぎわい形成にもつながることが効果として期待されていました。そのような計画を策定しても、結果として産業会館へ小樽市生涯学習プラザが移転できなかった理由と、その経過について改めてお聞きいたします。また、その後、現在までの産業会館の活用に関する検討内容についてお示しください。地方自治を維持していく上で、地域の将来を担うことになる児童や生徒と地域の接点を持つことは極めて重要であるから、今まさに青少年や子育て世代のための施策が必要とされ、市民からも求められています。子育てをしている世代と次代を担う子供たちにも、今後も小樽市に住みたい、小樽市で働きたい、小樽市で過ごしたいなどという愛着を持ってもらうことが必要です。ただし、子ども会やお祭りなどのイベントがある小学生に比べて、中学生、高校生は部活動や受験勉強など、地域とのつながりが薄くなる傾向にあります。特に、高校は多くが道立あるいは私立として運営されていることも影響してか、高校生と地元の行政との結びつきも少なくなりがちです。また、北海道においても、生徒数の減少に伴う公立高校の統合再編が進められており、進学することができる地元の高校が少なくなれば、進学のために他の地域へ人口が流出してしまう可能性は高くなります。これを防ぐためには、地域で安心して学べる環境づくりもさることながら、特に中高生に地元への愛着を持ってもらうための有効な施策をなかなか取ることができていない自治体が多いのが現状です。このような背景を踏まえて、このような立地条件がよい産業会館2階ホールには、小樽市の将来を担う高校生や大学生などが安心して過ごすことができる居場所としての活用について、以前から提案していました。JRやバスの運行間隔が空いていれば、タイムパフォーマンスを考え、その待ち時間に勉強したいという生徒もいます。高校生は車も持っていないですから、公共交通や徒歩でしか移動が難しいというような年代ですけれども、この産業会館であれば、市内中心部に在住の生徒はもちろん徒歩でも便利ですし、札幌方面や余市方面から小樽駅前を経由して高校へ通う生徒は、学校への通学定期があれば交通費の負担もなく、多くの方が利用できます。また、やはり放課後の利用が主となるため、産業会館の閉館時間としていた夜9時までの利用をしたとしても、バス停との距離も近くて安心ですし、高校生たちが集まって自習室として使ったり、自分たちで何か事業をつくり上げたり、活動したりする場所としては、今ある公共施設の中では最適に近い立地条件ではないかと考えます。似たような機能を持つ青少年ホームは老朽化が進んでおり、効率的な市民サービスの提供と建物の更新費用の縮減の観点から、統合化やほかの施設との複合化も検討することになっています。産業会館から約160メートルしか離れていない小樽市生涯学習プラザが移転することにより、期待された事業の活性化や利用者が集まることによる、まちなかのにぎわい形成につながるなどの効果が見込まれるのであれば、JR小樽駅から1.1キロメートル、徒歩17分ほど要する場所にある青少年ホームの一部機能を持った施設として産業会館を活用することができれば、利用者の利便性も向上し、新規利用者の増加など、小樽市生涯学習プラザで期待していたような効果はさらに大きくなり、よい影響もあると考えられます。放課後に、より多くの高校生が勉強できる場所、安心できる場所、自分たちが考える活動ができる場所を確保することができれば、高校生が学校の枠を超え、仲間と協力しながら地域を知り、学び、地域の人や活動に関わることで、自分たちが楽しく暮らしやすい地域をつくるための活動につながっていく可能性もあります。このように高校生などの居場所として産業会館を活用することについて、市長の見解をお聞かせください。次に、図書館についてです。令和6年2月1日、小樽駅前第1ビル地下に、市民が集い、学び、子供が遊べる憩いの場として、小樽駅前第1ビル商店会、小樽駅前ビル株式会社と小樽市が協働して、いちびるプラザを開設しました。小樽市内で17番目のまちなか図書館として参加して、本を楽しめるスペースとなっているとお聞きしています。市は、駅前第1ビル地下のスペースを、子供、若者や学生、買物帰りの主婦などが勉強や気軽に休憩できる場所として小樽駅前ビル株式会社へ提供し、同社と駅前第1ビル商店会は、まちなか図書館として参加し、大人や子供が楽しめ、無料Wi-Fiや監視カメラ設備等の環境が整ったコミュニティースペースとして活用され、利用した方からも、とても過ごしやすい場所と好評である声も耳にしています。まず、このスペースを提供した経緯や理由についてお示しください。昨年、経済常任委員会で視察に伺った宮崎県都城市では、かつての百貨店とショッピングモールを市が譲り受け、図書館や保健センターなどを中心市街地へ移転させることを条件に都市再生事業が立ち上がり、図書館の整備計画は市が中心となって進められ、平成30年4月に中心市街地のかつてショッピングモールだった建物を、ホテルのラウンジのような黒と木材を基調としたシックな空間が広がる、公共図書館とは思えないほど快適で洗練された施設に生まれ変わらせ、子育て支援センターや保健センター、イベント広場などで構成される次世代を意識した中心市街地の複合施設Mallmallがオープンし、一時期は若い人が離れていた中心市街地に、図書館を目がけて今や子育て世代が集い、多世代が行き交うようになったとお聞きしました。また、この都城市立図書館は、都城市民にとどまらず、近隣自治体の住民も利用する施設となり、当初全く想定していないほどの多数の来場者数となっており、改めて図書館の集客力のすさまじさに驚いており、視察に行ったときには、実際に利用者も数多くいらっしゃいました。都城市の例でも少しお示ししたとおり、そもそもの図書館の役割も変わりつつあります。以前は、図書の有無や場所に関する質問に答えるようなサービスでしたが、利用者の課題などの相談に応じるというサービスに変わり、紙の本や雑誌、新聞が並んでいたものが、館内や個人の端末で電子書籍の貸出しやデータベースの閲覧も可能ということになってきています。そして、立地についても、以前までは中心市街地から離れていたり、公園や文化施設が隣接している場所などに多かったものが、近年では商店街や駅前に新設され、御紹介したように閉店した商業施設を改修する事例もあり、にぎわいを創出することができる集客力のある施設として注目されています。そこでお聞きいたしますが、小樽市の数ある公共施設の年間入館者数について、上位5番目までの施設名とその人数、市立図書館の順位についてお示しください。話を戻しますが、今回の駅前第1ビルにおけるスペースの活用では、小樽市の中心市街地、公共交通の結節点でもある小樽駅前の人が集まる商業施設内において、市民のニーズがどこに、そして、どのようなものがあるのか。また、公共交通の待合施設としての機能や、小規模ではありますが図書館の集客力など、中心市街地における今後の公共施設の機能、特に図書館の在り方について参考となるデータを収集する機会、実証実験のようにも捉えることができるのではないか、そうしなければもったいないのではないかと感じます。今後、このスペースの活用について、利用状況や来場者数などのデータを収集、分析する予定についてお聞かせください。図書館については、小樽市長寿命化計画において、今までも必要に応じて改修を行いながら施設を維持しており、今後も計画的に長寿命化改修を行い、延命化を図ることにしておりますが、令和4年5月にJR小樽駅前広場再整備基本計画を策定し、隣接する駅前第1ビルで再開発の準備が進められていることなども鑑み、改めて人口減少が進む中で魅力あるまちづくりを考えていく上で、中心市街地への移転も含めて、今後の図書館の在り方や活用の見直しを検討することが必要と考えますが、見解をお聞きいたします。以上、第2項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、公共施設の再編について御質問がありました。初めに、ウイングベイ小樽の行政機能等の移転についてですが、まず、移転による行政サービスの質の向上につきましては、移転先であるウイングベイ小樽は耐震性能やバリアフリーを備えており、施設に対する満足度が向上するものと考えております。また、北海道済生会、株式会社小樽ベイシティ開発が取り組んでいるウエルネスタウン構想との連携により、新たな行政サービスが生まれる可能性があること、同構想に関連する市民サービスと一体的に提供することなどにより、市民の満足度が底上げされ、全体的に行政サービスの質の向上につながるものと考えております。次に、移転を契機に行政サービスの在り方について考える機会ではないかにつきましては、民間の施設を活用することで、行政機能がより身近に感じ、今まで以上に市民ニーズに応えることができるとともに、民間事業者との連携が深まることで新たな行政サービスが生まれるなど、行政サービスの在り方について考える機会になると考えております。次に、ウイングベイ小樽への行政機能の移転について検討を継続するのかにつきましては、今後においても、築港地区エリアにある商業施設に行政機能がある優位性や民間事業者等との連携、さらには、市民サービスの向上が図られることを念頭に、引き続き行政機能の追加の必要性について検討を継続してまいりたいと考えております。次に、中心市街地における公共施設の活用についてですが、まず、小樽市生涯学習プラザを移転しなかった理由につきましては、当初、小樽市生涯学習プラザへの移転を検討していた、稲穂小学校放課後児童クラブと、とみおか児童館は、子供の居場所としての環境と安全面の向上のため、放課後児童クラブは稲穂小学校内へ移転し、とみおか児童館は現施設で当面維持することを令和3年9月に決定いたしました。これにより、小樽市生涯学習プラザは現在の場所で引き続き利用が可能となったため、産業会館は駐車場がないことやバリアフリー化されていないことに対する施設利用者の不安にも配慮し、現施設を維持することとしたものであります。次に、現在までの産業会館の活用に関する検討内容につきましては、建物の共同所有者であるNTTとの意見交換を行ったほか、シェアオフィスやコワーキングスペースとしての活用の可能性を探るなど、産業港湾部内で検討した経緯はありますが、全庁的な検討や合意形成には至っておりません。次に、高校生などの居場所としての産業会館の活用につきましては、市では現在、若者の居場所づくりとして勤労青少年ホームの環境整備を進めており、先日、Wi-Fi環境の整備も終えたところでありますが、若者の居場所づくりは課題と認識しており、高校生の利便性といった観点も踏まえますと、産業会館を活用することも一つの方法と考えられますので、今後、産業会館の活用方法の検討を進めるに当たり、参考にさせていただきたいと考えております。次に、いちびるプラザ開設の経緯等につきましては、令和5年7月に小樽駅前ビル株式会社から、本市が所有する小樽駅前第1ビル地下の空き床を活用し、コミュニティースペースとして、まちなか図書館やキッズスペースを設置したいとの申出があったものであります。本市といたしましても、小樽駅前に学生や子供のほか、幅広い世代の居場所づくりが可能となることから、関係部局と協議の上、本年1月9日に事業協定を締結し、2月1日に開設したものであります。次に、市内の公共施設の年間入館者につきましては、令和4年度事務執行状況説明書に基づき、入館者数・利用者数でお答えいたしますと、1位が図書館で14万1,696人、2位が博物館で本館と運河館を合わせて13万1,937人、3位が総合体育館で9万5,643人、4位が市民センターで5万2,476人、5位がいなきたコミュニティセンターで3万7,490人となっております。次に、いちびるプラザの利用状況等に係る調査につきましては、今回の開設をきっかけに、利用実態や中心市街地へのニーズを把握するため、今後、いちびるプラザを利用する方々へ、来場目的、その他求められる施設などの聞き取りやアンケート調査の実施について検討してまいります。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
横尾議員の御質問にお答えいたします。ただいま、公共施設の再編について御質問がありました。中心市街地における公共施設の活用についてですが、中心市街地への移転も含めた今後の図書館の在り方や活用の見直しの検討につきましては、現状の小樽市公共施設長寿命化計画においては、現施設の維持をしていくこととしている中で、身近な場所で本が読みたいという声もいただいており、移動図書館、まちなか図書館、サービスセンターでの予約図書受取りなど、これらの声にお応えするための取組を通じて、市民の利便性の向上を図ってまいりたいと考えております。