小樽市議会 令和8年第1回定例会 2026年3月2日
夜間景観の形成について
2026年3月2日、小樽市議会の一般質問で、横尾英司議員が「夜間景観の形成について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 横尾英司 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 10番 横尾英司
夜間景観の形成についてお聞きいたします。令和8年度予算の主要事業として、歴史的建造物である旧小樽倉庫をライトアップする旧小樽倉庫ライトアップ事業費627万円、さらに歴史的建造物を灯でつなぐ面的整備と新規エリアの検討を行う令和版ロマネスクイルミネーション事業614万9,000円が計上されました。私は、令和6年第3回定例会において、旧国鉄手宮線に関連し、夜間景観の魅力創出について検討すべき時期に来ているのではないかと提起いたしました。今回の令和版ロマネスクイルミネーション事業は、まさにその具体化の第一歩であり、大いに評価するものであります。本市における光での町並み演出の例としては、JR小樽駅では平成11年に駅舎の高窓を塞いでいた大型広告を撤去し、地元ガラス事業者の寄附により333個のランプが設置されました。柔らかな光が小樽市の玄関口としての品格とロマンを演出し、歴史的風致の象徴的事例となっています。また、小樽運河では、全長約1,140メートルにわたり63基のガス灯が並び、石造倉庫群と共に幻想的な夜景を形成しています。さらに、令和7年11月には、倉庫群を照らす投光器がLED化され、色彩演出が可能となりました。これは技術革新を生かした価値創造の好例であります。これらの個別事業の積み上げから今回の令和版ロマネスクイルミネーション事業では、面的整備とエリアの検討を行うと伺いました。私は、行きたくなる場面づくり、住みたくなる空間づくり、巡りたくなる動線づくりの三つのようなデザインやつながり、そして誘導という観点を持つことで、初めて灯でつなぐ面的整備が可能になると考えます。市では、どのような観点でライトアップを灯でつないで、面的に整備することができるとお考えですか、見解をお示しください。近年、ナイトタイムエコノミーの推進や照明技術の高度化により、光が都市ブランドを形成する時代となりました。一方で、過度な演出による光害や景観破壊といった課題も顕在化しております。重要なのは、個別事業の積み上げにとどまらない戦略性であります。令和7年7月に策定された小樽市歴史的風致維持向上計画は、本市のまちづくりにおける大きな転換点であります。重点区域内における文化財や歴史的建造物、歴史と伝統を反映した活動を連携して保存活用することは単なる保全にとどまらず、本市の魅力の向上、認知度向上、そして交流人口、関係人口、移住・定住人口の拡大へと波及する重要な政策であります。そんな今、まさに、小樽市らしい夜間景観とは何かという哲学と方向性を明確化する必要があるのではないでしょうか。私は、歴史都市小樽の夜は、単なるにぎやかさではなく、石造建築の陰影、港町特有の湿度を含んだ空気感、ガス灯の温かみ、ガラス文化が生み出す柔らかな透過光といった要素が織りなす静かな品格にこそ本質があると考えますが、小樽市らしい夜間景観とはどのようなものであるとお考えでしょうか、市長の見解をお聞かせください。小樽市らしい夜間景観の実現のためには、色温度や照度の基準設定、建造物用途ごとの演出方針、光のレイヤー設計、民間事業者との協働ルール、光害防止・環境配慮基準、イベント時の特別演出指針などを体系化した指針や構想が必要です。指針を明確にすることで、公共投資の一貫性確保や民間投資の誘導、ブランド価値の統一、滞在時間の延伸、ナイトタイムエコノミーの確立などが可能となり、本市経済への波及効果も一層高まります。また、重点区域における歴史的風致の維持向上と夜間景観政策を連動させることで、昼と夜が連続する歴史都市という新たな都市像を提示することができると考えます。市として、令和版ロマネスクイルミネーションの推進を契機として、夜間景観の形成を10年、20年先を見据えた都市ブランド戦略として位置づけ、まずは夜間景観整備基本構想、あるいは夜間景観形成指針の策定を検討し、官民一体となった小樽市らしい夜間景観の形成を体系的に進める考えはありませんか、見解をお示しください。以上、第4項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、夜間景観の形成について御質問がありました。初めに、令和版ロマネスクイルミネーション事業の面的整備の考え方につきましては、市内に点在する歴史的建造物等のライトアップを灯でつなぎ、観光客の皆さんが夜に周遊できる仕掛けをつくることで、ナイトタイムエコノミーを推進することを主眼に据えておりますが、関係団体のほか、市民の皆さんの参加を募って開催するワークショップにおきまして、議論を重ねながら具体的な方向性を整理していきたいと考えております。次に、小樽市らしい夜間景観につきましては、小樽運河沿いに並ぶガス灯の灯は石造倉庫群の陰影を柔らかく浮かび上がらせ、水面に揺らぐ光と相まって、本市の夜を象徴する情景を生み出しております。また、小樽雪あかりの路におけるろうそくの灯は、華美な演出ではなく、人の手による優しい灯としてまち全体を包み込む本市ならではの冬の風景であります。このように過度な明るさではなく、歴史や風土、そして人のぬくもりを感じさせる灯が重なり合う姿こそが小樽市らしい夜間景観であると感じております。次に、夜間景観に関する構想や指針などの策定につきましては、これまで実施してきたライトアップ事業や令和版ロマネスクイルミネーション事業の効果や課題などを整理するとともに、他都市の指針等の事例を調査・研究し、今後の対応について検討してまいりたいと考えております。