小樽市議会 令和5年第3回定例会 2023年9月11日
小樽市の周産期医療及び小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性について
2023年9月11日、小樽市議会の一般質問で、白濱聡議員が「小樽市の周産期医療及び小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性について」質問し、市長 迫俊哉、病院局長 並木昭義が答弁しました。
- 質問者
- 白濱聡 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、病院局長 並木昭義
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 8番 白濱聡
2項目め、小樽市の周産期医療及び小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性について。最初は、小樽市の周産期医療について伺います。7月28日付新聞報道によりますと、後志管内で今まで分娩を受け入れていたのは、おたるレディースクリニック、小樽協会病院、倶知安厚生病院の3か所でしたが、おたるレディースクリニックの分娩対応が来年1月末で終了、小樽市内では、小樽協会病院での取扱いのみとなるとの記事です。小樽協会病院は、管内唯一の地域周産期母子医療センターとして、リスクのあるお産を受け入れて、周産期対応する役割を担ってきましたが、2015年夏から産科医不在となり、2018年7月に分娩が再開されるまでの約3年間、産科は休止状態となってしまいました。そのことに危機感を持った医師会や小樽・後志地域の有志が存続のための署名運動を猛烈に展開、小樽市民、後志地域住民もそれに敏感に応え、署名は短期間に5万筆を超え、関係各方面にも陳情攻撃、小樽・後志地域の周産期医療を守ったという経緯があります。その間、北後志の妊婦を一手に引き受け、孤軍奮闘されたのが、おたるレディースクリニック院長の小林寛治先生でした。2004年に開業以来、出産は5,600人にも及ぶと伺っております。現在に至るまでの御努力に深く敬意を表する次第であります。小樽協会病院では、2018年4月から受付が始まり、7月1日、待ちに待った分娩が再開され、陣痛、Labor、分娩、Delivery、回復、Recoveryまで同室で対応ができるLDRを2室備え、常勤医師2名、助産師2名でスタート。11月からは助産師正職員10名、パート2名体制となり、夜勤帯も充実させ、出産増を目指しました。また、翌年4月1日からは妊婦受入数の制限を解除、月10人程度だった妊婦受入数の制限解除、さらに分娩取扱いは妊娠36週目からに変更、そして、里帰り出産希望者は妊娠32週目までに受診してもらうなど、さらなる周産期医療の環境改善を進め、2023年3月末日までで合計540名のベビーが誕生しています。そこで伺います。分娩再開時と比較して、現在の小樽協会病院の出生受入体制はどうなっているのかをお知らせください。市民の間では、おたるレディースクリニックの扱いが、小樽協会病院で全て対応可能なのか危惧する向きもあります。まず、小樽市の出生数ですが、30年前の平成5年、20年前の平成15年、10年前の平成25年、そして直近の令和4年の数をお知らせください。また、過去3年分のそれぞれの分娩取扱件数と、そのうち小樽市民が何件かをお知らせください。おたるレディースクリニックについて、分娩は取り扱わず、妊婦健診や産科・婦人科の外来診察診療のみということですが、令和6年2月以降、おたるレディースクリニックに通う妊婦は、どのような流れで出産を迎えることができるのか、お示しください。小樽協会病院の体制も強化されると思いますが、医師、助産師などのスタッフの増員や分娩室、病室の増改築などが必要と考えます。把握している情報がありましたらお示しください。これまでも、小樽協会病院は、周産期医療に関して相当経費をかけてきたと思います。小樽市は北後志周産期医療協議会を通して補助を行ってきましたが、今後どのような支援を行っていくのか、お考えをお示しください。今後、おたるレディースクリニックと小樽協会病院の連携は、小樽・後志の周産期医療にとりましても重要なファクターになると思います。2医療機関の間で妊婦についての情報共有など、システム化とその充実に市の支援が必要と思います。お考えをお聞かせください。北後志に産科が1か所だけでは厳しい、2か所は必要ではないかとの意見があります。小樽市立病院では分娩の取扱いがありません。小樽協会病院とおたるレディースクリニックでのすみ分けをし、市立病院での分娩取扱いを採用しなかった経緯を、再確認のためにお教えください。今後、市立病院での取扱いの再考はしないのか、お考えをお聞きします。人口を増やすには、子育て支援や出産支援をしっかり充実させる必要があります。本市の人口減少対策として、出生数の減少に歯止めをかけることは重要と思いますが、今後の出生数の見通しと必要な手だてをどう考えているのかをお聞きします。次に、小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性について伺います。小樽市立病院は、市民に信頼され、質の高い総合的医療を行う地域基幹病院を目指すという基本理念の下、2014年に建て替え完成し再開院いたしました。市民にとって、かけがえのない医療機関として、その役割を担っております。さて、現在多くの総合病院の診療科に歯科口腔外科が設けられております。例えば近隣の札幌市立病院、手稲渓仁会病院。しかし、現在、小樽市立病院の診療科に歯科口腔外科は設けられておりません。その必要性については、専門家の先生方は御存じのことと思いますが、口腔外科領域の診療に加え、他科入院中の患者や高血圧等の患者により病院での管理や各科との連携が必要な患者、様々な理由により鎮静や全身麻酔の管理が必要な患者の歯科診療が可能となります。さらに糖尿病があると歯周病が進行しやすく、進行した歯周病が糖尿病の血圧管理に影響を与えること、したがって、歯周病をきちんと治療すると糖尿病が改善するケースがあるとのことで、糖尿病患者にとっても朗報なわけであります。また、交通事故、スポーツ事故、転倒転落、けんかなどで救急外来に来院された場合、外傷で歯が折れたりして欠損した場合や上下顎骨折、頬骨弓骨骨折などの顔面外傷にも適宜対応することが可能です。そのほか口腔がんの早期発見、口腔心身症、唾液腺の病気等々、様々な病気に対応が可能となります。病棟での患者の治療のお世話にも当たることができます。設置の可否につきましては、医師会、歯科医師会、有識者等のそれぞれの見解、協力体制や担当医師、そもそもの必要性などが必要になろうかと思いますが、この件につきまして、市立病院と口腔歯科との連携の現状と、歯科口腔外科の新設について、本市の現在の見解をお聞かせください。以上で、第2項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、小樽市の周産期医療及び小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性について御質問がありました。初めに、小樽市の周産期医療についてですが、まず、小樽協会病院の現在の出産受入体制につきましては、分娩取扱いの再開時と比較し、産科医師については、常勤2名から非常勤の医師が1名増え3名体制に、助産師については、6名からパートを含め14人増の20名となっており、人員増が図られております。あわせて、里帰り出産について、これまで妊娠32週目までであったところ、より直前の34週目まで受入れ可能としたものであります。次に、本市の出生数の変遷につきましては、平成5年が1,088人、15年が935人、25年が641人、令和4年が385人となっております。また、過去3年分の市内医療機関別の分娩取扱数につきましては、おたるレディースクリニックでは、令和2年が309件、3年が336件、4年が294件であり、そのうち小樽市民の件数は、2年が169件、3年が195件、4年が166件となっております。小樽協会病院では、2年が137件、3年が92件、4年が138件であり、そのうち小樽市民の件数は、2年が76件、3年が63件、4年が81件となっております。次に、令和6年2月以降の出産までの流れにつきましては、おたるレディースクリニックでは妊娠30週目までは妊婦健診等を行い、31週目以降は妊婦が希望する分娩可能施設に引き継ぐこととなります。市内で出産を希望する妊婦につきましては、小樽協会病院が引き継ぎ、出産まで対応することとなります。なお、母体や胎児に疾患があり、ハイリスク分娩が見込まれるケースは、妊娠30週目を待たずに早期に小樽協会病院等に引き継ぐとお聞きいたしております。次に、小樽協会病院の体制強化につきましては、既に同病院において、札幌医科大学に対して派遣医師の増員の打診を始めているほか、院内設備の整備について検討を行っているとお聞きしております。また、北後志周産期医療協議会における支援につきましては、協議会を構成する他の5町村と連携し、人員体制や機能の強化対策について同病院の意向を伺いながら必要な支援を行ってまいりたいと考えております。次に、おたるレディースクリニックと小樽協会病院の間での情報共有のシステム化につきましては、同病院に健診情報がない妊娠30週前の妊婦が夜間に緊急搬送された場合などに、おたるレディースクリニックの健診情報を共有することで適切な治療を行うことが期待できるものであり、安全・安心な出産のために望ましいものと認識をいたしております。市の支援につきましては、システムの仕様、所要額等の詳細をお聞きした上で、北後志周産期医療協議会の中で他町村の御意見も伺いながら検討してまいりたいと考えております。次に、今後の出生数の見通しと必要な手だてにつきましては、出生数の減少に歯止めをかけることは難しいものと考えておりますが、若い世代の方々が本市に安心して住み続け、また、本市に目を向けて移り住むことを促進していくため、子育て世代の経済的な負担軽減や、産前産後のケア、子供の居場所の充実などといった子育て支援策を着実に推進していくことが人口減少対策として必要であると考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 病院局長 並木昭義(病院局長は2025年3月まで)
白濱議員の質問にお答えいたします。ただいま、小樽市の周産期医療及び小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性について御質問がありました。初めに、小樽市の周産期医療についてでありますが、小樽市立病院で分娩の取扱いを行わないことの経緯につきましては、市内の医療体制を維持するため、平成20年5月に再編・ネットワーク化協議会を設置し、地域の医療機関相互の連携を図り、その役割分担を検討いたしました。その中で、当時二つあった市立病院は統合、三つの公的病院はそれぞれの特徴を生かした病院とすることとし、周産期医療については、地域周産期母子医療センターに認定されている小樽協会病院が担うことにしたものであります。以上のような役割分担の下で進めており、分娩数が減少している中で、当院でも分娩を取り扱う体制を整えることは困難な状況にあると考えております。なお、分娩後、出血などリスクを生じる患者については、これまで同様に当院で受け入れることや、今後、当院の医師を小樽協会病院へ派遣し、週末の宿日直業務を支援することにより、周産期医療の一端を担ってまいります。次に、小樽市立病院における歯科口腔外科の必要性についてでありますが、当院と歯科医療機関との連携状況につきましては、当院では、感染症や合併症の減少と在院日数の縮減、患者の生活の質の向上を目的として、周術期または化学療法の治療前後に歯科治療や口腔ケアを行うため、歯科医療機関と連携しているものであります。具体的には、全身麻酔が必要な患者や化学療法を受けるがん患者に歯科受診を勧め、歯科医療機関を紹介しております。また、入院中の患者についても、口腔内の状況を確認し、歯科診療が必要と判断した場合には、歯科受診を勧め、歯科医療機関に当院への往診を依頼しております。次に、歯科口腔外科の新設につきましては、院内に診察室を増設するスペースの問題や歯科医師や歯科衛生士の確保といった課題もあり、新たな設置について、現時点ではまだ具体的なことは考えておりません。