小樽市議会 令和5年第1回定例会 2023年2月27日
観光と経済について
2023年2月27日、小樽市議会の一般質問で、中村吉宏議員が「観光と経済について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中村吉宏 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 15番 中村吉宏
次に、市内経済と観光に関連して伺います。-26-まず、市内周遊の利便性確保について伺います。本市では、旧北海製罐株式会社小樽工場第3倉庫を象徴として、今後北運河方面の観光を重視していくということであります。片や、観光客の多くが利用する小樽堺町通り商店街がにぎわい、この先、第3号ふ頭基部の開発も行われ、市内観光周遊の範囲が広がりを見せる中、移動手段が確保されていないのが現状と見受けられます。本市では、この現状をどのように捉え対応するお考えか、お示しください。次に、アドベンチャーツーリズムの自然メニューの強化について伺います。文化体験とアクティビティについて、本市では多くのメニューを用意できる素材が整っておりますが、自然を生かしたメニューは希薄であると感じております。市民の方から、このような提案がありました。祝津から赤岩・オタモイの海岸線を通り、塩谷丸山から穴滝に向かうトレッキングコースが整備されたら、多くの方が喜んで利用するだろう。また、市内中心部の宿泊者が船見坂を上り、旭展望台を抜け、旭展望台から地獄坂を下って中心部に戻るというショートトレッキングに適したコースもあるというものです。運動と景色、自然体験が可能なこれらのメニューは、トレッキング目的で市内に宿泊をする方の増加や、また宿泊者が気軽に楽しめるものとして有用と考えます。本市では、このような自然を生かしたメニューの増加に向けた整備や情報発信を積極的に行うべきと考えます。見解をお示しください。次に、外国人観光客への情報提供について伺います。市内の観光動線となる道路上の外国語による案内板が劣化、不足している状況を感じます。さらには、緊急時の避難場所や避難所の情報も、外国語によるものは、私が小樽堺町通り商店街を歩いた際、発見できませんでした。通常の観光案内表示とともに、避難所や避難場所への誘導を容易にする案内標示を整備する必要があると思いますが、見解はいかがでしょうか。次に、宿泊者数増加に向けた施策の実施について伺います。観光振興策の中で、宿泊客数の増加を図ることは、小樽観光の長年の課題です。特に、宿泊する外国人観光客が小樽に泊まって夜の時間を楽しんでいただくためには、いろいろな店で楽しい時間を過ごすことができる環境整備が必要です。しかし、そこには言葉の壁があり、店側も言語対応ができないから断るという事例が残念ながら起きているようです。こうした課題を解決するため、何か対応できないものかと考えますが、市の見解はいかがでしょうか。また、市内では、宿泊施設の建設計画も進んでいる状況と耳にしております。現在何棟の宿泊施設が建設を計画しているのか。また、今後さらに増加する予定があるのか。本市が把握している状況をお示しください。次に、宿泊税の導入について伺います。これまで、宿泊税導入についての議論を行っていただいた小樽市観光税導入に係る有識者会議は、市に速やかな導入をするよう求める提言書を提出したとのことであります。コロナ禍で会議の開催もままならぬ中、工夫をして議論を進められてきた同有識者会議のメンバーの皆様には、その御尽力に敬意を表します。報道によれば、市ではこれを受け、具体的議論を行う協議会を近く立ち上げるとのことでありますが、この協議会はどのような構成で、どのような協議を行い、その結果、小樽市はどのような進め方をするのか、お示しください。次に、港湾の整備について伺います。-27-本市は、令和3年12月に小樽港港湾計画を改定し、今後計画に沿った事業が進められていきます。ただ、計画は向こう10から15年の期間での実施ということで、どの事業をいつ行うかは具体的に示されておりません。今、懸念すべきは、フェリーが発着する岸壁の耐震整備がいつ行われるのかということであります。苫小牧港では、東港区浜厚真地区における耐震強化岸壁整備事業が令和4年度から認められ、既に調査、計画策定の事業が進んでいます。その場所は現在、新日本海フェリー株式会社が苫小牧港と秋田港、新潟港、敦賀港の運航に利用する隣接地であることが確認できております。もし、現状、小樽港と苫小牧港の旅客、車両、貨物の利用状況に差がないか、あるいは、小樽港が劣勢にあるならば、この先、同社が小樽港を拠点として現在の運用を継続するのか、大変厳しい状況にあると考えます。そこで伺いますが、現在、小樽、苫小牧の両港を比較して、旅客、車両、貨物の利用状況をお示しください。小樽港は、日本海側の拠点としてフェリー航路を維持するべく、本市においてもフェリーターミナルにおける耐震強化岸壁整備を早急に行うべきと考えます。見解をお示しください。さらには、小樽港発着航路の利用向上策も強化する必要があります。苫小牧港では、岸壁の耐震化事業に併せ、同港利用の利点を積極的に訴えかけようとしております。ポートセールスで負けないような取組をすべきと考えます。見解をお示しください。次に、第3号ふ頭整備について伺います。商業施設や親水域、観光船ターミナル整備など、今後整備が進む第3号ふ頭周辺ですが、ここに至る交通動線の確保が課題となります。埠頭開発とともに、今後クルーズ船が多数発着し交通量が増加するに当たり、車両や歩行者の安全確保に向け、本市では中央橋の拡幅を道に要請しております。この拡幅について、どのような要請を行っているのか、お示しください。夏場の観光需要が増加する時期に交通渋滞も予測される中で、中央橋の整備だけで対応できるのか疑問です。車両の円滑な交通を保つためには、中央橋の拡幅以外にも道道小樽港線との関係で課題もあるものと考えます。このような場合、道にさらなる支援などを要請するべきと考えますが、見解をお示しください。また、小樽港縦貫線について、どのような整備を行うのかお示しください。次に、商店街活性化と施設老朽化対策への支援について伺います。本市中心部では、アーケードを有する商店街が二つありますが、その一つ、小樽都通り商店街のアーケードは設置から50年以上経過し、劣化に伴う改修が必要となっております。その改修には多額の予算が伴うものであり、一度に改修が困難であるため、小樽都通り商店街振興組合は緊急に対策が必要な箇所から工事を手がける方針を示しております。小樽都通り商店街は公道であり、市内のイベントで利用される場面も多いことから、行政も支援するべきと考えます。商店街とともに本市としても、共にこの改修事業に取り組んでいただきたいと考えます。見解をお示しください。国や道の支援メニュー等も直接的な対応が可能なものはないため、今後においては整備改修を目的としたメニューが必要と考えます。小樽都通り商店街振興組合と連携し、本市からもそうした支援メニューを用意するよう、国、道に要望していただきたいと考えます。お考えをお示しください。次に、新型コロナウイルス感染症の今後の対応について伺います。3年にわたる新型コロナウイルス禍により、市内経済が停滞し、我々の生活もすっかり変容いたしました。この間、感染症に感染し亡くなられた方々に改めて心から哀悼の意を表し、また、罹患された方、後遺症に苦しむ方には一日も早い回復をお祈りいたします。-28-我々を苦しめたコロナ禍も、その収束が近づきつつあると思われる現在、経済の回復や徐々にコロナ禍前の日常を取り戻していく日々が続いております。3月13日からは、マスク着用が個人の判断で行えるようになり、また5月8日には、政府が新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類を2類から5類に引き下げると決定しました。こうした政府の決定を受けて、本市ではどのように対応するのか、お示しください。この間、我々は様々な対策を余儀なくされてきましたが、果たして、今後今まで取ってきた対策の後始末をどのようにするのかが問題です。公共施設等では、感染対策としてアクリル板を設置してきました。今後、このような対策が不要となる中で、アクリル板をどうするのかが問題です。公共施設で設置したアクリル板などを処分する際、行政はどのように対応するのか伺います。また、民間の事業者等への対応はどうするのか、お示しください。このアクリル板などの処理について、単に処分してしまうのか、再利用の可能性を探るなど、検討していることはあるのか、お示しください。以上、4項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、経済と観光について御質問がありました。まず、市内周遊の利便性確保についてですが、市内観光周遊の移動手段の現状につきましては、市内中心部は観光スポットが集積したコンパクトな町並みであることから、徒歩による周遊が適していると考えており、必要に応じてレンタサイクルなどのサービスも利用できる環境が整っております。また、祝津・オタモイ地区や天狗山地区、朝里川温泉地区などとの周遊については、これらの地区の間には市内交通が網羅されており、市内観光周遊の移動手段は一定程度確保されているものと認識をしております。次に、アドベンチャーツーリズムについてですが、自然を生かしたメニュー整備や情報発信につきましては、自然、文化体験、アクティビティのうち二つ以上の要素で構成されるアドベンチャーツーリズムは、滞在型観光の推進を図り観光消費を拡大する上で有効であることから、現在、小樽観光協会と連携し、商品造成に向けた取組を進めております。その取組において、本市の持つ豊かな自然を生かした魅力的なメニューの開発を進めますが、開発されたメニューは、本年9月に予定されておりますアドベンチャートラベル・ワールドサミット北海道・日本などにおいて積極的に情報発信する予定であります。次に、外国人観光客への情報提供についてですが、外国人観光客の方の誘導を容易にする案内表示の整備につきましては、観光案内板は外国人などの観光客に対応した外国語併記やユニバーサルデザインを取り入れた歩行者用案内標識を平成18、19年度に国、北海道と連携して設置をし、その後30年度に新規増設や更新などの再整備を実施しております。また、緊急避難場所への誘導看板は、平成27年度に津波災害を想定し、市内の観光動線の一部に外国語併記で設置をしているところであります。外国語併記の案内板の整備等につきましては、劣化状況などに応じて随時取り組む必要があると認識をしておりますが、一方でスマートフォンなどのアプリが普及していることから、QRコードの活用なども考えられますので、費用対効果を見極めながら検討をする必要があると考えております。次に、宿泊者数増加に向けた施策の実施についてですが、まず外国人観光客に対する言語の課題につき-29-ましては、市内観光事業者からは外国人対応への不安の声も聞いており、回復が見込まれる外国人観光客の受入体制を整える必要があると考えております。本市における対応といたしましては、以前実施していた語学研修などはコロナ禍において中止しておりましたが、小樽観光協会が語学研修のユーチューブ動画を制作し配信することで、市内観光事業者の語学研修を支援しております。次に、宿泊施設の建設予定につきましては、現状では新聞報道による情報となりますが、堺町の臨港線沿いで、閉店したすし店舗の跡地に建設を計画しているホテルが1施設あると把握をいたしております。また、新たな建設予定につきましては承知をいたしておりません。次に、宿泊税の導入についてですが、まず協議会の構成等につきましては、小樽市観光税導入に係わる有識者会議からの提言の中で、宿泊税の具体的な使途について、宿泊事業者など関係者の意見を参考に検討する仕組みを構築すべきと提言されておりますので、協議会などを設置し、実効性のある施策を議論する必要があるものと考えております。また、宿泊税導入に向けた今後の進め方につきましては、協議会とは別に有識者会議からの提言を基に作成する本市の宿泊税の制度概要案について、宿泊事業者の皆さんとの意見交換を実施するとともに、国や北海道との情報交換を進め、スピード感を持って取り組んでまいりたいと考えております。次に、港湾整備についてですが、まず小樽港と苫小牧港における新日本海フェリー株式会社が運航する航路の利用状況につきましては、令和3年の実績で比較をいたしますと、旅客数については小樽航路が約12万2,000人、苫小牧航路が約8万3,000人、車両台数については、小樽航路が約14万6,000台、苫小牧航路が約17万3,000台、貨物量につきましては、小樽航路が約1,147万3,000トン、苫小牧航路が約1,480万2,000トンとなっております。次に、耐震強化岸壁の整備につきましては、令和3年度に改定した小樽港港湾計画では、フェリーが利用している岸壁を耐震強化岸壁として整備することを位置づけており、災害時への対応や荷さばき地の拡充の観点から重要なものと認識をしております。また、フェリー航路に関する施設計画では、荷役の安全性の確保に必要な港内静穏度対策としての北副防波堤の改良なども重要なものであると考えておりますので、今後ともフェリー事業者との連携を図り、利用者のニーズを的確に把握をし、優先順位を見極めながら必要な港湾整備を進めてまいります。次に、フェリー航路の利用促進に向けた取組につきましては、これまでもフェリー事業者と連携をしながら企業訪問などの取組を進めており、背後圏での新規貨物の掘り起こしのほか、札幌に隣接をしている利便性や災害発生リスクが少ないことをPRをし、集荷に努めるとともに、本港のフェリー航路を利用した新たな旅行商品の開発に向け、観光都市である本市の優位性をPRしております。今後とも、フェリー事業者との協議を行いながら、航路の維持、拡大に向けた取組を積極的に進めてまいりたいと考えております。次に、中央橋の拡幅に関する北海道への要望につきましては、本市では第3号ふ頭及び周辺再開発に伴い、今後予想される車両の渋滞を緩和する対策について、平成30年度頃から検討をしてきたところでありますが、このうち、道道小樽港線の中央橋から小樽港縦貫線までの70メートル程度の区間で、第3号ふ頭から小樽駅方面へ向かう車線の増設について、令和4年度から後志総合開発期成会を通じて北海道へ要望を行ったところであります。次に、道道小樽港線に関する中央橋以外の課題につきましては、北海道からは中央橋周辺の交通量調査を行うとともに、将来の交通需要等を推計しながら関係機関と協議をし、中央橋の拡張などの交通の円滑化に向けた対策の検討を進めたいと聞いておりますので、引き続き協議をしてまいりたいと考えておりま-30-す。また、小樽港縦貫線の整備につきましては、小樽港港湾計画において札幌方面から第3号ふ頭までの区間の4車線化を位置づけておりますが、道路拡幅に伴う既存企業への影響が大きく、多額の事業費が必要となることから、当面は路面標示による付加車線や車両の円滑な誘導を図るための案内標識の設置などにより対応をしてまいりたいと考えております。次に、商店街施設老朽化対策への支援についてですが、まず小樽都通り商店街のアーケード改修につきましては、全国的にも商店街施設の老朽化が進行し、資金面から改修が進まないという問題があり、本市においても、アーケードの老朽化に伴う施設改修費が商店街の課題となっていることは認識をいたしております。現状では、アーケードやロードヒーティングなどの公的利便施設を設置する際は、商店街近代化施設設置事業助成の制度はありますが、維持補修を含めた改修費用への助成制度はありませんので、他都市の事例などを踏まえて研究をしてまいりたいと考えております。次に、商店街施設の整備や改修を目的とした支援メニューを国や道へ要望することにつきましては、商店街のアーケードは、多くの市民や観光客が雨天でも快適に安心して買物ができるなど、公的利便性の機能があるため、市として必要な施設と考えておりますので、全国市長会などを通じまして国や道へ要望をしてまいりたいと考えております。次に、新型コロナウイルス感染症の今後の対応についてですが、まずマスク着用の件につきましては、今回の国の決定を市民の皆さんや事業者の方々へ市のホームページなどを通じてお知らせするとともに、現在、北海道では組織としての対応を整理していると聞いておりますので、本市としては、今後北海道の取扱いを参考に市有施設での対応を決定してまいりたいと考えております。また、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけを2類相当から5類に移行することに伴う対応につきましては、本年1月27日付の国の対策本部の決定事項として、入院、外来の医療費の自己負担分に関わる公費支援について、患者の急激な負担増が生じないよう期限を区切って継続をすること、幅広い医療機関で患者が受診できる医療体制に向けて必要な感染対策や準備を講じつつ段階的な移行を目指すことなどの方針が通知されましたが、具体的な内容は3月上旬をめどに示されることとなりますので、市といたしましては、その内容を踏まえ、必要な対応を行ってまいります。次に、公共施設に設置したアクリル板につきましては、現在は一時期に比べ感染者は減っておりますが、今後も新たな変異株の出現等により感染が再拡大する可能性や、市民の皆さんの不安が払拭されるかどうかもあり、現時点におきましては、当面は処分せず、引き続き設置をするか、または各施設で保管をすることで考えております。次に、民間の事業者等が設置をしたアクリル板処分への対応等につきましては、国や北海道からも、特に民間事業者等のアクリル板処分に関する通知等がないことから、現時点においては、市として処分に対する指導や処分費用への支援は考えておりません。また、今回購入されたアクリル板については、今後の感染対策に備えて保管していただきたいと考えておりますが、廃棄物として処理する際には、ほかのプラスチックと同様、事業者自らの責任において再生利用により減量を行うなど、適正に処理をしていただくことになります。今後、国や北海道から何らかの通知等があった場合は検討をしてまいりたいと考えております。