小樽市議会 令和4年第2回定例会 2022年6月13日
財政・経済・観光について
2022年6月13日、小樽市議会の一般質問で、須貝修行議員が「財政・経済・観光について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 須貝修行 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 須貝修行
第2項目め、財政・経済・観光について。予算編成・財政に関して。令和4年度予算編成において、税収不足や財政基盤硬直化など厳しい状況の中で工夫し、収支均衡を図-13-られたその手腕は大いに評価するところであり、引き続き、財政健全化に取り組んでいただきたいと考えております。一方で、限られた予算の配分は総花的なものではなく、今取り組まなければならない事業に果敢にチャレンジすることも必要ではないかと考えます。例えば、人口減少対策、近隣のどの都市をも圧倒する子育て支援策に注力し内外にアピールすることも必要と考えます。本市の最重点課題に予算をダイナミックに傾斜配分をするというような考え方に対しての市長のお考えをお聞きいたします。また先日、1-3月期のGDPマイナスの発表では、特に旅行、外食を含むサービス消費が落ち込んでいるとあります。コロナ禍での自粛、原油高、物価高などで消費者の生活防衛意識が働くのもうなずけます。この状況は本市においても同様と考えますが、これらを踏まえて本市としてこの落ち込みに対し、これまでどのように対策したのか、また、今後どうするのか見解を伺います。相変わらずのガソリン価格や灯油価格の高値が続いております。現状では元売業者への補助金対応が実施されておりますが、大きな値下げにまでは至りません。その中で、ガソリン価格を引き下げるトリガー条項がしばしば話題に上ります。2月22日、総務省の発表では、トリガー条項を発動した場合、地方自治体の税収が5,000億円減り、国と地方合計では1兆5,700億円減収との見解が示されております。本市税収に当てはめますと、地方揮発油譲与税が該当するかと思いますが、仮にトリガー条項を発動した場合の本市税収への影響について見解をお示しください。法定外目的税について。コロナ禍により毀損した地方経済を回復させる自主財源確保策は重要と考えます。本市も自主財源確保策としてここまで観光税導入に向けて準備を進めてまいりました。しかしながら、コロナ禍によりあらゆる状況が変化し、進展に遅れが出ております。まずは、観光税導入がどの段階にあるのか、また、今後の見通しについてお示しください。以前は最良であった策も、大きな環境変化により導入時期の見極めも難しい状況にあると考えます。一方で、自主財源確保は小樽市にとって命題であり、他の手だても並行して研究準備していくことも必要と考えます。そのような中で、私は、環境目的税に着目しております。他市の例を見てみますと、今注目を浴びているのが岡山県美作市の太陽光パネル税であり、ほかにも大阪府箕面市の緑化負担税や福岡県北九州市の環境未来税などがあります。小樽市周辺では再生可能エネルギー開発において洋上風力発電や大規模ウインドファームなど多くの大型案件もめじろ押しであります。これらの開発に対して小樽市単独ではなく石狩市、余市町、赤井川村などと共同で環境目的税を検討する価値は大いにあると考えます。新たな法定外目的税として今お示しした環境目的税に関して本市の見解を伺います。導入まで長いプロセスを要します。並行した研究、準備を開始することを望みます。企業誘致について。企業誘致に関して、私は最近よく目にする次の3プラス1のキーワードに着目しております。それは、テレワーク、サテライトオフィス、データセンター、本社機能一部移転、政府機関の移転であります。テレワーク、サテライトオフィスについて。コロナ禍においてテレワークが俄然注目を浴びております。テレワークは感染症対策としてだけではなく、業務の効率化、社員のワークライフバランスやQOL、さらには労働意欲の向上とメリットも多く、導入企業も増えているようです。国・道もテレワーク環境整備補助金事業にて助成推進を図っておりますが、このテレワークを推進していく上でサテライトオフィスが注目されております。個室型やコワーキングスペースなど形態や料金は様々で、道内では札幌市や函館市にあります。札幌市で検索をしてみると、快適なオフィスビルに6か所ヒットいたします。サテライトオフィスの特性を考えると、交通の利便性がよく、かつ自然環境豊かな小樽市は最適地の一つと考えます。自治体主導で整備している例として、石川-14-県小松市や千葉県館山市などがありますが、本市としてサテライトオフィス整備の必要性に関しての見解を伺います。データセンターについて。多くの大企業がデータセンターに様々な情報を保管する現代において、データセンターは必要不可欠な存在となっております。経済産業省によると、関連市場規模は24年に2兆円とも推測され、政府も成長戦略としてデータセンターを盛り込んでおり、東京、大阪以外の主要都市に大規模拠点5か所、地方に中小規模拠点を10か所検討しております。また、北海道もゼロカーボン北海道の重点項目にデータセンター誘致を入れており、札幌市も重点施設にデータセンターを追加し、このほど札幌市、苫小牧市、石狩市が連合で誘致候補に名のりを上げております。これ以外にも、民間大企業の多くがデータセンターの地方への設置を考慮し、道内では既に8市38か所に設置されておりますが、残念ながら小樽の名前はそこにはありません。データセンター誘致は次の関連企業を連れてくる副次的効果も大きいと言われており、データセンター設置においては万全な災害対策や電力の安定供給などが求められますが、これは小樽市の内陸部、新幹線新駅予定地周辺は最適地ではないかと考えます。そこでお尋ねいたしますが、データセンター立地に関する本市へのメリットや経済効果についての見解と、今後の取組について伺います。また、データセンターが本市に立地する今後の可能性について見解を伺います。本社機能の一部移転について。コロナ禍において、またBCPの観点から、大企業の本社機能の一部移転の話題を目にする機会が増えたように思います。株式会社帝国データバンクの2021年、首都圏・本社機能移転動向調査によると、2021年度は北海道に過去最多33社が移転しており、つい最近も大手保険会社が札幌へ移転したとの報道がありました。移転を決定するためには、税法上などのメリットで背中を押してやる必要があると考えます。長野県では3年95%、富山県、石川県では3年90%の法人税減免等のインセンティブが設けられております。また、佐賀県唐津市ではコスメに業種を絞り、アジア、ヨーロッパの有望会社を洗い出し、効率的なアプローチを展開しているようであります。ジャパン・コスメティックセンターを設立し、化粧品、健康食品などの美容健康産業の振興と集積を図り、関連産業や国外企業を巻き込んだ国際的コスメティッククラスターの形成を目指すといいます。小樽市にとっても本社機能移転や業種を絞ったアプローチ、構想は大いに参考になると考えます。本社機能一部移転と業種を絞ったアプローチについて、本市の今後の進め方について伺います。政府機関の移転。岸田首相の方針にデジタル田園都市国家構想があり、その中の取組の一つに、政府関係機関の地方移転があります。東京一極集中を是正し、地方における「しごと」、「ひと」の好循環を促進することを目的とし、42道府県から69機関の提案があるようです。北海道からは四つの提案が出されておりますが、私はこの中で観光庁に着目しております。観光を主産業に掲げる我が小樽市は、観光庁移転先として最適地であると考えます。令和4年3月8日に第5回有識者会議が実施され、今後、サテライトオフィス設置や業務の在り方、課題の整理などを踏まえて決定されるようであります。本市として政府機関移転に対する見解と、この観光庁誘致、移転に対する見解を伺います。以上、四つのキーワードに関して指摘させていただきました。私は、小樽市はまだ間に合うと確認しております。ぜひとも検討、そしてアクション開始を切に望みます。観光・クアオルトについて。私は、2019年第3回定例会予算特別委員会と2020年第4回定例会会派代表質問で、このクアオルトにつ-15-いて取り上げさせていただきました。ドイツ型を基本に地域資源や温泉などを活用しながら、日本の風土に合った健康保養地を目指す朝里川温泉はまさにその最適地であること、小樽観光の次の一手になり得ることを指摘させていただきました。答弁では、効果、費用、課題や情報を基に検討したいとの回答をいただきました。またその後、日本クアオルト協議会の加盟料が高額であることなどの報告をいただきましたが、まずはクアオルトに関する研究、検討をした結果がどうなっているのかお聞かせいただきたいと思います。朝里川温泉組合はクアオルト型健康保養地を目指して観光庁の実証実験に取り組んでおり、いろいろな可能性に挑戦されておりますが、その取組についての本市の評価をお聞かせください。朝里川温泉組合の活動に加え、株式会社小樽ベイシティ開発のウエルネスタウン構想や、さらに森林の保健・レクリエーション機能を加え、クアオルトを小樽市全体のものとして展開し、住みたいまち、健康なまちを目指すのはどうかとの提案もいただいているところです。協議会加盟料も小樽市単独ではなく、企業との連合体を考慮してはいかがと考えます。これらを踏まえ、いま一度、日本クアオルト協議会加盟に関しての本市の見解を伺います。第2項目めを終了いたします。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、財政・経済・観光について御質問がありました。初めに、予算編成・財政についてですが、まず、本市の最重点課題への予算の傾斜配分につきましては、これまでも限られた財源の中、子育て支援では、子供の医療費助成の拡大や公立保育所のエアコン整備、教育環境の改善では、学校施設の耐震補強やトイレ改修などに力を注いでまいりました。また、いまだ収束の見通せない新型コロナウイルス感染症対策や、社会変革への対応として脱炭素化やデジタル・トランスフォーメーションといった新たな重要課題に対しても取り組んでいるところであります。今後においても、不測の財政需要の発生や新型コロナウイルス感染症の収束時期によってはさらなる歳入減が懸念されますが、本市における喫緊の課題解決に当たっては、予算の重点的な配分の視点も持ちながら、今後も必要となる施策に適切なタイミングで取り組んでまいりたいと考えております。次に、消費の落ち込みに対しての対策につきましては、これまで新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、飲食店応援クーポン事業、まるごと小樽プレミアム付商品券事業、宿泊・観光事業者支援事業及び宿泊施設誘客促進事業費補助金などを実施しており、今年度につきましても、もっとオタル観光ギフト券事業及びおたるプレミアム付商品券事業を実施いたします。また、今後につきましても、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用も視野に、消費喚起に結びつくような事業を検討してまいりたいと考えております。次に、トリガー条項が発動された場合の本市税収への影響につきましては、トリガー条項が発動されますと、地方揮発油税の税率が1キロリットル当たり現在の特例税率5,200円から本則税率4,400円に引き下げられることとなり、率にして約15.38%の減となります。仮に1年間発動が続いたとした場合、地方揮発油譲与税が令和4年度当初予算7,500万円に対し、約1,200万円の減収になると試算をしております。次に、観光税導入の段階及び今後の見通しにつきましては、令和3年12月に開催しました第3回小樽市観光税導入に係る有識者会議におきまして、宿泊税導入に向けたスケジュールや宿泊税制度概要案について議論していただいたところであり、本年2月には第4回会議を開催し、観光振興のための安定的な新たな財源に関する提言をまとめる予定でありましたが、北海道全域がまん延防止等重点措置の実施区域とな-16-ったことから会議は延期をされております。今後の見通しといたしましては、有識者会議の御意見を踏まえ、改めて宿泊施設に対するアンケート調査を実施する予定であり、その結果を踏まえて、今後予定されている有識者会議からの御提言を基に、制度概要や宿泊税導入に向けたスケジュールについて判断をしてまいりたいと考えております。次に、法定外目的税につきましては、環境目的税などの自主財源の確保は脱炭素の取組を進める上で貴重な財源になるものと考えられますが、市では現在、再生可能エネルギーの導入の方向性や基本方針を策定する段階にあることから、現時点においては環境目的税を導入することを考えてはおりませんが、国や他都市の動向に注視をしてまいりたいと考えております。次に、企業誘致についてですが、まず、本市におけるサテライトオフィス整備の必要性につきましては、デジタル田園都市国家構想推進交付金を活用したサテライトオフィスの整備について、人口減少対策と企業誘致施策の一つとして市が設置する場合、民間が設置するサテライトオフィスに支援を行う場合などについて、関係部署が連携し課題の整理など研究を進めているところであります。今年度実施するテレワークモニターツアーの参加者や、小樽市立地環境視察費用補助金の助成を受けて市内の視察を行った事業者から意見の聴取などを行い、市によるサテライトオフィス整備の必要性について総合的に判断してまいりたいと考えております。次に、データセンター立地に関する本市へのメリット等の見解につきましては、データセンターの設置は一般的に投資規模が大きいことや、将来的に増設するケースも多いことから、固定資産税などの増収効果がメリットとして考えられます。また、情報通信産業など関連企業の立地が見込まれるため、取引拡大や雇用増など、市内経済への波及効果も期待できるものと認識をしております。今後の取組につきましては、北海道へのデータセンター立地活動などを行う、北海道ニュートピアデータセンター研究会に令和3年4月に加入をしており、引き続き、必要な情報収集を図っていくとともに、本年5月に開催された企業立地フェアをはじめ、関連する産業展で企業立地促進条例における課税免除などの優遇制度や本市における立地環境などのPRを行うなど、誘致に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。次に、本市への今後のデータセンター立地の可能性につきましては、本市はデータセンターが集積する大都市圏と比較すると冷涼な気候のため、データセンターの省エネ化が図られるほか、リスク分散の観点において、大都市圏と遠距離にある同時被災の可能性が低いなどの優位性があることに加え、災害リスクが少ないことや新千歳空港を含めた道央圏からの交通ネットワークも充実していることから、データセンター立地の可能性はあるものと考えております。次に、本社機能の一部移転と業種を絞った企業誘致の今後の進め方につきましては、今年度、市として全国の企業を対象に設備投資動向に関する調査を実施する予定であり、その中で本社機能の一部を地方へ移転する企業の動向が把握できることから、今後、その調査結果を十分に活用して企業誘致を進めてまいりたいと考えております。また、本市では、良質で安全な水産資源を活用した水産加工業をはじめとする食料品製造業や物流関連の企業誘致に取り組んでおりますので、引き続き、こうした業種をターゲットに企業誘致の取組を進めてまいりたいと考えております。次に、政府機関の移転につきましては、本市の定住人口や交流人口の増加に一定の効果があるものと認識をしておりますが、国では政策の企画・立案業務など、関係省庁との調整が不可欠なものは対象としないなど、地方移転の考え方を示しており、移転には多くの課題があるものと考えております。しかしながら、東京一極集中を是正するため、政府機関を可能な限り地方へ移転する方向で今後も国において検討を-17-進めていただきたいと考えております。次に、観光庁誘致、移転につきましては、国の政府関係機関移転基本方針において、観光庁を地方に全面的に移転するのではなく、地方ブロックごとの観光施策を推進するため、地方運輸局の機能の拡充、強化のための体制を整備するとの方向性が示されていることから、本市に誘致することは難しいものと考えております。次に、観光・クアオルトについてですが、まず、クアオルトに関する研究、検討を行った結果につきましては、令和元年11月に、関係部署による庁内勉強会を開催したところであり、地域住民や来訪者の健康増進を図ることができる健康保養地を目指す取組であることが分かりました。しかしながら、クアオルトの名称は商標登録がされており、この名称を使用するためには自治体として日本クアオルト協議会に加盟しなければならないこと、また主たるプログラムである健康ウォーキングについては、専用コースの設置やガイドの養成など様々な取決めがあり、要件を満たすためには多額の費用を要すること、さらに市としては、同種の事業として既にノルディックウォーキングに取り組んできており、市民に一定程度定着していることなどの理由から、市民の健康づくりとしてはクアオルトに取り組まないことといたしました。次に、朝里川温泉組合が行っている健康保養地を目指す取組につきましては、令和2年度の観光庁実証事業では、健康をテーマとした各種イベントやウォーキング体験を組み込んだモニターツアーなどが実施されましたが、これらはコロナ禍にあって注目度の高いアウトドア体験型、滞在型コンテンツとして参加者にも好評を博したと認識をしております。私といたしましては、朝里川温泉地区は自然や温泉といった恵まれた環境があり、こうした資源を活用したクアオルト型の健康保養地を目指す取組は、滞在型観光を目指す本市にとりましても大変有効なものと考えております。今後も引き続き、朝里川温泉組合と連携した取組を進めてまいりたいと考えております。次に、市として日本クアオルト協議会に加盟することにつきましては、温泉などの地域資源を活用した健康づくりに取り組む企業や団体と連携しながら、市民の健康づくりに取り組むことは重要であると考えておりますが、先ほど申し上げた理由から、現時点において日本クアオルト協議会に加盟することは考えておりません。